更新日:2021年4月26日

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知事定例記者会見(2021年4月26日(月曜日))

【発表項目】

  1. 新型コロナウイルス感染症の現状と対応
  2. 第7次男女共同参画兵庫県率先行動計画(ひょうごアクション8)の策定
  3. 兵庫県ギャンブル等依存症対策推進計画の策定
  4. ひょうご公共交通10カ年計画の改定
  5. 県民の信頼確保と厳正な規律の保持

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知事記者会見内容

知事:

1番目は「新型コロナウイルス感染症の現状と対応」です。

今日の新型コロナ感染者数ですが、月曜日としては最多の310人ということになりました。県の保健所関係が108人、神戸が122人、姫路が10人、尼崎が44人、西宮が12人、明石が14人という内訳になっています。後ほど詳細を説明しますが、1週間平均では502.4人、500人を1週間平均で超えている実状にあります。
相変わらず(感染源は)家族が多いのですが、昼間の会食なども時々目につくようになってきています。いずれにしても、緊急事態宣言が出て今日で2日目ですが、県民の皆さんと危機を共有して、しっかりと乗り切れるように対応していければと願っています。協力をよろしくお願いします。
昨日までの結果が、手元の資料1(県内の患者の発生状況)です。(陽性者数は)473人で、日曜日としては最多、その1週間前は402人でしたので、やはり、なかなか収まってきていない状況です。
しかも、入院調整が1758人で、たいへん多くの方々の入院調整をせざるを得ない実状にあります。収容しきれていない、と言えます。
入院の占有率は77.6%ですが、重症が76.2%という状況です。宿泊施設を150室増やしましたので、さらに活用を図れれば、と考えていますが、土曜日、日曜日は、どうしても人の出入り(入退所)が難しいこともありますので、利用率はこれから上がっていくのではないか、と思われます。
2ページ目ですが、特に若い人の数が増えてきました。30代以下は4割から5割、40代・50代が3割。あと3割が60代以上の高齢者、という、大まかな分布は変わっていません。
保健所単位でも、ご覧のとおり、少ないところは、この資料で、但馬、丹波です。洲本が10万人当たり56人を示しているように、淡路が急上昇してきているというのは、1つの大きな特色になっている、と思います。
それから、感染経路別では、家庭が6割近い57.5%、職場施設等が19%。クラスターは14.1%。最近は、家庭だけでは止まらずに、クラスター化するようなケースが少し見えてきていますので、要警戒かと思っています。コロナについては、以上です。

 

2番目は「第7次男女共同参画兵庫県率先行動計画(ひょうごアクション8)の策定」です。

状況の変化は資料(左上部分)に書いてある通りです。
兵庫県の現状ですが、地域創生戦略に基づく新たな地域づくり、その中心にある若者の転出の抑制について。20代前半の女性の転出超過が、拡大していることが目立っていますので、この対策が必要だということ。それから、「ひょうご男女いきいきプラン2025」は、この3月に作りましたが、女性にも選ばれる活力ある兵庫を目指そうとしております。
それから、昨年策定した「ひょうご子ども・子育て未来プラン」では、若者が就業・結婚・子育てに夢を持てる兵庫にしよう、ということを大きな目標にしていました。
年末から年始にかけて、男女共同参画についての職員の意識調査をしました。微増かもしれませんが、職場での男女共同参画、子育て支援などが進んだ、と評価している職員の割合が、平成26年の46.7%から、令和2年で56.4%と10ポイントほど上がっていることが1つの特色です。そのように進んだと思う理由としては、女性の管理・監督職が増えたことと、男性の育児や家事への参画が増えたこと、が理由に挙げられています。
それから、管理・監督職になることに魅力を感じる女性が増加傾向にあるということで、令和2年は23.5%です。一方で、管理職に魅力を感じない女性のうちの約5割以上が、経験や能力不足を回答しています。男性は4割ということなので、若干、キャリアアップの過程の差が出ているのかもしれませんので、注意をしていく必要がある、と思います。
第6次のアクション8の数値目標の達成状況は、令和2年4月を終期とした目標については、いずれも達成しています。
今回の改定はひょうごアクション8の第7次の改定ですが、理念は、「若者が目指したくなるモデル職場づくり すべての職員がいきいきと能力を発揮できる環境に向けて」、ということで進めようとしています。
数値目標は、資料の右側の下にあるように、国のプランでも一律に管理職の割合とするのではなく、細分化されましたので、それに準じた対応をしていこう、と考えています。本庁部局長相当職は10%、本庁課長相当職は20%、本庁副課長相当職は20%、本庁班長・主幹は30%、そして採用者に占める女性割合は45%です。特に、採用者に占める女性割合は、すでに44.7%になっています。1対1、50%を目指すのが最終ゴールだと思いますが、50%が今の段階で打ち出せるのかどうか。打ち出してもよいのではないか、という意見もありましたが、慎重に、45%ということにしました。
施策の内容は、次の重点目標1、2、3と、8つのアクションで整理をしていますので、ご覧ください。私からの説明は、省略します。

 

3番目は「兵庫県のギャンブル等依存症対策推進計画」です。

これは、ギャンブル等依存症対策基本法13条の規定に基づく県の計画、対策指針です。3年間の計画になっています。
目標は、「ギャンブル等依存症で苦しむことのない、安心できる社会の実現」としました。この計画の特色ですが、ギャンブル依存症というのは、否認の病と言われているらしいのです。本人及び社会に病気であることの認識が乏しくて、病気だということを、しっかりと認識してもらう必要が、当事者だけではなくて周りの人達にも必要になります。往々にしてギャンブル依存というのは、個人の嗜好の問題や、自己責任の問題だ、と言われがちですが、病気なのです。ですから、病気らしい対応をしっかりとしていく必要がある、それを自覚する必要がある、ということだと思います。
資料の「4 計画の特色(検討委員会での意見を反映した主な事項)」の(2)について、国は「発症」、「進行」及び「再発」という区分ですが、県として「予防」を追加しました。つまり、「予防」~「発症」~「進行」~「再発」の各段階での対策を体系的に行うものです。
それから、(3)目標として「ギャンブル等依存症で苦しむことのない、安心できる社会の実現」を掲げています。具体的な取り組みを取りまとめましたが、数値目標については、現時点ではまだ、厚労省、消費者庁による実態調査が十分には行われていないので、その結果を見た上で、目標の設定はしたい、と考えています。
(4)「借金をしてまでギャンブルをする(したい)」は、依存症に陥る強い兆候と言われています。従って、借金までしてギャンブルのお金を用立てていくようになったら、家族ぐるみで対応をしっかりとしていかなければなりません。競馬場やパチンコ店にも協力してもらい、家族会主催の相談会の募集チラシやポスターの設置をしています。
(5)県内の公営競技やぱちんこ等の実施にかかる事業者(関係事業者)の取組を記載し、関係事業者についても協力を求めていくことが必要だ、ということで整理しました。
内容については、(次のA3資料)「兵庫県ギャンブル等依存症対策推進計画」策定の骨子、「第1章 ギャンブル等依存症対策推進計画及び対策の基本的な考え方」として、先ほどの特色を整理して、推進を図ることとしています。
その中で、「3 現状と課題」として、ギャンブル等依存が疑われる者の推計ということで、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED:エーメド)が、疫学調査を行い、ギャンブル等依存が疑われる者の割合、成人の0.8%という数字を、全国一律にマクロの数字ですが発表しています。もしも、これに準じて兵庫県の成人人口×0.8%とすれば、3万5927人という数字が出ます。兵庫県にとっても、それなりのボリュームがある、依存症患者の数が推定されている、という状況です。
第2章は、ギャンブル等依存症対策の取り組み状況を整理しています。段階的に、予防段階、発症・進行段階、再発段階、まで整理をしています。
予防区分に、日本貸金業協会等が実施している「貸付自粛制度」の利用促進という項目を挙げています。このような対応も、非常に重要なポイントになるのではないか、と考えています。
後の説明は省略します。
いわゆるギャンブルに関係する競馬、ボート、パチンコなどの業界に対しても、協力依頼を、お願いをしています。

 

4番目は、「ひょうご公共交通10カ年計画の改定」です。

これは、公共交通施策を推進してく上での指針と位置付けています。目標としては5つ。そして、目指すべき方向性としては、「持続可能で安全安心な公共交通」にしています。
令和3年からの10カ年計画として整理をしています。
計画の内容は、A3資料「ひょうご公共交通10カ年計画」の1ページ目左側中段に、「地域公共交通活性化再生法」が昨年の11月に改正施行されています。これらの法律に基づく計画としても位置付けながら、整理をしています。
課題としては、いくつか挙げていますが、目標は「1 地域の暮らしを支える公共交通」、「2 観光・交流を支える公共交通」、「3 誰もが利用しやすい公共交通」、「4 安全・安心で環境にやさしい公共交通」、「5 地域でまもり育てる公共交通」。そして、それらの「総合評価指標」をセットする体系にしています。
各種の課題ごと、目標ごとの重点方針、具体的な対応は、あとの資料につけていますので、(説明は)省略します。

 

5番目は、「県民の信頼確保と厳正な規律の保持」です。

県職員への綱紀粛正通知について、主なポイントを記載しています。
(1)新型コロナウイルス感染対策ですが、職員の間でも少しずつ陽性者が出てきています。ですから、強く、気をつけろ、ということを最初に注意喚起します。
(2)不祥事の防止は言うまでもありません。
それから、パワハラ、セクハラ、介護や妊娠、出産、育児に関する(3)ハラスメントの防止。
(4)事業者等への対応については、いろいろな事業者との関係がありますから、県民から県職員として誤解を受けないような行動をしっかりとするということ。
(5)事務改善については、DX、オンライン化をどんどんと進めていくので、それらに積極的に取組み、マスターして使いこなせるようにする努力を呼びかけています。
この内容について、今日、4月26日、全職員へ一斉メールで配信しました。いつも、この「県民の信頼確保と厳正な規律の保持について」という通知は、副知事名で全職員に通知しています。これを受けて、職場会議を開いて徹底を図る、ということにしています。
通知の本文について、1つ1つの説明は、省略します。

 

私からは以上です。

質疑応答

記者:

(3番目の項目)「兵庫県ギャンブル等依存症対策推進計画の策定」について。
今、少しコロナの関係で下火になっていますが、IR、カジノの関係で、これについても対策が必要ということが明記されています。現時点でのカジノに対して、大阪はまだ誘致など、少しコロナで厳しいなど、いろいろな話が出ています。
知事はどのように見ていて、兵庫県がどう活用するのか。ギャンブル依存症に関しての、今後の対応の方向性は、どのようにあるべきだ、と感じていますか。

 

知事:

カジノ自身は、兵庫に誘致をする予定はありませんが、大阪がカジノ誘致を計画して準備をしていますので。そのこと自体が進行中、ということを前提にした、兵庫自身の1つの観光拠点との繋がり、という見地で検討していくことは、しっかりとしておく必要がある、と考えています。カジノの誘致はしないけれども、しかし、大阪が誘致する状況を見定めた上で、兵庫県として、どのような対応が望ましいのか、検討していこう、というのが基本姿勢です。
依存症の問題も、IR推進法自身にも依存症対策のことが書かれています。やはり、はまり込まないというのか、のめり込まない、という状況をどうやって作るのか、ということが非常に重要だ、と考えられます。先ほどの、ギャンブル依存症の、予防のところで触れたように、借金をしてまで、ギャンブルにお金をつぎ込むことになってくると、生活破壊にも繋がってしまいます。その借金をしてまで、例えば、カジノでも、賭けるということがしにくいような仕掛けを、しっかりと用意しておく必要はあるのではないか。
それから、いろいろと検討されているように聞いていますが、ゲートウェイは高くするというように。カジノに入ろうとすると、特に外国人観光客はともかくとして、国民はカジノに入ろうとする際の、障壁を高くする、ということも1つの対策ではないか、と思います。
いずれにしても総合対策ですので、総合対策として、万全を期してもらうように、お願いしていきたい、と思っています。

 

記者:

コロナ関連で。今日で(緊急事態宣言)が2日目で、日曜日、月曜日となり、人出についてはそんなに変わっていないのではないか、という報道もありますし、テレワークもしにくい、と。
一方で、飲食店についてもお酒を提供しない中で、路上や公園で飲むような人もまだいる、という報道もされています。
知事から見て、この2日間の緊急事態宣言の効果について、どのように見ていますか。

 

知事:

人手はやはり、かなり落ちているのではないか。昨日(日曜日)のデータに過ぎませんが、1割か2割ぐらい三宮などでも人出が落ちている、と報告されていますので、人出自身は落ちているのではないか。
ただし、今、言われたように、日曜日でしたので、外でのお酒などの状況が大幅に減っているのかどうかについては、まだよく分かっていません。

いずれにしても、県民の1人1人がコロナの感染源になり得る可能性があるのだ、また、感染すると重篤化する恐れも非常に強くあるのだ。そうしたことを自覚してもらって、行動に注意してもらうことが基本になる、と思いますので、協力をよろしくお願いします。

 

記者:

(緊急事態宣言が)週末、始まったことで、出口戦略についてもいくつか議論が出始めています。この場で基準を、というのは難しいかと思いますが、知事が今回、解除を検討するに当たって、一番重要視する項目は、どういったところですか。
例えば、今回で言えば、明らかに入院調整の自宅待機者が増えてしまっているところ。完全にオーバーフローを起こしている状況、というのが、第3波、今年の1月の始めとはかなり大きく違うか、と思います。
そういった状況の違いを踏まえて、解除を検討する基準というのも、これはやはり変わってくるのでしょうか。

 

知事:

私は、あまり変わらないのではないか、と思っています。
つまり、何が問題かというと、新規患者の発生数が問題なのです。先ほども言いましたように、1週間平均で(新規患者が)500人を超えている状況は、異常な状況です。新規患者の発生数が、ある程度の水準以下にならない限り、なかなか解除することにならないのではないか。
今、指摘された、入院調整の方々が増えているのも、新規発症者数が多いからです。自宅療養者が1000人と少しいるのも、病院が収容しきれないからです。
やはり、一番の基本は、新規発症者数がどこまで落ち着くか、ということではないか、と思っています。

 

記者:

基準については、これから検討する、という理解でよいですか。

 

知事:

どれぐらいになれば、ある程度の目星がつくのか、ということは検討しておかなければならない、と思っています。

 

記者:

コロナの関連について。先ほどから話がありましたが、今日も月曜で過去最多です。
結局は、今の時点での感染状況だけで言えば、減りそうにない、ちょっと歯がゆい状況だと思います。その点について、知事の受け止めをお願いします。

 

知事:

まん延防止措置に、正式に踏み切って(効果が期待される2週間後)から、5日経過した状況です。まだ、新規発症者数が最高値を示していることは、たいへん懸念をしています。
概ね、年度初めの人の大きな動きというのは、4月10日で一区切りが付くか、と現時点では期待しています。これが明日以降、その一区切りという状況が出てくれれば、まん延防止措置もそれなりの効果があったということに繋がるのか、と思っています。
しっかりと県民の皆さんに、自らが原因者(感染源)にならない、被害者(感染者)にならない、という行動をとってもらうこと。これが一番の、最大の防御ではないか。そういう意味で、さらに協力依頼、呼びかけを強化していきたい、と思っています。

 

記者:

(5番目の項目)「県民の信頼確保と厳正な規律の保持」について。
県職員にも少しずつ感染者が出ているとのことですが、現時点で、歓送迎会を含め、大人数での職員の飲食の機会があったなどの報告は、知事の耳に入っていますか。

知事:

少なくとも私のところには、そういう大人数で歓送迎会をやった、その結果、感染者が出てきているという報告は、現時点ではありません。その点は、職員が随分と気をつけてくれているのではないか、と思います。
職員にぜひ、どこで感染した可能性があるのか、しっかりと聞かせてもらった上で、今後の対策の参考にしていきたい、と思っています。一般の患者は、なかなか話してもらえませんから、せめて職員にはしっかりと聞き取りをしたい、と考えています。
(感染経路は)やはり、家庭なのです。ですから、職員自らがというよりも、家庭でうつっている。では、どのように家庭に持ち込まれたのか、ということが問われますが。若い家族が持ち込んだというケースもあるでしょうし、このあたりは、よく聞き取った上で分析したい、と思っているところです。

 

記者:

休業要請や時短要請の件に関して。国が少し、(対象施設等を)示すのが遅くなって、県も慌てて示すことになりました。
今、コールセンターに多くの問い合わせが相次いでいますが、回線のさらなる増設など、今の現時点での知事の受け止めをお願いします。

 

知事:

回線の充実は、もうすでに準備したはずです。土曜日、日曜日で600件近い問い合わせがあったと承知しています。
ようやくホームページも立ち上げましたが、それぞれの事業者のカテゴリ別に、施設の例も挙げながら、要請内容を整理することができていますので、これに基づいて説明もしてきています。
若干、土曜日と日曜日については、そのあたりの指導が行き届かなかったところがあり、迷惑をかけました。今は、しっかりと基準が明確になりましたので、その基準に従って指導している状況ですので、落ち着いて来るのではないか、と思っています。

 

記者:

酒類の提供について。自粛を要請することは聞いたのですが、一方、ドリンクの持ち込みについて、どのように規制するのかは、まだ、グレーなところだと思います。
この点について、知事は、ドリンクの持ち込みを認める飲食店については、どのように考えていますか。

 

知事:

酒類提供の場所を提供していることになるので、許されないはずです。
飲食店に持ち込んで、持ち込みではあっても、飲食店を活用して酒を飲む、ということになりますので。酒類の提供場所を提供していることになりますから、それは許されない。ということにしているはずです。

 

記者:

それは、休業(要請の対象になる)という認識になりますか。
ダメと言っても、持ち込む人も中にはいるのではないかと。

 

知事:

それは、お店が飲ませない、ということです。お店が「飲んではいけない」と言うことになっていますから。食事はしてもらってもよいのですが、お酒はダメです。

 

記者:

知事選について。井戸知事が、金澤氏の後援会の時に、ビデオメッセージを寄せられました。その際に「金澤さんこそが正当な候補者」と発言をしていて、自民党の民主的ではない決め方について、半ば、少し批判的と言いますか、懐疑的な発言があったかと思います。
これについて、その意図と、金澤氏を正式に、初めて、候補として推すことを明言した意図について、聞かせてください。

 

知事:

後援会発足の時ですから。それは、発足の時らしい発言をしなければならない、ということがまずあるのと。
もう1つは、自民党県連の決め方が。党本部は、県連から一本化されて、それに従って処理をされたので、党本部のやり方がおかしいとは思ってはいないのですが。県連のやり方としては、議員団の総会で決議されて、県連の選挙対策委員会でも、金澤さんと決めたにもかかわらず、少数の幹部の相談で一本化した、ということで党本部に申請をした。
その過程は、十分に公明正大とは言えないのではないか。特に、選挙対策委員会では、表決をして、選定したにもかかわらず、それをひっくり返していますので。そういう決め方自身は、民主的な決め方と言えるのか、という疑問を呈したということです。

 

記者:

そういう意味で言うと、今後も、金澤さんを井戸知事も率先的に応援していく、という姿勢を打ち出していくのですか。

 

知事:

これは、知事の立場がありますから。
どちらかというと、後援会の席上で言ったようなスタンスではあっても、現場的な動きをどのようにするのか。これは、また慎重に考えておく必要がある、と思っています。

 

記者:

前回の緊急事態宣言の際には、同一歩調と言いながらも、兵庫・大阪・京都で解除基準が非常にバラバラでした。緩いところもあれば、厳しいところもある、という状態でした。
今回は、事前に、そこはそろえておかなければならないのではないか、と思います。そのあたりについての、知事の考え方はいかがですか。

 

知事:

推移を見ながら、どういうメルクマールに重点を置くのかというのは、地域の特色もありますから。まずは、それぞれの地域で検討した上で、共通項があるとすれば、その共通項を地域全体として重視していくか、という方向での議論なり、検討をしていくことになるか、と思っています。
まだ、(緊急事態宣言は)始まったばかりなので、出口のことばかりよりは、いかに緊急事態宣言下における対応を理解してもらい、しっかりと取り組んでいくか、これが今の時点ではAでありZ(すべて)だ、と思っています。

 

記者:

豊岡市長選挙について。演劇を使って、まちおこしをしよう、という現職の市長の方針に対して、異を唱える人が当選するということになりました。
県は(芸術文化観光専門職)大学を作っていて、影響が、もしかすれば、出てくるのかもしれない、というところです。
選挙の結果について、知事の受け止めを教えてください。

 

知事:

中貝さんが敗れるとは、私も全然想像もしていませんでしたから。非常に私自身は残念だ、と思っています。
それと、演劇を使ったまちづくり、というのは、豊岡のような地域において、何を自分の地域の特色にするか、ということの選択の議論の中で、演劇が1つの項目として挙げられたわけです。
選挙の争点に、仮に、なったとしても、選挙というのは、極端な対応が出される場面ですので。それだけで判断を、今までの積み上げや経緯を無視するということは、豊岡市民としても是としないのではないか、と思っています。
私は、芸術文化観光専門職大学は開校しましたので、我々としては、しっかりと県として、大学は支援していていきます。それから、学生のフィールドワークを豊岡市や但馬全域を前提にしていますので、フィールドワークとして機能するように、大学ともども、県としても取り組んでいかなければならない、と思っています。
また、新市長には、新市長として、県の立場なり協力依頼は、きっちりとしたい、と思っています。

 

記者:

大学と豊岡市で、いろいろと連携して何かをするようなことも、これからあり得るのかもしれません。そのあたりが、いろいろと難しくなってくるかもしれない、ということはありますか。

 

知事:

大学支援について、豊岡市から、いくつかの項目について、支援します、と言われてきていたことがありますから。それはきちんと実行してもらわなければ、大学を豊岡に誘致して、整備をした、ということに反することになりますから。これは、十分に理解を求めていきたい、と思っています。

 

記者:

先ほどの豊岡市長選に関連して。もちろん選挙という場面ですので、先ほど知事が言ったように、非常に極端な対応というか、発言として「演劇のまちは要らない」と市長になる人は言ったらしいのですが。
一方で、豊岡市の有権者が選んだ結果でもあるかと思います。そういう意味では、今度、開校した専門職大学が地元に受け入れられるように、何か、知事として、どういったことをやっていきたいのか。何か、メッセージはありますか。

 

知事:

専門職大学はスタートしたばかりなので、専門職大学に注目して、見守ってもらいたい、と思います。
豊岡のまちづくりに演劇が本当に要らないのか、と市民の皆さんにも問いかけていかなければならないのではないか。それは逆に、専門職大学の学生や大学自身がどんな活動をしていくのか、ということとも関わりがある、と思います。充分に受け入れてもらっていたのですから。
選挙の結果は、受けいれない、というそれだけで判断されたとは思いません。専門職大学が嫌だから、中貝さんに反対した、というわけではない、と思いますので、。選挙の結果自身が、専門職大学や文化、観光に対して、まるまる全否定されていると受けとめるのは、少し行き過ぎなのではないか、と私自身は思っています。
もしも、やめろ、と言われるのであれば、本当にいいのですか、と言わなければならない。そんなことは言われないのではないか、と思います。
やはり、どうしても選挙戦の最中というのは、極端な対立議論になりがちですので、そのようなことが1つの場面として出てきた、と理解した方がよいのではないか、と私は思っています。

 

記者:

コロナについて。冒頭の質問でもあったのですが、緊急事態宣言が今日で2日目です。人手は若干減っている、と知事の発言がありましたが。
実際に、要請しているような措置、特に、飲食店であったり大型の商業施設であったり、そのあたりの、県の要請に対する事業者の協力度合いについては。まだ、始まったばかりですが、どのように評価していますか。

 

知事:

もともと、まん延防止等重点措置の際も、飲食店等の協力は、97%前後と、非常に協力してもらえていたので。非常事態宣言下における協力も、同じような状況で協力してもらえるのではないか、と確信をしています。
しかも、指導体制も従前よりも強化をして対応していきますし、チェック項目が全部満たされているところには、認定書を県から交付する対応もしますので。十分に積極的に協力してもらえるのではないか、と思っています。ぜひ協力をお願いしたい、と思います。

 

記者:

大型の商業施設等に関しては、いかがですか。

 

知事:

もともと大型の商業施設は、大きな資本のところがほとんどですので、従来から非常に協力的に対応してきてくれています。
生活に密着した食料品、医薬品の売り場は開けながら、その他のところは休業する、という取り組みを進めてもらっている、と思っています。

 

記者:

追加で、少し細かいのですが、生活必需品というところで。
なかなか事業者も、どこで線引きをすればよいのか、かなり判断が難しい、とのことです。そのあたりはいかがですか。

 

知事:

そんなに難しくはないはずです。食品、医薬品、医療機器その他衛生用品、再生医療等製品、燃料など、ということで(生活必需物資の)例示をしています。こういう販売の場所で他の商品を扱っているところは、その他の商品の場所は閉鎖してもらう、休業してもらう、ということです。
コンビニは1000平米未満ですので、(売り場が)混在していたとしても、対象外になっています。
従って、判断は難しくないとは思いますが、もし困ることがあれば、相談をしてもらうとありがたい、と思います。

 

記者:

緊急事態宣言の協力金について。飲食店は1日あたり4万円から20万円という情報が出ています。ショッピングセンターなどで、まだ一部検討中という表記も残っています。1日20万円という案も出ていますが、このあたりの調整の進捗具合は。いつごろ確定できるのですか。

 

知事:

先週金曜日の記者会見で、国が1店舗当たり20万円を支給する、ということを基本に検討されていると説明した通りです。
正式の通知がまだ来ていませんが、それを基本に通知されてくるはずです。

 

記者:

いつごろ確定するのですか。

 

知事:

少なくとも連休前には、もう一度、対策本部会議を開くことにしたい。水曜日になるかもしれませんが、その際には、しっかりとした枠組みが提示できるのではないか、と思っています。

 

 

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