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兵庫県議会トップページ > 定例会・臨時会 > 令和6年度 > 令和6年12月第369回定例会 > 意見書 > 意見書 第47号
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更新日:2024年12月13日
災害情報を一元化し事前防災から復旧・復興まで一連の災害対策を担う防災庁の拠点を兵庫県に設置することを求める意見書
世界有数の災害発生国である我が国では、近年、気候変動の影響等により毎年のように全国各地で大規模な自然災害が発生しているほか、本年8月8日には南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)が発表されるなど、大規模災害の危機が切迫している。本年1月1日に発生した能登半島地震においては、これまでの対策をもってなお甚大な被害が発生し、さらにその後の豪雨災害によって再び多くの尊い人命が失われた。また、平成25年に首都直下地震対策特別措置法が施行され、翌年には切迫性の高いM7級の地震を想定した政府業務継続計画(首都直下地震対策)が策定されたところであるが、東京圏外の政府の代替拠点の在り方等については検討課題とされたままである。
明日にも発生する可能性が現実として予想される南海トラフ地震や首都直下地震など国難レベルの大規模地震災害や頻発化・激甚化する風水害に早急に対処できる、人命最優先の防災立国を構築することは喫緊の課題である。このような中、国においては令和8年度中の防災庁設立に向けて準備が進められている。防災・減災、国土強靱化の取組の推進、事前防災の徹底、そして専任の大臣を置く防災庁の設置により、災害に対して平時から不断に万全の備えを行うことは、災害に対する実効性ある措置であり、国民の安心にも資するものである。
防災庁においては、災害情報の一元化を図り事前防災に取り組むとともに、発災後は速やかに安心できる居住環境を提供するなど災害関連死ゼロを実現し、復旧・復興までの一連の災害対策を担うことが求められる。加えて、首都直下地震発生時のバックアップ機能や南海トラフ地震発生時の現地対策機能が必要であるところ、阪神・淡路大震災を経験し、創造的復興に取り組んできた本県には、大規模かつ広域的な災害に対応する広域防災拠点であり、国際緊急援助隊の訓練やE-ディフェンス、実大免震試験機による基礎研究等を実施する三木総合防災公園を有するほか、人と防災未来センター、国連防災機関神戸事務所、JICA関西(国際防災研修センター)、アジア防災センター等による国際的な防災人材の育成や防災に関するシンクタンク機能が存在する。
よって国におかれては、双眼構造の確保のため災害情報を一元化し、事前防災から復旧・復興までの一連の災害対策を担う専門性を有した司令塔組織としての防災庁の拠点を複数設置し、西日本の拠点を兵庫県に創設することを強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和6年12月13日
兵庫県議会議長 浜田 知昭
衆議院議長 額賀 福志郎 様
参議院議長 関口 昌一 様
内閣総理大臣 石破 茂 様
内閣官房長官 林 芳正 様
総務大臣 村上 誠一郎 様
財務大臣 加藤 勝信 様
防災庁設置準備担当大臣 赤澤 亮正 様
国土強靱化担当大臣、内閣府特命担当大臣(防災) 坂井 学 様
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