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【発表項目】
(資料に沿って説明)
記者:
「まん延防止等重点措置を含め適切な措置」(を国に要請)について。どのような場合に、まん延防止等重点措置を要請する、あるいはしないのですか。
知事:
今までの国の取り扱いでは、(新規感染者が)10万人あたり15人以上になれば、まん延防止等重点措置の可能性が有りでした。ところが10万人あたり15人はとっくにクリアして(下回って)います。一般的にその基準では、もう今まで言われたようなまん延防止等重点措置の対象ではないのです。
我々としては、措置をされるのかどうかも見極めができないので、「まん延防止等重点措置を含めた適切な対応をお願いする」という表現をしました。
大阪府の場合はきっと、そういう事態を踏まえ、まん延防止等重点措置の対象地域に指定された上で対応した方が、府民に対する継続的な警鐘として望ましい、と判断したのではないかと思っています。
我々もそういうことも含めて、適切な措置を要請しました。
記者:
そうすると21日以降は、今が10万人あたり15人以下なので、宣言の解除も延長の要請もしないし、まん延防止等重点措置も要請しないのですか。
知事:
まん延防止等重点措置も「含めて」要請しているわけです。 (まん延防止等重点措置だけに)絞ってはいないけれども、まん延防止等重点措置を適用してもらっても構わないので、「含めて」としています。
記者:
その上で、今とこれからの対策に関する知事の見解を、改めて聞かせてください。
知事:
対策は、明日の対策本部会議で議論して決めます。
それは何故かと言うと、国の対処方針が現時点では明確ではないので、国の対処方針を見極めた上で対応を考えたい、ということです。
特に飲食店に対する対応は、非常にポイントになるので、その飲食店に対する対応は、国の考え方をしっかりと見極めたい、と思っています。
記者:
まん延防止等重点措置の地区は、この申請の仕方では、どこの地区を申請したことになるのでしょうか。
知事:
国としては、まん延防止等重点措置の地区指定を都道府県単位でします。
その措置を適用するのかどうかは、都道府県知事がエリアを決めて、措置を適用することになります。
我々としては、明日(の対策本部会議で検討するとして)、全県一律ということはあまり考えていません。一定のエリアを前提にして、重点措置の適用を考えるというのが、まん延防止等重点措置制度です。
我々も一定のエリアを検討した上で、そのエリアの中で行うことは、もしも、まん延防止等重点措置の地区に指定されれば、まん延防止等重点区域に指定された措置としてお願いをしていくことになる。それ以外であっても、県は独自に要請ができるので、それ以外の地域についても要請をしていくことになる。一定の要請をしていく、と考えています。
記者:
知事としては、酒類の提供の禁止や時短の営業を引き続き、しばらくは続けた方がよい、という考えですか。
知事:
そのまま続けるのかどうかは、十分に検討の余地があります。
しかし、特に時短はやらざるを得ないかと思いますし、酒類の提供の取り扱いをどのようにするのかは、非常にポイントとなります。
特に、大阪と兵庫との密接な交流関係を考えると、あまり大きなずれが生じないようにする必要がある、と考えています。
記者:
大型商業施設の方はいかがですか。
知事:
大型商業施設はもうそろそろ、というように思いますが。
このあたりも、国自身がどう対処方針で述べてくるのか、とも関わるので、それを見極めて決めたい、と思います。
記者:
先ほど3府県の知事で話し合われて、要請内容を見ると、大阪・京都のちょうど中間ということでしたが。
考え方としては、吉村知事、西脇知事、どちらの考え方に近いのですか。
知事:
「含めて」と書いているので、大阪と同一歩調を取っている、と考えてもらう方がよいと思います。
ただし、国側がまん延防止等重点措置の対象区域に指定するのかどうか。今の時点で分からないので、それだけに絞るのはやめました。
兵庫県としては、適切な措置が、まん延防止等重点措置もやってもらえればよいし、それでなくても適切な措置が取れるような、バックアップをお願いします、という意味で、我々の方が幅広に要請をした、ということになります。
記者:
改めて、宣言が解除された場合でも対策を続ける理由として、東京都であれば、オリンピックがあるからかと思いますが。県民は、例えば、次の波を起こさないという県の強い意思表示なのか、何を目標にして協力をすればよいのでしょうか。
知事:
何度も言っているように、2月の末に緊急事態宣言解除の要請を3府県共同でやりましたが、そのあとの継続的な対応策というものを取らずに3月を迎えました。そうすると、その2週間後、つまり、緊急事態宣言が発動されていた時期以降が、つまり3月1日からの状況になると、どんどんと新規発症者数が増えてきました。3月末にかけて、我々は、まん延防止等重点措置の区域への指定を要請せざるを得ない状況となりました。
したがって、この過ちを繰り返したくはない。
「解除してください」と言ってしまったことが、府県民に誤った認識を与えてしまったのではないか。まだまだ要警戒だけれども、宣言下であるほどの状況ではない、と言っているだけなのに、もう宣言下ではないという状況が、「すべて解除された」というメッセージとして受け止められてしまったこともあります。
そうではないことを、しっかりと引き続き警戒を続けていく必要があることを、我々としては、府県民の皆さんに理解してもらいたい、と思います。
記者:
その同じ轍を踏まないためには、先ほどの話では、2週間から1カ月ぐらいは、少なくとも続けなければならない、ということですか。
知事:
期間をどのくらいにするのかは、いろいろな見方があるかと思いますが、少なくとも2週間以上はしなければならない。
それは、2週間以上しなければ結果が見えてこないので。2週間では足らないのではないか、と思います。
記者:
先ほど、前回の宣言が解除されて、その後の対応がそのままだったので新規感染者数が増えてきた、と言われました。
誤ったことが伝わったということで、今回、知事メッセージの発表などはあるのでしょうか。
知事:
明日、協力要請の知事メッセージは出します。
記者:
酒類提供の件について。これは県民からもすごく注目されるかと思います。
実際に、対処方針にどう書き込まれるのかは別にして。知事として、酒類提供の禁止が、今まで取ってきた内容が、現時点で効果が出ているのかどうかの判断と。今後も、それを続けた方がよいという気持ちはあるのでしょうか。
知事:
4月25日からの緊急事態宣言下における対策と、4月5日からのまん延防止等重点措置の対策とは、どこが違っているのかというと、時短はほとんど変わっていないのですが、酒類の提供の有無です。
あれだけ4月下旬に500人、600人が1日に発症していた状況が、連休を経て、6日、7日あたりはまだ多かったのですが、その後、急速に減少していきましたから。
これはやはり、緊急事態宣言下における措置のどこに効果があったのかというと、お酒の取扱い、と判断せざるを得ないと思っています。お酒の取扱いというのは、非常に、1つのポイントになる、と考えています。
ただし一方で、飲食店の皆さんから、「お酒がない飲食店ならもう行かない」、お客さんへどうぞと勧めても、「お酒が出せないのだったら嫌だ」などと言われる状況も頻繁に生じている、と聞いています。
そのあたりとの調整、調和というのが、今回の判断の1つのポイントになるのではないか。
昨日は、大阪市長が「飲食にお酒はつきもの」と言ったので、吉村知事も板挟みで、これがポイントだと。今悩んでいる、という感想を話されていました。
記者:
今回の3府県知事会議の内容を伺うと、少し、3府県の間で足並みが完全にはそろわなかった。
それは、各府県の感染状況にもよると思いますが。そろっていないのではないか、という印象を受けましたが、いかがですか。
知事:
そんなに違ってはいないと思いますが。
やはり、大阪の吉村知事は、前回の2月末の、一種の無条件で緊急事態宣言を解除してしまったことに対して、その後の経過を踏まえて、かなり慎重になっている、とは言えるのではないか。
これは、我々みんなの共通(認識)です。しかし、その度合いが、特に大阪が先行した感じになりましたから。(吉村知事が)慎重度合いを強く持たれているということがあるのではないか、と思います。
記者:
「緊急事態宣言解除後の適切な措置の要請について」の文中の、「まん延防止等重点措置を含め適切な措置が実施できるよう」という意味合いについて。
これは、まん延防止等重点措置にプラス・アルファの措置が取れるように、政府として考えてもらいたい、という理解でよいのですか。
知事:
いいえ。そういうことではなくて、まん延防止等重点措置の区域に指定するということもそうだし、指定しなくても、我々が適切な措置が取れるようにバックアップをしてください、という意味です。
記者:
(兵庫県は)既にそもそもの指定の基準を大きく下回っているとのことで。
国としては、その基準に当てはめるのか、当てはめないのか。
知事:
国が指定する立場なので、別に、必要性があれば指定できるわけです。
そういう意味では、指定されることも十分にあり得ると考えていますが、我々の方には、指定する権限はありませんから。
国に対して要請するとすれば、基準は満たしていないのだけれども、まん延防止等重点措置を使ってもらうこともあり得るし。また、我々が独自に対策を行う場合には、きちんと財政的な面も含めてバックアップをしてください、という両方のお願いをしているということです。
記者:
あくまでも、まん延防止等重点措置の指定はしてもらっても構わない、ということですか。
知事:
そうです。
記者:
仮に指定されたとして、まん延防止等重点措置は時短が主です。
飲食の、お酒の提供などについては、特に、まん延防止等重点措置そのものではありませんが。
知事:
ですから、そこのところは国の対処方針を十分に見極めなければ。国の発想が見えてきません。
冒頭に言及したように、例えば、一定のことをやりなさいと。そして、現地の実情に則して、(対策について)さらに軽減するのはよいと言うのか、(それとも)上積みするのはよいと言うのか。そのどちらを対処方針で示されるのか、というのも重要なポイントになります。
例えば、「お酒を出すな」と対処方針で書くのか。「実情に応じて、出してもよいと。決めてもよい」と書かれるのか。
「お酒は出してもよい」と書いた上で、「お酒の取り扱いは、知事がダメと言ってもよい」と書かれるのかによって、かなりニュアンスが違います。
そのあたりは、きちんと見極める必要があります。
記者:
仮定の話で恐縮ですが、国が指定した場合には、明日の対策本部会議で、地域について決めることになるのですか。
知事:
明日の本部会議では、地域は決めなければなりません。もしも、まん延防止等重点措置の指定があるとすれば、その重点措置のエリアを決めなければならないのです。
記者:
以前から言われている、目安について。協力要請をいつまで続けるのかという目安については。これも明日、決めるのか、それとも、もうしばらく考えるのか。
知事:
緊急事態宣言解除後の、さらなる対策の継続をお願いするわけです。同じ内容ではないとしても、対策の継続をお願いするわけなので。「いつまでやるのだ」ということになるので、一定の目安を示す必要がある。
ただし、まん延防止等重点措置の地区に指定されるのだとすれば、その指定期間が目安になるのですが。
まさに、まん延防止等重点措置の期間の指定がなかったりすると、我々が独自に対応していくことになるので、目安を示すことは必須になる、と考えています。
記者:
繰り返しの質問ですが、「適切な措置」について。県は、まん延防止等重点措置でもよいし、仮にまん延防止等重点措置区域に指定されなくても、今後も(収束に向けた取組を)続けていくことは分かりましたが。
逆に言えば、大阪と同じように、ストレートに、「まん延防止等重点措置の適用をしてください」というのが、解除された場合に対策できる部分のマックスかと思いますが、そうしなかった理由は。
知事:
まん延防止等重点措置に指定するかどうかは、国が考える話であって、我々が指定しろと言っても、指定されないかもしれません。
指定されなかった時に、手の打ちようがなければ困るので、「きちんと財源の問題も含めてフォローアップしてください」、という要請を我々はしています。
我々の方が、ある意味で要請の打ち方は、用意周到なのです。
記者:
用意周到だと考えて、兵庫県の手段としては「バックアップをしてください」と。
(まん延防止等重点措置の)看板かどうかは置いておいて、要するに「バックアップしてください」という、要請の意味合いが強い、ということですか。
知事:
意味合いがあるかないかではなくて、両方のお願いをしています。
まん延防止等重点措置区域に指定してもらってもよいし、まん延防止等重点措置にしないのであれば、きちんと県が対応できるようにしてください、と言っているのです。
(要請文を)読んでもらえれば、そのようにしか解釈できないと思います。
記者:
質問が繰り返しになってしまうのは、(要請文が)少し飲み込みづらい側面があるからです。
知事:
「国の方で我々のやることをきちんとフォローアップしてください」、と言っているのです。
記者:
県としての主張は分かるのですが。
我々はやはりいろいろな人に伝える時に、どのように工夫をしていくかという側面があるので。少し飲み込みづらい、という表現をしました。
知事:
それほど難しいことは書いていません。素直に読んでもらえれば、その通りなのですが。
「つきましては、引き続き感染収束に向けた取組を行っていく必要がある。」したがって、「この期限後においても、感染状況を踏まえた対処措置、各種取組を行う場合の財源措置など」、「配慮いただくことを要請します。」その場合に、「まん延防止等重点措置を含め適切な措置が実施できるよう要請します。」と言っています。
国に対して、「きちんとバックアップしてください」とお願いをしています。
記者:
理解の仕方なのですが、(緊急事態)宣言を要請する場合には、3府県でそろってやっている部分もありましたが。
知事:
京都府は、まん延防止等重点措置の要請はしません。
記者:
京都府はそうだとしても。
これまでの、3度目の緊急事態宣言の時は、3府県での要請という形になりました。一方、今回のまん延防止等重点措置の要請では、少しグラデーションが出たというのか。大阪はストレートに言っているし、兵庫は(まん延防止等重点措置への)移行も含めながら、中間的なものを言っています。
知事:
それは各県のスタイルの問題です。基本的なところが一致していればよい、ということではないでしょうか。京都も緊急事態宣言が解除された後、なんらかの継続的な措置が必要だと。我々も必要だ。大阪も必要だと。これは共通認識です。
この共通認識の上に、大阪は、まん延防止等重点措置を適用すると言っている。兵庫は、まん延防止等重点措置を適用することも含めて、適切なバックアップをしてくれ、と言っている。京都も国に対して具体的な要請は、今回はしないが、国が適切な措置をしてくれることを前提に、京都も適切な対応をしていく、ということだと思います。
記者:
なにかしらの対策は、飲食店などを含めて取っていくことになると。その際に、まん延防止等重点措置や県独自の対策で、ある程度その区域を決めるかと思うのですが。
従前から言われているように、例えば、但馬などでは(感染者)ゼロが続いていて、そこの地域の取扱いはどのように(考えていますか)。
知事:
これも悩ましいのです。ただし、緊急事態宣言は、全県一律のニュアンスが強いのですが、まん延防止等重点措置の場合は、市町単位でエリアを決めて、適切な対応をしていくのが基本です。
我々は、今のような状況の中で考えると、大阪と対策の大きな差がない対応が望ましい、と考えられます。しかし、全く同じでなくてはならないのかどうか。大阪はまだ、対応の仕方が決まっていませんから。
そのあたりを見極めながら、我々としても検討していきたい。明日の午後には、そういう状況の比較対象もできて、検討結果も出るので、明日の午後に対策本部会議を予定しています。
記者:
一律的な対応というよりは、大阪との関連性を見極めて、となるのですか。
知事:
大阪がこうしているから、と兵庫も右へ倣えするのかどうか。
こちらが主体的に判断しなければならない、と思っています。
記者:
今回、例えば、国が「まん延防止等重点措置に指定します」と言えば、これまでの仕組みがあるので、財源の問題は比較的見通しがつきやすいかと思います。
一方で、まん延防止等重点措置ではなくて、知事が言われた「県がとる対策に対してフォローアップ」となった場合に。適切なバックアップをしてくれることになった場合に、どこまで、国が本当にバックアップをしてくれるのか。
これまで、財源の話は、たびたび知事会でも、いろいろと問題になっているところかと思うのですが。
知事:
心配です。
記者:
そこは、不安があるので、もっと強く、3府県で要請していきたい、などは。
知事:
まったく支援しない、ということはないかと思うのですが、値切られるかもしれません。例えば、今は(協力金が)4万円からスタートしていますが、それを2万円からスタートするなどは、十分に考えられるので。
そのあたりは、また別途で、具体の対処方針とそれに対応するバックアップの内容を確認した上で。再度、国に対して要請していかなければならないケースもあり得る、と思います。
(要請文中の)「適切な措置が実施できるよう配慮いただく」という言葉にも非常に思いを込めています。
記者:
明日の対策本部会議までには、まん延防止等重点措置の対象になるのかどうかは、決まっているでしょうか。
知事:
国の対処方針で決まってくると思います。正式にはきっと明日の夕方になるのでしょうが、分科会を開いたり、国会への説明が、衆参(ともに)午後に予定されているので、具体の対処方針の内容は、把握できるのではないか。それをもとに、我々も内容を確定していくことになります。
記者:
先ほどまでの話では、まん延防止等重点措置にするのか、県独自の対策にするのかはともかくとして、(明日の対策本部会議では)対策を取るエリアを決めて、あとは事業者等への要請内容を決める、ということですか。
知事:
結局、まん延防止等重点措置区域に指定されると、措置のエリアというのは自ずと決まりますが、そのまん延防止等重点措置のエリア外でも、県独自の要請を続けていくことになると思いますから。
どのような要請にするのかはともかくとして、全県に、一定程度の差はあるかもしれませんが、要請をしていくことになろうか、と思っています。
記者:
全県を対象とした上で、例えば、飲食店の酒類提供など、そういう個別の内容に関しては、特定の地域だけを対象にすることもあり得る、ということでしょうか。
知事:
あり得ます。まん延防止等重点措置の制度は、基本的にそういうことを狙っています。特定の地域に特定の対策を重点的に行って、まん延防止をしていこうというのが、制度の趣旨です。
今度、我々の方は、重点的に一定の対策を行うことによって、ぶり返しを防ごうということが、趣旨です。したがって、制度の手法は同じでも、使い方が違っている、ということだと思います。
記者:
その際に、やはりポイントとなるのは、飲食店の酒類提供と、先ほども知事が言わましたが、それ以外に、何か(ありますか)。
知事:
時短の時間です。
記者:
そのあたりに関しては、発症者が1週間出ていなかった但馬や淡路と、おそらく阪神間とは差をつけることになるかと思いますが。
その場合は、やはり大阪と。かつてのまん延防止等重点措置や県独自の措置のように、大阪との交流というのが、1つのエリアを指定する場合の基準になる、という理解でよいですか。
知事:
重要な要素になります。
エリアを設定する場合の重要な要素は、大阪との交流圏を、どれくらいに設定するのか、ということです。
特に1日交流圏というのが、1つのメルクマールだと思います。
記者:
1日交流圏というのは、日帰りということか。
知事:
通勤です。50万近い人が朝と晩に、行ったり来たりしているので、そういう人達が、大阪と兵庫で差が出てくると、大阪の人がどっと兵庫に来るかもしれない。
大阪が緩ければ、兵庫の人も大阪に(行くかもしれません)。兵庫の人は、もともと大阪に行っているわけですが。
そういう事態があるので、そこは注意しておかなければなりません。
記者:
整理すると、飲食店の酒類の提供や、時短の取り扱いは、大阪との交流圏ということを重要な要素にして、県内でも差をつけていく、という考えですか。
知事:
それは明日、十分に対策本部会議で議論します。
記者:
明日の対策本部会議の時間について、今日の会議の冒頭で、「夕刻」と言われましたが。
知事:
夕方になる。早めにした方がよい、と思います。
記者:
今日ぐらいのスタートですか。
知事:
今日は17時ですが、別に17時である必要はありません。国の対処方針の見極めがつけばよいのです。それから、大阪や京都との内容のすり合わせができればよい訳です。
そのあたりを考えると、大阪自身も、対策を確定するためには、国の対処方針を見極めなければならないので、午前中はなかなか難しいことになります。
そうすると、午後になって、それぞれの原案ができて、それぞれがこうしていくということを、共通情報にして、それから対策本部会議です。
京都は、いずれにしても金曜日です。大阪と兵庫が、明日の午後になるのではないか。大阪はどちらかというと、いつも閣議決定の後に、対策本部会議を開かれています。大阪は夕方ではなく、夜に開いています。
私は夜に仕事をしない主義なので、夕方に、閣議決定前でも、対策本部会議をやってもよいか、と思っています。
記者:
今日の国への要請内容について。「まん延防止等重点措置を含めて適切な」という、なかなか今までに見たことのない形ですが。
これは、まん延防止等重点措置が、きっと兵庫県には適用されないという観測があるからなのか。
知事:
逆です。
大阪がまん延防止等重点措置の適用を受ければ、兵庫も連れだって指定を受けるだろう、ということで、わざわざ書いています。
記者:
そうすると、まん延防止等重点措置を普通に求めてもよかったのでは。
知事:
しかしながら、まん延防止等重点措置かどうかは、我々には見極めがつきません。
大阪は、そこを独自に判断しているのですが。
私は、そこまで僭越な対応は取りにくい、と思っただけです。
記者:
繰り返しになりますが、まん延防止等重点措置が講じられなければ、県としては、強制力のない要請しか出来ないことになるかと思います。
知事:
まん延防止等重点措置もそれほどの強制力はありません。
記者:
罰金などがなかったでしょうか。
知事:
ありますが、緊急事態措置よりも強くはないのです。
記者:
強制力のない要請しかできないことについて。法的な整備等も含めて、法的な措置(の要請)は、それほど簡単には出来ないのでしょうか。
知事:
そこまでの制度的な改革までの要請はしていません。
それはもっと、落ち着いた時点で検証した上で、次なる備えとしてどういう制度にすればよいのか、検討するような時期になるのではないか。
記者:
まん延防止等重点措置が仮に講じられた場合に、前回は、当初、阪神・神戸を中心に区域を指定しましたが。
知事:
後でまた追加をしました。
記者:
今回は、なかなか指定が難しいかと思います。どこかに偏って感染者が出ているわけではないので。
今、知事の頭の中にある指定区域はどのあたりですか。
知事:
それは、明日の対策本部会議で検討した上で、皆さんに説明させてもらいます。
記者:
飲食店への酒類の提供禁止を緊急事態宣言では要請しています。
酒類の提供について、知事は、その地域によっては、酒類の提供を解除してもよいのではないか、と条件つきだとは思うのですが、そのような考えはありますか。
それとも酒類提供禁止のまま、すべての地域で続けるべきだ、という考えですか。
知事:
それが難しいから悩んでいるのです。継続できるのであれば、全然悩む必要もありません。
記者:
それが一番の関心事ではあります。
知事:
そこは非常にポイントとなります。あまりに大阪との差がつくと、兵庫になだれ込んでくることにもなりかねませんので。そのあたりをよく見極めたい、と思っています。
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