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資料に沿って説明
記者:
今日の対策本部会議の議論の内容について。対処方針の変更以外で課題とされたことや、知事の関心のあるテーマがありましたら教えてください。
知事:
先ほど言いましたように、今回、件数がかなり急上昇しています。その原因は、クラスターです。そのクラスターは、病院と高齢者福祉施設、事業所です。こういうクラスターを発生させないような対応をしっかりとしていく。つまり、外からのウイルスの持ち込み対策をしっかりとしていく、ということ。もう1つは、陽性者が発見されたら、直ちにできるだけ広く、PCR検査をして、そこをクラスター化させない、クラスターとなってもそこのクラスターだけでとどめること。この2つをクラスター対策としてしっかりとしていこう、という現場からの声もいただきました。
それから、「発熱等診察・検査医療機関」について、774施設を指定したのですが、24時間対応の施設が774あるわけではありません。自病院や自診療所の患者さん中心のところや、時間制限などもあります。地域の実情に応じて、しっかりと対応ができるような組み合わせ、体制を作っていく必要がある、という意見、注意もいただいています。
記者:
先ほど、「クラスター化させない」という点で分析をしていただいたのですが、どうして最近、クラスターが立て続けに発生しているのかについて、分析をお伺いします。
これまでは、東京都や大阪府からの感染者が兵庫県に持ち込むケースで増えることが多かったのですが、ここへ来て、クラスターのために(感染者が)急増している背景は、気の緩みからなのか、たまたまなのか、どのようにお考えでしょうか。
知事:
南あわじ市のケースは、まだよく分かりません。もう少し調査をしてみる必要がある、と思います。神戸市内(の病院)や伊丹市内の事業所の課題は、かなりはっきりしています。やはり、リスクの高い食事が一番の原因になっているのではないだろうか。しかも、それは県外(から)のケースである可能性が高いのではないか、と想定されています。しかし、特定はできません。
したがって、改めてリスクの高いところへ立ち寄る場合には、感染症対策が行われていることを十分に確認した上で、注意してほしい、と呼びかけさせていただきました。
記者:
先ほど、知事から言及のあった、インフルエンザ流行期に備えた「発熱等診療・検査医療機関」について。自病院で診たい、という具体的なお話がありましたが、それ以外で、医師会などから、何か問題が起こっている、課題がある、混乱がある、という現場の声はありましたか。
知事:
これ(医療機関)は、公表されるわけではないので、私は(患者が)集中することはないと思いますが、特定の医療機関に集中することがないように注意をして運用してほしい、という医師会からの申し入れがありました。
記者:
今朝、関西でも今年度の最低気温を記録したこともあり、やはりインフルエンザの同時流行が懸念されます。今回、774カ所の医療機関に、プラス100カ所以上の医療機関を指定する方針ということですが、この取り組みへの効果に期待することはありますか。
知事:
先ほど言いましたように、まだ2件しかインフルエンザの患者さんが発生していませんが、ご指摘のように、これから寒くなりますし、同時流行の可能性があります。そのための対応として、「発熱等診療・検査医療機関」を指定してきています。量の確保と、実質的にきちんと診てもらえる運用が図れるようにしてほしい、というのが、患者さんのお気持ちでしょうから、ぜひそれに応えられるような対応をしていきたい、と考えています。そのためにご協力いただきたいこととして、まずは、電話で連絡を取っていただき、相談結果に基づいて、診療機関にお訪ねいただくということが基本になります。ご協力をお願いしたい、と思います。
記者:
南あわじ市のクラスターの件について。病床数は、全県的な対応をするので大丈夫だろう、というお話を伺っています。患者さんは高齢者が多く、遠隔地へ移送することはかなりの負担になるのではないか、と思いますが、その意味で、淡路の医療体制を緊急に考え直すなど、そういうことはありますか。
知事:
結論から言うと、現時点ではそこまでのことはないのではないか、と思っています。と言いますのは、ちょうど隣接地に病院がありまして、その病院のお医者さんの協力をいただいています。重症者は入院していただかなければなりませんが、無症状の方もたくさんいらっしゃいます。無症状の方については、わざわざ移動してもらうより、施設の中で、一般の方々と接触がないような対応をすることで、診療を続けていく方が望ましいのではないか、という提案をいただいています。現地に応じた対応をしっかりとやっていただきたい、と思っています。
もちろん中等症者、重症者、高年齢の軽症者の方々に対しては、しっかりとしたフォローをしていく体制をとらせていただいており、今のところは、医療破綻になるような兆しもない、と思っています。
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