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阪神・淡路地域における自主的復興活動への支援を基本に、被災地での芸術文化の復興に努め、地域の個性豊かな文化に磨きをかける文化再生の拠点となるまちづくりを進める。このため、県民の自主的芸術文化活動の基盤となる芸術文化施設を早期に再建するとともに、芸術鑑賞や芸術文化の創造、表現の機会拡充を図る。さらに、21世紀に向けての創造型・参画型の新しい芸術文化拠点づくりを進める。
震災によって減少した芸術鑑賞や芸術文化の創造、表現の機会拡充を図り、地域の芸術文化活動を活性化する。
震災で被害を受けた芸術文化施設を復旧し、さまざまな領域における芸術文化活動の拠点あるいは基盤としての機能回復を図ることにより、県民の自主的芸術文化活動の再興への環境整備を行う。
復興にあたって、21世紀に向けての文化的風土を育んでいく芸術文化の創造、表現、発信、交流のための創造型・参画型の拠点づくりを進める。
21世紀を担う人材の育成が不可欠であることから、子どもたちが学校生活を通じて生き生きとした生活を取り戻し、豊かなこころをもって成長していけるよう、学校施設の早期復旧を図る。
また、阪神・淡路地域の潤いとやすらぎのある生活環境を取り戻すため、人の心をなごませ、県民の生活文化の源流として重要な価値を持つ文化財の早期修復を図る。
学校教育は、21世紀を担う子どもたちが、豊かな人間性を培う場として重要な機能を担うとともに、生涯学習の根幹となるものであるから、震災の被害を受けた校舎等を整備し、教育環境の早期復旧を図る。
さらに、この震災での経験を踏まえ、災害時における学校施設の防災機能強化を図る。
神戸港を擁し、外国との人、物、情報の交流拠点となってきた神戸・阪神地域、古くから独自の伝統文化を継承してきた淡路地域は、外国人居留地や異人館、神社・仏閣など文化財の一大集積地である。震災の被害を受けたこれらの文化財を早期に修理・復元し、後世に継承するべき歴史的遺産として保存する。
また、復興事業の実施に伴い、埋蔵文化財調査を円滑に推進する。
歴史的に形成されてきた街並みは、地域の人々の生活、文化、産業などのスタイルによって特色づけられ、その地域の人々の生活文化の拠りどころであるとともに、国内外に向かっては、人を引きつける魅力を生み出す要素となっている。
震災で失われた街並み、景観をその地域の歴史的沿革や震災後の新しい地域の特性を踏まえて再生する。
神戸・阪神地域の歴史的景観を復興し、国内外から見て魅力あふれる文化豊かな街並みを取り戻すため、民間の行う近代洋風建築や酒蔵などの再生を支援するとともに、文化財や景観資源の修復を進める。
それぞれの地域独自の歴史的・伝統的な街並みや個性ある都市景観を保存または形成し、魅力あふれる地域を創造する。
県民の主体的参画による生涯学習を進めるため、博物館、美術館をはじめ各種基盤の復興を進めるとともに、体験学習を含む新しいプログラムを開発する。
学校、地域、家庭、職場や世代間の相互の連携と交流を推進するため、復興に向けた県民の自主的な活動を支援する。また、スポーツ・レクリエーション施設の整備や活動の振興を通じて、県民のこころ豊かな交流を広げる。
美術館・博物館等社会教育施設の早期復旧に加え、美術家の滞在型創作活動の場や国際交流の場等の機能を有する新しい美術館の整備を進めるとともに、生涯学習関係機関のネットワーク、学習プログラムやシステムの研究開発、リーダーの養成等の機能をもった新しい時代の生涯学習にふさわしい基盤施設を整備する。
県民の自主的な学習機会の充実と社会への貢献を図るため、新しい自己表現の場の提供や学習交流、学習発表の場づくりを進め、様々な地域活動や社会活動への参加を促進する。また、大学の持つ豊富で貴重な知的資産を積極的に社会還元する新しい社会教育システムを創造する。
従来は他人の助けを借りないという「自立」の考え方から、震災を契機とし、できることを助けあい、できないことを補い合うという新しい「自立」の考え方に立って、人間関係のネットワークの構築を図ることが住民の自立復興に不可欠である。まちづくりへのあらゆる人々の参画は、そのプロセスにおいても、多くの人間関係を紡ぐ大きな機会となるため、復興に向けての県民の自主的な活動を助成し、住民の自立復興を支援する。
県民の健康づくりやリフレッシュ活動の場を提供し、復興の原動力となる活力を創出するため、社会体育施設の早期再建を図る。また、自然との共生の中で人間性の回復やスポーツ技術の向上を図ることができる機能を有するとともに、防災機能も備えた滞在型の新しいスポーツ施設を整備する。
自然とのふれあいにより、子どもたちの傷ついた心を癒し、たくましく生きていく力を育てるため、淡路島に「海の自然学校(仮称)」の整備を進めるなど、体験学習施設の整備を図る。
震災・復興研究への貴重な資料・記録を後世に継承するため、震災に関する各種資料等を総合的、体系的に整理、分析した記録を作成するとともに、大学等が連携して行う震災関連研究を支援する。また、今回の震災の「証人」であり、貴重な学術的資料でもある野島断層を保存する。
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