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知事:
1番目は「新型コロナウイルス感染症の現状と対応」です。
今日は、65人でした。神戸市23人、姫路市4人、尼崎市19人、西宮市6人、明石市7人、県所管6人、という状況になっています。まだ、神戸市、尼崎市のクラスターが落ち着いていない、という状況ではないか、と思います。1週間前の12月7日は、106人だったので、先週に比べても、約2分の1近く水準が落ちているので、これが定着していくことを期待しています。
手元の資料は、昨日までの数字の分析です。入院475人、宿泊療養276人、入院調整69人、という状況です。
検査の合計が1185件のうち、114人が陽性なので、10%を少し割っている、という状況です。
入院が475人で、あと200床弱、ベッドが確保されている(空いている)状況です。重症者数が44人なので、しっかり重症者管理をしておく必要がある、と思います。
宿泊療養施設は、988室の運用開始が12月18日、19日からなので、これを分母に入れるのはどうかということもあるかもしれませんが、とりあえず988室確保したので、276人を差引して、(空きが)712室という数字にしています。
最近、発症者数の数値が少し落ちているので、1週間平均は、123.0人という数字になりました。
(次ページ)(1)年齢別患者数は、この1週間(12/7~12/13)で、30代未満が35.7%、60代以上が37.5%ということで、(第2波以降の全期間6/19~12/13と比べて)10%近くが高齢者にシフトしています。これはやはり、病院、高齢者施設がクラスター化している、その影響ではないかと思われます。
(4)管轄保健所単位で見ると、相変わらず、阪神間、神戸、姫路、に集中していると言えます。
(5)感染経路別は、この1週間で見ると、圧倒的にクラスターであり、特に医療機関のクラスターが非常に目立っています。残りは家庭、職場という状況です。家庭、職場、医療機関、高齢者施設、学校が、要注意マークである、と思います。
県民の皆さんと協力し、しっかりと対応を積み重ねていきたい、このように考えていますので、よろしくお願いします。
2番目は「令和2年県政10大ニュースの発表」です。
このように整理しました。
1つ目は、「新型コロナウイルス感染症拡大防止に、医療関係者・県民・事業者が一体となって取り組む」です。
2つ目は、「ポストコロナを見据え、新しい社会づくりへの取組を展開」です。「ポストコロナ社会兵庫会議」の提言、スパコン「富岳」は、コロナ禍において、様々なシミュレーションをしました。今後のデジタル化への備え、行政のデジタル化についての対応なども始めました。
3つ目は、「阪神・淡路大震災25年を迎え、次世代への継承、災害への『備え』が前進」です。震災から25年という節目の年だったので、災害への備えを強調しています。
4つ目は、「県内農場では初の鳥インフルエンザが発生、迅速なまん延防止と風評被害対策に取り組む」です。兵庫県の農場では初めての経験だったので、迅速な対策と風評被害対策にも取り組んだ、ということを挙げました。
5つ目は、「全国初のボーガン条例制定、加東こども家庭センター分室新設等、県民生活の安全安心を確保」です。加東、尼崎で来年(4月)のこども家庭センター新設の準備を始めました。
6つ目は、「芸術文化観光専門職大学が設置認可、来年4月開学に向け準備が進む」です。
7つ目は、「起業プラザひょうごが拡充・移転、併設の国連機関『UNOPS GIC Japan(Kobe)』との交流に期待」です。GIC(Global Innovation Center)とあわせて、起業プラザひょうごが移転し、今後の起業やスタートアップ企業に対する期待として挙げました。
8つ目は、「全国最多の日本遺産認定、ひょうご観光本部のDMO化等、新たな観光の芽が生まれる」です。日本遺産の認定が9件ということで、全国で一番多くなっていることと、ひょうご観光本部が観光庁のDMOに認定されたので、観光ひょうごの推進を進めていきます。
9つ目は、「プラスチックごみ削減や瀬戸内海の栄養塩類管理等、自然共生や環境の取組が進む」です。
10番目は、「北近畿豊岡自動車道全線事業着手など基幹道路ネットワークの整備が前進」です。
そうは言っても、今年はやはり、1月17日の震災25年追悼式典を実施できたことと、新型コロナウイルス対策で、今もですが終始している、と総括できるかと思います。
3番目は「県内中小企業向け在宅勤務用システム基盤『テレワーク兵庫』の利用募集」です。
新型コロナウイルスの対策の1つとして、在宅勤務を兵庫県でも試みました。ただし、在宅勤務の推奨を始めた時はまだ、職場からパソコンを持ち帰ることや、ダイレクトにつなぐことができませんでした。ようやく先月の24日から、「テレワーク兵庫」という専用のアプリを導入することで、自宅パソコンから職場パソコンにアクセスし、自宅でも、職場と同様に仕事ができる環境を作り出すことが、できるようになりました。
一番の問題は、セキュリティをどうやって担保するか、ということでしたが、「テレワーク兵庫」を使うと、セキュリティが担保され、自宅からでも仕事ができます。
市町の職員も利用可能で、今回、募集しているような、中小企業の皆さんにも使ってもらうことができるので、利用募集を始めます。
企業及び自宅のインターネット回線、パソコン等については自己負担ですが、アプリは3年間(無償で)利用してもらうことができます。
ふるって、ぜひ、ご利用いただきたいと思います。
これは別途、中小企業向けだけではなくて、市町の職員の皆さんにも活用してもらいます。
4番目は「「減災月間」事業の実施等」です。
(ひょうご安全の日推進県民会議では、)1月を「減災月間」と位置付けています。
主な事業として、(1)国際復興フォーラム2021、(2)国際防災・人道支援フォーラム2021を行います。
また、「地域のつどい」を行います。「ひょうご安全の日 地域のつどい」を(新型コロナウイルス感染防止対策を徹底のうえ、)県内各地域(各県民局・県民センター単位)で実施します。
資料1の事業内容別一覧として、86の事業を実施しますので、参照ください。
別紙1として、国際復興フォーラム2021「複合災害からの復興:自然災害とCOVID-19パンデミックへの取り組みとより良い復興(Build Back Better)のための実践と教訓」です。特別講演(河田 惠昭 人と防災未来センター長、ステファン・ハレガッテ世界銀行 主席エコノミスト)と、パネルディスカッションを行う予定です。
別紙2として、「国際防災・人道支援フォーラム2021」は、五百旗頭真 国際防災・人道支援協議会(DRA)会長のあいさつの後、野崎 慎仁郎 WHO 西太平洋地域事務局管理官(法務・危機管理担当)にオンライン参加(講演)をしてもらいます。そして、岩田 孝仁 静岡大学 防災総合センター特任教授に防災についての講演と、パネルディスカッションをします。
後の説明は、省略します。(後ほど)一覧表をご覧ください。
5番目は「令和3年度兵庫県高齢者大学入学者の募集」です。
県の高齢者大学は、いなみ野学園、ひょうごラジオカレッジ、阪神シニアカレッジ、うれしの学園生涯大学、但馬文教府みてやま学園、西播磨文化会館ゆうゆう学園、淡路文化会館いざなぎ学園、丹波OB大学、という形で、全県的に活動を展開しています。
ぜひ、学ぶ意欲のある方に学んでもらえれば、と思います。
2ページ目には、(1)いなみ野学園の大学講座、大学院講座を紹介しています。また、(2)ひょうごラジオカレッジ(兵庫県高齢者放送大学)についても紹介しています。ラジオカレッジは、大変著名な講師にお願いをしています。(3ページ目、)(3)阪神シニアカレッジは、宝塚市に新庁舎ができましたが、そこを拠点に、活動を展開しています。
他に、(4)うれしの学園生涯大学、(5)但馬文教府みてやま学園、私の故郷の(6)西播磨文化会館ゆうゆう学園、(7)淡路文化会館いざなぎ学園、(8)丹波OB大学で、活動を展開されています。
6番目は「令和2年度『五つ星ひょうご』選定商品の決定」です。
74品選定し、63品が食品、それ以外が11品、ということになっています。摂津・播磨・但馬・丹波・淡路の地域にふさわしい選定がされているのでご覧ください。
(2ページ目、)審査の内容としては、「地域らしさ」と「新しさ」を兼ね備えた逸品が選ばれた、と承知しています。
3ページから、選定された商品が並んでいるので、参照ください。
7番目は「地域からのお知らせ」です。
(1)きて!みて!かって!北播磨物産市の開催
12月16日(水)に、県庁1号館南側芝生広場で開催します。播州織の展示販売会、農産物の販売会があります。
奮って訪れてもらえれば幸いです。最近は、播州織のストールが人気を博しつつあるそうです。
(2)中播磨・西播磨地区 新規就農希望者セミナー・相談会を開催!
1月23日(土)に、じばさんビル9階901会議室で実施します。実務的な講師(就農者の先輩)2人を迎えて、苦労話を聞き、新たに就農する人達を元気づける、ということも含まれています。
ぜひ、就農を検討している皆さんに参加してもらい、先輩の経験談を学んでもらえれば幸いです。
私からは、以上です。
記者:
県内の感染状況について。先ほど、感染者が少し減ってきたか、と言われていましたが。重症者が連日、若干増えたり、死者が連日発表されるなど、少し多いかと感じるのですが。そのあたりの受け止めと、改めて県民への呼びかけも含めて、いかがでしょうか。
知事:
資料1の1ページで、患者の(グラフの)立ち上がり状況が、少しずつ右下がりになっているように見えるので、そのように言いました。
1週間前の12月7日(106人)に比べて、半分近く減っている(65人)ので、明日がどうなるのか分かりませんが、こういう傾向をぜひたどって欲しい、と願っています。
それから、2週間前は12月の初めです。11月21日に(1週間移動平均が)100人を超えてから、ずっと県民の皆さんに、「5つの場面に気をつけてください」、「外出を抑制してください」、「感染拡大地域の東京・大阪などへの不要不急の往来は控えてください」、「高齢者や持病のある方は外出を控えましょう」などの呼びかけを、かなりしました。それが効いているということになってくれればよいな、と思います。
それと、我々が強調したのは「ウイルスを持ち込まない」ということです。発症者が多いのは、家庭と職場と医療機関と高齢者施設です。学校も加えましたが、この5つの施設にウイルスを持ち込まない。その持ち込まないように、持ち込む可能性のある人達に、注意を呼びかけ、そして管理者の方にも呼びかけています。
このような呼びかけというのは、あまり他では聞いていませんが、この呼びかけでも、皆さんが注意をしてくれて、だんだんと減っていくことにつながっていれば、効果が徐々に皆さんの協力によって出てきていると言える、と期待をしています。
記者:
「テレワーク兵庫」について。兵庫県が開発を依頼して、中小企業の利用が可能になったことの意義と。このシステムや県が進めるワーケーションなど、アピールしたい点があれば、お願いします。
知事:
大会社の場合は、在宅ワークのシステムは自前で開発して、利用できますが、中小企業の皆さんの場合は、なかなか、テレワーク用のシステムを自前で開発することは、難しいのです。
したがって、県は、県職員の働き方改革の一環として、在宅勤務用の「テレワーク兵庫」のアプリを開発したので、余裕があるのなら、できるだけ使ってもらいたいという思いがあります。県職員、市町職員のほか、残り1万人ぐらいの余力があるので、中小企業の皆さんにも使ってもらいたい、ということで募集します。
今まで、なぜ出来なかったのかというと、パソコンも記憶媒体も持ち帰りを禁止にしていました。それは、家庭用パソコンなどのセキュリティが担保されていなかったからです。今回、情報セキュリティがきちんと担保されるシステムとして、在宅でも活用できるようなアプリとして、開発ができました。安心して使ってもらえるように(なったので)、募集を始めるものです。
ぜひ、応募してください。
記者:
「10大ニュースの発表」について。選考過程を簡単に説明してください。
また、10大ニュースで、選考には漏れてしまったが、知事が個人的に入れたかったニュースなどがあれば、お願いします。
知事:
選考過程は、広報戦略課が、(各部局の)広報推進員や(関係者の)皆さんと相談してまとめてくれたものを、私と相談して決めました。その際は、各部局とも広報戦略課レベルで調整をして、候補を集めて、それを検討の上で、10大ニュース案にまとめ、私のところに上がってきた時には、10大ニュース案と、あと候補が3つぐらい挙がっていました。それを、できるだけ10大ニュースの中に取り入れようという形で入れました。ですので、基本的には候補になったものは全部入っています。
したがって、少し各項目のまとめ方で無理をしているところがあるのかもしれませんが、そのあたりは理解してもらいたい、と思います。例えば、「全国初のボーガン条例制定」と「加東こども家庭センター分室新設」を一緒にしましたが、これは広い意味で安全安心という話なのですが、このあたりは無理やり一緒にしているところです。
それから、「瀬戸内海の栄養塩類管理」と「プラスチックごみ削減」なども、どちらかというと産業対策として入れた方がよいのかもしれませんが、環境問題として、整理をしました。
私で、もしも、もう1つ考えられるとすれば。マスクなどのエッセンシャルな生活産業や、サプライチェーンなどの重要部品の生産が、海外に依存しています。それをできるだけ国内回帰、特に兵庫回帰、兵庫立地を進めたいという意味で、企業立地条例を6月に改正しました。内容は主として、法人事業税の減免の幅を広げました。これは我々として、1つの打って出る手段になり得るので、これもどこかの項目に入れたかったのですが、10大ニュースの中には入り切れませんでした。「鳥インフルエンザの発生」がなければ入ったのですが。
記者:
先ほど発表がありました、今年の漢字一文字は、3密の「密」でした。これをどう思われますか。
また、今年の兵庫県政は漢字一文字で表すことができるでしょうか。
知事:
3密の「密」だとすると、あまり工夫されていませんね。しかし、一番コロナに悩まされたので、時代を表す字だと言えるのではないでしょうか。
兵庫県政を表す一文字は、難しいですね。コロナ禍で大変苦労しましたから、「わざわい」、コロナ禍の「禍」を、今年の漢字として、私なら選びたいと思います。コロナに振り回されましたから。今もそうですが、対応がまだまだ続きます。コロナ禍に対応していかなければならないことを込めて。「わざわい」対策をしっかりとやっていく、という意味を込めて選んではどうか、と思います。
記者:
新型コロナについて。兵庫県は「自宅療養ゼロ」をずっと掲げてきています。先ほど知事も言われたように、少し(感染者数が)減る傾向が見られるのではないか、ということですが、(自宅療養ゼロは)今後も維持していくのでしょうか。
また、(無症状者やリスク要因の低い軽症者は)入院を経ずに宿泊療養施設に入るということを進めていきたい、とも言われていますが、その進捗状況について、今の知事の受け止めをお願いします。
知事:
「自宅療養ゼロ」は、これからも堅持していきたい、と思っています。ただし、医療の状況が本当に厳しくなった時に、維持できるのかどうか、それはその時で、また判断します。しかし、現時点では「自宅療養ゼロ」は堅持していきたい、と考えています。
また、ホテル等の宿泊施設の活用については、できるだけ弾力的な対応もやむを得ないのではないか、と考えて、従来から説明してきました。無症状者だけではなく、安定した症状になっている軽症者などについても、医師の判断で、ダイレクトにホテルなどを活用してもらうことはあり得る、と考えています。
ただし、様子を見ていると、やはり一度(病院へ)入ってもらうケースが、引き続き多いのかと。このあたりは、逼迫状況如何によっては、また弾力的な対応を強調しなければならないケースもあり得るのではないか。各病院や医師の皆さんには、しっかりと理解を求めていきたい、と思っています。
記者:
各病院や医師に理解を求めていきたい、という話がありました。今、聞いていると、やはり医師としては、1回きちんと入院してもらって、コントロール下において対応したい、という気持ちが強いのだろう、と思いますが。
その点については、知事の方には、県医師会や病院側から、知事の方針に対して、どのような意見が寄せられていて、それについてどのように受け止められていますか。
知事:
まだ、そこまで、全体として運用するまでには至っていない、と思われているために、そういう運用、つまり一度は入院して、という運用をされているのではないか。そういう意味では、ぎりぎりの中で、しっかりと頑張っていることの表れなのではないか、と思います。
もっと弾力的にしてほしいという、一部の声はありますが、全くの一部です。それ以外の方々は、従来の運用(一度は入院)をしっかりとやられている、という状況が続いていると思っています。
記者:
先週の金曜日に、こちらで知事が会見をされている時に、自民党県議団が検討委員会(「知事選挙等検討調査会」)と県議団の総会を開き、県議団として、金澤副知事を次の推薦候補者にしていく方針が確認されました。これについての知事の受け止めをお願いします。
知事:
これから始まる、ということなのではないでしょうか。ちょうど先週の会見の時も、最後に質問があったのですが、全く情報が入っていなかったので、「承知していないから、コメントできない」という回答をしたと思います。
その際の質問で答えましたが、県議団としてそのような方向付けができたとすれば、これからようやく、来年の7月の知事選挙を目がけたスタートを切っていく、と受け止めたいと思っています。
記者:
特に知事としては、副知事に対して後継指名するとか、副知事をバックアップするなどの考えは、今のところまだ固まっていない、ということでよろしいですか。
知事:
私も、貝原前知事から後継指名などは受けたことはありません。退任表明の際にも述べたように、一緒にやってきたということから、震災復興をやろうとした際、私自身も、一緒にやってきたことを重く受け止めて判断した、ということです。
金澤副知事も、そのような判断は、当然される可能性は高いのではないか。それは、私も、先週の会見で言ったように、期待させてもらってもよいのではないか、と思っています。しかし、後継指名などはしません。
記者:
「テレワーク兵庫」について。県や市町の職員が使うものを、中小企業でも使ってもらおうという趣旨だと思うのですが。中小企業の方に使ってもらうことによって、コロナ対策として、どのように役に立つことを期待していますか。
知事:
もちろん、在宅ワークが増えるため、職場での接触機会が減りますから、それなりの効果はある、と思っています。
その例ももちろんですが、もっと大きな期待は、オンラインの活用です。なかなか中小企業の業務でオンラインの活用自身が、十分になされていない、という実情があります。このような在宅ワークの仕組みの活用を通じて、中小企業でもオンライン活用の環境さえ整えばできる、という体験を積み上げてもらうことの効果を、大きく期待しています。
記者:
一方で、職員分も含めて、開発費もそれなりにかかっているかと思います。それでも、県として中小企業に使ってもらうことの意義付けについて。実際に中小企業がやろうとすることに対して、普通であれば、助成金を出すようなやり方(が基本)だと思います。モノを渡すことの意義というのは、どういうところにありますか。
知事:
1万人分ですが、余力があるために、その余力を提供します。コストの面で言えば、県庁用を開発するだけで、コストはかかります。その1万人分の余力を活用することで、中小企業の皆さんに、オンラインを活用した業務の推進を体験してもらう。このことが、これからの情報ネットワーク化時代における、中小企業の活動に寄与することが大きいのではないか、それを期待しています。
記者:
中央こども家庭センターから、その後に明石市こどもセンターに移管された話ですが、子どもの一時保護により、親子が引き離されました。その後、施設への入所を、県の中央こども家庭センターが裁判所に申し立てたこともあり、どんどん長期化し、1年半ぐらい経ってしまった案件がありました。
その業務を引き継いだ明石市の方では、泉市長が謝罪し、検討委員会を立ち上げました。明石市では、前半の県が対応していた部分について、検証してほしいと県に申し入れる、と先週、泉市長が表明しました。
県では、どのように対応していくのでしょうか。
知事:
どういう検証をしろ、と言われているのか分かりませんので、今の段階で、県の対応をコメントすることは難しいのではないか、と思います。
この事案は、私が報告を受けている限りでは、一時保護を県のこども家庭センターとして行った、ということです。接触がなかなかできなかった、ということですが、子どもと親を分けなければ危険なこともあります。対応はやむを得なかった、と説明を受けています。
そのため、(明石市から)どんな要請があるのか、見定めた上で、判断することになります。
記者:
明石市では、3つの選択肢を掲げています。1つ目は、兵庫県の対応部分も明石市でまとめて検証する。2つ目は、兵庫県と明石市で一緒になって検証する。3つ目は、それぞれ県がやった部分、明石市がやった部分を分けて検証する、というこの3つのやり方があります。
知事:
今、私がコメントする立場ではありません。どういうことを要請してきているのか、きちんと見極めた上で判断すべきことではないでしょうか。
記者:
今のところ、現状で、明石市からそういう申入れはまだきていない、ということでしょうか。
知事:
受けていない、と承知しています。
記者:
(今期限りでの)退任に関して、補足して伺います。去就については、2月ごろから考えていて、早めに去就をはっきりさせるべきだということで、このタイミング(12月議会の最終日)に至った、と説明されたかと思います。
知事:
本格的には2月ぐらいからですが、5期に就任した時から、6期はいかがか、と自身も漠然と思っていました。それが具体化してきたのが、2月ぐらいからだ、と理解してもらう方がありがたいと思います。
記者:
最終的に(年明けの)3月議会とも迷われて、早い方がよい、ということで(このタイミングとなったと)説明されていたかと思います。
最終的に、この12月議会の最終日、と判断されたのは、11日、金曜日の何日ぐらい前だったのでしょうか。あるいは、3月ではなく、12月にしようと決めた、何か判断のきっかけとなるような出来事があったのでしょうか。
知事:
それは、自民党の検討調査会で議論が開始された時からです。去就を明らかにしなければ、なかなか議論や検討が、前に進まないことが予想されたので、それ以降は、真剣に、自分なりに考えてきたということです。
記者:
自民党の検討会は8月ぐらいから始まったように記憶していますが。9月は早いので、検討が進んできているタイミングとも呼応して、という認識でよいのでしょうか。
知事:
呼応しているわけではなくて、もともと「井戸がどうするのだろう」というのは、県民の間でもかなり話題になりつつありました。一定、自分なりの判断を県民の皆さんにお示しした方がよいのではないか。3月になると、「もう一度、また井戸がやるのではないか」(と思われます)。と言うのは、いつも引き続き候補として立つ、という表明が3月末でしたので。
3月まで延ばすことは、従来のパターンから見ていかがか、ということで、12月県議会の最終日にしたということです。いつ決めたかではなくて、結論として、今の時期に「立候補しない」と表明したことが重要だと思います。
記者:
議会内での表明文の中に、今後に求めるキーワードとして、「変革と挑戦」を掲げられたと思います。場合によっては、今後のこととなると、次期知事が掲げることだと捉えることもできる、とは思いますが。あえて今後のキーワードを挙げられた真意はどこにあるのでしょうか。
知事:
それはコロナ禍の中で見えてきた新しい課題にも触れましたが、そのような課題に対して、果敢に挑戦していかなければなりません。また、コロナ禍だけではない新しい課題も出てきていますので、その課題に対して、今までの路線では難しいのではないか、と述べました。変えるべきところは変えていきながら、挑戦していく、挑んでいく、という基本姿勢が、これからの時代にあたっては不可欠な要因なのではないか、という思いを込めました。
記者:
「Go Toトラベル」について。また、大阪市と名古屋市が除外、あるいは除外が延長される、ということです。そうした「Go Toトラベル」の対応については、知事としてどう受け止めていますか。
知事:
「Go Toトラベル」は、専門家も従前言っていたように、それが直ちに感染を広げた原因とは思えない。けれども、人の移動が増えることが、感染を増加させる要因の1つであることは間違いないので、「Go Toトラベル」については、慎重に検討された方がよいのではないか、というのが意見です。そのような基本的な示唆をどのように兵庫に当てはめるのか、ということで検討していくことになる、と思っています。
ただし、今の段階で、直ちに「Go Toトラベル」を、適用除外する地域として、兵庫全域というのは考えられないでしょう。では、一部地域は考えられるのか、ということになりますが、はっきり言って、エリアクラスターが発生していません。エリアクラスターが発生していない状況で、そのような対応をすることの是非は、慎重に検討していかなければならないのではないか、と思っています。
記者:
今日、大阪府が、時短要請について、今まで大阪市北区と中央区に限定していたものを、市内全域に拡大する、という話が、まだ正式決定ではないようですが、あります。
兵庫県も尼崎市が隣接していますが、限定的ではあるものの、大阪市全域に要請の網をかけることで、兵庫県との往来の変化がどれくらい出るかは分からないが(出るかと思います)。それについての知事の受け止めを、お願いします。
知事:
問題は、大阪市域全域に広げられることによって、隣接する地域として尼崎市などが出てきます。本当に時間制限後にお客さんが兵庫県になだれ込んでくるのかどうか。その見極めがなかなかしにくいのです。
現実に、尼崎市自身がエリアクラスターの様相をほとんど示していません。何かよい方法があるのならば、人の流れの変化を、まずは捕まえられないか、ということを検討してもらっています。人の流れの変化について、少し様子を見た上で判断すべきなのではないか。
予防的対応ももちろんあり得ますが、対応せざるを得なくなった方々、つまり、商売をされている方々の状況を勘案すると。影響がどのような形で出るのか、見極める手段を少し検討した上で、対応を決めた方がよいのではないか、と現時点では思っています。
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