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ただいま上程になりました平成20年度補正予算について、その概要をご説明します。
世界的な原油・原材料価格の高騰や米国のサブプライムローン問題に端を発した国際経済不安が実体経済に広範な影響を及ぼし、本県の経済情勢も減速感が増しています。また、先行き不透明感の高まりなどから、県内企業の業況感が後退し、個人消費にも弱めの動きが広がっています。このような県民の生活不安を確実に受けとめ、安全・安心を確保する取組みが不可欠となっています。
このため、本年9月、国の補正予算による対策に先立ち、「生活福祉資金貸付」の無利子融資枠の新設や中小企業向け制度融資の拡充、播但連絡道路の料金引き下げ、最低制限価格の引き上げを含む入札・契約制度の見直しなど、緊急対策を実施しました。
国においても、当面の経済対策として「安心実現のための緊急総合対策」が取りまとめられ、去る10月16日、これに基づく補正予算が成立しました。本県としても、この国の経済対策に伴う必要な追加対策を機動的・効果的に展開することとし、補正予算を編成することとしました。
その主なものについてご説明します。
中小企業等の資金繰り対策を一層強化するため、国の保証制度の充実を踏まえ、「経営円滑化貸付」の貸付目標をすでに300億円増加していますが、さらに300億円増加して、980億円に拡充します。この結果、中小企業制度資金全体の目標額は、3,300億円の規模となります。
また、貸付要件について売上総利益率、営業利益率の基準を設けるほか、対象業種を545業種に拡充します。これは、10月31日から実施します。
交通安全や高潮対策など防災関連公共事業の促進を図るとともに、都賀川等都市河川への警報システムの設置など喫緊の課題に対応します。
また、県立特別支援学校のうち、大規模な地震により倒壊又は崩壊の危険性が高い「Is値0.3未満」の校舎等について、国庫補助嵩上げ制度を活用し、耐震化工事を前倒し実施します。
森林吸収源対策に資する間伐を促進し、森林管理100%作戦を進めます。また、省エネルギー型の施設や農業機械等の整備を行う農家に対して支援を行います。
その四は、医療体制の確保です。
県医療対策協議会の派遣調整に基づき、医療機関の協力を求めて、医師不足が深刻な病院に医師派遣を行う取組みを始めます。また、2次救急医療圏域における病院群輪番制度に加え、救急医療体制を強化するため、救急患者を重症度、緊急性等により区分し、適切な医療機関に紹介する管制塔機能を担う医療機関とこれを支援する医療機関が一体となった患者受け入れ体制の構築を支援します。
さらに、新型インフルエンザ対策については、国においてタミフルの追加備蓄をはじめ総合対策をさらに検討中ですが、発生時に、入院患者を受け入れる感染症指定医療機関等に対し、治療・感染防護のための資器材整備に係る経費を助成します。
以上、歳出予算についてご説明しましたが、その予算規模は、
これらの事業の財源としては、年度途中の補正であることから、国庫補助金に伴う地方負担額について償還に財源措置のある補正予算債をはじめ、新たに創設された地域活性化・緊急安心実現総合対策交付金、その他の特定財源を充当します。
また、道路特定財源の暫定税率失効にかかる地方税の減収については、これを補てんする「地方税等減収補てん臨時交付金」が交付されますので、自動車取得税及び軽油引取税、地方道路譲与税を減額調整しました。
今後とも、引き続き、県内の景気動向や経済情勢を注視していかねばなりません。国においても追加の経済対策が検討されています。これに伴う追加の補正予算編成の動きもあります。さらなる必要な対応について、適時適切に検討します。
以上で提出議案の説明を終わります。
議員の皆様におかれては、よろしくご審議のうえ、適切なご議決をいただくようお願いします。
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