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プロジェクトを活用して、実際に海外留学した高校生の体験談をご覧いただけます。
トリッキングで世界に挑戦 ー「楽しんだ」その先に勝つ

小学生2年生頃にアクロバットを習っていた時に、トリッキングのレッスンがあって、やってみたら面白かった、というのがトリッキングとの出会いでした。人によって技もスタイルも組み合わせも全然違う面白さ、誰かが技を成功させた時に一緒に喜ぶカルチャー、自分の強みや新しい技を追求していく楽しさにどんどんハマっていきました。僕が凄く好きな技が「ガンビ」という技で、ずっと練習し続けて、世界大会でガンビを使って技を成功させることができた時は、凄く嬉しかったです。しかし去年の夏頃に、右足首の靭帯を怪我してしまって。怪我が明けてから、「前みたいに跳びたい、トリッキングしたい」という想いはあっても、慎重になりすぎているのか、やりきれない状態に悔しさを感じるようになりました。怪我前は、好きなガンビをして、「楽しんだ先に勝つ」という考えでいたけど、怪我の後は、同年代に離されたくないという気持ちや、力不足も感じて、前みたいには楽しめなくなっていっていました。日本だと「勝たないといけない」みたいな雰囲気を時々感じるんですが、やっぱり僕は楽しんだ先に勝ちたい。アメリカに行って、新しい環境に身を置くことで刺激をもらって、楽しいとまた思えるようになりたいな、と思いました。
アメリカの会場は、明らかに雰囲気が違っていて、なんというかアットホームで、とにかく盛り上がって、皆で楽しんでいるという感じでした。自分の中のバイブスも一気に上がって、調子も凄く戻ってくるのを感じました。U18(18歳以下)の世界大会にも挑戦し、3位を獲得することができました。試合を観てても、自分ができない技とか、たくさんの技の繋ぎ方を知れて凄く面白かったです。向こうのトリッキング仲間に、「なんかすごく雰囲気がいいね」って話しかけたら、「皆、楽しむためにトリッキングをしているから」と言われて、改めて「楽しむ」ってこういうことなんだな、と学ばされました。あと、トリッカー(トリッキングをする人)は基本ずっとトリッキングの話をしがちで、やっぱりそれはアメリカでも同じでした。練習後に皆で集まって、ずっと試合の感想の話や、トリッキングの動画を皆で見たりして、言語は違うけど、ずっとトリッキングの話をして楽しんでいました。

U18 表彰式の様子。
帰国してからは、怪我前にできていた技が出来るようになって、そして次のレベルを狙えるようになってとても楽しいです。留学前から思っていたことですが、トリッキングをもっと普及していきたいなと思います。まだやっぱりマイナーなスポーツで、「何それ?」ってなってしまう場合の方が多いと思うけど、いつかオリンピック競技とかにもなって欲しいなと思います。これまでに先輩達がトリッキングを広める活動をしてきてくれたように、僕も自分にできることを少しずつしていきたいです。トリッキングは、好きな技やスタイルを組み合わせて自分を表現することができて、皆で楽しむことができるスポーツなので。そして、今僕が住んでいる淡路島で大会を開いて、日本と、世界のトリッカーに来てもらって、皆で楽しんで交流できる場ができたらいいなと考えています。

U-18大会の自分の中のベストムーブ。スランプだった自分の力を取り戻せた。

自分の得意なガンビを使った、新しい繋ぎを成功することができた瞬間。

アメリカでの雰囲気や盛り上がりを感じながら成功した技。楽しくみんなで上手くなる練習ができて幸せだった。
花田さん(令和7年にアメリカへ留学)
アメリカの練習場でトレーニングし、現地の選手とコミュニケーションをとりながら、トリッキングのスタイルやマインド、クリエイティビティ等を学び、コンペティションにも参加する。
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