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平成18年度の本県財政は、歳入面で税収が前年度に引き続き増加したものの、地方交付税や臨時財政対策債が減少する一方で、歳出面では福祉関連経費や退職手当などの義務的経費が増嵩するなど、引き続き厳しい状況となりました。
このような状況を踏まえ、徹底した歳出見直しを行うとともに、退職手当債などの県債の追加発行や公営企業会計からの借入などの財源対策を講じたことにより、一般会計決算見込みは7千9百万円の黒字となりました。昭和52年度以降30年連続で実質収支の黒字をかろうじて確保したものの過去最小幅となり、実質単年度収支は6年連続の4億8千2百万円の赤字となっています。
また、昨年度から導入された実質公債費比率も19.6%、全国ワースト2位となっており、本県の非常に厳しい財政状況を反映したものです。
平成19年度は、年度半ばではありますが、歳入では、県税収入が、そのウエイトの高い法人関係税において、原油や原材料の高騰の影響などから当初予算編成時の見込みよりも伸び悩んでいること、自動車取得税は新車の販売不振が続いていることなどから、当初予算額に比して相当な減収見通しの状況となっています。また、普通交付税は予算額をほぼ確保できたものの、県債については、総務省が本年度から地方債の発行抑制方針を打ち出してきていることが影響して、大幅な不足となる恐れがあり、平成19年度は大幅な歳入欠陥に陥る危険が予想される厳しい状況にあります。
このため、歳入については、県税の徴収強化、財源不足を補てんするための県債の確保など、更なる収入確保に努めることはもとより、歳出面においても、事務費等の経費節減の強化に留まらず、年度後半に実施を予定している事業について、取り止めや翌年度以降への繰り延べなどの検討を行い歳出抑制を図らなければなりません。県民の皆様のご理解とご協力をお願いします。
さらに、本年6月、「地方公共団体の財政の健全化に関する法律」が成立し、実質赤字比率、連結実質赤字比率、実質公債費比率、将来負担比率の4指標のもとに財政の健全性が判断されることになりました。阪神・淡路大震災からの創造的復興にあたり大規模な投資を続けてこざるを得なかったため本県の県債残高は他の団体に比べて高い水準にあり、震災関連県債の残高は、平成19年度末見込みで約8,500億円と県債残高全体の1/4強を占めています。従って、この指標の内容によっては、早期健全化の基準を上回ることも危惧されます。
歳出では、福祉関係経費等の義務的経費が増加を続けている一方、歳入では、三位一体改革等により地方交付税が大幅に削減されています。
こうした状況を踏まえ、このたび平成20年度から30年度までの11か年間の収支見通しを試算すると、1兆円を超える収支不足が見込まれます。さらに、これまで取り崩して活用してきた県債管理基金は、多額の積み立て不足が生じており、これまでと同様の活用が困難となっています。また、財源不足を補てんするための県債の発行についても、国において抑制していくとの方針が示されているため今後は過度に依存できない状況であることをみると、本県財政は極めて厳しい状況にあります。
しかし、このような厳しい財政環境が続くなかにあっても、少子高齢社会や人口減少社会の到来を見据え、県民の要請に的確に対応し、「元気なひょうごづくり」を進めていかねばなりません。このためには、震災の影響により悪化した財政を改善するとともに、行財政構造を持続可能なものへ転換していかなければなりません。
すでに、有識者等からなる行財政構造改革会議の意見も伺いながら、現在、行財政全般にわたり、「時代の変化への的確な対応」、「国と地方、県と市町の関係の再構築」、「さらなる公民協働の推進」、「効率的な県政運営の推進」、「受益と負担の適正化」、「“つくる”から“つかう”社会資本整備」、「自主財源の確保」、「県民ニーズへの的確な対応」の8つの視点に基づいて総点検を、全庁挙げて進めています。組織、機構、定員、給与、事務事業、投資事業、公社等聖域を設けることなくゼロベースで検討中です。
県議会におかれても、先ほど行財政構造改革調査特別委員会が設置されました。今後、委員会でのご意見も踏まえ、十分に協議を行いながら精力的に検討を進め、10月中を目途に、新たな行財政構造改革推進方策の叩き台の取りまとめを行います。まさしく、明日の兵庫をつくる基礎作りの過程です。よろしくご指導、ご協力をお願いします。
7月16日に発生した新潟県中越沖地震には、新潟県と締結している「防災協力及び災害時相互応援に関する協定」に基づき、発災直後に職員を派遣し、支援ニーズの情報収集と支援実施の調整を行いました。
早速、現地で不足していたブルーシート500枚を救援物資として送付するとともに、災害医療センターや県立病院からの医療チームの派遣、保健師や応急危険度判定士の派遣を実施したほか、こころのケアに関する支援調整のため「こころのケアセンター」の先遣隊の派遣、避難所となっている学校の状況調査を行うため「震災・学校支援チーム(EARTH)」の派遣、被災状況の調査やこれまでの調査研究の成果を踏まえた支援、助言を行うため、「人と防災未来センター」や「県立大学」から専門家の派遣などを行いました。今後も、必要に応じて支援を行います。
また、新潟県中越沖地震や3月に発生した能登半島地震のいずれにおいても、住宅の再建が最も重要な課題となっています。
7月の全国知事会議では、「被災者生活再建支援制度の見直し」について緊急決議が行われました。現在、内閣府の検討会において制度の見直しが検討されており、7月30日には「住宅本体の建築及び補修への支援」などを検討課題とする中間報告がとりまとめられました。すでに、政府・与党において、住宅の本体の建築費なども支給対象となる法案提出が検討されています。引き続き、全国知事会等と連携するとともに、県としても、早期の制度改正に向けた働きかけを行います。
兵庫県住宅再建共済制度は、一昨年9月の制度発足以来、2年が経過し、加入は11万戸を超えていますが、加入率は6.3%に止まっています。この要因の一つとして、マンションの加入が進んでいない実情があります。このマンションの加入促進に努めるとともに、阪神・淡路大震災で、費用負担が一因となってマンションの再建が進まなかった経験を踏まえ、被災マンションの建て替えを支援するため、マンション管理組合がその共用部分について加入できる制度を創設します。
今後とも、この制度が阪神・淡路大震災の教訓を踏まえた県民の相互扶助のしくみとして、県民に理解を深めていただき、より多くの方々に加入いただけるよう努めます。
介護保険事業者等への指導強化については、株式会社コムスンの不正行為に対して、県内事業所の監査の結果、先月、虚偽申請が認められた8事業所の介護報酬について、保険者に全額返還するよう指導しました。さらに、利用者への継続的なサービスの確保等を最優先に考え、今月はじめにサービスの移行先となった株式会社ニチイ学館や市町等と連携しながら、円滑な移行に努めています。引き続き、不正の疑われる事案を中心に指導監査の重点化を図るなど、介護保険制度等への信頼が損なわれることのないよう、効果的な指導監査体制の構築に努めます。
地域安全まちづくりでは、本年度に策定した地域安全まちづくり推進計画に基づき、まちづくり防犯グループの結成等、安全で安心な兵庫の実現に向けた取り組みの輪が広がっています。こうした取り組みをさらに発展、定着させるため、現在、県下の各地域において、安全・安心なまちづくり活動のリーダーとなる地域安全まちづくり推進員の委嘱を進めています。今後も、防犯グループ相互の連携した取り組みを支援するなど、地域の皆さんと力を合わせて、安全で安心な地域づくりを進めます。
食の安全安心の推進については、「食の安全安心と食育に関する条例」に基づき、県民誰もが安心できる食生活の実現をめざし、8月から11月に県内8か所で「食の安全安心フェア」を開催するほか、食品営業施設等の監視指導の強化や県版HACCP認定制度の認定対象の拡大等に取り組みます。
医師確保対策として、県医師会ドクターバンクと連携し、現在までに9名の勤務医師を確保し、医師不足地域等への派遣を行っています。また、今月はじめに「女性医師再就業支援センター」を県医師会と共同して開設し、結婚、出産により離職した女性医師の再就業支援を本格的に開始しました。今後は、医療過疎地での勤務を希望する医師に対する現地説明会の開催など、一層きめ細かな取り組みにより、その拡大を目指します。
地域又は診療科の偏在対策としては、神戸大学、兵庫医科大学に加え、9月15日、鳥取大学において特別講座を開設し、それぞれ公立豊岡病院、県立柏原病院、公立八鹿病院をフィールドとして新たに研究・診療を行うこととしました。また、丹波地域については、県立柏原病院と丹波市、小児医療を守る市民運動に取り組む地域住民とがタイアップして、地域医療の確保を図ります。
県内の公的医療機関で後期研修を希望する医師を引き続き県職員として募集・採用するなど、医師不足の地域や診療科における医師確保に努めます。
また、医療提供体制の整備対策として、先月、阪神北圏域3市1町の1次救急医療を担う「阪神北広域小児急病センター」(仮称)の運営母体となる財団法人が設立され、来年4月の診療開始に向けてその開設準備を支援していきます。生活習慣病医療や東播磨地域の3次救急医療等の新たな政策医療を提供するため、加古川市神野町に、平成21年度の開設をめざして県立新加古川病院の整備を進めています。来月には、小児救急医療の充実を図るために、小児救急専用のICU(集中治療室)を持つ「小児救急医療センター」を県立こども病院に開設します。
周産期医療体制については、総合周産期医療センターとしての県立こども病院と、地域センターとしての病院群をネットワークで結び、空床情報等を県内102の機関で共有する「周産期医療情報システム」の一層の活用を進めるとともに、広域搬送調整拠点病院を指定し、近畿2府7県での広域連携体制の確保を図ります。
循環型社会形成に向け、廃棄物行政の行動計画である「兵庫県廃棄物処理計画」の改定に続き、容器包装リサイクル法に基づき、県域での容器包装廃棄物の分別収集を促進するため、先月、「第5期分別収集促進計画」を策定しました。これらの計画に基づき、ごみの減量化・分別収集の促進について市町と協働して取り組むほか、廃棄物排出抑制の実践策の一つとして、レジ袋の有料化等による削減を推進します。
また、地球温暖化防止対策について、省エネ家電普及促進の協定を家電量販店と結ぶとともに、排出抑制計画を義務づける対象事業所を拡大するなど、ひょうごCO2削減推進事業を引き続き推進します。
本年1月から6月にかけて、豊かで美しい瀬戸内海を取り戻すため、瀬戸内海環境保全知事・市長会議と連携して、「めざせ100万人!瀬戸内海再生大署名活動」を展開し、141万人を超える署名が集まりました。また、現在、瀬戸内海を里海として再生するための方策を取りまとめ、集まった署名とともに国へ提出し、新たな法整備を要望していきます。
11月17日、18日に瀬戸内海国立公園六甲地域で、「自然公園ふれあい全国大会」が開催されます。この大会では、都市に近い豊かな自然をアピールし、エコツーリズムによる交流の促進、人と自然との豊かなふれあいを推進するため、兵庫県公館における式典、シンポジウムの他、六甲山全域でエコツアーや体験型野外イベント等を行います。
来年5月に神戸で開催されるサミット環境大臣会合については、7月に地元の推進協力体制として、「環境大臣会合等兵庫県推進協力委員会」を設置し、環境大臣会合の円滑な開催の支援、関連事業開催に向けた準備を進めています。また、会合開催を契機として、環境意識の醸成を図るとともに、コウノトリの自然復帰など県下での自然再生・創造プロジェクトの先進的な取り組みを内外にアピールしていきます。
まず経済・雇用情勢ですが、本県の経済は、設備投資や輸出などが増加を続け、個人消費も底堅く推移するとともに、雇用面でも有効求人倍率が堅調に推移するなど、緩やかに拡大しています。しかしながら、今年16年ぶりに上昇した県内の地価を見ても、神戸、阪神地域では上昇しているものの、その他の地域では基本的に、未だに下落が続いています。また企業立地動向においても、特に但馬・丹波・淡路地域では活発な動きが見られないなど、景気回復の地域間格差が懸念されます。
企業立地については、産業集積条例に基づく拠点地区を但馬・丹波・淡路地域において新たに指定するとともに、指定要件の緩和を行い、中山間・過疎地域等を抱える地域での対策を強化するほか、引き続き好調を維持する臨海部でも一部指定区域拡大を図るなど、全県的にバランスのとれた企業立地促進に取り組みます。
この10月1日から、信用保証協会の保証付融資について貸し倒れが発生した場合に、取扱金融機関が損失の一部を負担する「責任共有制度」が導入されます。金融機関に新たに信用リスクが発生することから、中小企業者への貸出姿勢が消極化しないよう、中小企業融資制度において、一般的には、リスクの発生後事後的に損失を負担することにより信用機能の抑制が図られないようにするほか、経営安定資金や開業資金など、リスクの比較的高い一部の資金については、県独自に直接損失補償し100%保証を継続する制度を創設するとともに、国が創設する100%保証制度を活用した「特別小規模貸付」の創設、金融機関のリスク負担に伴う融資利率の改定に対応した保証料率の引き下げ等に取り組み、中小企業者への円滑な資金供給を図ります。
9月7日、ひょうご産業活性化センター内に、中小企業や創業者の新たな活動・交流拠点として「ビジネスプラザひょうご」を開設しました。中小企業者や創業を目指す方々が気軽に立ち寄り、情報収集や相談いただき、学び、交流し、支援が受けられるよう、総合相談コーナーやホール、交流ゾーン等を整備するとともに、「総合相談ナビゲーター」や「産産連携マネージャー」等による支援により総合的にサポートしていきます。
また、このプラザでは、県下26の中小企業支援機関が連携して中小企業を支援する「中小企業支援ネットひょうご」が各種セミナーや商談会などを開催し、異業種交流等を促進することにより企業間の連携を図るなど、兵庫の産業活性化につなげる場としても有効活用を図ります。
9月13、14日には、21世紀に飛躍する産業の創出を推進する総合産業見本市「国際フロンティア産業メッセ2007」を開催しました。
最先端技術や、新産業創出の基盤となる新技術・新製品の展示をはじめ、基調講演・セミナーやビジネス商談会等を開催したほか、世界華商大会とも連携し、技術・ビジネス交流を進める機会を提供するなど、ひょうご経済の活性化に取り組みました。
さらに、10月9日、兵庫県立工業技術センター創立90周年と兵庫県工業技術振興協議会設立40周年の記念事業として、“未来の最先端技術を支える地域産業の育成”を目標に掲げ「ものづくり基盤技術コンファレンス」を開催します。
工業技術センターが研究支援してきた基盤技術及び工業技術振興協議会会員が開発した技術等を広く県民・企業に公開し、官民一体となって未来の最先端技術を支える地域産業の育成を目指します。
農業の振興では、国の農政改革の柱である品目横断的経営安定対策について、対策初年度の加入申し込みが7月に締め切られ、認定農業者については、平成21年度までに加入を想定していた317経営体のうち300経営体が加入し、集落営農組織も300組織のうち約8割にあたる244組織が加入しました。
今後は、経営規模が小さく兼業農家が太宗を占める本県農業の特性を踏まえ、米の収入減少影響緩和対策への加入促進等を重点的に進めることとし、認定農業者はもとより、特に、集落営農組織について、経理の一元化や法人化に向けた集落ごとのプログラムづくりや、農業機械等の整備への助成など本県独自の支援を行います。
開館5周年を迎える県立美術館「芸術の館」において、現在、川村記念美術館所蔵「巨匠と出会う名画展」を開催していますが、来年1月には、ノルウエー近代芸術の巨匠で、我が国でも広く親しまれているエドヴァルド・ムンクの作品、約100点を紹介する「ムンク展」を、オスロのムンク美術館の協力のもと開催します。
来年夏には、本県出身の国際的な美術家・横尾忠則氏のグラフィックポスターやイラストレーション、絵画など代表的な作品等、約200点を紹介する「横尾忠則展」を計画しており、現在、出品リストの検討などの準備を進めています。また、この作品展を契機に、横尾氏から、ふるさと兵庫に主要作品の寄贈あるいは寄託について申し出をいただきました。今後、どのような保存、展示がふさわしいか検討委員会を設置し、その活用方策の検討を進めます。
県立考古博物館が10月13日にオープンします。
播磨町にある緑豊かな史跡公園「播磨大中古代の村」と一体となった、県民誰もが、いつでも、どこでも古代のロマンを訪ね、主役として参加できる新しいスタイルの参加体験型博物館として、「全国遺跡まつり」をはじめとする多彩な開館記念事業を開催するとともに、吉野ヶ里遺跡などの、日本を代表する9遺跡の出土品を紹介する「発掘・日本の原風景」など、魅力ある展覧会を開催し、おどろき・発見・感動のストーリー空間を演出します。
また、茶すり山古墳・新宮宮内遺跡をはじめ、県下に数多くある史跡や博物館等による全県的なネットワークの拠点として、「ふるさと発掘展」の開催など、県民参加型の多彩な事業を県下各地で展開します。
9月1日から関西国際空港が「完全24時間空港」として運用開始され、関西、大阪、神戸の三空港時代の本格的な幕開けを迎えました。
本県としても、中国広東省との友好提携25周年記念事業や、西オーストラリア州でのワイルドフラワーフェスティバル・日本庭園オープン式典への参加に合わせて、関西・関空のPRなどエアポートプロモーションを行いました。今後も、これら三空港が1つの国際・国内空港として兵庫・関西の発展に貢献するよう、相互の連携強化や利用促進に取り組みます。
県土の骨格を形成する基幹道路については、新名神高速道路や北近畿豊岡自動車道等の整備を促進するとともに、大阪湾岸道路西伸部の都市計画手続きや播磨臨海地域道路の具体化に向けた取り組み等を引き続き進めます。
さらに、鳥取豊岡宮津自動車道については、京都府・鳥取県と連携し、10月13日に整備促進大会を開催し、環日本海地域の高速道路網の早期実現に取り組みます。
現在、料金割引の社会実験を行っている阪神高速道路や本州四国連絡道路等における料金設定の抜本的な見直しとともに、多様で利用しやすい料金設定について、引き続き国等に働きかけていきます。特に、阪神高速道路の対距離料金への移行については、上限料金の引き下げや、政策的料金の導入など、より利用者の理解が得られる料金の実現を目指します。
10月14日、「丹波の森構想」に基づく広域レクリエーション、都市と農村の交流及び地域活性化の拠点として、平成3年度より整備を進めている県立丹波並木道中央公園がいよいよ開園します。当公園では、丹波の森や文化を背景とした住民による主体的な取り組みを中心に据え、森の魅力を楽しみながら『つかう』を重視した公園づくりを進めます。
また、11月3日、県立三木総合防災公園の屋内テニス場がオープンします。すでに愛称も「ビーンズドーム」と決まりました。
屋内テニス場は、隣接する「兵庫県立広域防災センター」と一体となって全県をカバーする広域防災拠点の機能を有する三木総合防災公園の中核的な施設として、災害時には応急活動要員の集結・宿泊のための屋内空間を確保するとともに、平常時には、県民に天候に左右されない快適なテニス環境を提供します。兵庫県テニス協会と連携し、本県のテニス競技の中核施設としてテニスの普及、発展にも取り組みます。
この「ビーンズドーム」をメイン会場として、県下7箇所で「日本文化デザイン会議2007兵庫」が11月23日から3日間開催されます。
美しく快適なまちの創造について県民の理解と交流を深めるとともに、本県の文化や魅力を全国に向けて情報発信するため、自然再生の「コウノトリ」を会議のシンボルとして、「コウノトリデザイン」のテーマのもと、環境共生、都市再生、世代間交流、文化育成など人と自然と社会の新しい関係の再生、リ・デザインについて討議します。
去る、9月15日から3日間にわたり、第九回世界華商大会が、賈慶林中国人民政治協商会議主席、冬柴鐵三国土交通大臣をはじめ、3,600名を超える参加を得て、神戸市を中心に盛大に開催されました。開会前日の14日にウエルカム・レセプションを開催したのをはじめ、15、16日に開会式と11の分科会等を行い、県として自然災害と企業活動をテーマにシンポジウムを実施しました。また、ビジネスマッチングフェアが15、16日の2日間で開催され、スポンサー企業や兵庫県、神戸市などの約70ブースが出展しました。
友好省である海南省の副省長をはじめとする約80名の参加者が、神戸空港にチャーター機で来県され、神戸空港の国際化の第一歩となりました。また、期間中、賈慶林主席をはじめとする中国の政府関係者に加え、香港、シンガポール中華総商会会長などの経済人と面談し、兵庫と世界中で活躍されている華僑とのネットワークの拡充を図りました。
さらに、神戸市、経済界、華僑団体とともに地元協力会を立ち上げ、多数の県民の参加の下、「南京町熱烈歓迎祭」や「神戸華僑歴史写真展」、「孫文特別展『日本と孫文』」など、数多くの多彩な盛り上げイベントを実施し、各種の歓迎と交流事業を展開するなど、本県の産業や観光の魅力をPRし、また、震災からの復興と感謝の気持ちを伝えました。
今回の世界華商大会を契機に、今後、本県と中国の経済、文化等、多方面にわたる交流をさらに発展させていきます。
本年、兵庫県と広東省の友好提携25周年を迎えることから、ひょうご県民交流の船、県議会訪問団、環境ビジネス代表団、雲浮市小学校建設支援訪中団の方々とともに、広東省を訪問しました。
25周年記念交流懇談会においては、黄子強対外友好協会顧問をはじめ、青年洋上大学に協力いただいている各大学に感謝を申しあげるとともに、さらなる交流の促進を誓い合いました。黄華華広東省長との面談においては、環境や経済、観光など、更なる交流の促進について意見交換を行いました。また、広州市及び南京市において、県内の約20社の環境関連企業とともに環境ビジネスセミナーを開催し、梁保華江蘇省長との面談においては、環境保全や省エネ、経済を中心とする交流の促進について意見交換を行いました。帰路は上海から「ひょうご県民交流の船」に乗船し、参加された約400名の県民の方とのふれあいや、兵庫県青年洋上大学生との意見交換などを行いました。
また、8月6日から12日までベトナム・中国を訪問しました。ベトナムには、約30社の県内企業による「兵庫県ベトナム経済ミッション」とともに訪問し、経済セミナー・ビジネス交流会を実施し、県内企業のベトナムでの委託加工や貿易の促進など新たなビジネスチャンスを創出したほか、チェットベトナム大統領、クアンホーチミン市長等を表敬訪問し、今後の経済交流などについて協議しました。
また、中国・広州では、大阪府・京都府とともに「関西観光セミナー」を開催し、3府県知事が関西の魅力をアピールしました。兵庫県からも多彩なツーリズム資源のPRや、洋菓子、出石そばの試食などを行い、旅行事業者など約250名の参加者の好評を博するとともに、セミナーの模様は地元の新聞でも紹介されました。今後も、観光交流のさらなる拡大に向け取り組みます。
7月12、13日に熊本市で開催された全国知事会議で、「第二期地方分権改革」への提言をとりまとめました。そのなかで、国税と地方税の税源配分をまず5:5とすることを目指すとともに、税源移譲の際には地域間調整を行うこと、国から地方への権限移譲、国の関与・義務づけ等の廃止・縮小、地方支分部局の整理などについて地方分権改革推進委員会に提言を行いました。
また、先月29日に、日本海側に共通する政策課題についての取り組みを進めるため、兵庫県、京都府、鳥取県による初めての3府県知事会議を開催しました。このなかで、「観光」、「交通基盤整備」、「医療連携」、「野生動物の保護管理」、「水産業の振興」の5項目について連携して取り組むことを確認するとともに、「第二期地方分権改革の推進」に関する共同アピールを行いました。
今後とも、全国知事会や近隣府県との連携の場など様々な機会を通じ、地方分権の必要性を訴え、その推進に取り組むとともに、国への働きかけを積極的に行います。
また、7月に関西の広域連携の一層の強化と分権改革の推進を図るため、関西広域機構(KU)が発足しました。この新組織に設けられた「分権改革推進本部」において、広域連合の設立を視野に入れた広域行政のあり方について検討を進めます。
なお、職員の給与改定については、給料、地域手当等について、国及び他の地方公共団体の職員並びに県内民間事業所の従事者の給与との均衡を図るため、平成18年度から取り組んでいる地域民間給与の反映や年功的な給与のあり方、勤務実績の給与への反映等を柱とした給与構造改革を引き続き推進する必要があります。
今後、人事委員会からの報告及び勧告を受け、その趣旨を尊重することを基本として、厳しい社会情勢と財政状況等を勘案しつつ、十分に検討し、適切に対処します。
まず、決算案件ですが、平成18年度の公営企業決算について、地方公営企業法の定めるところにより認定を求めるものです。
次に、条例案件は、兵庫県住宅再建共済制度条例の一部を改正する条例制定の件等7件です。
事件決議案件は、西宮市の中核市指定に係る申出について同意する件等10件です。
以上で、提出議案の説明を終わります。
議員の皆様におかれましては、よろしくご審議のうえ、適切なご議決をいただきますようお願いします。
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