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令和2年度2月最終補正予算(案)にかかる知事記者会見

〔発表項目〕

 令和2年度 2月最終補正予算(案) 

知事記者会見内容

 知事:
 2月最終補正予算ですが、今年度は9回目の補正になります。これが最終の補正予算になる、と今の時点では思っています。
 
 まず1ページをご覧ください。
 基本的な考え方ということで、「1 年間を通じた事業実績の確定や見込み等を踏まえた歳入・歳出の補正」をするものです。
 ①歳入で増額するものは、減収補填債、徴収猶予特例債、調整債、繰越金で、減額するものは、県税等、臨時財政対策債、国庫支出金、諸収入等です。
 ②歳出は、人件費、行政経費、投資的経費、公債費、繰出金等、全般的に減額します。
 2つ目の柱は、「2 緊急対策の実施」です。1つは、①新型コロナウイルス感染症対策ですが、高齢者施設の従事者への検査の実施を強化するのと、避難所における物資の備蓄。特に段ボールベッドの整備をしようとするものです。
 もう1つは、②雪害対策。被災農業者等に対する支援と道路の除雪対策の増加経費を補正するものです。
 「3 その他所要の補正」は、県有環境林の計画的な取得を今年度も実施します。
 今回、一般会計は2532億円の減、特別会計は101億円の減、公営企業会計は25億900万円の減。総会計で、2658億4900万円の減となっています。
 その中で、起債が特別会計で(471億円)増えていますが、これは県有環境林の取得に伴い、発行する交付税措置のある県債を活用するものなどです。

 2ページ、「Ⅲ 一般会計補正予算の概要」で、歳入・歳出の概略を説明しています。
 「1 歳入」の(1)県税等について、個人関係税で、令和2年の株式取引額の増加によって、株式等譲渡所得割が見込みよりも39億円増えました。ところが、令和元年の株式等譲渡所得は、株価の低迷によって増えませんでした。一般的には現年課税ですが、普通徴収の場合は翌年課税になりますので、これが29億円落ち、配当所得の減少に伴う配当割が16億円落ちていることで、3億円の減になります。
 法人関係税は、企業業績の悪化に伴い、166億円の減になっています。また、特別法人事業譲与税も、特別法人事業税が原資ですから法人事業税の落ち込みに伴って減ですので、法人関係税全体で、332億円の減になります。
 地方消費税も民間消費の低下等によって221億円の減になっています。
  そのため県税等で617億円の減を立てます。
  (2)地方交付税等ですが、基準財政収入額は当初予算時よりも収入がある、という形で計算されましたので、我々が思っていたよりも、地方交付税と臨時財政対策債を合わせた地方交付税全体で99億円の減となりました。
 (3)地方特例交付金等は、ごらんのとおりです。
 (4)国庫支出金は、新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金が、実績で180億円の減。避難所換気設備整備事業を、体育館等に対して行いましたがこれも実績減。新型コロナウイルス感染症対応無利子貸付利子補給補助事業についても実績減。災害復旧事業は、100億円の予備枠を作っていましたが、大きな災害がありませんでしたのでこれを落とします。それから、投資的経費の減が137億円、という状況です。
 (5)県債については、公共事業が落ちることに伴い、投資的経費の減に伴って、58億円の減。減収補填債。特に地方消費税の減収補填債が認められましたので、412億円。特別減収対策債が7億円。徴収猶予特例債が60億円、これは徴収猶予している部分、1年だけ伸ばしていますので、来年は入ってくるはずですが、今年は穴があきますから、60億円分を1年間発行します。あわせて、調整債、法人県民税の減の一部を補填する対応をします。
 (6)諸収入等は、1兆3000億円の中小企業制度資金の枠をセットしていましたが、実績が1兆円ぐらいですので、残り3000億円分に見合う預託金が減ります。

 今、説明したような内容を整理したのが、3ページです。

 4ページ、「2 歳出」ですが、(1)人件費が38億円の減。
 (2)行政経費が2152億円の減ですが、大きい理由は①中小企業制度資金貸付金の実績減です。
 それから、②福祉関係経費の地域医療介護拠点整備の実績減、病床機能転換推進事業の実績減などが大きい減額になっています。
 ③新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金事業も、実績減が中心です。県税収入の減に伴って、④県税市町交付金・還付金が減ります。
 ⑤事務的経費の節減は、13億円の節約を、年度途中で行いました実績です。
 (3)投資的経費、①投資補助事業は、公共事業は9月で追加された分を補正しましたが、当初予算のうち内示が確保できなかった部分が残っていましたので、その分を落とします。障害者福祉施設整備費補助もコロナ禍で整備が進まなかった実績減です。
 ②投資単独事業は、先ほど説明した避難所の換気設備、あるいは高齢者福祉施設等整備費補助の実績減です。
 ③災害復旧事業は、枠設定分をすべて減じます。
 (5)繰出金は、県有環境林特会への繰出は若干増えますが、国民健康保険特会や基金管理特会への繰出は減です。

   5ページは以上の内容の計数整理です。

   6ページ、「3 補正予算で計上する主なもの」です。
 1番目が、(1)高齢者施設の従事者への検査の実施です。2億2500万円の予算を計上していますが、高齢者入所施設で感染リスクの高い高齢者が長期入所する、特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護療養型医療施設、介護医療院、認知症共同生活介護のグループホーム。最初に、この従業者の人達のPCR検査をやろうということです。
 2番目が、(2)避難所における物資の備蓄ですが、避難所の衛生環境の確保に必要な段ボールベッドを、1万3000台分の追加備蓄をします。県と市町との備蓄の考え方は、避難所運営は市町の役割ですので、2対1の割合で、2が市町、1が県の役割分担としています。南海トラフの地震ですと全部が16万8000台。そのうちの3分の1が県の責任になりますが、すでに備蓄している分と、流通備蓄で段ボールメーカーと供給量まで、しっかりと協定を結んでいる部分を除いた1万3000台を、この際に整備しておくものです。

 7ページ、「雪害対策」ですが、①農業生産施設等の災害復旧支援として、国庫補助事業で総合支援交付金を、1経営体当たり600万円を補助限度額として、交付します。また、雪害施設復旧補助事業として、国庫補助があたらない農業者に対して、1平米当たり290円から1万2000円程度、状況に応じた助成を行うことにしています。
 ②農業関係制度融資についても、融資期間を2年延長するとともに、当初3年間を無利子化して、融資の使いやすさを確保します。
 (2)道路の除雪対策で、最近の5年間のうち降雪量が多かった平成28年度並みの事業量を確保することにしました。現時点で、これだけ全部使っているということでありませんので、3月までの間で対応できるような対応をした、ということです。

 8ページ、「Ⅳ 特別会計補正予算の概要」、「1 県有環境林等特別会計」で、補正額が77億円。宝塚新都市用地の計画取得の最後になる玉瀬(3)について、地域活性化事業債を活用して取得することにします。これにより、宝塚新都市用地の取得計画が完了します。
 「2 公共事業用地先行取得事業特別会計」は、持っていた部分をこの県有環境林特会が買うことになり、繰上償還をする必要がありますので、繰上償還に伴う支出を行います。
 「3 農林水産資金の特別会計」は、兵庫みどり公社の分収造林の関係で借りています資金繰り対策で、日本政策金融公庫の「すでに分収林ができそうもないような状況に陥っているところの繰上償還は認める」という制度を活用します。当面、第一段階として、5000万円ほどの繰上償還をしますが、あわせて、利子負担を軽減するために、一般会計の方で繰出をして、利子負担を軽減しようとしています。
 「4 国保健康保険事業特別会計」は、国庫支出金等返納金が増えたり、国民健康保険財政安定化基金積立金が増えたりしていますが、ルールに基づく出し入れです。

 9ページ、「Ⅴ 公営企業会計補正予算の概要」は、病院事業は今回、55億8000万円の赤字を計上します。
 企業庁は、若干の事業の出し入れの整理です。
 流域下水道事業も、今回、補正はマイナスの額です。

 いずれにしても最終補正の整理予算ですから、例年このような1000億円~2000億円のマイナスをしています。
 国との関係で、それだけ、事業をできるだけやろう、という意欲を示してきた、ということです。
 今年は、9月補正でかなりの事業を挙げましたので、当初予算で計上していた分がそのまま残ってしまっています。それを減額するということで、少し大きめになっている可能性はある、と思います。

 私からは以上です。

質疑応答

なし 

 

 

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