ここから本文です。
兵庫県の令和4年中の刑法犯認知件数は33,018件で、20年ぶりに対前年比で増加に転じました。
高齢者を狙った特殊詐欺被害が深刻で、子どもに対する声かけ・つきまとい等の事案や、性犯罪被害も多発しており、より一層地域防犯力の向上に取り組む必要があります。
このような状況の中、兵庫県では、平成18年4月に施行された地域安全まちづくり条例に基づき、兵庫県警察、各市町と連携して、地域社会における犯罪抑止機能の向上等を図るための施策を総合的に展開しています。
条例のパンフレット |
安全で安心な兵庫を実現するため、「地域安全まちづくり条例」に基づいて策定した「地域安全まちづくり推進計画(第6期)」に則り各種施策を推進するほか、地域安全まちづくり活動に関する「指針」の啓発を図ります。
また、地域安全まちづくり活動を推進する施策を総合的に展開するため、犯罪社会学、建築・都市計画等、様々な分野の有識者等の意見を踏まえた施策の企画を行うとともに、庁内外の推進・調整組織を活用して、全県的な取組を進めます。
凶悪な連続強盗事件の発生により皆様の不安が高まる中、各ご家庭でできる住宅への侵入防止対策について紹介するため、兵庫県警察に協力いただき、防犯動画を作成しました。
是非この動画をご覧いただき、家庭での防犯対策を実践してください。
防犯対策のポイントは、「目」「光」「音」「時間」です。
防犯対策動画はこちらから |
近年、県民生活に身近なところで発生する犯罪の多発を受け、「地域の安全は、地域自らが守ろう」との志のもと、住民や事業者の皆さんによる防犯活動や安全で快適な暮らしの実現を目指した活動が各地で展開されています。県では、こうした活動をより確かなものとするために、その拠り所となる「地域安全まちづくり条例」を制定(平成18年4月1日施行)しました。
この条例では、県民、団体及び事業者が相互に連携し、犯罪の防止その他安全で快適な暮らしを実現するための活動(地域安全まちづくり活動)に取り組むことにより、安全で安心して暮らすことができる地域社会の形成(地域安全まちづくり)を目指すことを基本理念としています。
県民等の活動を支援する施策を総合的・計画的に講ずるための「地域安全まちづくり推進計画(第6期)」(令和4年3月策定)に基づき、全庁をあげて施策を展開します。
県民等が具体的な活動に取り組む際のガイドラインとなる4つの「指針」(平成19年3月策定)を活用いただけるよう、様々な機会を通じて広く普及を図ります。
種類 |
活動主体 |
説明 |
---|---|---|
子どもの安全を確保するための活動及び措置に関する指針 |
保護者・地縁団体・学校、通学路の設置管理者 |
登下校時の見守り活動や関係機関への連絡など、学校、通学路等における活動や措置の内容を示し、もって子どもの安全確保を図る |
犯罪の防止に配慮した住宅及び住宅地の構造、設備等に関する指針 |
住宅・住宅地の整備者や所有・管理者 |
破壊困難な窓・扉の設置や死角となる障害物の除去などの配慮事項を示し、犯罪の起こりにくい住宅等の普及を図る |
犯罪の防止に配慮した深夜営業店舗に係る措置に関する指針 |
深夜に物品販売等を営む者 |
レジの配置改善や防犯カメラの設置、現金管理などの配慮事項を示し、店舗及びその周辺の安全確保を図る |
犯罪の防止に配慮した道路等の構造、設備等に関する指針 |
道路・公園・駐車場等の設置・管理者 |
歩車道の分離や見通しの確保など、防犯への配慮事項を示し、犯罪の起こりにくい道路等の普及を図る |
子どもの見守り活動 |
県民が主体となった地域安全まちづくり活動を支援するため、自ら率先して活動に取り組むとともに、県民等や関係機関との連携・協働の調整を行う県民を推進員として委嘱します。
安全・安心な兵庫の実現に向けて、県民が日常生活の中で異変を察知した際に、匿名でも通報できる「ひょうご地域安全SOSキャッチ電話相談」を県と県警が共同して開設します。また、積極的な通報を促進するため、地域安全まちづくり推進員等の協力も得て、広く県民に対して啓発を行い、自らの地域は自らが守るという機運を醸成します。
事業所における防犯対策を推進するため、事業者に対して、防犯点検・改修の実施、警察署等の関係機関との連携、地域社会の安全確保への貢献、事業所内の防犯体制の整備等の役割を担う「防犯責任者」を各事業所に設置するよう促します。
また、県警察及び公益社団法人兵庫県防犯協会連合会との共催により、「地域安全兵庫県民大会」を開催することにより、地域安全まちづくりに向けた県民の意識啓発を行います。
令和5年度から兵庫県防犯カメラ設置補助事業は、防犯カメラの設置を促進する事業を実施している市町に対して、兵庫県から補助金を交付するものへと変更になりました。
補助制度の詳細は、市町によって異なりますので、住所地の市町にお問い合わせください。
特殊詐欺被害の防止を図るため、県では、市町と連携して、特殊詐欺被害防止に効果のある自動録音電話機等の設置を促進する事業に対し、補助金を交付します。
全国地域安全運動にあたって、兵庫県にゆかりのある著名人の方にご協力いただき、PR動画を作成しました。
この動画をご覧いただき、是非この機会に安全安心なまちづくりに参加してください。
犯罪被害は、誰もがある日突然、思わぬ形で遭遇する可能性があります。
生命や身体、財産に対する直接的な被害だけでなく、その後も、心身の不調や経済的、精神的な負担、SNS等による誹謗中傷などの二次被害に苦しむこともあります。
県では、地域安全まちづくり条例に基づき、様々な支援を行ってきましたが、犯罪被害者支援に特化した「犯罪被害者等の権利利益の保護等を図るための施策の推進に関する条例」を制定(令和5年4月施行)し、同年10月には、犯罪被害者等が適切に支援を受けられるよう支援をコーディネートし、支援機関と調整する「兵庫県犯罪被害者等総合相談窓口」を開設しました。
今後も、関係機関と連携を強化し、犯罪被害者等により添った支援を展開していきます。
県内の刑法犯認知件数は減少傾向にあるものの、一方で再犯者率は50%を超えています。
犯罪をした者は、就労や住居の確保が難しく、社会から孤立してしまった結果、再び犯罪に手を染めてしまうという悪循環に陥りやすいことから、関係機関の連携による支援の提供や、再出発を目指す者を社会全体で受け入れるという理解の促進が重要です。
この度、国の再犯防止推進計画が改定されたことなどを踏まえ、令和5年7月に「兵庫県再犯防止推進計画」を策定しました。引き続き関係機関と連携し、犯罪をした者を孤立させず、見守り、やり直すチャンスを与える社会としていくことで「誰も取り残さない兵庫」の実現に向けた取組を進めます。
お問い合わせ
防犯カメラに関するお問い合わせ:078-362-3225