更新日:2021年6月28日

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知事定例記者会見(2021年6月28日(月曜日))

【発表項目】

  1. 新型コロナウイルス感染症の現状と対応
    (1)県内の患者の状況
    (2)新型コロナワクチン大規模接種会場(阪神・姫路)の実施期間の延長等及び第2期の予約受付の開始
  2. ユニバーサル社会づくりの推進(令和3年度の取組内容)
  3. 令和3年度「健康ひょうご21大作戦」の推進
  4. 淡路花博20周年記念花みどりフェア(春期)の開催結果
  5. 神戸三田国際公園都市の地域振興に係る連携協力協定の締結
  6. 明石海峡大橋ブリッジラン(仮称)の開催の決定

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知事記者会見内容

知事:

1番目は「新型コロナウイルス感染症の現状と対応」です。

(1)県内の患者の状況

今日は月曜日なので、本来的に陽性者数は少ないのですが、今日は4名です。
4名というのは、10月19日月曜日が5名、9月23日水曜日が1名です。ただし、月曜日の数字は、土日の(検査)体制の後なので、通常の状況かどうかと言うと、相当割り引きして考えなければなりません。4名で、すごく減ったことは減ったのですが、明日以降の状況を注目していかなければならない、と思います。
お手元には、昨日現在の患者の状況などを記載した資料を配布しています。自宅療養42人、入院調整18人で、非常に減っていますし、入院、重症対応ともに使用率は10%台、宿泊療養は3%、という状況です。
今日の4名を入れると、1週間平均患者数は、資料にあるように、19.7人となり、1週間平均が20人を久しぶりに切っています。しかし、先日説明したように、10万人あたり(週間)2人という我々が設定した目安に比べると、15.8人以下でないと目安を下回ることになりませんので、もう少し下がってくれなければならない。それが1週間続かなければ、我々の目安を達成したことにはなりませんので、これからの推移に注目したい、と思います。
資料2ページ目です。年齢別では、若い人の発症数が増えている傾向があります。30代以下で52.7%、40代・50代で23.6%、60代以上で23.6%なので、若い人の発症が増えている。
管轄保健所別はいずれも、今のような状況をそのまま表わして、10万人対比でかなり低い状況が保健所ごとでもうかがえる、ということです。
感染経路は、やはり、家庭、職場、クラスターですが、クラスターが一段落をして、家庭と職場が多いことがうかがえます。
最近の国や東京都の専門家会議で、感染場所として、カラオケだけではなくて、スポーツジム等が増えているのではないか、という指摘もあります。やはり、密になる可能性のあるところは注意しなければならない、ということではないか。特に、デルタ株については、感染力は通常の2倍だと言われているので、密にならないような注意を、県民の皆さんに払ってもらうようにお願いしたい、と思います。

 

(2)新型コロナワクチン大規模接種会場(阪神・姫路)の実施期間の延長等及び第2期の予約受付の開始

実施期間としては、11月末まで、園田競馬場と姫路競馬場を活用して継続する予定です。園田競馬場、姫路競馬場のいずれも、かなりのスペースを確保することができそうなので、この2つの競馬場の施設を活用して継続します。
現行は、阪神が西宮市立中央体育館で9月26日まで、姫路はアクリエひめじが10月1日からオープンですが、1カ月前から事前イベント等が開催されるので8月29日まで、となっています。引き続いて、姫路競馬場で11月28日まで、阪神は9月27日から同じように園田競馬場で計画しています。
ただしこれは、会場の変更に過ぎないのですが、現在、国が自治体の大規模接種の新規受付を停止しているので。その停止の取り扱いとの関連で、延長の可否を検討せざるをえなくなるかもしれませんので、(資料内に)注釈を記載しています。
会場が変わるだけなので「新規」ではない、と我々は思っていますが、問題はワクチンの絶対量なので、そのあたりを見極める必要があります。
それから、2番目に記載している第2期の受付ですが、7月19日から8月29日までの接種の受付を、7月1日から一般接種分についてWEBで予約受付を行うことにします。
ハガキによる受け付けは、今回は原則として行いません。というのは、(第1期は)65歳以上の高齢者への配慮もあり、ハガキによる受付を併用したのですが、もう高齢者以外の一般接種も対象になるので、予約受付の方法はWEBでの受付を原則とします。
そして、西宮市立中央体育館は、7月18日の知事選挙の開票所になります。7月18日と19日は知事選挙の開票所としての利用を優先して、第2期は7月20日からになります。それを前提に、7月1日より、一般接種分についてのWEB受付を開始します。
接種会場と接種のイメージは、別添資料をつけているので参照ください。

 

2番目は、「ユニバーサル社会づくりの推進(令和3年度の取組内容)」です。

ユニバーサル社会づくりの推進に関する条例に基づく、令和3年度の主な取組についての紹介です。
現在の「ユニバーサル社会づくり総合指針」で、231事業、211億1400万円が令和3年度の事業として取り上げられています。
「ひと」、「参加」、「情報」、「まち」、「もの」の区分に基づいて、事業を整理しています。
主なものだけの紹介になりますが、「ひと」では、人権教育資料「ほほえみ」について10年改定していないので、改定をします。それから、「医療的ケア児の保育支援」について、保育所等を支援したいと考えています。
「参加」では、「1 高齢者、女性、障害者が多様な勤務形態を選択できる環境の整備」の中で、ICTを活用した在宅ワーク、今、プロップステーションを中心に、すでに先行的なモデル事業をやってもらっていますが、これの第2の事業展開を期待しています。それから、3の「障害児者のリハビリテーションセンターの運営」、これは(場所は)尼崎市内ですが、この運営の定着を図るようにしたい、と考えています。また、「重度障害者等の訪問看護療育費の支援」を強化することにします。
「情報」では、2の「失語症者向け意思疎通支援者の養成研修」を拡充実施することにしていますし、「点字図書館におけるオーディオブックの充実強化」も推進します。また、4の「UDトーク(音声文字変換アプリ)の活用」も推進します。
「まち」づくりでは、バリアフリー化を推進します。駅等についても、(バリアフリー化を)行っていきます。
特に、(資料の)右端の下にあるように、「4 住み慣れた地域で安心して暮らせるためのサービス提供の促進」という形での取組を強化していきます。最近目立っているのが、高齢者・障害者の特殊詐欺等の被害件数が増えているので、これの防止対策を実施します。
「もの」では、「ロボットリハビリテーションの拠点化推進」を、福祉のまちづくり研究所において、さらに推進を図ってもらおうと考えています。
これがユニバーサル社会づくりでの今年度の事業です。
(資料の)2枚目は、「ユニバーサル社会づくり第6次兵庫県率先行動計画」の取組実績です。令和元年度から3年度までの3カ年計画にしていますが、「必須10項目」については、ご覧のとおり、すべて実施率100%になっている状況です。
「独自項目」については、7項目ほどが実施率100%を達成できていないので、しっかりと、さらに推進を図っていきたい、と考えています。「独自項目」は、「自分(各課室)が選んで、自分(各課室)が実施する項目」なので、100%達成できるのが当たり前という感じです。設定率ベースで見ると、例えば「①手話研修の実施」の8%、「②障害者・高齢者疑似体験研修の実施」の3%、「⑬映像DVD等を作成する場合、字幕や副音声を挿入」の3%など。全所属数(課室数)に対して(項目の設定率が)低くても、各課室が手を挙げた内容で実施すれば100%になるという数値です。これは今回、計画を見直すことになるので、どういう仕掛けがよいのかについて、しっかりと見直し作業もしたい、と考えています。
(資料の)3枚目は、「県立施設・県庁舎ユニバーサル関連設備の点検調査」です。
この中で、「補聴機器等がある」で、「使用できる職員が複数名いるか」が、2課には課題がありそうなので、このあたりを含めて100%を目指すことにします。

 

3番目は、「令和3年度『健康ひょうご21大作戦』の推進」です。

平成29年度から令和3年度までの5カ年計画で、今年度が最終年度になるので、見直しの検討を今年度、行っていくことになります。
(「現状と課題」として資料の)左側の表を見てもらうと、平均寿命が、男女ともに27年度と比べて1歳弱伸びています。健康寿命も同様の傾向を示しており、1年延ばすのが目標なので、令和3年度で(目標の)1年延伸が達成できるのかどうか、という瀬戸際です。
ここでいう健康寿命ですが、国の言っている健康寿命とは違います。国の言っている健康寿命はアンケート調査をして、「どこか悪いところはないですか」と聞いて、「血圧が高い」や「少し悪いところがある」と回答されると、「健康ではない」と定義をして、健康寿命を算定しているので、健康寿命は72歳か73歳になっていたはずです。これは少し使い物にならないのではないか。
我々の方は、介護保険の要介護2以上の人たちの割合をベースにして、健康寿命を算定しています。国は、この数値自身も公表していますが、メインはそのアンケート調査を取っています。我々としては、「健康」の実態として、「自分で動き回れるような人」を「健康ではない」、とはなかなか言い切れません。要介護2以上をベースにした健康寿命を健康の目安として、兵庫県は採用しています。
それから、「2 特定健診の保険者別・年度別受診状況」については、「(2)保険者別受診率(全国)」として、市町国保が38%で、サラリーマン等が中心の健保組合や、協会けんぽ、共済組合などをかなり下回っている状況なので、これの取り組み強化が必要です。
「3 フレイルリスク該当者の状況」ですが、65歳から74歳と、75歳以上とで、それほど大きな差はないのですが、「外出しない日が1週間以上続く」、「ペットボトルのふたが開けにくい」、「以前に比べて歩く速度が遅くなった」、「むせることがある」、「硬いものが食べにくくなった」となってくると、食事の回数が減って、そしてそれが体重減に繋がっていくことになるので、フレイルリスクについて見守っていく必要があります。
「4 市町における歯科衛生士配置状況(兵庫県)」については、配置が増えてきている状況です。
(資料の中央「令和3年度の主な取り組み」として、)今年度は、健康づくり推進実施計画の改定作業を行うために、「兵庫健康づくり実態調査」と、「ひょうご栄養・食生活実態調査」をするので、これを踏まえて今後の対応を考えていくことになります。
それから、「健康づくりチャレンジ企業への支援」も従来通り実施します。
国保については、先ほど言いましたように、特定健診の率が低いので、てこ入れを図っていきます。
それから、「食生活の改善、運動習慣の定着」などで「フレイルハイリスク者へのアプローチ強化」をしていきます。
「たばこ対策の推進」については、「改正受動喫煙防止条例の3年目の見直し」があるので、この検討を始めます。
それから、「歯及び口腔の健康づくり」については、「オーラルフレイルハイリスク者へのアプローチ」を新規で事業化しました。かかりつけ歯科医でのオーラルフレイル改善体制を推進していこうと、改善プログラムや、オーラルフレイルに対応してもらう歯科医療機関の登録なども行っていきます。
3つ目の「こころの健康づくり」で、認知症について、MCI(軽度認知障害)の人をできるだけ早く見つけて治療することで、これ以上進まないだけではなくて、改善させることができるので、この軽度認知障害の人に対する事業の対応をしたい、と考えています。
それから、若年性の認知症対策については、「ひょうご若年性認知症支援センターの運営」の推進を図っていきます。

 

4番目は、「淡路花博20周年記念花みどりフェア(春期)の開催結果」です。

左側の表の下をご覧いただくと、メイン会場が53万人で、前回の32%。サテライト会場が135万5000人で、前回の70%。合計すると、188万5000人で、前回の53%です。緊急事態宣言下だったので、やむを得ないか。その代わりに、秋のフェアにしっかりと臨んでいきたい、と考えています。
資料右側に「(2)秋期フェアに延期して実施予定の行催事・展示」を、並べています。例えば、一番上は5月22日、23日に古田さん(元野球選手)に来てもらって、キャッチボールをする催しでしたが、これを秋に回そうとするものです。くにうみ神話祭、阿波踊りについても同様の対応をさせてもらいます。
一方で、モデル的なコロナ禍における取組を紹介しているのが、次ページの資料です。
WEB配信も活用した無観客の事業も展開しましたし、来場者の分散化に留意しましたが、これはかなり成功しました。例えば、メイン会場についても、淡路会場、洲本会場、南あわじ会場にかなり分散していますし、サテライトの76会場への来場者についても、前回に比べて、メインよりもサテライト会場の利用が多かったのです。
来場者へのアンケート調査の結果では、満足度はかなり高い。満足の理由は、「開放的な空間を楽しめた」や「花や緑にふれあい、癒やされた」、ということが評価されています。それから、「淡路島にもう一度来たい」という人は、ほとんどの人がそうです。「コロナ禍でのフェアの開催」についての評価ですが、「県の対処方針を守っていれば、問題はない」、あるいは、「屋外施設を中心に開催するのであれば問題はない」という評価を得ています。
屋内よりも屋外施設が評価を得ている。また2019年に比べて、県境を跨がないように、とお願いしていたので、やはり、県内の来場者が多かったのです。
秋期は、9月18日から10月31日までの44日間を計画してます。秋期に、さらに期待をしたい、と考えています。

 

5番目は、「神戸三田国際公園都市の地域振興に係る連携協力協定の締結」です。

1の「(2)連携事項具体例」に書いているように、関西学院大学に企業庁の所有している県有地を譲渡して、大学が神戸三田キャンパスに産学官連携機能を発揮するインキュベーション施設を作るということと。地域交流施設も整備して、学生寮を併設した複合施設を整備する、ということです。
関学に、カルチャータウン地区センター南ブロック用地を、約2ヘクタール譲渡することとし、そのための基本協定を締結しました。協定は、2枚目に添付しているので、ご覧ください。

 

6番目は、「明石海峡大橋ブリッジラン(仮称)の開催の決定」です。

来年の秋になりますが、「第41回全国豊かな海づくり大会」が開催されることもあり、来年の春、5月には「ワールドマスターズゲームズ2021関西」が開催されることとなります。
今まで、明石海峡大橋の開通後は、歩いたり、走ったりしたことがありません。私も開通前に、走ったのではなくて、歩いた経験はありますが、開通後はありません。明石海峡大橋をぜひ、なんらかの形でスポーツに活用できないだろうか、ということで、検討を加えていました。このたび関係者の概ねの理解も得られたので、準備を進めていきたい、と考えます。
時期は令和4年の秋ごろで、コースは、県立淡路島公園の芝生広場をスタートして、明石海峡大橋を通って、高速舞子バスストップ付近をフィニッシュとする約10キロメートル。スタート時刻は午前9時。スタート前後4時間程度は上下線ともに通行止めとします。募集定員は5000人。募集時期は来年の春になるかと思いますが、参加料も今、検討中です。
このような、たいへんユニークで、今までに類例を見ないコースを走ることができる「明石海峡大橋ブリッジラン(仮称)」の開催を検討し、進めていくので、理解いただくとありがたい、と思います。
実行委員会をつくり、実行委員会で詳細を詰めていくことになります。

 

私からは以上です。

 

質疑応答

記者:

今日の感染者について。5人以下になったのは昨年10月19日以来でしょうか。

 

知事:

はい(10月19日は5名でした)。
10月26日が6名、12日が8名、5日が7名。9月末は(21日が)27名や(28日が)10名でした。
このあたりは、感染者数が下がったり、少し増えたり、と波を打っていましたが、低い水準で推移していた頃の数字です。

 

記者:

今日で、丁度まん延防止等重点措置に移行してから1週間が過ぎましたが、この1週間の(感染者の)推移の、知事の受け止めをお聞かせください。

 

知事:

今の1週間の成果は、まん延防止等重点措置の成果ではなくて、緊急事態宣言の終盤の成果です。もう1週間も、まさに終盤の1週間の成果でしょうから、次の1週間に入らなければ、まん延防止等重点措置の結果がどうなのか、というのは評価しにくいのです。
ただし、県民の皆さんや関係の皆さんの気持ちが、特に、デルタ株に対する懸念などもあって、「まだ注意していかなければならない」という気持ちが続いている証左ではないか、と思っています。

 

記者:

土日の酒類提供の禁止について。今のところ見直す考えなどは、特にはありませんか。

 

知事:

特にありません。やはり、土日の人出が随分、私の経験でも増えています。そういう中で、昼飲みなどが始まると、リスクの高い場面が相当程度増えることに繋がります。やはり、県民の皆さんには、このまん延防止等重点措置の期間は協力をしてもらいたい、と考えています。

 

記者:

(7月)1日には知事選が告示されます。特に、まん延防止等重点措置の期間だからといって、何か活動に制約が加わることはないのでしょうか。

 

知事:

きっと、知事選挙に立候補する陣営の方々は、随分と気にしているのではないか。
特に、普通であれば、選挙では集会が中心になります。どうしても、候補者が直に自分の考えを有権者に訴える、集会が中心なのです。
その集会の持ち方が非常に難しい状況にあるでしょうから、工夫することになります。従来とは異なる選挙戦にならざるを得ない、と認識しているのではないか、と思っています。

 

記者:

以前、ワクチンの接種率について伺いました。その時には、全国で下から2番目でしたが、昨日の(接種率の)数字でいくと、すべての年齢層だと33位、65歳以上だと37位になってきました。このあたり、知事はどのように受け止めていますか。

 

知事:

きっとVRSに入力する数と、実際の接種した数とのギャップが、相当ありました。そこへ、河野大臣がワクチンの配分などについて、「VRSの数値で判断せざるを得ない」という話もありました。市町の方で、できるだけVRSへ、接種後に間隔を空けずに入力しようとする努力が積み重なってきた成果だ、と思っています。
神戸市などは、ノエビアスタジアムの大規模接種会場の部分が、10万人を超える数が入力されていなかった。今、どこまでそれが入力されたのかは確認できていませんが、そういう実態もあったので、そこは少しずつ追いついてきている状況なのではないか。
ただし、やはり大都市部が低い。尼崎、西宮、宝塚、姫路市というところが低いのです。これは、VRSへの入力が少ないから低いのか、実態的にも努力を要するのか。このあたりは十分に踏まえた上で、対応等についてもお願いしていきたい、と思っています。

 

記者:

ワクチン大規模接種会場の件について。阪神、姫路とも現行の場所に続いて、それぞれ競馬場を選ばれました。その理由は、どういったところから競馬場ということになったのでしょうか。

 

知事:

もともと、姫路競馬場は、実際に走らせる期間が限られているので、かなりスペース的に余裕がある、ということが1つ。土日も中央競馬の場外馬券売り場にはなってますが、それは全部(のスペースは)使っていませんので、スペース的に余裕があったということです。
園田競馬場は、(大相撲の)田子の浦部屋へ大阪場所の際に、合宿場として提供しているスペースがそのまま残っていますので、これを活用しようと。
両方とも県が大部分の出資をしている地方公共団体(兵庫県競馬組合)なので、協力を得やすかった、ということで活用します。

 

記者:

競馬場の屋内施設を活用するのですか。

 

知事:

もちろん、両会場とも馬場を使うわけではありません。屋内施設を活用します。馬場を使えばもっとやれますが、ものすごい「大規模」接種会場になります。
規模は、原則として、今の、阪神、姫路でやっている規模をそのまま引き継ごうとしています。

 

記者:

アクセスについて、園田競馬場は比較的に駅に近いかと思うのですが、姫路競馬場は姫路駅から離れているかと思います。このあたりの、アクセスについては。

 

知事:

これは、アクセスバスを両方とも用意する必要がある、と思っています。
園田競馬場は、阪急電車の駅からは近いのですが、阪急電車の沿線ではない人たちからすれば、一路線で繋がるわけではないので、バスを用意する必要があるのではないか。

 

記者:

主要駅からのバスを検討する、ということですか。

 

知事:

現実にバスを出しています。園田競馬場が開催している時は、競馬場行きのバスが出ているので、それを活用します。

 

記者:

第2期の予約受付の開始について。「8月1日までは全体枠の約2分の1について県立学校教職員の優先接種を実施する」とあります。警察職員に関しても、優先接種をしていたかと思うのですが、警察職員は終わったということですか。

 

知事:

学校職員の前に警察職員を終えます。学校職員を夏休み中に完了したい、という意味で書いています。これは2回目ではなくて、1回目を「8月1日までに実施したい」と書いています。

 

記者:

大規模接種会場について。延長した期間を、姫路と西宮で続けて、ほかの地域でやらなかった理由を教えてください。

 

知事:

本来であれば、もう少し、西宮、姫路は(同会場で)11月ぐらいまで、確保をしたかったのですが。とりあえず、ここでスタートしたので、その期間は姫路と、西宮ではなく、園田、尼崎市内ですが、近いところで確保して延長しました。
一体的な取り組みをしやすいところを見つけてきた、とご理解ください。

 

記者:

知事選について。7月1日に告示されますが、維新の松井代表が、齋藤氏への応援演説に来る、という報道もあります。
井戸知事として、金澤氏への支援を表明していますが、今後、応援演説等に行く予定はありますか。

 

知事:

要請があれば、できるだけ応援をするべく協力していきたい。
7月1日の出陣式へは、私も出ることにしたい、と思っています。

 

記者:

デルタ株について。先週の県の発表で、渡航歴のないところでクラスターが発生したり、その当日の県のレクでは、静かに置き換えというのか、感染が広がっているのではないか、という評価も出ていました。
これについてどう思われるか。また、デルタ株が、東京や大阪で少しずつ増えてきているのではないか、という指摘もあります。そのような点を含めて、今の知事の受け止めを教えてください。

 

知事:

最近かかっているデルタ株の患者さん自身に渡航歴はないが、その患者さんが、うつされたであろう人は渡航歴のある人ではないか、と考えられています。そのため、2次感染をそこで止めていければ、(感染が)止まることに繋がるので、2次感染の防止に力を入れていく必要がある、と思っています。
ただし、感染力が通常株の2倍程度。アルファ株の1.3から1.5倍ぐらいだと言われていて、感染力が強いため、注意をしっかりとしていく必要がある。このように、現場においても意を用いてもらっている状況です。
それから、東京の状況はたいへん心配しています。私たちも、土曜日がその前の週を上回ったこともあり、かなり気になりましたが、おかげさまで日曜日、月曜日が、このような形(16人と4人)だったので、一般的な傾向ではなかったのか、と思っていますが。デルタ株の状況いかんによっては、やはり東京のような状況になりうる可能性は十分にあるため、東京の動向は我々としてもたいへん注視している状況です。
東京が増えると、大阪が増える。大阪が増えると、兵庫が増える。兵庫よりも1週間遅れぐらいで京都が増える。このような構造になっているので、やはり、この構造自身には、大きな変化はないのではないか。注意していかなければならない、と考えています。

 

記者:

オリンピック開幕が徐々に近づいてきて、兵庫県も(事前合宿の受け入れが)中止になったところもありますが、海外からの事前合宿がこれから予定されています。
そのような中で、先日ニュースを騒がせたウガンダのケースや、政府の水際対策に、改めて、スポットライトというか、これで大丈夫か、という不安を抱く県民も多かったかと思います。
知事から、一連の政府の水際対策について、伝えたいこと、要望したいことは、何かありますか。

 

知事:

先日の関西広域連合で、要望として取りまとめて、発出していますが、今の国の対策は水際防止対応になっていません。検疫から情報が来るのも、感染している人がいた場合のみです。
特に、先日入国したスポーツ選手で1人陽性になりましたが、他の選手等も飛行機の中で一緒でした。普通で言えば濃厚接触者であるにもかかわらず、濃厚接触者の判断を検疫において全くしないで、バスに乗せて送り出してしまった、ということです。
受入側があたふたと対応せざるを得ない構造になっているため、これはやはりおかしいのではないか。陽性者が出れば、チームはほとんどが濃厚接触者であり、デルタ株の場合は感染力が強いこともあるので、送り出すのではなくて、留置して、しばらくの間は健康観察するような対応をすべきではないか、と強く申し入れをしました。
また、得体の知れない「バブル」と言っていますが、「バブル」とは何かと思ったら、要は「関係者以外を外に出さない」ということを、「バブル」と言っているようです。なぜ、そのような言葉を使わなければならないのか、よく分かりません。土台として、無理なのです。原則としては分かりますが、土台を運営しようとしても、無理なのです。
いろいろな関係者が、例えば、宿泊施設に入ってこなければならないので、もう少ししっかりとした対応を、早急に再検討してもらう必要があるのではないか。これは組織委員会への要請になろうか、と思います。
それともう1つ注意しなければならないのは、今回のウガンダの選手も、好き好んでコロナにかかったわけではないのです。ようやく、オリンピックの事前合宿として日本に来られたのであって、ある意味でたいへん気の毒な立場に置かれています。そのような状況にある人たちをどのように遇するのがよいのか、配慮が必要ではないか、と思います。
ただし、事前合宿の前提として、陽性者が事前合宿に来ることは、想定していないのです。もともと、陽性者の人はブロックされている前提で、我々自身は、受け入れた後の対応を、計画化していたわけです。その前提をしっかりと守れるような仕組みを、もう一度再構築してもらう必要があるのではないか、と思っています。

 

記者:

大規模接種会場は、11月末までということです。一方で、河野大臣が先週公表したように、ワクチンの供給量がどうなるのか、見通しがつかないために、その場合は延長の可否を検討する必要があることになっています。
ワクチン供給の見通しがつかないということは、知事もいろいろなところで、これまでにも指摘して、改善を申し入れたところだと思いますが。改めて、この点について、国に対して要望や言いたいことがあれば、お願いします。

 

知事:

やはり、ワクチン供給の目途を、スケジュール感を持って示してもらう必要があります。供給量がこれしかできないのならば、そのことを明確にしてもらわなければ、スケジュールの見直しなどができません。
国としては、「今週中に何とかしたい」と言われているようですが、早急に、量とスケジュールを明示してもらいたいです。それを前提に、ワクチン接種のあり方、体制等について再検討していくことになろうか、と思います。

 

記者:

知事選について。先ほど、「7月1日の出陣式も行こうと思う」、と言われましたが、金澤さんに話を聞くと、どうも後継者という言われ方はされたくない、という発言をいろいろなところで見かけます。
後継者かどうかはさておき、知事が支援する中で、出陣式に行くような状況です。長らく副知事をやられて、そこから知事になる流れを考えても、後継者と、一般的に見られても仕方がない、と思われる部分もある中。
金澤さんが、「後継者と言われたくはない」、という発言をすることについて、どのように感じていますか。

 

知事:

私はコメントする立場にはありません。というのも、常に私も言ってきましたが、県政の政策課題というのは、時代、時代によって変わります。そのため、その政策課題に対して、しっかりとした政策を打ち出して、推進を図るということなので、私と同じようなことや同じ見方、同じセンスで対応すればよいということではありません。そういう意味での後継者ではない、と言われているのではないか。
金澤氏は金澤氏ですから、違った見方、違った行動、違った対処の仕方があって、全然おかしくはない、と思っています。
ただし、兵庫県が連綿として続けてきた、150年の歩みの中で、例えば、県としての行政の内容等については、全国でも相当程度モデルになるような対応をしてきています。また、国内外から見ても、大きな存在感を示してきている。そういう過去の兵庫の存在や、地方自治のあり方というのは、しっかりと受け継いでいってほしい、と思っています。

 

 

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