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ようこそ知事室へ
【発表項目】
知事:
新県政推進室の設置等について、今日、発表します。これは、去る8月2日に、皆さんにお伝えしたとおりですが、新県政推進室についての立ち上げ、というものです。この概要が固まり、本日付で発令もした、という状況です。新県政推進室の設置を決定しました。
資料に記載のとおり、1の(1)の趣旨ですが、新県政推進室は重要施策の進行管理、それから、行財政運営方針の見直しなど、新しい知事として、重要かつ、特に早急に取り組むべき県政の方針の策定、プロジェクトの推進のために、知事直轄の組織として、設置するものです。
主な業務内容としては、資料の1の(2)に記載のとおり、重要施策の進行管理に関すること。それから政策形成プロセスの整備など、あとは重要なプロジェクト、公約でも掲げましたが、ベイエリア再生であったり、スタートアップアカデミー、それから2025年の万博に向けた様々な推進等をやります。
また、行財政運営方針の見直しということで、行財政改革についてもしっかりと、ここを司令塔にしてやっていく、ということです。
さらに、業務改革であったり働き方改革、人事面もそうですが、あとはダイバーシティの推進ということで女性含めて多様な方々が、この県庁を含めて、兵庫県で活躍してもらいやすいような、そんな社会をつくっていくこともやります。
それから、トップセールス・情報発信力の強化ということで、兵庫県がやっている施策などを、県民の皆さんにしっかりとお伝えしていきたい、と考えています。
組織構成としては、(3)に記載のとおり、部長級の新県政推進室長をトップにして、各推進分野を統括する次長を5人置くということ。それから、次長のもとに業務を処理する参事を5人置くということで、それぞれの役割分担を資料に記載しています。
この新県政推進室は、新県政の推進に向けた、時限的な組織として設置することを今、想定していて、(3)の③のとおり、設置期間については当分の間、としています。
新しい知事になって、新しい業務のやり方が一定程度浸透してきたな、という段階になれば、この新県政推進室から通常の組織に、その時には若干の組織改編をするかもしれないですが、改めて設置期間については、当分の間としつつ、進捗を見ながら検討していきたい、と考えています。
具体的な人事体制について。まず室長には、8月2日に発表したとおり、中播磨県民センター長の小橋浩一を専任であてます。
その下の局長級、5人の次長ですが、1つ目の政策担当については、現在ビジョン局長の守本豊を、企画県民部の政策調整局長になってもらって、そして兼務でやるということにします。
それから、次長の、新行政担当ということで、現在、阪神北県民局の県民交流室長の有田一成を、こちらも企画県民部の企画財政局長に異動してもらって、そして兼務をしてもらう形になります。
それから、次長の管理担当です。ここは、人事も含めてになりますが、現病院局管理課長の原田剛治を、企画県民部の管理局長になってもらい、そして兼務であてる形にします。
それから次長級、ダイバーシティ推進担当ということで、現在、女性青少年局長の木村晶子を現職のまま、兼務であてる形になります。
それから最後、次長の調整担当ですが、現在、地域創生局長の井ノ本知明を、企画県民部の秘書広報室長になってもらって、そして兼務であてる形にします。
その下に5人の参事ですが、以下、(政策調整課長の)金澤友道、(新行政課長の)篠井省吾、財政課長の中野秀樹、人事課長の井筒信太郎を現職のまま兼務、広報戦略課長の内藤良介については、秘書広報室の秘書課長になってもらい、兼務してもらうというものです。
次に、組織の資料の裏面ですが、今年度新たに策定予定の新ビジョンについて検討推進するという観点から、部長級の県参事(ビジョン担当)を新たに設置します。
それから、私の公約にも掲げていました、知事自ら行うトップセールスや情報発信力の強化に向けた組織体制を強化するために、知事室を、秘書広報室に改編して、広報戦略課と広聴課を政策調整局から秘書広報室に移管します。
これは、知事室と、やはり広報機能というものは、密接・不可分な状況があり、一体化することによって、知事が発信するという機能をより一元化して、効果的にやっていきたい、という思いが私の中であったので、このようにしたいと考えています。
その他の人事については、何かあれば、人事課等にお聞きください。
いずれにしても、新県政推進室の設置と発令は本日10日付です。それから、その他の人事については16日付の人事とします。適材適所の人事配置を行い、県庁をワンチームで、この兵庫県を前に進めるという取り組みを推進していきたい、と考えています。
私からは、以上です。
記者:
設置期間について、当分の間とあります。進捗を見ながら検討するということですが、イメージとしては、1年や2年という、年単位のイメージですか。
知事:
イメージは、年単位ではないと思います。
長くても、おそらく今年度中です。4月になれば、通常の定例人事と、例えば、組織改編もあるので。その時にはある程度の新しい県政の流れができてきているかと思うので、今年度いっぱいぐらいか、と思っています。
記者:
人事異動について。小橋さんは以前の会見で発表がありましたが、守本さん以下の具体的な人選というのは、知事自らされたのですか。
知事:
宮城県に勤務した際に、職員派遣の関係で、この中の何人かは知っている人ももちろんいますが、そういったことも踏まえつつ、県の人事担当と相談しながら、人選を進めていきました。
記者:
この人達を選んだ理由は、どういったところですか。
知事:
今日も内示の際に話をしましたが、改革をしていこうというマインドに溢れた人だ、と思っています。
もちろん、県職員の皆さんは、ワンチームでやっていかなければならないので、すべての県職員の皆さんと一緒に、齋藤新県政を一緒になって進めていかなければならない、と思っていますが。
新しい、20年ぶりの知事の交代という節目なので、こういった推進室という母体を、1つの司令塔としてやる、ということが必要だと思っています。そこに入っている人というのはやはり、これからの兵庫県を、県政をよりよくしていこうという思いに溢れた方々を中心に選んでいます。
記者:
先ほど、設置期間についてはおそらく年度内だ、という目処を話されました。先日の記者会見でも、知事のいろいろな公約について、来年度予算案がある程度固まる時期までには、各分野である程度の目処を出したい、という話でした。
この肝いり事業としての新県政推進室、ある程度のタイミングで、どの公約実現に向けて、どういう進捗状況だ、ということを今後、発信していく考えはありますか。
知事:
県の中には、政策会議など、様々な県政の大きな方向性を確認していく会議があります。そういった会議などの中で進捗を確認しながらやっていくということも1つの方法です。
あとは、新県政推進室が進捗する中で、私自身が、今こういう状況です、ということを説明することもやります。進捗の報告については、当然、県民の皆さんに対してやっていく、ということを考えています。
記者:
先ほど説明がありましたが、皆さん兼務です。仕事の仕方としては、週に1回、例えば、決まった曜日を設けて会議をするなど、働き方、動き方はどうなるのですか。
知事:
まず、専任で小橋室長を置くので、そこを中心にして、私を含めるのか、含めないのかは別にして、定期的に集まるということは当然やってもらうことになろうかと。
それ以外にも、やはりプロジェクトベースや、担当ベースで、断続的に打ち合わせをして方針を決めていく。その上で、部局との調整をしていかなければならないものが出てくるかと思うので、そこはケースバイケースで、迅速にやっていくということになります。
記者:
県参事(ビジョン担当)の設置について。これは、推進室とは別に、あえてこのビジョン担当を外に出している理由は何ですか。
新ビジョンも新県政推進室の「主な業務内容」に入っていますが。
知事:
ビジョン局というものがあって、そこが県政の大きなビジョンを、政策の方向性をつくっていく部局です。これから、長期的に、新県政になった上での今後の中・長期的なビジョンを、ある程度は考え、見直しをして、つくっていかなければならない状況になってくる、と思います。
そういう意味で、新しく設置した県参事の、部長級の人を、あえて設置して、そこでしっかりと考えてもらうことになります。
記者:
つまり、今までのビジョン局の機能をより強化するような形ですか。
知事:
そういうイメージです。
記者:
細かい点の確認です。この人事の発令ですが、新県政推進室は10日付けで、室長や室次長、政策担当などについては10日。例えば、一番上の守本さんで言えば、政策調整局長は16日付け、ということですか。
知事:
そういうことです。
記者:
人選の理由について。改革のマインドがある方々だとか、県政をよりよくする思いがある方々、ということを知事は話されました。どういった点でそう感じたのか、具体的なきっかけみたいなものはありますか。
知事:
小橋さんについては、私が宮城県庁にいた時から、職員の派遣の関係で、知り合う機会があって、そこから交流もありました。非常に前向きに、県政をこれまで以上によくしていきたい、という思いを持つ人です。
それ以外の次長級の人も、もともと知っていた人もいますが、今日も内示の時に話をしました。やはり皆さん、思いが溢れている人ばかりなので、そういったこともありつつ、人事当局と相談をしながら、人選を進めました。
記者:
新県政推進室、この新しい部署を中心に、いろいろな行財政改革などを進めていくかと。この新しい部署が中心となり、いろいろな会議であったり、委員会であったりが行われるかと思います。
決定のプロセスを、どの程度、報道陣や県民に公開する考えですか。
知事:
先ほども話したように、県にはすでに政策会議であったり、戦略的なことを決定する大きな母体があります。そういったところで随時、進捗の方向を議論して、確認をする、というプロセスになるのかもしれません。
一方で、この新県政推進室は、私の直轄なので、私が何らかの形で進捗状況を説明する形があるかと。そこは、いろいろなやり方があるので、これからしっかりと考えていきたい、と思っています。
記者:
これは、今日付けで新設された、と言ってしまって大丈夫ですか。
知事:
そうです。
記者:
改めて、今回この新県政推進室を設置されるにあたって、どういう組織にしていきたいのか、どういうことをやっていきたいのか、をお願いします。
知事:
今回、私は、20年ぶりに新しい知事になりました。県政にとっても、私が知事になったのも、これまでの大きな兵庫県の流れで言うと、少し違う形で知事になっている、ということがあります。
これは、県民の皆さんから、新しい県政を違う形で、新しい時代に沿ってやって欲しい、という大きな負託があったので、そこはしっかりとやっていかなければならない。大きな転換点なので、しかも、これまでの流れを変えていくということなので。
先ほども言いましたが、私としても一定の、新県政を推進する母体は、司令塔は必要かと思い、これを設置しました。
私が公約で掲げた、重要政策の進行管理であったり、あとは行財政改革。それから何よりも県庁の働き方であったり、雰囲気を変えていくということ。それから広報戦略、情報発信を県民の皆さん、県内外に対して、しっかりとやっていくという、PRを中心にしてやっていきたい、と思っています。
記者:
新県政推進室の専任が1人で、兼務が10人です。具体的に、どこかに部屋や場所を設けて、例えば、看板を掲げるなど、は考えていますか。
知事:
部屋は準備する方向で考えています。看板の設置についても、調整中です。
記者:
室長を除くと、皆さん兼務です。実際に、この新県政推進室のマネジメントはどのような形でやっていく考えでか。
トップダウンで、知事として、これをやってくれ、というように指示を出してそれを動かす形なのか。ボトムアップを受け入れる形になるのか。
取組む優先順位を含めて、そのあたりはどのように進めていくつもりですか。
知事:
そこが結構、肝で、兼務であるというところが、実はポイントです。
本当に専任だけの直轄組織をつくってしまうのではなくて、兼務ということで、企画財政の担当であったり、あとは政策の担当であったり、人事の担当であったり。兼務でやっていることによって、より組織を一体的に動かしやすい仕組みになっているのが、私は今回のポイントだと思っています。
全部がトップダウンでやっていくというよりも、ここはやはり、新しく知事になっていますから、これまでの組織の流れと上手く調整を、流れを上手くつくっていかなければならない。というのは、私もいろいろな自治体で勤務してきましたから。新しく行ったところでの、上手く新しい流れをつくっていくというのは、スピード感を持ってやりつつ、一定の調和とのバランスがすごく大事だ、ということが私自身も分かっていますので。
そこをやっていくという意味でも、新県政推進室をつくりつつ、ベースは県庁全体の様々な部局で、皆さんが一生懸命仕事をしてもらっているので、そこをワンチームでやっていくというような、そういった雰囲気と流れを、私は丁寧につくっていきたい、と思います。
記者:
メンバーを拝見すると、企画系の人がほぼすべてか、という印象を受けました。いわゆる事業系であったり、技術職や、技術的なノウハウを持った方々、そういった方々も当然ながら、特に重要プロジェクトの推進などについては、非常に重要かと思います。
そのあたりの連携については、どのように考えていますか。
知事:
メンバーには、基本的に財政であったり、人事であったり、政策、といわゆる官房系の人を中心にします。
農政であったり、土木であったり、事業部局のプロフェッショナルの方々には、やはりその分野でしっかりとやってもらいたい、と思います。
その分野に横串を通すという意味でも、官房系で業務をしっかりとやっている人というのは、横串の視点が結構ありますので。人事にしても、財政にしても、こことここをつなげれば、より県庁全体の連携がつくれるようになり、よりよい事業ができていく、という視点があると思います。それにより組織的にやっていくという意味で、こういったやり方でいきたい、と思っています。
記者:
スケジュール感について。成果を、部分的に、出来たものからどんどんと上げていくのだと思うのですが。
例えば、直近に、9月に定例議会があります。9月の定例議会で、何らかの成果は出したい考えですか。それとも、もう少し先を見ているのですか。
知事:
ここは、やりながらになってきます。今はコロナの状況もあり、まん延防止等重点措置が8月中、目いっぱいかかりますから。ここの状況を見ながら、必要な検討など、この新県政推進室を中心にやっていくことは、様子を見ながらやらなければならない部分もあります。9月議会に何か、というところまで間に合うのかどうかは、微妙か、と思っています。
12月議会や、場合によっては、来年度当初(予算審議)の2月議会などに備えて。どういうことを目指していくのか、おそらくベースとしては、来年度の当初予算に何らかの形が出ていく、ということが軸になります。
記者:
今回の人選について。改革というのか、新県政への思いが強い人と、それまでの所属部局などの専門性を重視してだと思いますが。
今後、増員や、人を代えていく可能性は、今、どのくらい考えていますか。
知事:
あくまでこれは、当分の間の設置という部局なので、基本的には、今のメンバーを中心にやっていく形でよいと。
あくまで司令塔なので、これを増やしていくことよりも、今回つくった体制の中で、それがうまく県庁全体を動かしていく、という活性化になればよいと。
そういった先に、当分の間の設置期間なので、それがうまくいけば、この室の役割も終えたということで、なくなっていくことになります。
何か急に増やすといったことには、当面はならない、と思っています。
記者:
新県政推進室が、今年度中、早急に取り組む重要プロジェクトの推進について。ベイエリアの再生とスタートアップアカデミー、これは神戸市も取り組まれているかと思いますが、それと大阪・関西万博の推進。
これは、どの程度まで、今年度中に。例えば構想であるとか、あるいは個々の予算など。どの程度までまとめたい、というイメージが頭の中にありますか。
知事:
この3つのテーマは、割と、すぐにはできないものが当然ながら多いので。ベイエリアの再生も、やはり、企業の誘致などが関係しますから。
あと、万博もやはり腰を据えて、2025年まであまり時間もない、と言えばないのですが、やっていかなければなりません。
スタートアップアカデミーも、これは予算事業として立ち上げれば、すぐにできるという面もあるのかもしれないですが。
具体的にどの段階で成果を出すというのは、正直に、今の段階では、やりながらになるか、と思っています。
先ほども言いましたが、令和4年度当初予算の段階では、何かしらの芽出しであったり、事業というものは、出てくるようにしたい、と思っています。
それまでに、一定の組織であったり、チームであったり、推進体制などが必要であれば、つくっていくことになるのかもしれません。
記者:
ベイエリアの再生と、大阪・関西万博は、両方とも大阪との連携が必要になってくるかと思います。
大阪との関係をどう進めるのか。これも県政推進室を中心に、進めていくことになるのですか。
知事:
ここは、私と吉村知事が連携していく場面もあるでしょうし、大事なのは、やはり事務レベルできちんと連携していくことです。
この新県政推進室のカウンターパートを、大阪府庁の方でもどうするのかは、これは、追って考えていかなければならないと。おそらく、大阪府庁の政策調整の部局との連携になるのかもしれませんが。
そこのいろいろな連携の形は、やっていかなければならない、と思っています。
記者:
先ほどから何回も話が出ていますが、室長を除けば、兼務の方々でなる組織です。兼務ということになれば、当然に他の本来業務もあるわけです。具体的に、どのような形で、新県政推進室で、物事の方針を決めていくイメージになるのですか。
例えば、財政課長であれば予算編成の時期はとても忙しくなるわけで、新県政推進室の業務にどこまで関われるのか。それぞれ、皆さん忙しい部署での仕事を兼任している中で、どのような形で、新県政推進室の中での議論が進んでいくのか、教えてください。
知事:
新県政推進室は、あくまで司令塔という形に。そこで、私の直轄ということで、大きな方針を議論していく形になります。この方針には、各事業部局との相談・調整が必要となってきますが。その方針が固まりつつある中で、それを実際に事業であったり、人事であったり、予算に落としていかなければならないので、そこの過程で、兼務ということが実はキーになってきます。
このような予算をつくっていきましょうや、また、行財政改革の見直しの中でこのようなことをしていきましょう、ということが決まったとすれば。これは、企画財政の局長であったり、財政課長が、実際の予算編成の中で各部局に下ろしていくことになります。人事や組織を変えていきましょう、となる場合には、管理局の人事担当を通じて調整することになります。
こういった方向性でビジョンをつくっていこう、ということになれば、政策調整やビジョンの流れの中で反映していくことになるので。そこはうまく方針を固めつつ、各部局のラインを通じて、財政であったり、人事であったり、政策の流れの中で、人事や財政や、あとは政策の、ビジョンの大きな計画の中で落としていく形になるのかと。
そのベースとしては、各事業部局、農林であったり、産業労働であったりと、もちろん調整はしていかなければなりませんが。そういった形で、有機的に組織は動いていくものなので、そういったことをうまくやりながら、進めていくことになるか、と思っています。
記者:
全ての部局を網羅しているわけではないのですが、各部局の代表選手をピックアップしたというイメージですか。
知事:
部局のピックアップというよりは、人事・財政・政策という、いわゆる官房系の人たちを中心に人選しています。そこがまさに全庁、全体の予算であったり、人事であったり、要は政策の、計画をよく熟知している人なので。
そういう人達が中心となってやっていくことで。そういう人たちは、どこの部局の、どこのポイントを押さえれば、ここの政策を進められるなど。人をこうすればよい、計画をこうすればよい、ということを熟知している、ある意味プロ集団なので。横串のプロ集団を置くことによって、事業の縦串についても、私の思いを円滑に反映していくことができる、という試みです。
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