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【発表項目】
知事:
1番目は「新型コロナウイルス感染症の現状と対応」です。
今日のコロナの陽性者数は39名で、1週間前(の月曜日)が17名、同じ月曜日で、その前が13名、その前が4名、その前が14名なので、かなり増えてきている状況であることは間違いありません。
これは、だいたい3月下旬くらいの、4月からまん延防止等重点措置の要請を検討していかなければならない、という状況と類似しています。
一昨日、7月17日は122名を記録したので、大変驚いたこともあり、これについてコメントを出しました。まん延防止等重点措置要請の検討に入らなければならない、というコメントも出していますが、昨日、今日の状況では、まだ何とも言えないので、しばらく見極めをする必要がある、と考えています。
明日、明後日に対策本部会議を開いて、直ちに要請をするという状況では、なかなかない、とは断じにくいのですが、やはり、しっかりと様子・状況を把握すべき時期かと思います。
お手元の資料は、昨日までの対応をまとめたものです。特にコメントしたい点は、入院の内訳が重症14名、中等症以下も187名で、利用率も16.5%という状況になっています。宿泊施設の利用率が若干高くなっていますが、それでも16.8%という状況なので、まさに医療体制としては、まだ、ひっ迫しつつある状況ではない。
ただし、患者数3桁が続くようなら、一挙にひっ迫感が出てくるので、やはり十分に注意しておく必要があります。
資料裏面の、年齢別患者数は20代が25%、この1週間(7月12日から18日)、クラスターが発生したので、10代が増えていますが、いずれにしても30代以下で約63%です。40代・50代は約3割なので、これはほとんど横ばいです。60代以上は6%で、この1週間では、非常に高齢者が少ない状況になっています。
感染経路は、やはり「家庭」が多い(48.7%)のですが、「友人との会合、談話等」(15.9%)や「職場・施設・学校等」(13.4%)、「クラスター」(13.8%)も若干、見受けられる状況です。
「友人との会合、談話等」が増えていますが、やはり、マスクをとって話をするというリスクの高い機会を、作ってしまったことが、「友人との会合、談話等」が16%にもなっている1つの理由ではないか。やはり、県民の皆さんには、「マスクをとって、リスクの高い場面を作ることがないように注意してほしい」ということをさらに呼びかけていく必要がある、と思います。
2番目は、「『兵庫県バイオマス活用推進計画2030』の策定」です。
兵庫県は平成17年に「兵庫県バイオマス総合利用計画」を策定して、先行的に取り組んでいましたが、21年に「バイオマス活用推進基本法」が施行され、これを受けて、24年に計画を改訂して、28年に計画見直しを行っています。
そして、今回、2030年を見込んで、「兵庫県バイオマス活用推進計画2030」を策定しました。
計画期間は、令和3年から12年度(2030年度)までの10年間で、バイオマスの利活用率は、目標として4%上げていく。それから、取組事例数を100件に。バイオマス活用推進計画等策定市町数を26市町にしよう、と取りまとめました。
そして、計画内容のポイントは、「バイオマスの地産地消」、「副産物も含めた資源の最大限の活用」、という2つの基本方向を定めています。
目指す姿としては、「バイオマスの活用による持続可能で活力ある地域づくり」としています。
そのために、「木質系未利用材や下水等汚泥のエネルギー利用の推進」や、「SDGsの目標に沿った取組やPRを推進」していく。「未利用食品の廃棄量の削減」、その他、「取組の広がりを促進」としています。
次ページ、横長の資料です。この計画は対象とするバイオマスを、資料の左側に枠で囲っていますが、「廃棄物系」と「未利用系」に分けています。
「廃棄物系」は、家畜排せつ物や下水等の汚泥など、食品廃棄物、木質系の廃棄物。(例えば、)端材や剪定の枝なども入っています。
「未利用系」は、農作物の非食部である稲わらやもみ殻等と、木質系の未利用材、間伐材や竹などを総称しています。
廃棄物系は、エネルギー利用が増加してきて、未利用系では、搬出間伐の対応によって、間伐材の利用量が増加してきている、ということが言えます。
バイオマス利活用率の実績として、策定時(H26)と現状(R1)と、それから中間目標(R2)とを比較させて、実績を記載しています。
トピックスとして、バイオガスのエネルギー利用の取組(弓削牧場、マルヤナギ小倉屋など)が増加し、副産物の農業利用も開始していることが1つ。副産物とは消化液というようなものです。それから、フードバンク部活動団体による食品の提供も行っています。
FIT(再生可能エネルギーの固定価格買取制度)によるバイオマス発電の導入が、少しずつ増えてきています。
太陽光発電などは、FITの買取価格はもう20円を割っている状況になっていますが、このバイオマスの場合は、メタンで39円、間伐材で40円と、まだFITが十分活用できる水準にあるので、それらを活用していきたい、と考えます。
特に、触れなければならないことは、右側に有効活用の事例として、「消化液の農業利用により、発電のコスト削減や環境創造型農業の推進」に貢献している、という資料です。
それから、間伐材と下水等汚泥については、利活用をしっかりと進めていこうということで、「5(1)ア 木質系未利用材(間伐材)」の利活用率を、令和12年には82%にしたい。そのために、原木の安定供給を図っていかなければなりませんが、低コスト原木供給団地の設定と、林道・作業道等の基盤整備、高性能林業機械の導入等を推進することが決まっています。
もう1つは、「イ 下水等汚泥」で、この利活用率を5%ほど上げるというものですが、焼却灰の建設資材化、汚泥は肥料化することによって、利用を促進できないかということです。
これらを目標にして、10カ年計画を進めます。
3番目は、「災害対応の実践的な手引書『活かす』の作成」です。
「活かす」という冊子を取りまとめました。阪神・淡路大震災から、25年を期して、記念事業として、この「活かす」をまとめることにしました。
今まで「活かす」ではなく、「伝える」を15年目に作り、20年目に改訂版を出しました。そして今回、(令和元年に)25年を迎えるにあたって、より実践的な阪神・淡路大震災の経験を、伝え、活かしてもらおうという意味でまとめました。
東日本大震災の経験も織り込んで、実践的なタイムラインにしたがった作業を整理しているので、ぜひ活用を図ってもらいたい、と思います。
資料DVDを、付属資料として付けています。このDVDの資料は、原データのため、本文とDVDを併せて、参照してもらうと分かりやすいです。
「伝える」の改訂版でも、DVDで資料を提供していましたが、こちらの方が、より実践的に使えるのではないか。そのために、紙の質も少々雨に当たったとしても破れないように、紙の質を良くしています。
これは、参考として配っていますが、市販もしたい、と考えています。原価で販売するため、原価の1,500円が今のところの予定価格です。これは、絶対にお得だと思います。ぜひ活用してもらえるとありがたいです。
これは、我々にしか作れないかと思いますが、広域ブロックとしての、関西広域連合の役割についても位置付けて、マトリクス(表)で整理しています。関西広域連合の出番がないところには書いていませんが、出番があるところには、必ず入れ込んであります。
このようなまとめになっているので、ぜひ活用してもらいたい、と思っています。
今述べたことは、資料の概要にも書かれているのでご覧ください。
私が、少し出来上がったものに注文をつけているのは、(表紙やタイトルに)「阪神・淡路大震災の教訓を踏まえた」としか書いておらず、26年前の教訓だけを踏まえていては、時代遅れではないかと思われてしまうので。「阪神・淡路大震災、東日本大震災等」のように、市販する場合には、そのような形で販売しなければ、中身がきちんと反映されていないことになるため、そこは工夫することにします。
4番目は、「がん対策の推進」です。
左の表を見てもらうと、①がんの年齢調整死亡率は全国平均を下回っています。75歳未満年齢調整死亡率が10万人あたりで、兵庫県は、67.8%、全国が70.0%。この差を令和5年には、5%以上に広げることが現在の目標なので、さらに努力をします。
②罹患率ですが、10万人あたりの罹患率を全国10位以内を目指すことが目標になっていますが、まだ現在33位で、さらに10位以内になるようにしていきたいです。
それから、③検診受診率は、兵庫県は上昇していますが、他も上昇しているため、なかなか全国平均を上回る状況になっていません。全国と比べると、少し差があります。これをぜひ縮めて、追い抜くことが目標です。
④(生涯でがんに罹患する確率/全がん)を見てもらうと、2人に1人はがんに罹患するという統計ですが、早期発見すれば予後は良いのです。「限局」とは、1つの臓器だけのがんで、転移していない場合のことであり、5年生存率は92.4%です。「遠隔」とは、肺がんが肝臓に移る、肝臓がんが肺に移るように、臓器間の転移がある場合であり、(5年生存率15.7%と)たいへん厳しいことが分かっています。
それから、⑤働ける環境をしっかりと整備していくことが、がん患者の皆さんの熱い思いになっています。
そのような実態を踏まえながら、目標としては、罹患者や死亡者を減少させ、そして安心して暮らせる社会を作っていくことです。その上で、早期発見、研究成果の普及・発展、治療と就労等社会生活との両立、必要な人に必要ながん医療の提供が行われること。そして、患者さんや家族、県民の意見を尊重し、県、市町、医療関係者、県民等が一体となって推進する。こういう基本方針のもとに、4つの柱を立てて推進を図っています。「Ⅰ がん予防の推進」、「Ⅱ 早期発見の推進」、「Ⅲ 医療体制の充実」、「Ⅳ がん患者を支える社会の構築」です。
右側の上にあるように、がん対策推進条例を平成31年に制定し、がん対策を推進していっており、この基盤になるのが、がん対策推進計画ということになっています。
「令和3年度の主な取組み」の事業内容は(各人で)ご覧ください。
私からは、以上です。
記者:
新型コロナウイルス感染症の現状と対応について。先日、知事は、「(新規感染者が)100人を超えた場合に、まん延防止等重点措置を検討せざるを得ない」というコメントを出されましたが。
現在は、すでに検討段階にある状態、という理解でよいのでしょうか。
知事:
それで結構です。100人を超えているし(7月17日、122人)、3月の時点との類似性もかなりあるので、しっかりと予防的な制度運用も含めた検討をしていく必要がある、と思っています。
ただし、我々の検討を国に対して要請をした場合に、ただちに受け入れられるかどうかという見極めが必要です。そのあたりも含めて、十分に検討していきたい。明日、明後日の数値は非常に注目をしている状況です。
記者:
その場合の目安ですが、100人を超える状況が続いた場合には、対策本部会議を開く、ということでしょうか。
知事:
どの程度、連続していくかということが1つのポイントになります。例えば、3月22日の月曜日に23人が、火曜日(23日)に84人、24日に118人、25日に100人、26日に116人、27日に164人、と少しずつ110人台が続きながら、次の週は一挙に、(3月30日の火曜日から)176人、211人、199人、174人などとなりました。
このように、急激に増えることも考えられるので、(新規陽性者の)数値の動きも注目しながら。それから、医療体制のひっ迫度合いも、まん延防止等重点措置には重要なメルクマールになるので、そのあたりも十分に確認しながら、検討していきたい、と考えています。
記者:
災害対応の実践的な手引書「活かす」について。復興基金も、この7月で解散となり、「活かす」はその集大成になるかと思います。相変わらず、26年たった今も、災害が毎年のように起こっていますし、激甚化もしています。
知事から見て、阪神・淡路大震災の教訓は、各種災害で、十分に活かされていると見えますか。
知事:
阪神・淡路大震災の時は、全く制度もなかった、生活再建支援法も制度化されて、災害救助法も随分と充実してきています。
また、復興基金の運用や資金の手当の仕方も、一括交付金で前倒しで交付されて、それが活用できるような仕掛けも入れられていますし。我々の時(阪神・淡路大震災)に要請したができなかった、中小企業の協働事業に対する支援の制度も設けられています。それから仮設住宅についても借り上げ仮設の制度ができたり、東日本大震災を経験して、制度自身も充実してきています。
それは、我々は阪神・淡路の時はなかったので、「このような状況を打開するための制度化が必要だ」ということを働きかけてきた成果でもあるのですが。それが活用されてきています。
私達の経験と東日本の時の経験を網羅して、この「活かす」にまとめて、まさに活かしてもらいたい、ということで、使い勝手のよいような資料に編成しました。
記者:
そういう中で、課題というのか、知事から見て、このあたりが課題だ、というところはありますか。
知事:
やはり、今回の、例えば、熱海市の土石流災害を見ても、予想もしないことが災害では起こる。しかも人の弱みにつけ込んでくるのが災害なので。しっかりと、どんなことが起こるのか、事前のシミュレーション体験をしておくことは、非常に重要です。
今は、防災マップなども随分といろいろな形で整備されているので、それをベースにして、「こんな大水が来たらどうなるのか」、自分のところの想像力を、シミュレーション的に発揮してもらうような。事前シミュレーションをしておいてもらうと、いざという時に、非常によく役立つことに繋がる。これが意外とされていません。
我々は、「マイ避難カード、個別支援計画を作りましょう」と呼びかけていますが、なかなか普及していかない。どちらかというと実践活動に、制度だけではなくて、もう一度原点に帰って、事前の防災訓練をしっかりと積み重ねていくことが、重要な課題になっているのではないか、と思っています。
記者:
昨日の知事選で、斉藤元彦さんが85万票あまり。知事が支援した金沢さんは60万票あまりの票を獲得しましたが、涙をのむ結果となりました。
今の受け止めを、聞かせてください。
知事:
知事選挙の民意の結果なので、斎藤新知事に「しっかりと兵庫の未来を託していきたい」と思っています。
今日も政策会議で、今までの各事業を展開しているわけですが、その事業には目的や、あるいは手段や経過もあり、それぞれが事業として生きている存在なので、それぞれをよく理解してもらった上で取り扱いを決めるなら取り扱いを決める。そういう相談をしていくように、と各部長に訓示をしました。
記者:
今回の結果について。県民が何を求めているのか、知事として感じることはありますか。
知事:
「一人の人が知事で20年やるのは長い」と受け止められている面があるのではないか。
刷新とは何が刷新かは分かりませんが、人が代わることが刷新だ、と言えば、刷新なのでしょう。そういう、人が代わることに対する期待、というものが現れたのだと。そして、「どうせ代わるなら若い方がよい」という選択がされたのか、と思われます。
記者:
コロナ禍で、特に感染が拡大傾向にあります。県民にとっては、「コロナ対策で切れ目がないように」というのは、一番求められていることだと思います。
今日も斎藤元彦さんが県庁に訪問して、知事も会われたと聞きましたが。今後の引き継ぎは、どのように、コロナ対策等されますか。
知事:
前から言っているように、7月31日までは、井戸が責任を持たざるを得ませんし、持っていきますけれど。8月1日以降は、新知事の領分なので、斎藤さん自身も触れていましたが、8月1日には対策本部会議を開いて、自分の意思決定をきちんとして、対策を打ち出すようにしてほしい、と伝えました。
ただし、まん延防止等重点措置の要請など、政府が事前に決定するようなことは、それは時期をきちんと。8月1日まで遅らせるのではなくて、必要ならば政府と相談をして。まん延防止等重点措置の手続きに入らせてもらうようなことは、当然にタイミングを失することなく、やならければならない、と思っています。
記者:
先ほど、新しい知事に期待されることとして、「兵庫の未来を託していきたい」と言われました。知事から何かアドバイスがあれば、よろしくお願いします。
知事:
今日は、そういう引き継ぎの時間でもなく、単なる挨拶でした。彼自身は、地方行政はそれなりに経験をしていますので。ただし、兵庫は知らない、ということなので、できるだけ早く、兵庫の実情というものを把握してもらって、知事としての責務を全うできるような状況を作り上げてほしい、と願っています。
記者:
斎藤さんが当選しましたが、県議会は少数与党の状態になっていて、県政運営が難しいといったところです。
どういった姿勢で県議会との関係を築いてほしい、といった先輩としてのアドバイスなどがあれば、お願いします。
知事:
二元代表制なので、「知事は知事」、「議会は議会」ですが、十分に知事としての政策を理解してもらうような環境が、あった方がよいに決まっています。
少数与党とは言われますが、要は、自民党兵庫と自民党議員団との関係が、同じ関係、前のように復するということはないのかもしれませんが、是々非々の関係が十分に作られればよいわけです。
昨日も石川幹事長は、十分に協力を得られるような対応をしていきたい、とコメントしていました。そのような関係作りをしていくことによって、少数与党と決めつけなくてもよくなる可能性は、十分にあるのではないか、と私自身は見ています。
記者:
自民党と維新の両方が推薦する候補が当選したわけです。維新と自民では政策の違いから、考えが合わない場面が多々あるかと思います。
これについて、どのように考えられていますか。
知事:
私が当事者ではないので、本来的にはコメントする立場にはないのですが。
政策が異なるような場面では、まさに自民党と維新との県議会の対応なり、あるいは、知事とそれぞれとの対応なり、何らかの解決策が導かれていくのではないでしょうか。
大阪と同じようなことをやるわけでは、きっとないでしょうから。兵庫にとって必要な対応をされるということでしょうから。それはそれで、現実的な対応を選択されるのではないか、と期待をしています。
記者:
公用車について、センチュリーには乗らない。知事給与はもらいすぎで、知事給与は3割カット、退職金を5割カット、と斎藤さんが言われているようです。
これについて、井戸知事はどう受け止めていますか。
知事:
これは、私がコメントする立場にはありません。ご本人に聞いてください。
記者:
今回の敗因については、どう考えていますか。
知事:
もともと、自民党の一部と維新が、斎藤候補を一緒になって応援したわけですので。事前のボリュームから言っても、相当程度の(支持層の)厚みがあった、ということでしょうから。それがそのまま出た、ということなのではないでしょうか。
記者:
今日、斎藤さんが県庁に来られたということですが。どういったやりとりをしたのかということと、今後の引き継ぎのスケジュールで、今、知事が考えているものはありますか。
知事:
引き継ぎのスケジュールは、私は知らないのです。事務的に、考えているのでしょうから、それに乗らせてもらえればよいと。
セレモニーはセレモニーとして、引き継ぎ書にサインをするというのは、いつでもやればよい、と思うのですが。できれば、1回は実質的に、こんなことが大事だ、という機会を作ってもらえればよいのではないか、このように希望したい、と思っています。
現に、ポストコロナ社会にどう対応していくのかなど。あるいは、ビジョンを今年度中にはまとめていかなければならないことになっているわけですから。そういうような、今年度にやらなければならないような課題などについて、きちんと私なりのコメントができるようにして、斎藤新知事に伝えられる機会を作ってもらったらよいのではないか、と思っています。
記者:
今日のお話の内容は。
知事:
今日は、まさに挨拶です。彼は、私の宮城県財政課長の何代か後輩。10代後輩ぐらいなので、少し宮城の話も話題に出ました。
記者:
今日、斎藤さんの方にも同じ質問をしました。「関西広域連合についてどういう対応するのですか」、と聞いたのですが。その中で、私からは「大阪の方の人は、出席することが非常に少ない」と。「そういうところの推薦を受けて当選された斎藤さんは、今後どうされますか」と聞いたところ、「これまでと同じように対応したい」、との答えがありました。
知事に伺いたいのは、斎藤さんに対して、関西広域連合との関係をどのようにしてほしいか。ここを教えてもらえますか。
知事:
兵庫県は、関西広域連合の防災担当委員です。関西広域連合を作った大きな理由の1つが、南海トラフ等の広域災害に対する司令塔として、関西で機能するように、関西広域連合をスタートさせた、というのが目的でした。
その目的を踏まえれば、やはり、防災担当委員としての役割をきちんと果たしてもらう必要があるし、それを期待しています。
記者:
兵庫県は、震災の経験もあって、今日もこうした形で冊子をまとめましたが。防災先進県と言われるような、いろいろな対策など。それから、他の都道府県にもいろいろと伝えたりすることも多かったかと思います。
そのあたりについて、きちんと考え方や、やってきたことが(新知事に)きちんと伝わるのかどうかが心配だ、と少し考えています。平時には、どうしてもコストと見られがちな部分かもしれないので、そのあたりはどうお考えですか。
知事:
バランスの問題です。財政というのは、バランスを磨いてきているはずなので。何が重要で何が重要でないか、十分に吟味の上で結論を出されるだろうと思いますから。それほど、防災担当委員としての役割をおろそかにされることはない、と思っています。
あわせて、できるだけ出席したいと言ってもらっていることは、「その言やよし」です。広域連合の会合に出ることによって、他府県の事情を共通情報として理解することができます。したがって、兵庫だけの視野ではなくて、関西全体としての視野で、いろいろな物事が見られることにもなります。
広域連合は会議ばかりやっている、と思うような時も無いわけではないのですが。ぜひ出席してもらって、発言をしたり、事業に参加したりしてもらうことが重要なのではないか。
そして、設立から10年を経て、国に対する広域連合の存在感をどのように発揮させていくのかは、広域連合でもこれからの大きな課題になっていますので。それに一定の役割を果たしてもらえるならば、より望ましいことになる、と思います。
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