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更新日:2019年6月25日
交通安全対策の総合的な充実・強化を求める意見書
高齢運転者による、ブレーキとアクセルの踏み間違え等による「操作不適」が原因と考えられる重大事故が全国各地で相次いで発生している。また、大津市の保育園児死傷事故をはじめ、通学路や生活道路で子供たちが犠牲となる痛ましい交通事故も全国で後を絶たず、これら交通事故の発生防止のための取組が大きな課題となっている。
高齢運転者に対する各種対策を推進するとともに、安全な歩行空間を確保するなどの道路環境の整備、交通事故を回避または被害が軽減できる安全運転支援装置の普及・促進など、実効性ある安全対策が求められる。
また、平成29年3月に施行された改正道路交通法により、75歳以上の運転者に対する認知症対策が強化されたことに伴い、自主的に運転免許証を返納する方が増加している一方で、公共交通機関が乏しい地域では、買い物や通院など日常生活において車を運転せざるを得ない方が多くいるのも実態である。
自家用車に代わる高齢者の移動手段を確保するため、地域コミュニティバスやタクシー相乗りサービス等の公共交通機関の利用促進、自家用有償運送の導入・活用の円滑化、介護サービスと輸送サービスの連携強化等を積極的に推進していく必要がある。
よって、国におかれては、交通安全対策の総合的な充実・強化を図るため、下記事項に取り組まれるよう強く要望する。
記
1 通学路や、幼児や高齢者などいわゆる交通弱者が日常的に利用する道路においても、安全な歩行空間の確保のための道路環境の整備に必要な財源を確保すること。
2 衝突被害軽減ブレーキやペダル踏み間違い時加速抑制装置などの先進安全装置の普及啓発及びこれらを装備した自動車への乗換促進につながる施策を推進すること。
3 高齢者が自動車の運転に頼らなくても安心して日常生活を送ることができるよう、公共交通や社会体制の整備を推進すること。
4 地域コミュニティバスの導入に当たり課題となっている運転手の人員確保、路線の採算性を解決するための予算、特に自動運転技術の開発・導入に関する予算を確保するとともに、導入できる環境整備に向けた法律を制定すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和元年6月25日
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
内閣官房長官 様
総務大臣
財務大臣
経済産業大臣
国土交通大臣
国家公安委員会委員長
兵庫県議会議長 長岡 壯壽
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