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兵庫県議会トップページ > 定例会・臨時会 > 令和6年度 > 令和6年12月第369回定例会 > 意見書 > 意見書 第48号
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更新日:2024年12月13日
不登校児童生徒に対して多様な学習機会を確保するための支援制度の確立を求める意見書
令和5年度の国立、公立、市立の小中学校の不登校児童生徒数は、全国で346,482人と年々増加している。県内でも15,849人が不登校となっており、依然として高水準で推移している。
このような中、個々の不登校児童生徒の状況に応じた居場所、多様な学習の場の一つとして、フリースクール等民間施設との連携が全国の自治体で進められている。様々な事情により、学校生活になじめずにいる児童生徒にとって、民間のフリースクール等が行う学習活動、教育相談、体験活動等は、社会的自立に向けた学びの場として重要な役割を果たしているため、不登校児童生徒が家庭の経済状況に関係なく、フリースクール等で学習機会を確保する支援の充実が求められている。
文部科学省の調査によれば、全国平均でフリースクールへの入会金は約53,000円、利用料は月33,000円程度であり、フリースクール等が自宅から離れている家庭にとっては通所費用等の負担も大きい。経済的、時間的、また精神的にもこども自身と保護者が抱える負担は、フリースクール等での学びを希望する家庭にとって切実な課題となっている。
また、義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律の制定時には、衆議院文部科学委員会及び参議院文教科学委員会において「フリースクール等の学校以外の場において行う多様な学習活動に対しては、その負担の軽減のための経済的支援の在り方について検討し、その結果に基づき必要な財政上の措置を講ずること」と附帯決議されているが、いまだ財政措置は実現されておらず、早急な対応が求められる。既に単独事業としてフリースクール等の利用者に対する補助に取り組む自治体も現れているが、学習機会の確保にかかる地域間格差の拡大を避けるという観点からも、国による支援が求められるところである。
よって、国におかれては、こどもたちが経済的な事情で多様な学びを諦めることのないように、フリースクール等の利用料及びフリースクールや教育支援センター等への通学費に対する国庫補助制度の創設も含めた支援制度の確立を強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和6年12月13日
兵庫県議会議長 浜田 知昭
衆議院議長 額賀 福志郎 様
参議院議長 関口 昌一 様
内閣総理大臣 石破 茂 様
内閣官房長官 林 芳正 様
総務大臣 村上 誠一郎 様
財務大臣 加藤 勝信 様
文部科学大臣 あべ 俊子 様
内閣府特命担当大臣(こども政策) 三原 じゅん子 様
こども家庭庁長官 渡辺 由美子 様
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