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森林大学校 > 生活・進路 > 卒業後の進路紹介

 

更新日:2026年3月5日

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卒業後の進路紹介

卒業生の声

大学校でのインターンシップで訪れた森林組合に就職した中屋敷さんに、幼少期から今の仕事まで様々なお話を聞きました。

北はりま森林組合(多可町)中屋敷 仁さん

山の中で林業用ヘルメットを被って微笑む中屋敷さん

現場で汗を流し、山に生きる若手

神戸市北区で育った中屋敷さんにとって、山は幼いころから身近な存在だった。山遊びが日常にあり、「自然とともに生きる仕事」をしたいという思いが、漠然と心の中にあったという。

「父が電気工事の仕事をしていて、手に職をつける生き方には憧れがありました。自分の場合は、それが山で働くことにつながったんだと思います」

山の中で休憩する中屋敷さん

森林大学校では、チェーンソーの扱いや伐倒の判断、安全管理といった命に関わる基礎を徹底的に学んだ。卒業後は、在学中にインターンシップで訪れた北はりま森林組合に就職。人間関係の風通しのよさと、最新技術の導入に前向きな職場環境が決め手だった。

「働きはじめて3年目ですが、最初に感じた印象は今も変わりません。先輩方とちゃんと意見を交わせて、精神的にもすごく楽で働きやすいんです」

木をチェーンソーで切る様子

伐採中の木を見上げる様子(左)、作業中に談笑する様子(右)

現場では、作業を任される場面も増えてきた。周囲からも「何をやっても真面目で、安心して任せられる」と信頼を集める。

「今の目標は、現場の流れをしっかり掴んで、何でも任せてもらえる存在になることです」

林業の仕事は、自然が相手だけに思い通りにいかない場面も多い。それでも、「ここで働くと決めた自分に嘘はつきたくない」と語るその言葉には、揺るがない覚悟が宿っている。

切り株の上に座ってこちらを見つめる中屋敷さん

教える人と、育つ人

今、藤田さんは北はりま森林組合の現場で、若手職員と日々向き合いながら働いている。森林大学校でも指導者として関わりを持つ藤田さんにとって、林業を志す若者たちは未来を託す存在でもある。

中屋敷さんは、まさにその次世代だ。学びを土台に、現場の空気に触れながら成長を続けている。

上司の藤田参事(左)、笑顔の中屋敷さん(右)

「森林大学校出身の人間は、幹が違うんですわ」と、藤田さんは語る。技術だけでなく、山への向き合い方、人との関わり方、その芯の部分に太さがあるという。

山を守ることも、人を育てることも、すぐに形になるものではない。それでも、こうして交差する経験と若さが現場に息づいていることこそが、林業の未来への希望なのかもしれない。

先を見据える中屋敷さん

自然のそばで、生きるということ

最後に、中屋敷さんに「林業をどんな人に薦めたいか」を尋ねた。

「何かを探している人、自分のやりたいことがまだ見つかっていない人にこそ薦めたいです。ここでの仕事を通じて、きっと何かが見えてくると思う。空気や景色も本当に気持ちよくて、自然に近い環境で働きたい方には、ぴったりです」

山の斜面から湧き出る水

卒業生へのインタビュー

その他にも、女性で林業に飛び込んだ人や、公務員として活躍する人など、様々な卒業生がいます。その一部をインタビュー形式で紹介します。

翔真林業株式会社(宍粟市) 吉田 歩未さん

自分の背よりも高く積まれる丸太の前に立つ吉田さん

なぜ外で働く林業に従事しようと思った?

なんとなくOLっていう存在に憧れていたので、林業の会社にデスクワークをする社員として、入社しようと思っていました。しかし内定の直前に、いや待てよ、私は学校でも座学が苦手なのにデスクワークで入社していいのかなと思い、やはり野外作業をする社員として雇ってほしいと会社に伝えました。実際に働いてみて、私には体を動かして働く方があっているなと確信しました。

女性でも林業はできる?

仕事自体は、林業用の重機を操縦することが多いです。チェーンソーで伐採された樹木を一定の寸法に切りそろえたり、切りそろえた木材を運搬したり、いろいろな重機を用いて行います。

うちの会社では、野外作業をする社員として女性が入社するのは初めてでした。なので、私から不安な点を相談すると、体調の変化に合わせた働き方を提案してくれるなど、とても丁寧に対応してくれました。

林業用重機を操る吉田さん

姫路市役所林産振興課 大川 晃毅さん

丸太の前で微笑む大川さん

なぜ公務員に就職した?

小さい頃はよく山で遊んだり、近所の工務店から木材の切れ端をもらって遊んだりしていたので、なんとなく山に関わる仕事ができたらと思い、森林大学校に入りました。学校では、林業に必要な実習だけでなく、日本の森林や林業の課題も学びました。その課題を知れば知るほど、ただ林業に従事するだけではダメだ、行政から森林や林業の課題を解決せねばと思い、地元の市役所で森林行政の技術職である「林学職」として入職しました。

今後どんな仕事に関わってみたい?

公共施設に木材を使用したり、ベンチなどの木製品を導入したりして、市民に木材に親しむ機会を提供できればと考えています。自分がそうだったように、木材に触れる機会があれば自然と山にも意識が向く。すると、地元の山の現状を知ったり、木を使用することで林業が活性化すると知ったりするきっかけになる。そういう市民の意識を変えるところから取り組んでいけるといいなと思います。

職場で大学校の知識は活かせている?

森林に関する知識があるという意味では、林学職としての最低限の基礎はできていたと思います。しかし、普段の業務では大きな木を伐採したり重機を操縦したりしないので、そういう意味では役立てていない技術はありますね。当課で管理している林道や自然公園の整備もすることがあるのですが、その際に使用するのも手鋸で行っています。今後チェーンンソーを扱う機会があればそういう時に役立てればいいなと思います。