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更新日:2014年9月22日

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第324回兵庫県議会 知事提案説明(平成26年9月22日)

本日、第324回兵庫県議会の開会にあたり、県政推進に日頃からご指導いただいている議員の皆様に敬意と感謝を申します。提出議案の説明とあわせて諸般の報告をします。

第1は、8月豪雨災害への対応です

このたびの8月豪雨災害により犠牲になられた方のご冥福をお祈りしますとともに、被害に遭われた多くの皆様に心からのお見舞いと一日も早い復旧復興をお祈りします。
先月の台風第11号では、淡路・阪神地域などで家屋の浸水被害や農業施設等の被害が発生しました。そして、その一週間後の先月16日からの丹波市市島町を中心とする記録的な豪雨では、前山、徳尾地区等での大規模な土砂崩れや竹田川沿いの内水はん濫等により、甚大な被害が発生しました。県では直ちに災害対策本部を設置し、緊急対策を進めました。私もハバロフスク地方への訪問日程を変更して現地を訪れ、被害の把握に努めました。まず、応急対策として、要救助者の救出、飲料水の確保等の救助活動や第2次災害防止対策等に取り組みました。また、大規模な土砂崩れや八日(ようか)市橋(いちばし)の落橋等により、多くの道路で全面通行止めや通行規制が生じましたが、道路上の崩土や河川の堆積土砂の除去など、応急対策を行いました。
しかしながら、大規模な土砂災害であっただけに、ボランティアの皆様や関係者のご尽力もあるなか、生活復旧や土砂の搬出など、まだまだこれからです。給水が回復したことは一安心です。
県議会各会派からは、復旧と支援についての申し入れをいただきました。
このたびの被災地の復旧復興にあたっては、生活や住宅の再建に加え、森林や渓流の復旧、急傾斜地崩壊対策、農地の復旧、河川改修等の各種事業を総合的に進めていく必要があります。本庁と丹波県民局に「災害復興室」を設置し、横断的な連携のもと、全力をあげて復旧復興対策を推進します。
このため、予算として、総額177億円余を計上しました。
被災者への支援では、災害で亡くなられた方のご遺族への災害弔慰金や、被害の程度に応じた災害援護金を支給します。
被災世帯の生活支援では、県税の軽減、県立学校、私立高校の授業料など軽減します。また、家財など生活必需品の修理・買換え等に対し無利子の被災者生活復興資金を貸し付けます。
また、小学校へのカウンセラー派遣や、専門家チームによる面談など、被災地のこころのケア対策を推進します。応急時はもとより復旧復興時においても、ボランティアの協力は欠かせません。ひょうごボランタリープラザを中心に支援していきます。
家屋被害には、応急対策として、一時入居のための県営住宅を提供しています。
本格的な再建に向け、被災者生活再建支援法による支援金の支給を急ぐとともに、その対象とならない全壊、大規模半壊、半壊等で、住宅の再建等を行う世帯に支援金を支給します。
住宅再建共済制度加入者には、住宅の再建等に対して、共済給付金が支給されます。
住宅の建設・補修等の融資に対して、当初5年間無利子化し、高齢被災者が利用できるよう損失補償します。
被災住宅のうち、倒壊等の危険がある空き家等の除却を支援します。
中小企業者の復旧を支援するため、「経営円滑化貸付」に災害復旧枠を設け、当初3年間無利子化します。あわせて、借換等貸付の金利を引き下げます。
被災地の観光施設PRのため、観光協会、団体等が実施する復興イベントを支援します。
被害を受けた農業者等に対して、美しい村づくり資金の貸付限度額を引き上げ、償還期間を延長し、当初3年間無利子化します。また、農業近代化資金も当初3年間無利子化します。
地域農業再生のため、復旧農地を活用して、被災農家等が共同で整備する直売所等に対し助成するとともに、集落営農組織等が規模拡大する場合の農業機械導入に助成します。被災農地と周辺未被災農地を一体的に整備する場合の農家負担を軽減します。
野菜に被害を受けた農家には災害補償金を交付します。野生動物防護柵の復旧を支援します。
被災農地、林地等の農林水産施設、道路、河川等の公共土木施設、県有施設等の復旧工事を進め、あわせて、緊急治山や砂防えん堤緊急整備など改良工事に取り組みます。
河川、砂防えん堤等の堆積土砂の除去を進め、災害に強い森づくり緊急防災林整備事業を前倒しし、被災を受けた計画箇所の危険木除去や流木止め施設の設置等を行います。また、天然林を含んだ山地等の崩壊箇所についても、危険木の伐採、搬出を行います。
本県では、土砂災害警戒区域の指定を概ね完了していますが、先月の丹波市や広島市での災害を契機として、県下全域の土砂災害警戒区域の総点検を実施します。
広島県の土砂被害に対しては、関西広域連合として、直ちに、被害状況や支援ニーズ等を調査するため、職員を現地に派遣しました。今後、被災地の情報収集を行い、ボランティア派遣などの支援を行います。
今後とも、被災地の本格復興に取り組むとともに、防災・減災対策を推進し、県民の皆様が安心して暮らせる県土づくりをめざしていきます。

第2は、県民の安全・安心の確保です

先月31日、潮芦屋フリーゾーンをメイン会場として、兵庫県及び阪神地域7市1町のほか、76機関、約2千人が参加して南海トラフ巨大地震を想定した合同防災訓練を実施しました。
メイン会場では、消防、警察、自衛隊や初参加の在日米軍等による救出・救助訓練、救援物資搬送訓練等を実施し、地域の外国人も参加した津波避難や避難所の開設運営など、住民参加型の訓練も行いました。このほか、サブ会場では、災害派遣医療チームによる救急医療訓練、福祉避難所やボランティアセンターの開設運営訓練等を行いました。
今回の訓練を通じて得られた成果を、今後の防災・減災対策に生かしつつ、今後も実践的な訓練に取り組んでいきます。
近年、危険ドラッグ吸引者による事件や交通事故が多発し、深刻な社会問題となっています。危険ドラッグは、規制成分の構造を少し変えただけで次々と流通しており、成分指定が追いつかないことが指摘されています。
このため、条例規制を行います。
まず、成分の指定にこだわらず、何人も危険な薬物を、吸入・摂取等により人の身体にみだりに使用してはならないこととし、これを担保するため、家族や関係者からの通報制度を設けます。
また、危険ドラッグと判断される商品の販売・授与等を行う店舗等を立入調査により知事監視店として指定し、当該商品に販売者名等を表示させるとともに、知事監視店は、当該商品の取り扱いの厳密な説明と、購入者等から使用方法等を遵守する旨を記載した誓約書の提供を受けなければ販売・授与してはならないことにします。購入者等が未成年者の場合は、保護者が未成年者に使用方法等を遵守させること、他県域の店舗やインターネット販売からの購入者等は、同様の誓約書を知事に提出させます。
知事監視店の指定後の定期監視を実施するとともに、インターネット販売等を監視するネット監視員や、危険ドラッグの危険性等を周知する啓発強化推進員を配置します。このような危険ドラッグの総合対策を行います。
来年4月から、幼児期の教育や保育、地域の子育てを支援する「子ども・子育て支援新制度」がスタートします。
本県では、新制度の実施に向け、実施主体である市町への支援策と、子ども・子育て対策を盛り込んだ「新ひょうご子ども未来プラン」の策定に取り組んでいます。
また、「認定こども園法」の一部改正により、幼保連携型認定こども園は学校と児童福祉施設の位置づけを持った新たな単一施設として知事等の認可が必要となります。「認定こども園の認定要件等に関する条例」を改正し、設備・運営基準を定めます。新制度における幼稚園・保育所等への運営費支援の予定額が国から示されましたが、大規模私立幼稚園を母体とした認定こども園では、現行の助成水準より大幅に低くなっており、運営に支障が生じる恐れがあります。このため、他府県とも連携し、国に対して改善を働きかけています。
医療及び介護を総合的に確保するため、主として消費税増収分を財源とする新たな基金として、医療介護推進基金を設置します。
この基金を原資として、今年度は医療分野を先行させ、病院・診療所間の医療情報の連携等に取り組む「地域医療連携推進事業」、在宅医療の人材育成基盤の整備等に取り組む「在宅医療体制推進事業」、地域医療に必要な医師確保等に取り組む「医療従事者確保対策等事業」を実施します。
6月に小児筋電義手バンクを兵庫県社会福祉事業団に設置し、これへの寄附を募ってきました。バンクへの直接寄附と県の「ふるさとひょうご寄附金」への寄附を合わせると、先月末で2千万円を超える寄附金が寄せられています。今年度中に目標としていた3千万円の寄附金が集まる見込みであり、これと同額をマッチングファンド方式で支援します。
あわせて、障害の特性や筋電義手等の福祉用具の知識等を取得し、福祉現場で活躍できる人材の育成にも支援します。
「丹波市域の医療提供体制のあり方検討会」での提言等を踏まえ、県と日本赤十字社兵庫県支部において、「県立柏原病院と柏原赤十字病院の統合再編基本方針」を決定しました。
新病院の開設に合わせて、平成30年度目途に統合再編すること、両病院の診療機能は原則として新病院が継承すること、概ね300床程度の規模の病院として県が整備・運営を行うことなどとしています。
今後、この方針に基づき、年内に統合再編後の診療機能や施設整備内容を定めた「統合再編基本計画(仮称)」を策定し、丹波圏域の拠点となる新病院の整備を着実に推進していきます。
今年の夏の電力需給は、県民の皆様の節電取組に加え、昨年の夏に比べ気温が低く推移したこともあり、電力需給が逼迫する事態は避けることができました。しかし、関西電力の原発停止に伴い、フル稼働を続ける火力発電所のトラブルが多発しており、今後の電力需給は予断を許しません。今年の冬期も、引き続き、節電の取組を継続いただくことになると考えます。ご協力をお願いします。

第3は、経済雇用対策です

本県の経済・雇用情勢は、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動が和らぎつつあり、基調としては緩やかに持ち直しています。民間の設備投資計画は前年度を大きく上回っています。輸出が緩やかに持ち直し、雇用も有効求人倍率や新規求人数が着実に改善しています。他方、7月以降の天候不順により小売業や観光業を中心に売上げの低下がみられます。エネルギーや資材価格の高騰、人手不足による労務費の上昇が懸念されています。
こうした景気動向に注視しつつ、「ひょうご経済・雇用活性化プラン」に基づき、地域産業の強化、域内循環の促進等に向けた取組を着実に推進します。また、長期プライムレートが低下していますので、来月1日から中小企業融資制度の金利を若干引き下げることとしました。
中小企業による異業種交流グループの活動が県内各地でスタートしました。
医療分野等で利活用が期待される最先端技術の製品開発や、播州刃物のデザイン改良による海外への販路拡大など地場産品の販売促進、さらにはご当地グルメの新商品開発や販路拡大など、すでに35グループが様々な活動を展開していますが、グループの更なる掘り起こしのため、今月末まで追加募集を行っています。
県では、これらのグループの活動に対して、アドバイザーによる指導・助言やコンサルタント等の専門家派遣、交流会の開催等の支援を行い、消費者視点に立ったマーケット・インの発想で、幅広い分野における新商品・新技術開発や販路拡大等を促進します。
今月、国際フロンティア産業メッセ2014を開催しました。
14回目を迎える今回は、過去最大規模となる427社の出展を得ました。また、来年7月に開催予定の「宇宙技術及び科学の国際シンポジウム」のプレイベントとして、ロケットなど航空・宇宙関連の特別展示、燃料電池自動車や国産旅客機MRJの開発・製造等の最先端技術をテーマに基調講演を実施しました。
多くの来場者を迎えることができ、新たな取引や産業の開発を期待しています。
先般、神戸の先端医療センターでiPS細胞を利用した網膜色素上皮シートの移植手術が行われました。加齢(かれい)黄斑(おうはん)変性(へんせい)という目の難病の治療で、もちろん世界初の試みです。iPS細胞を利用した再生医療研究が今後ますます進展することを願っています。
関西圏国家戦略特区では、この研究の拠点となる神戸医療産業都市における病床規制の特例など、内閣総理大臣の認定に向けた国との調整を行い、早期実施を図ります。
また、国の新たな規制改革措置に関する追加の提案募集に対して、本県から水素エネルギーの活用促進など8項目の提案を行いました。これらの提案した規制改革が早期に実現されるよう、国に強く働きかけています。
養父市の国家戦略農業特区では、区域計画素案の中で、民間事業者の事業計画案や検討すべき規制改革事項等が示されました。今月には、農地の権利移動の許可が農業委員会から市への権限委譲として、先行して認定を受けました。
今後、地元農業者と連携した新たな農業生産法人の設立など、具体的な取組が本格化します。県として、プロジェクトチームにより、引き続き、養父市の取組を支援し、これからの中山間地域での農業のモデルを発信していきます。

第4は、農林水産業の振興です

平成24年度に伊丹市で確認された「ウメ輪紋病」は、「ウメ輪紋病対策本部」を設置し、まん延防止と早期根絶に取り組んでいます。この病原ウイルスは、潜伏期間が3年と長く、緊急防除区域内及び周縁部において継続して発生確認調査を実施し、新たに確認された感染樹とその周辺樹は、速やかに処分することとしています。
あわせて、国の補償処分方針の強化を踏まえ、緊急防除区域内の民家や公園などにある未感染樹についても、ウイルス潜伏の危険性があるため、所有者の同意を得て処分を進めることとします。本病のまん延防止と早期根絶に向けた徹底した対応に努めていきます。
17回目を迎える「全国農業担い手サミット」が、11月に本県で初めて開催されます。
全国の農業の担い手が一堂に会し、農業経営の課題等について認識を深め、自らの経営改善と地域農業のさらなる発展を目指します。
神戸で開催する全体会や、県内9地域で開催する情報交換会、県内35コースに分かれて実施する現地研修会を通じて、五国の多様な地域特性と消費地に隣接する立地条件を生かした特色ある元気な兵庫県農業を全国に発信します。
林漁業者と様々な分野の事業者等との異業種連携を進める「『農』イノベーションひょうご」を推進しています。農林漁業者、食品関連業者や大学等の研究機関などの参加を得て、積極的に展開していきます。
また、地域の木質系バイオマスを熱源に活用した大規模温室で、トマトの周年出荷に取り組む「次世代施設園芸モデル団地」の整備を進めています。県内の先進農家や民間企業等が参画する運営会社の設立により、施設園芸の新たなビジネスモデルの構築をめざします。

第5は、交流と連携の基盤づくりです

ハバロフスク地方との友好提携45周年を記念し、先月17日から21日にかけて、議会訪問団、経済団、県民交流団など、全7団、約110名で当地を訪問しました。
私は19日からの訪露となりましたが、交流事業は予定どおり開催されました。
交流協議では両県地方の人材育成、青少年交流などこれまでの交流の成果を確認し、今後、新たに大学間交流や経済交流を一層推進するよう共同声明に調印しました。また、ひょうご経済セミナーを開催し、両県地方の経済交流の促進を図りました。
11月には関西広域連合トッププロモーションを東南アジアで実施します。観光展及び物産展、旅行会社等へのセミナー等を開催することにより、関西及び兵庫の魅力をアピールし、誘客促進を図ります。
平成28年に日本でG8主要国首脳会議が開催されます。
この会議を神戸に誘致すべく、神戸市、地元経済界とともに神戸サミット誘致推進協議会を設立しました。サミットの開催は、兵庫、神戸の魅力を国内外に発信する絶好の機会です。政府に対して、防災・減災文化の普及や最先端科学技術基盤の世界との共有など、神戸開催の意義をアピールし、地域一丸、関西一丸となって実現に努力していきます。
今月から11月までの3ヶ月、「あいたい兵庫キャンペーン2014」を展開します。
今年のテーマは、「物語(ドラマ)ちっくに愛(あい)たい兵庫」として、大河ドラマ「軍師官兵衛」の舞台となった姫路城をはじめ、テレビ・映画・小説など数々の物語(ドラマ)が繰り広げられた舞台を中心に、地元ボランティアガイドが案内するまち歩きやロケ地等を巡る周遊イベントを実施します。また、WEB(ウェブ)サイトを開設し、兵庫県に関連ある映画、小説等100作品と作品に関連した120の観光スポットを取り上げ、作品の舞台を巡る旅を提案しています。
7月に新関西国際空港株式会社による関空・伊丹両空港の運営権の設定・売却に関する実施方針が定められ、その中で、関西全体の航空輸送需要の拡大を図るため、運営権者が将来、神戸空港も運営できることとされました。
本県としては3空港一体運用の実現に向けて、さらに、神戸空港の発着枠拡大や運用時間延長、神戸・伊丹両空港の国際チャーター便運航制限の緩和を国に強く働きかけていきます。
コウノトリ但馬空港は、開港20周年を迎えました。定期便の利用者は累計で48万人を超え、今年度末には50万人に達する見込みです。来年1月には、空港運営の更なる効率化を図るため、但馬空港ターミナル株式会社による空港施設の一体的な運営を開始します。
北近畿豊岡自動車道の進展など空港を取り巻く環境の変化を踏まえ、利活用検討会議を設置し、学識者や地域の意見を聴きながら、羽田直行便の新規就航の可能性など、その利活用方策を年度内に取りまとめます。
加西市在住の千石(せんごく)唯司(ただし)氏から寄贈された世界的にも貴重な古代中国鏡を常設展示するため、平成28年の開館をめざして、県立フラワーセンター内に考古博物館分館を整備します。
来年3月の淡路花博2015花みどりフェアの開幕に向けて、火災により一部焼失した「あわじ花さじき」の展望デッキを、県産木材を活用して、復旧・修繕します。
県立こどもの館、総合体育館等の県有施設について、外壁改修、屋上防水、空調設備の更新等を行い、県民利便の向上を図ります。
朝倉山椒やコウノトリ生姜等の但馬農産物を原材料にしたスイーツ等の製造を支援します。県立西脇高校での新播州織の研究・ブランド発信や、県立龍野北高校での介護者育成などを行う「スーパー・プロフェッショナル・ハイスクール事業」を行います。
淡路花博2015花みどりフェア、姫路城グランドオープン等で増加が見込まれる外国人観光客受入の整備や、兵庫で就職を目指す若者と企業のマッチング機会を支援する「ひょうご応援企業人材確保支援事業」を実施します。

第6は、地方分権です

第2次安倍改造内閣が発足し、「地方創生」を最重点施策に掲げ、「まち・ひと・しごと創生本部」が設置されました。年内には、2020年までの総合戦略が策定されます。
これまでも、本県では、人口減少社会の到来を展望して、地域再生大作戦や子育て支援などを行ってきました。
このような本県の取組を踏まえ、過日、東京一極集中の是正や地域再生を総合的に支援するための税財政制度や広域観光圏の形成など、地方創生に向けた提案を石破地方創生担当大臣に行いました。
国の今後の取組に対応するとともに、地域独自の人口減少・地域創生対策に積極的に取り組みます。
この4月に「提案募集方式」による権限移譲の仕組みが創設されました。
本県は107項目の提案を行いましたが、各府省の第1次回答では、本県提案の8割以上が対応不可とされています。
「地方創生」を推進する基盤は地方分権です。本県提案に対する国の真摯な対応を求めます。
関西広域連合は、今年3月に策定した新たな広域計画に基づき、防災や観光等の7分野の広域事務を始め、府県域を超える広域課題への対応を着実に進めています。
特に、国土形成計画の見直しに際して、人口減少・人口偏在をはじめとする関西の長期的な課題への対応について、政策コンセプトをまとめる「関西圏域の展望研究会」を設置します。
研究会での検討結果を踏まえ、国に対して必要な提言を行っていきます。

第7は、平成25年度決算と今年度の財政運営です

平成25年度は、当初予算に加え、淡路島地震災害からの復旧対策、緊急経済対策など、追加補正を行いました。
景気の回復基調による税収増等もあり、25年度の一般会計決算では、実質収支7億1千8百万円の黒字、実質単年度収支4億2千万円の黒字となりました。健全化判断比率では、実質公債費比率の3ヶ年平均は16.2%、借換債平準化の影響を除くと19.6%、将来負担比率は341.1%となり、それぞれ、第2次行革プランの財政フレームより改善しました。しかし、収支不足は、着実に縮減しつつも512億円と、引き続き厳しい財政状況を反映したものとなっています。
今年度は、年度半ばではありますが、臨時財政対策債を含む実質的な普通交付税は当初予算計上額を若干上回りました。また、県税収入についても、企業業績の動向を踏まえた法人関係税等の状況を踏まえると、当初予算計上額を上回るものと見込まれます。
引き続き、今後の景気動向に注視しつつ、県税収入等の歳入確保に努め、歳出の効果的・効率的な執行に努めます。
なお、職員の給与改定については、今後、人事委員会からの報告及び勧告を受け、その趣旨を尊重することを基本として、社会情勢と財政状況等を勘案しつつ、適切に対処していきます。

最後は、行財政構造改革の推進です

過日、行財政構造改革審議会において、25年度の行財政構造改革の実施状況について審議いただき、「財政健全化と兵庫らしい施策展開の両立は、今後も県政の基本姿勢とすべき」、「国の地方創生の取組に対し、イニシアティブを取る志で臨むべき」との意見をいただきました。行財政構造改革の推進に関する条例に基づき、この意見を付して、今定例会に実施状況を報告しています。
今後とも行財政基盤をより確かなものにしつつ、県民の期待に応える前向きで積極的な県政を進めます。
予算案件は、平成26年度兵庫県一般会計補正予算 等6件です。
この度の8月豪雨の甚大な被害からの被災地の復旧と住民生活の再建を早急に図る必要があるため、過去の災害対応と同様、緊急に補正予算を編成、提案しています。あわせて、緊急に措置すべき事業についても予算を提出しました。
財源については、災害復旧事業等に係る国庫支出金、県債、特別交付税など災害対策に措置される財源を最大限活用するとともに、平成25年度決算剰余金及び増収が見込まれる法人事業税を活用します。
その予算規模は歳入歳出ともに、

一般会計、277億1,700万円余 の増額
特別会計、4億6,400万円 の増額です。

決算案件は、「平成25年度兵庫県一般会計歳入歳出決算の認定」 等21件です。
平成25年度の決算は、一般会計で、歳入1兆9,648億6,100万円余、歳出1兆9,605億6,400万円余、特別会計で、歳入1兆2,163億2,100万円余、歳出1兆2,098億3,000万円余、公営企業会計で、歳入1,618億5,700万円余、歳出1,829億3,600万円余となりました。先に監査委員の審査に付していましたが、このたび審査意見書の提出がありましたので、今回認定を求めるものです。
条例案件は、「薬物の濫用の防止に関する条例」 等8件です。
その他案件は、「県が行う建設事業についての市町負担額の決定」 等11件です。
以上で、提出議案の説明を終わります。
議員の皆様におかれましては、よろしくご審議のうえ、適切なご議決をいただきますようお願いします。

お問い合わせ

部署名:総務部秘書広報室広報広聴課

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