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更新日:2021年2月16日

令和3年度当初予算(案)及び令和2年度2月補正予算(経済対策)(案)にかかる知事記者会見

【会見項目】令和3年度当初予算(案)及び令和2年度2月補正(経済対策)(案)

知事記者会見内容

知事:

 17日から2月県議会が開会します。開会にあたり、令和3年度の当初予算案を提案しますので、その概要を1週間前(に当たる本日)の議会運営委員会にも、本当の概略だけ説明しています。その内容について、お手元の資料に基づいて説明します。

 

 「第1 予算編成の基本的な考え方」

 「1 本県を取り巻く財政環境」の「(2)令和3年度地方財政計画」をご覧下さい。「水準超経費を除く交付団体ベースの一般財源総額は、61兆9932億円となり、前年度から2414億円増となっている」と書いています。これは、地方税の減収に伴い発生した、財源不足額を地方財政計画上、埋める形で措置されたので、一般財源総額としては、これだけの額が伸びています。それが、結果として、後ほど説明する、兵庫県に対する交付税の増にも繋がっている、ということです。
 もう1つの特別の措置は、特別減収対策債です。令和元年度の決算額と令和3年度の収入見込み額との差額を埋めるために、特別に地方債の発行を認めようとするものです。以前から、留保財源対策をしっかりとやってほしい、と言ってきました。そのままの形ではありませんが、歳入不足を補う形で資金繰りの対策がとられた、ということです。結果として、交付税の増額と、特別減収対策債の発行により、基本的に、令和3年度の予算を組むことができた、と言えると考えています。
 「2 令和3年度の予算編成方針」です。基本方針は、「Ⅰ 新型コロナウイルス感染症への適切な対応」、「Ⅱ ポストコロナ社会に向けた兵庫の活力創造」、「Ⅲ 新たな兵庫への道筋」です。この3つの基本方針で臨んでいます。編成にあたっての具体的な方針は、資料にある8つの項目が中心となっています。「(1)適切な行財政運営の推進」、「(2)すこやか兵庫の実現に向けた施策の推進」、「(3)安全安心の確保」、「(4)スクラップ・アンド・ビルドの徹底」、事業の選択と集中を実施していく手段として、スクラップ・アンド・ビルドの徹底を図りました。「(5)国の動向等の適切な反映」、「(6)市町との連携・協調の推進」、「(7)自主財源確保の推進」、「(8)通年予算の編成」、災害対策などの緊急的な対策を除き、基本的には、通年予算として編成する基本的な方針は、従来と変わらず持続したい、と考えています。
 3ページは、予算要求基準を整理したものですのでご参照下さい。
 4ページは、県政の重点施策として、「Ⅰ 安全安心な兵庫づくり」、「Ⅱ 五国交流の新展開」、「Ⅲ 兵庫の強みを生かした産業の育成」、「Ⅳ 多様な兵庫人材の活躍」、「Ⅴ 新たな兵庫への道筋」という形で、想定しているので、柱だけですが、ご紹介します。
 5ページに「3 令和3年度当初予算の特徴」として、あらましを整理しています。「(1)予算規模」は、前年に対し、一般会計7348億円増の2兆7304億円になっています。これは、基本的に8000億円の中小企業制度貸付金を確保したからです。現在、中小企業制度資金貸付金の枠は、1兆3000億円となっています。現実に、1兆3000億円のうち、ほぼ1兆円近くが活用されている、という状況にあるので、令和2年度中の全体の枠を確保するまでには至らないにしても、ある程度確保しておく必要があるので、当初予算としては、最大の融資目標にしました。それによる銀行への預託金などが増えた結果、規模が大きくなっています。表に括弧書きがありますが、中小企業制度資金貸付金除きの一般会計ベースでも222億円増になっています。
 投資的経費は、国庫補助事業、県単独事業、災害復旧事業それぞれマイナスになっています。後ほど説明しますが、国でいう3次補正予算には、本来令和3年度で措置されるべき別枠の防災・減災、国土強靱化加速化対策事業が、全額計上されています。したがって、令和2年度の当初予算にあった防災・減災国土強靱化緊急対策事業が令和3年度当初予算では落ちたため、当初予算比では、投資的経費が減になっていると考えてください。
 公債費は、117億円増えています。後ほど説明しますが、いわゆる行革推進債と退職手当債は、11年間の行財政構造改革の際に資金手当債として発行してきたものです。これを通常の起債のように、30年で償還していく対応をすると、それだけ財政運営上のツケを将来に回していくことになるので、新たな借換えをしない方針を立てました。普通だと、30年債になるので10年で借換え、その時は、借入額の1/3を償還し、2/3を借換えます。20年目は、1/3を償還し、1/3を借換えるという償還スタイルです。しかし、将来の負担を軽減するために、全部借換えず、県債管理基金を活用し、償還してしまうことにしているので、公債費は若干増えています。
 特別会計、企業会計も含め、4兆6068億円で、これも、史上最大です。6ページのグラフをご覧いただくと、一目瞭然です。平成7年の震災、復旧事業を行った際の総会計が3兆6407億円なので、1兆円ほど大きな規模になっています。
 7ページは、歳入の特徴を整理しています。「(2)歳入(一般会計)」として。「①県税等」は、当初予算対比で約1割減の7647億円となっています。内訳は、県税収入が7048億円、特別法人事業譲与税、これは偏在是正のために、法人事業税を一度国が収入し、一定基準に基づき再配分されるもので、これが約599億円です。これらの合計金額は当初対比で919億円の減になっています。この減を交付税と、特別減収対策債で埋めていることになります。
 「②地方交付税等」は、全体として849億円増えます。このような増え方をしているのは、先ほど言いました2つの理由からです。1つは、税収減の3/4の補填。もう1つは、基準財政需要額に、単独事業の需要がそれなりに組み込まれ、交付税が伸びています。
 「③国庫支出金」は、約400億円増えています。新型コロナウイルス感染症対応の地方創生臨時交付金などは、令和3年度には、令和2年度から繰り越す、という措置で対応されているので、その繰り越された新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金などを活用しているため、国庫補助金が増えています。
 「④県債」は、臨時・特別分を見ていただくと、防災・減災、国土強靱化緊急対策事業費が皆減です。単独事業である緊急自然災害防止対策事業債も、令和2年度に前倒ししているので、その部分が落ちています。調整債は、元々、法人県民税の関係で作られた税源調整債ですが、これは当然制度で認められているものなので、これを49億円活用することとあわせ、先ほど言いました特別減収対策債を146億円活用しました。
 県債管理基金繰入金がありますが、323億円は、先ほどの行革推進債と退職手当債という行財政構造改革時代の資金手当債を借換えせずに、償還するための活用額になっています。
 (8ページ、)「(3)歳出(一般会計)」です。「①人件費」は、期末手当が下がったので、職員給等が30億円ほど下がっています。
 「②行政経費」は、7617億円増えていますが、中小企業制度資金貸付金8000億円の枠に対応しました。それだけで、7000億円増えるのか、と思いますが、令和2年度に貸し出している1兆円近い中小企業制度資金貸付金が増えているので、銀行に対し、それに見合う預託をする必要があるため増えています。また、新型コロナウイルス感染症緊急包括交付金など、新型コロナウイルス対策の部分が増えています。
 「④投資的経費」は、先ほど言いました事情なので内訳は説明しません。
 「③その他経費」の、県庁舎等再整備事業は、令和2年度から繰り越しをしています。このような財政状況であり、コロナ禍でもあるので、県庁舎再整備の取りまとめが遅れています。令和2年度中には、基本計画をまとめる予定でしたが、まとまっていません。令和3年度に持ち越すので、その関係費用全部を令和2年度から繰り越して、対応することにしました。30億円ずつ基金を積み立てることにしていましたが、令和3年度は、当初予算上は、基金の積立予算は入れていません。結果として、約1年程度伸ばさざるを得なくなっているので、基金の積み立ても1年程度延ばしてもやむを得ない、ということで、令和3年度当初予算に計上していません。
 「⑤公債費」は、117億円増えていますが、先ほど言いましたような借り換えをしないという措置を取ることなどから増加になっています。
 9ページ、「(4)県税等の減収対策」の表があります。どのようにして228億円埋めたのかということですが、(歳入面では)特別減収対策債の発行が146億円、調整債が49億円、(歳出面では)シーリングの強化で15億円、新規事業枠の削減で18億円、という形で埋めています。
 特別減収対策債、調整債の性格については、9ページの下の「(参考)」の通りです。
 特別会計については、特に触れることはありませんが、公債費は、元金が412億円減り、基金の積立額が80億円増え、利子が23億円減っているので、355億円の減少、という数字が出ています。
 11ページは、公営企業会計の概要です。
 12ページ、「(参考)令和2年度2月補正予算(経済対策)の概要」は、後ほど、別冊で説明するので、省略します。
 13ページ、「(参考)国補正を含めた14か月予算の状況」です。普通建設事業費を比較して見るものです。普通建設事業費は、補助事業と単独事業があり、令和3年度当初予算と令和2年度2月補正予算、前年も同じように、令和元年度2月補正(経済対策)があったので、当初予算に2月の補正予算(経済対策)を足した規模で比較すると、全体としては、増減率が100.1%という数字です。内訳をご覧いただくと、国庫補助事業が5.1%増えていますが、単独事業は、約1割減っています。トータルとしては、事業量を確保しました。県から見ると、単独事業は、100の事業をやるとすると、100の財源が必要ですが、補助事業は、約1/2は、別途、国からの補助金があるので、1/2の財源で同じ事業ができます。できるだけ補助事業を活用した方が、財政的には県としては有利なので、補助事業を確保できるならば、シフトさせていくということです。県庁舎等再整備事業は、令和2年度からの繰り越しで、令和3年度はしのぎます。

 

 「第2 令和3年度当初予算の概要」

 14ページです。税目別の内訳ですが、令和2年度からの年間見込み額は、県税合計で、令和2年度当初予算では、7612億円を見込んでいましたが、約500億円落ち、令和2年度年間見込では7160億円の見込みです。消費税の税率引上げ分を除いても、6000億円です。それだけ窮屈な状況になっていることをご理解いただければと思います。
 15ページ、「県税収入の推移」をご覧下さい。令和2年度当初予算は、消費税2%のアップも1年間通してとなる、ということもあり、8566億円を見込んでいました。令和3年度当初予算では、7647億円となり、令和2年度の年間見込みよりもさらに302億円落ちるという見込みにせざるを得ない状況です。
 16ページ、「(2)地方交付税等」です。普通交付税と臨時財政対策債を合せた実質的な交付税ですが、これは、現実の現金では配れない地方交付税額を、臨時財政対策債として、地方に一種の赤字債を発行して、(国が)将来の償還を全額交付税で措置するというものです。従って、交付税代替財源になります。それを含めて、交付基準額が848億円増え、4750億円になったので、それに対応して普通交付税が増えています。
 地方交付税等の内訳は、令和2年度当初予算は、普通交付税と臨財財政対策債を含め、3902億円(B)です。令和3年度当初予算は4750億円(A)なので、848億円の増です。令和2年度8月の交付決定額は3810億円(C)でした。見込決定額と令和3年度当初予算の額を比較すると(A-C)、940億円実質的な交付税が増える、と見込んでいます。もしもここに大きな穴が開くと、大変なことになるので、十分に調整しながら進めていきたい、と思っています。
 17ページ、「(3)国庫支出金」です。防災・減災、国土強靱化事業補助金は、令和2年度の補正予算で措置されたので、100億円ほどが全額落ちています。一方、増えているのは、新型コロナウイルス関連と、衆議院議員通常選挙事務費です。
 表の真ん中に、新型コロナウイルス感染症対応資金利子補給補助金がありますが、これは、国の施策に基づき、無利子・無保証で貸出しするものです。最初は、貸付限度額が4000万円で、今は、6000万円に引き上がっていますが、これの利子と保証料が国庫補助金で措置されているということです。
 18ページ、「(4)県債」です。通常分は、単独事業が落ちているので、減少しています。通常分で落ちているのは、緊急防災・減災事業債などです。防災・減災国土強靱化事業債は前倒しで補正予算に入り、臨時・特別部分でも、抜けているので、落ちています。
 調整債、特別減収対策債。そして、徴収猶予特例債の60億円がありますが、令和2年度は、新型コロナウイルス対策で、地方税を1年間徴収猶予しました。その徴収猶予した分を埋める必要があるので、特別に、資金手当債として1年間だけの徴収猶予特例債が認められましたが、令和3年度は、そのような措置は今のところないので、皆減しています。
 減収補填債も、400億円ほど交付税の算定上、強気に法人関係税等が見込まれていたので、その差額を発行し、令和2年度を切り抜けようとしています。
 臨時財政対策債は、先ほど(16ページで説明)の交付税代替財源です。
 19ページ、「県債発行額の推移」(グラフ)をご覧ください。令和3年度予算は、2826億円の発行ですが、令和2年度の年間発行見込額は、3000億円を超える予定です。これは先ほど言いました減収補填債、徴収猶予特例債など特別な地方債を発行したからとご理解ください。20ページ、発行計画は、省略します。
 21ページ、「県債残高」です。4兆9584億円とありますが、臨時財政対策債は、後年度も全額交付税で償還され、減収補填債も交付税で償還されます。したがって、それ以外の実質償還しなければならない残高(参考1)は、3兆379億円で、令和2年度当初予算(3兆491億円)に対しては、若干の減、令和2年度年間見込み(3兆1086億円)に対しては、700億円程度の減、という状況です。
 「(参考3)震災関連県債残高の推移」ですが、令和2年度は、2853億円になり、令和3年度の見込みでは、約2500億円になっている状況です。
 (参考4)行財政構造改革期間の途中で財源対策として発行した退職手当債と行革推進債の残高は、令和2年度末で、2322億円、令和3年度の見込みでは、1889億円です。
 22ページ、「(5)使用料・手数料」です。原価に基づき、設定したり、見直ししたりしています。

 

 25ページからは、「2 歳出」です。

 「(1)人件費」は、先ほど言いましたように、令和2年度給与改定による期末手当の減が反映されています。「①定員」は、平成30年4月1日の定員を基本に配置していますが、2つの要因があり、増加しました。こども家庭センターの児童福祉司・心理司を増強する措置がとられており、それに伴い、令和2年度に対して、児童福祉司12名、児童心理司4名を増やしました。また、感染症対策の強化を図るため、保健師を平成30年度・令和2年度に対し7名、総合土木職も2名増やしています。今の喫緊性から見ると、やむを得ない措置と考えています。
 26ページ、「②給与」です。管理職と特別職の皆さんの協力のもと、特別職は、給料について、1%ずつ引き下げし、管理職は、管理職手当の抑制を基本に10%から12%に、2%の引き下げ幅を加算する、という措置を行います。令和3年度、税収が落ち込み、国の様々な制度などを活用しながら、収支均衡の予算は組めていますが、財政状況が非常に厳しい状況なので、このような措置を取ります。
 27ページ、「(2)行政経費」です。「①新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金事業」、「②新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金事業」、「③社会保障費」、「④リーディングプロジェクト事業」、「⑤地方創生推進交付金事業」、「⑥ひょうご地方創生交付金」など、それぞれ実施していきます。
 29ページ、「⑦中小企業制度資金貸付金」は、新たに「伴走型経営支援特別貸付」という制度が設けられました。これは、今の「⑤新型コロナウイルス感染症対応資金(無利子・無保証料)」の後継資金として創設されたものなので、これも当初予算から創設します。もしも、無利子・無保証料の貸付が延長されると、この伴走型経営支援特別貸付、貸付利率が0.90%で、保証料率を、県として0.20%になるように応援していくものですが、この資金が使われない。つまり、(より条件のよい)無利子・無保証料の資金が優先して使われ、期限がきて無くなると、こちらの資金が使われることになる、と考えています。
 31ページは、中小企業融資制度資金の融資期間、融資利率などの内訳、32ページは、社会保障に関連しての総括表(「行政経費の内訳」)、33ページは、「社会保障・税一体改革関係経費」、34ページは、「リーディングプロジェクト事業の概要」、35ページは、「地方創生推進交付金申請事業の概要」です。
 36ページは、「(参考)事務事業の見直し」の概要を総括しています。令和3年度事業数は、1364事業になり、令和2年度事業数から150事業を縮減しました。約10%減になっています。細かい事業がたくさんあるので、主な事業は、資料にある3つをあげました。
 37ページは、「(3)その他の経費」です。
 「(4)投資的経費」は、39ページ、「(参考)国補正を含めた14か月予算の状況」をご確認ください。40ページ、「イ 別枠加算分」は、「a 緊急自然災害防止対策事業」、「b 緊急防災・減災事業」、「c 長寿命化・環境整備対策事業」、「d 緊急浚渫推進事業」。「e 災害に強い森づくり等事業」では、県民緑税の活用を別枠にしています。
 41ページ、「(5)公債費」は、震災関連公債費の令和3年度見込みは、382億円です。42ページ、「借換債の縮減」として、退職手当債と行革推進債については、借換をしないことにしており、令和3年度では、323億円の借換債を発行しないことにします。これは、県債管理基金をこの財源に活用する、ということです。そうすると、公債費の負担軽減額が、利子分ですが、15億円あり、10年続けると419億円の効果が出てきます。県債管理基金は、いかに上手に利用したとしても、これだけの効果はおそらく見込めないので、財政構造を建て直すという意味でも、望ましい施策である、と考えています。
 43ページは、「基金残高の推移」です。県債管理基金を中心とする基金です。基金残高は、令和3年度当初は5460億円あり、そのうちの大宗(大部分)は、県債管理基金の4693億円です。大きく減っているのは、(42ページで説明したとおり)借換債を発行しない、という方針を取っているからです。
 45ページ、「3 令和2年度年間収支見通し」の概要を整理しています。年間見込D欄をご覧いただきますと、県税が600億円ほど落ち、地方交付税等も現計予算(B)対比では99億円落ちます。減収補填債や調整債で451億円を埋めることにしました。
 人件費が落ちたのと、行政経費も若干の減が見込まれ、投資的経費は公共事業で当初予算を上回る内示増がありましたので、その分が反映しています。そのようなことを差し引きして、ようやく収支均衡の見通しになっています。

 

 「第3 財政フレームについて」、46ページは省略します。

 47ページ、「(注1)財政フレームにおける令和3年度の県税等の状況」です。昨年の9月議会で令和3年度は約2000億円税収減になると説明しました。それがどうなったかということですが、令和3年度の財政フレームで見込んでいたのが、県税等で8905億円(A)に対して、今回の当初予算が7790億円(B)なので、1115億円の減になっています。それから税収が落ちれば市町への交付金(県税交付金)も減りますので、その分を見込みますと、1025億円ほどの減になろうかと思っています。
 当初は、リーマンショック後の県税の状況を踏まえて、令和2年度当初フレームに見込んだ令和3年度の県税収入に対して、2000億円程度減少すると見込まれましたが、結果として、税収の落ち込みが、リーマンショック直後よりも大きくはなかった。それでも大きいのですが、1000億円ほどは、踏みとどまってくれた、ということです。
 結論的に言いますと、今回、財政フレームを試算し直したところ、(「(注2)今後の要調整額(収支不足額)の状況」のとおり、)令和4年度から令和9年度までに、累計330億円の財源不足額が出てきます。これは毎年の予算編成を通じた財政対策で埋めていくことになります。令和10年度は、何とかゼロになるのではないか、と見込んでいます。
 48ページ、「2 令和3年度当初予算における財政運営の目標(見込)」に対してどういう結果になっているのかということを、整理しています。
 フローの指標は、何とか、昨年定めた目標をクリアしているのですが、
 ストックの指標が、臨時的な県債の活用などを行っていますので、その分が反映し、県債残高や将来負担比率が、計画通りに落ち込むことになりません。どのように対応するのかは、3年ごとに、行財政運営方針条例で見直しをすることになっていますので、その見直しの中で対応を考えていきます。
 49ページに、「3 財政運営目標の見通し」、50ページに「4 財政フレーム(事業費ベース)」の表があります。51ページからは、「(参考)財政フレームの試算の前提条件」をきちんと整理して説明していますのでご参照ください。

 以上が当初予算の概要です。

 

 続きまして、「令和2年度 2月補正予算(経済対策)(案)」の概要をご説明します。

 1ページ、「第1 補正予算編成の考え方」の「Ⅰ 基本方針」のとおり「1 新型コロナウイルス感染症の拡大防止対策の推進」、「2 ポストコロナ社会を見据えた地域経済の活性化・地域の元気づくり」、「3 県民の安全安心の基盤づくり」です。コロナ対策と地域の元気づくりと、防災・減災、国土強靱化加速化事業の予算化、この3本の柱とご理解ください。
 財源は、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金、新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金、そして、投資的経費は、地方負担額は補正予算債で措置されますので、ほとんど一般財源は使っていない補正予算になっています。
 令和3年度投資事業を早期に発注するために、例年、債務負担行為を活用していますが、国庫補助事業は3億6200万円。単独事業については40億円の設定をしています。
 2ページ、「第2 補正予算の規模」をご覧ください。今回の補正額は総額で2279億1400万円です。
 財源内訳をご覧いただくと、補正予算債、新型コロナウイルス感染症緊急包括交付金、新型コロナウイルス感染症対応地域創生臨時交付金、国庫補助事業が中心で、一般財源は7600万円しか使っていません。こういう有利な財源を確保した上での補正予算になっています。
 個々の事業は、ご覧いただいたらと思いますが、コロナ対策については、色々説明してきている対策が予算化されている、ということです。
 3ページ中段に記載の「①中小企業の運転資金支援」、「②商店街お買い物券・ポイントシール事業の拡充」、「③温泉地における宿泊を伴うおみやげ購入券発行事業の拡充」、「④少雪の影響を受けた地域への誘客促進」、これはすでに9月補正、あるいは4月補正などで盛り込んでいた対応の第2段、第3段などを具体的な予算に計上しているものです。
 4ページ、「3 県民の安全・安心の基盤づくり」として、「①防災・減災、国土強靱化の推進」で628億円が計上されています。これが別枠対応になっているもので、それとの関連で、「④県単独緊急自然災害防止対策事業等の実施」も行っています。「⑥多用途四輪車の試験導入」ですが、大型バギーで、被災地のがれきの上でも走ることができます。少し実験をして、三木の防災施設に置いてみようということです。
 説明する予定で、資料に印をつけていますが、(説明を省略しますので、)必要ならばお尋ねください。

 

 (令和3年度当初予算に戻り、)「令和3年度新規・拡充・主なもの」で、新規と拡充事業の主なものを上げています。

 1ページ目、「Ⅰ 安全安心な兵庫づくり」です。

 「1 新型コロナウイルス感染症への適切な対応」の「(1)医療提供体制等の充実」の「③中和抗体医薬品の開発支援」ですが、神戸大学と組んで、新しい治療薬を開発しているもので、すでに実証実験に入っています。うまくいけば、製薬会社と令和3年度中には、組むことができるかもしれない、という期待の薬の開発です。
 「(2)新しい生活様式を踏まえた感染拡大防止の備え」の「①福祉施設の衛生管理体制の強化」については、衛生資材、ゾーニング整備などを児童養護施設や救護施設に対して中心的にやっていこうというものです。それからこの施設におけるPCR検査を支援は、ご覧いただいたらよいと思います。右側にある数字が、該当するページですので、ご参照ください。
 「2 防災・減災対策の推進」の「(2)風水害対策」の「③ため池保全対策の実施」ですが、ため池法ができましたので、特定ため池に追加をして3500箇所ほど増えることになります。したがいまして、ため池保全サポートセンターの業務範囲が拡大されたことになります。
 「(3)災害への備えの強化」の「④防災人材育成拠点の整備」ですが、三木総合防災公園の中に、研修施設の整備の一環として宿泊施設を整備します。ひょうご防災リーダーや防災士のスキルアップに向けた研修プログラムを実施したい。宿泊施設を創るのは防災士の研修を、全国の防災士のスキルアップ研修をここで行いたい、という意図で実施しようとしています。
 福祉避難所を対策として「⑤ポストコロナにおける総合的な避難対策等の推進」、「⑧近畿府県の合同防災訓練の実施」は12月に三木と淡路でやります。「⑨大規模ボランティア活動応援の実施」で、今年度、ボランティアの応援団に2000円の負担を求めていましたが、令和3年度から無償化するということにしました。
 「3 医療確保と健康づくり」、「(1)医療体制の充実強化」、「③感染症対策機関あり方検討会の設置」の50万円ですが、兵庫県版の感染症対策研究機関、いわゆるCDCを検討していくための予算です。
 「(2)医師確保対策」、「②兵庫県保健師キャリア支援センター」ですがこれを新設して保健師の体系的な人材育成研修等をやっていこうと考えています。協議会が運営するのですが、協議会の事務局は神戸市看護大学になります。
 「(4)県立病院の整備促進」の中で、「②遠隔診断ネットワークの構築」をさせていただききます。県立病院間での遠隔画像診断を行うための整備です。
 「(5)心と体の健康づくり対策」の「①新型コロナウイルス感染症に対応した心のケア支援」を行います。
 2ページ目、「③兵庫県骨髄等移植ドナー支援事業の実施」は、最高10日間の上限として1日2万円を骨髄提供者に支給します。
 「⑤がん患者アピアランスサポート事業の実施」として、ウイッグなどの購入費に対して助成することにしました。
 「(6)認知症地域支援体制への充実」で、「②認知症地域連携の強化」は、認知症の本人を「認知症希望大使」に任命して、普及啓発を図ります。「③兵庫県認知症4次元評価システム(兵庫県4DAS)の全県展開」をしようとしています。
 (本資料)「⑤市町子宮頚がん検診広域化事業の実施」もありますので、これもご覧いただいたら、と思います。
 「4 子ども・子育て環境の充実」の「(1)子育て支援の充実」で「②医療的ケア児保育支援事業の実施」をします。「(2)地域で支える子育て支援の充実」の「①アウトリーチ型在宅育児相談事業」ですが、在宅育児応援団というのを作りまして、在宅で育児悩まれているお母さん等から相談があった場合に、駆けつけて支援をするチームを作っていこうとするものです。
 「②地域祖父母モデル事業の実施」は、箇所数を増やします。
 「③三世代同居対応改修工事推進事業の実施」は、3世代同居してもらうと、おじいさんおばあさんに、孫の世話をしてもらえるということですが、家の構造がそうなっていないということがありますので、その改修費に400万円ほど助成をします。
 「(3)児童虐待等防止対策の充実」の「①一時的保護所の整備」は、まず阪神間、川西市に整備します。
 「(4)出会い・結婚・出産支援」の「②結婚に伴う新生活の支援」30万円ですが、結婚に伴う新生活の支援をします。
 「③特定不妊治療費助成の実施」ですが、国が30万円、6回まで助成することになりましたのでその制度を活用します。
 それから県独自で、「④不妊治療ペア検査助成事業の実施」をします。
 「5 高齢者・障害者支援の充実」、「(1)在宅介護体制の強化」、「①事業者の参入促進」で、参入事業者の人件費や整備費用を損益ラインまで支援するものです。賃料、開設費用の助成を行います。
 「(3)施設介護の強化」で「①地域介護拠点等整備補助事業の推進」は、これは特養のなどの整備の予算が並んでいます。
 「(4)福祉人材確保対策」で「②介護福祉士等修学資金貸付事業の実施」は、介護福祉士等の修学資金に対する貸付金について、介護福祉士として基本、県内で3年間勤務した場合に免除するものです。
 「(5)ユニバーサル社会づくり」の「①手話の普及促進」動画を使って、対応したいと考えています。
 「(6)安心できる医療・福祉サービスの確保」の「①重度障害者等の訪問看護療養費に対する助成制度の拡充」で、訪問看護ステーションの療養費に対して福祉医療制度を拡充する、適用しようというもので、一日あたり600円になります。診療報酬の対象になっており、通常の福祉医療の対象にしようということです。
 3ページ目、「(8)障害者の社会参加の促進」で、「④障害者芸術文化活動への支援」は原田の森ギャラリーに障害者の常時展示室を作ったのですが、関連で1年記念の特別展示をしようとしています。
 「6 くらしの安心確保」で「(1)雇用の維持・確保」、「①緊急対応型雇用創出事業の実施」で1200人規模の雇用の創出、今年は800人でしたが、400人ふやして1200人規模にします。
 「(2)自殺対策の推進」の「①兵庫県自殺対策計画見直しにかかる県民意識の調査」ではアンケート調査などを実施して対応を考えます。
 「(3)暮らしの安全確保」として、「③『STOPコロナ差別・偏見!』啓発事業の実施」を行っていきます。あわせて、「④消費者教育の総合推進」を消費者庁の新未来創造戦略本部とも連携しながら対応していきます。
 「(4)青少年の健全育成の推進」の「③こどもの館の夢プロジェクト(リニューアルオープン記念事業)の実施」は、8月にリニューアルオープンしますので、その関連で事業を展開します。
 「(8)生活困窮者等への支援」で「①生活困窮者への支援」として、自立相談支援員を増やします。「2.妊娠SOS相談事業の実施」を実施します。どうしても、孤立して赤ちゃんを1人で産まざるを得ない場合には、部屋を提供して保護するという事業も含まれています。
 「(9)戦争体験の次代への伝承」では「①島田叡生誕120周年の記念事業」を公館で実施します。

 

 2番目の柱の「Ⅱ 五国交流の新展開」です。

 「1 五国の交流、魅力発信」、「(1)五国交流ツーリズムの推進」、「③播磨灘のクルーズ船対策研究会の設置」ですが、播磨灘が神戸から出て明石海峡の下まではいけるのですが、一般のクルーズ船は播磨に出ていけないのです。なぜかというと波が荒いからということになっているのですが、そろそろ規制を見直した方がよい状況にもありますので、きちんと調査をして、提案していきたいと考えています。
 「(2)地域資源を活用した魅力づくり」の「④日本遺産の活用促進事業の実施」、「⑤六甲山遊休施設等の利活用への支援」などの強化をします。
 「(3)ふるさとひょうご寄付金の活用」の「①『ふるさとひょうご寄附金』の募集」では、今まで返礼割合は1割にしていたのですが、他の団体との対抗もありますので、返礼割合を2割にしてさらに活用を図りたいと考えています。
 「2 新たなツーリズムの創出」、「(1)国内外からの誘客対策」で、4ページ目の「⑫宿泊割引支援事業の実施」、「⑬『兵庫五国の名湯に泊まろうキャンペーン』の実施」はGo Toトラベルキャンペーン終了後の宿泊割引制度や、或いは温泉地対策につきましての事業を今年度から引き続き、Go Toトラベル終了後に実施をする予定で予算化しています。
 「(2)国際交流と経済連携の深化」では、「②JET地域国際化塾の開催」で、JET青年を活用しようとしています。
 「(3)大阪・関西万博のサテライトの検討」の「①大阪・関西万博ひょうごサテライト設置事業の実施」として、今からさらに議論を深めておきたいという事業を展開します。
 4ページの右側の「②ひょうご芸術文化の普及・振興」、「③ひょうご“つながろうアート”応援プロジェクト事業の実施」、「④兵庫県無形民俗部門ヘリテージマネージャー人材育成事業」は、こういうコロナ禍でもありますが、文化芸術活動の応援をしっかりしていきたいと考えています。④は、無形民俗文化財の制度を今回条例で提案しますので、それとの関係で体制を強化しようとするものです。

 

 「Ⅲ 兵庫の強みを活かした産業の育成」です。

 「1 地域を支える産業の振興」、「 (1)中小企業の振興、人材確保支援」での「①中小企業向け融資制度の運用」で、融資は8000億円、「②がんばるお店・お宿応援事業の実施」や「③商工会・商工会議所の相談機能強化事業の実施」などもやります。
 「(2)商店街の活性化」の「①商店街買い物アシスト事業」ですが、eコマースサイトの整備や、eコマースサイトに対する注文をその日のうちにお届けしたり、あるいはご用聞きをしたり、ということを、商店街単位でやってもらおうとしています。
 「(3)海外展開の支援」で「②県内企業海外展開のための留学生活用の促進」として、就活情報を動画で配信するだけではなく、インターンシップなども、行っていきたいと考えています。
 「2 農林水産業の基幹産業化」「(1)農業経営基盤の強化」として「①ひょうごスマート農業の推進」では、農業の環境制御ハウスの導入や環境制御機器の導入など、スマート農業の推進を行っていきます。「2.農福連携推進事業の実施」でさらに進めていきます。「③地域における農地管理の強化」については、不耕作農地をみどり公社が保全管理をすることができるようにしていきたいと考えています。「(2)病害虫対策」も行います。
 5ページ目、「(3)畜産業の規模拡大と協業化」では、「①豚熱等侵入防止対策の実施」も強化をします。「②高病原性鳥インフルエンザ対策の実施」は、消石灰をまくという形でやります。
 「(5)木材の有効活用と森林の保全再生」では、「①森林環境譲与税を活用した森づくりの推進」では、譲与税を活用した、森づくりを推進しますが、ひょうご森づくりサポートセンターの体制で専門家を1名増やして強化をします。
 「②兵庫県産木材利用木造住宅特別融資の実施」について、従来県産木材比率を50%にしていましたが、30%以上と割合を引き下げ、活用をしやすくします。「③県産木材利用拡大キャンペーン事業の実施」は、昨年9月に実施しました県産木材の利用拡大ということで、県産木材を30%以上使った新築、あるいは30平米以上使ったリフォームに補助をします。
 「(6)豊かで美しい海の再生」では、「①豊かで美しい瀬戸内海の創生」には、海底耕うんなどを助成していきます。
 「3 持続可能な地域環境の創造」では、「(1)地球温暖化対策の推進」では、「②ひょうごゼロカーボン産業社会共同研究会の開催」をつくり、特に産業界に協力をどのように得ていけばよいのかを議論する場にしたいと考えています。
 「(2)資源循環型社会の構築」での「①次世代自動車等の導入促進」ですが、燃料電池タクシーを助成の対象に加えたいと考えています。「③衣料品リサイクルの推進」ではどのように推進していくか。これは色々な試みがありますが、研究会も立ち上げて議論をしていきます。
 「(3)野生動物との共生社会づくり」では、シカやカワウなどの野生動物対策も強化していきます。

 

 「Ⅳ 多様な兵庫人材の活躍」です。

 「1 次代を担う人材の育成」での「(1)確かな学力の育成、①キャリア教育の推進」ですが、特別支援学校のキャリア教育を推進するのですが、パソコン入力も技能検定の項目に1つ入れようというものです。
 あわせて、「(6)特別支援教育の充実」の「②阪神南地域新設特別支援学校の整備」では阪神南地域における特別支援学校の新設にとりかかります。
 それから、「(7)学習環境の整備」では「①GIGAスクールサポーターの配置」ということで、遠隔授業等のサポート業務を行う技術者を配置しようとしています。
 6ページ目、「(8)専門職業人材の育成」では、「①芸術文化観光専門職大学運営費交付金の交付」では、専門職大学の人材育成も行っていきます。
 「2 全員活躍社会の推進」の中「(2)多様な働き方の推進」では「①在籍型出向等支援事業の実施」で、これも働き方改革の一環として幅を広げます。
 「(4)障害者雇用の推進」で、「①障害者工賃の向上等支援」では授産品について、+NUKUMORIというふうにコーナーを作っていますが、それをひょうご市場にも出品というものです。それから、「②障害者の在宅ワーク推進モデル事業の実施」ですが、他の事業所も是非やってもらいたい、ということで、推進します。
 それから、「(6)働き方に応じた環境整備、②障害者職業能力開発支援事業の実施」として、eラーニングコースを370人増員します。
 「(7)外国人材の活躍促進」につきましては、「①外国人介護人材の確保支援」で、希望があれば宿舎の整備に、助成をしていこうと考えて予算化しています。
 「③外国人介護職員コミュニケーション支援事業の実施」ですが、多言語の対応の通訳機を配置するものです。

 

 「Ⅴ新たな兵庫への道筋」です。

 「1 デジタル化の本格的推進」の「(1)スマート県庁の推進」では、RPA・AIを本格的に導入することを検討します。
 「2 変化に強い産業構造への転換」の「(1)起業・創業の活性化」では、「②起業家への支援」の充実を図るとともに、「③UNOPS GIC Japan(Kobe)と連携したSDGsチャレンジ事業の実施」、「④ひょうご神戸ネクスト・スタートアップコンテストの実施」を行います。
 「(2)イノベーションの創造と次世代産業の育成」では、「①先端技術産業人材集積促進事業の実施」で、ミニ富岳の機能強化を図ります。富岳との連携です。
 「③ひょうご次世代産業高度化プロジェクト後継事業の実施」は、次世代産業に出資を含めた支援をします。「④最先端技術研究(COEプログラム)の推進」は兵庫県版COE事業をさらに充実させていきます。
 「3 地方回帰を促す環境整備」です。
 「(1)移住・定住の推進」では、「①カムバックひょうご促進事業の実施」で大阪にもサテライト事務所を設けて、兵庫に呼び込もうとしています。「③空き家の活用支援事業の推進」については、さらに充実して使い勝手がよいようにしました。
 「(2)県内就職の促進」、「④転職者向け兵庫型滞在支援付き就業体験事業の実施」でお試し就業体験を充実します。
 「(4)二地域居住の促進」で二地域居住に対する対応も充実します。
 「(6)空き家・空き床対策の充実」では、特に、空き家の活用について条例化の議論もありますので、勉強してみたい、と考えています。
 「(7)地域再生大作戦の展開」も、しっかり行っていきます。
 「6 市町連携の推進」で、広域的な課題に対する対応を進めます。

 

 私の説明は、以上です。

質疑応答

記者:

 今回の当初予算について、知事からあえて名付けるとすれば、何予算となるか、教えてください。また、12月議会で、任期いっぱいで退任される話でしたので、最後の当初予算編成になりました。込められた思い、数字になると思うのですが、率直な今の思いを教えて下さい。

 

知事:

 どのように名前を付ければよいのかについては、難しいのですが、長く言えば、「コロナを克服し新しい社会をつくるスタート予算」という話になります。これでは少し長すぎます。「ポストコロナ社会へのスタート予算」と名付けようか、と思います。
 また、私が知事として、中心になって予算編成をするのは、これが最後になります。自分の気持ちとしては、「最後の予算」ということよりは、今の課題の解決と、厳しい財政状況をどのように打開するか、ということが、今回の予算編成の中心事項でした。そのことに専心したと思っています。ただし、柱にも入れましたように、できるだけ将来への橋渡しができるように、それを念頭に置きながら予算編成をした、と考えています。
 例えば、別枠で国も措置してくれましたが、防災・減災、国土強靱化加速化対策事業、過疎対策事業などは、昨年来からずっと要請していたことが具体化されました。我々もそれを活用することができたことは、ハード整備、インフラ整備では、私としても、次への見通しがつけられた、と評価しています。

 

記者:

 知事は、退任にあたって、ポストコロナの道筋をつけたいと言っていましたし、今も言われました。具体的に、今回の予算案の中でのポイントと思うこと、具体的な項目の中で、これは、次世代、次の人にもやっておいてほしいことはありますか。

 

知事:

 全部がそうだ、と言ってもよいと思います。今のハード整備の部分、インフラ整備の部分は、1年で解決するような話ではありませんから、計画的に進めていく。その裏付けが、国の制度化もあって、きちんとできた、と言えるのではないか。総額も、14カ月予算としては、前年と同規模を確保することができました。
 もう1つは、地域づくりの関連です。事業一覧ではあまり説明しませんでしたが、地域創生戦略の推進で、ポストコロナ特別枠を創設して、その事業を推進します。また、リーディングプロジェクトの推進を図ることにしたほか、地域プロジェクトモデル事業を推進することにしています。このような点は、これからの投資ですので、これから花を開いてもらうための事業化として、予算をつけている、と言えると思います。
 併せて、地方回帰の環境整備、受け皿整備です。それに対しては、いくつか若干の説明も付け加えましたが、地方回帰をきちんと受け止めていかなければならない。これは、人の回帰の問題と、企業の本社機能や、企業の事務所を兵庫県への立地を促進する対策を進めていきます。これらは、将来に対しての繋がりをにらんだ施策だ、と考えています。
 その他、説明は省略していますが、健康づくりでは病院です。県立西宮病院と市立西宮病院の統合、姫路のがんセンターの整備。兵庫県版CDCについては、研究会を始める段階ですが、県民の健康を守るための対応の基盤を、しっかりと作り上げていくことも、そのような施策の1つに繋がるのではないか、と思っています。

 

記者:

 財政フレームで、当初2000億円の減少だと言っていたところ、今回1000億円の減少と半減しているのですが、そのあたりの感触については、どのような印象を持っていますか。

 

知事:

 県税収入がもう少し悪くなるかと思っていました。リーマンショック後の税収の減少と比較すると、2000億円ぐらいの減少になりそうだ、というのが、去年の9月時点での試算でした。こんなに大きい(減少)となると、相当の財政的な引き締め策をやらなければ、予算が組めないのではないか、という危機もあり、「2000億円」を、私からも財政事情の厳しさを象徴する指標として言ってきました。
 しかし、飲食店等の厳しさは全く変わりませんが、例えば、神戸製鋼の赤字見込みが、年間を通じると黒字決算になりそうだと言われているように、業績ベースで見直しが進んできているところもあります。株価が高水準を保っていることもあって、2000億円も落ち込まなかった、と思っています。
 ただし、それでも約1000億円、令和2年度当初フレームで見込んだ税収に対して落ち込んでいます。その厳しさにどのように対応するのか、ということが課題だったわけです。今回、我々も強く要請していました、留保財源対策などにも配慮した国の地方財政計画上の対応があって、辛うじて予算が組めた、という状態になりました。
 ただし、これは1年限り、1年しのぎです。令和3年度は、行財政運営の枠組みについて、3年目の見直し作業を行います。しっかりとした対応施策と、見通しを持てるように、見直し作業をしていきたい、と考えています。

 

記者:

 当初予算資料の36ページで、事務事業の見直しとあります。先ほどの質問もありましたが、税収が大きく落ち込むのではないかという懸念がありました。今回の当初予算の編成にあたっては、選択と集中をして、その1つの結果が、事業見直しだと思います。例えば、個別具体には事情が違うかとは思うのですが、どのような点をばっさりと見直したり、これは残そうと考えられたのか。予算編成にあたって、どう考えたのか、教えてください。

 

知事:

 やはり県民生活に直接響くような社会福祉関係の見直しは、できるだけせずに、制度的に確保をしました。一方、マンネリ化しているような事業、継続はしてきているが、内容はマンネリになっている事業を中心として、見直ししていきました。
 ここに記載している、高齢運転者の踏み間違い防止対策などは、(自動ブレーキ等の)普及が進めば、やめるのは当たり前です。高齢者自立支援ひろば運営支援事業は、基金事業として、震災復旧過程で進めた事業です。つまり、孤立しがちな被災者復興住宅での高齢者対策だったのですが、これはもう一般事業化してもよい事業であるため、一般事業化します。次にあるような、次世代分野での企業間連携成長促進事業は、予算が6000万円ありましたが、国の事業ができたため、これも当たり前かもしれませんが、見直しました。
 きめ細かくたくさんの事業があるのですが、長期にわたる予算査定の中で、私のところまで上がってこないものを中心に、財政課でしっかりと見直してもらいました。

 

記者:

 26ページ、給与について。特別職でも一般職でも、簡単に言えば、令和3年度は給料を下げるということでしょうか。

 

知事:

 特別職は給料を下げます。一般職と記載していますが、管理職です。管理職については、管理職手当を10%削減しているところを12%削減します。管理職手当とは、例えば本俸に対して20%などと手当がついていますが、20%分のうち、今までは1割削減だったところを2%上げて、12%削減にします。このような措置の協力をしてもらうものです。これは、これだけ状況が厳しい中ですが、県民に対しても、できるだけの県民サービスの低下をきたさない配慮ができた、と思っています。
 先ほどの事業の見直しなどは、見直すべきものを見直したのが中心となっていますので、県民へのサービスを大きく後退させることはない、と思っています。しかし、財政状況が厳しいわけですし、臨時的な借金でつないでいるところも大きいので、やはり管理職以上の皆さんの協力を得ながら、姿勢をきっちりと示すがことが望ましい、と考えました。

 

記者:

 県庁舎の再整備事業について。結局、今年度は動くことが少なかったので、そこの予算を来年度にそのまま持ってくる。したがって、事業計画自体は当初よりももう1年延びてしまう、と理解すればよいのでしょうか。

 

知事:

 基本計画を、今年度中に作る予定になっていました。秋には作ろう、それが年度末には作ろうとなりました。なかなかこういう状況ですので、人と人との接触機会も少ないですし、深く検討が進んでいきません。従って、基本計画づくりが、
 結果として、1年延びてしまうことになりかねません。どんなに早くても、秋ぐらいにはなるのではないか、とも見られます。そうすると、結果として、1年程度全体スケジュールが伸びることになります。
 30億円の基金への積み立てについても、今年度は予算化していますので積みますが、令和3年度はそういう状況を見越して、積むのをやめようとしているのも、そのようなスケジュール感からです。

 

記者:

 本来であれば、30億円を積んでもよかったけれども、ということでしょうか。

 

知事:

 財政的にも積めませんでした。借金をして(基金を)積むという話になりますから、結果として、積んだことにはなりません。見送った方が望ましいのではないか。スケジュール感から見ても十分に遅れますので、遅れるということは、令和3年度に積まなくても対応できる、という意味ですので、そのような決定をしました。

 

記者:

 今回の一般会計について、税収の減少や、そこを借金で補う歳入の説明がありました。歳出の目的別を見たところ、農林水産費、土木費、災害復旧費の減少が、ある程度、幅があるのかな、と感じます。その中で、国土強靱化や防災減災での、土木費、災害復旧費は、後ほど、補正のところで入ってくる、と理解しました。
 しかし、農林水産費については、本年度から比べると、8%減少になっており、細かい現状から見て対応すべきところは、選択と集中で必要なところだと思いますが、結果的に、農林水産費の減少幅が、一番目立つ、と読ませてもらいました。そのあたりの力の入れようは、どのような考え方があったのでしょうか。目的別を立てる中での、苦しい台所事情という厳しさも反映したのか、とも読みましたが、どのようなことがあるのか、44ページの状況について、よろしくお願いします。

 

知事:

 目的別で予算を組んでいません。実を言うと、この区分は、従来からずっと地方自治法の省令の規定に基づいて、整理をしてきていますので、結果としてこうなっている、というのが率直な、私の評価です。
 ただし、バランスを見てみると、例えば、衛生費や労働費、商工費が非常に大きく伸びています。それはコロナ対策に関連して、大きく施策が伸びている、とご理解いただいたらと思います。
 土木費は、防災・減災、国土強靱化加速化対策事業が令和2年度補正(経済対策)に回っているので、その分がぽこっと抜けた結果であり当然ですが、他のところはあまり大きな差は、ないのではないか、と思います。ただし、災害復旧費は従来から、現年災。令和3年度に起こるかもしれない、災害復旧のために100億円、いわば予備的に積んでいますが、過年災がほとんど、もうないのです。災害復旧事業が終わってしまって、兵庫の場合、令和2年度と令和元年度は、ほとんど大きな災害を受けていないです。そのため、災害復旧費は、1割以上落ちて、このような状況になっていると。目的別でも、予算の性格が、表れているのではないか、と思います。

 

記者:

 確認だけですが、大きな差がないという範疇を、8%は大きな範疇ではない、と理解してよいのかどうか。もちろん、その目的別では見ていないというのは、結果であるのは理解しますが、この差は、なぜ(なのでしょうか)。

 

知事:

 失礼しました、説明を少し怠っていましたが、農林水産費は、国庫補助事業が令和2年度補正予算(経済対策)に前倒しになっています。
 本来、国の予算編成の中で、令和3年度当初予算で、措置されるものが、令和2年度補正予算(経済対策)の事業として、前倒しで措置されてきているものがあります。こちらの資料は、性質別しかないため、農林水産費の内訳がないのですが、令和2年度2月補正予算(経済対策)の中に、90億円近く農林の分が入っており、これが前倒しされることに伴って、見かけ上、1割ほど減っているように見えている、ということだと思います。失礼しました。この説明を怠っていました。

 

記者:

 今年度の、税収減が予想されることで、事務的経費を14%削減という形で、やっていましたが、来年度の当初予算については、このあたりはどのように減らして計算しているのでしょうか。

 

知事:

 それはそのままです。減らせるものは減らしていますが、ほぼ横ばいです。今年度の、事務経費の1割減を、そのまま当初予算にも反映させています。従って15億円、節減ができたと言っていたかと思いますが、それはその結果です。

 

記者:

 例えば、最初は2000億円不足するとしていたのが、1000億円で済んでも、そのあたりの削減額は、横ばいでいったということでしょうか。

 

知事:

 それよりは、やはり税収動向です。リーマンショック後の、本県経済に対する影響が、同程度あるだろうと見ていたのが、そこまでにはいかなかったという差が大きいです。
 事務費で、10数億円(削減)でも大変です。100億円を事務費で(削減)しようとしたら、事業費ベースでは1000億円程度削っていかなければ、きっと出てきません。これは、もう破滅的な、財政再建予算になってしまいます。県民サービスに影響を与えてしまうことにもなります。そこまでの悲惨さではなかったのです。
 まず、令和3年度予算としては、様々な1年限りの特別措置がありますが、予算が何とか組めた、ということではないかと思っています。

 

記者:

 当初予算が出るまでは、もう来年度はとてつもない緊縮財政になる、というような気がしていましたが、いろいろと蓋を開けてみると、例えば、結婚の支援や、出産の支援、都会から来てもらうような事業など、いわゆる人口増に結びつくような、新しい事業や拡充の事業があるようです。何かそのあたりに込めた思いのようなものを、お聞かせください。

 

知事:

 結果として、コロナ禍で、新しい時代の流れが見えてきました。密を求めて、例えば東京に行った現象が、全国的にあったわけですが、密の弊害というのを、東京にいる人たちが実感されています。そして、まずは故郷というものに目が向き始めています。そのような動きは、しっかりと受けとめていく必要があるのではないか。どのような施策が有効なのか、1つの施策では対応できないため、様々な各般の事業を審議、提案していくことが重要ではないか、という観点で、様々な視点の事業を展開していくように心がけた、ということだと思っています。
 特に、空き家対策などについて、空き家を活用したIT事業者などの誘致や企業の本社の移転。企業の工場だけではなく、事業所や事務所。これは外からの企業の活動の展開も支援するし、県内の企業が新たに、事業所や事務所を県内に設けられる活動を支援する。このような形も入れています。それから、マッチングを強化して、若い女性の転出をできるだけ少なくできないか、というような施策を用いている、という状況です。
 やはりそのような新しい動きを、どのように兵庫の地で受けとめていくのか、これは非常に重要な視点ではないか、と思っています。
 スタートアップを支援していくということも、そのような動きの中に繋がります。これは、スタートアップはUNOPSも来ていますので、世界的な動きとも、スタートアップという中で繋がっていける、と期待しています。

 

記者:

 税収減の話ですが、2000億円から大体半分程度になってよかった、という感じもします。まだ一方で、コロナの県内の感染状況も若干落ち着いてはいますけれども、今、第3波で、これから第4波もあるかもしれない。ワクチンもやや国の政策についても、少し揺らぎというか、客観的に見ていて不安を感じる人たちも多いかと思います。
 この税収減の回復は、今、一応は示されていますが、必ずしも予定通りにいくものではない、とも思いますが。その点について、これは再来年の話になってしまうかもしれませんが、どのように県として、少し不安定な、先が見えない情勢を乗り越えようと考えていますか。

 

知事:

 50ページに令和10年度までの財政フレームがあります。それをご覧いただくと、県税等で、令和2年度の年間見通しベースで8150億円が、令和3年度に7790億円になり、ようやく令和4年度に8140億円。令和5年度で、オーバーするという見通しです。
 従って、できるだけ回復基調が、早ければ早いほど、後の財政状況がよくなります。兵庫県の場合、震災関連県債などを、何の財源で返してきたかというと、税収増の4分の1の留保財源です。交付税の積算上、基準財政収入額に積算されない留保財源が、ある程度残っていたため、それで1兆3000億円の元本を、少しずつ返済してきて、ようやく1兆円を返しました。ところが(税収が)減ると、逆に返す財源がなくなってしまいます。今年の場合は、辛うじて交付税と、臨時の特別減収対策債で賄いますが、令和4年度以降は、ここでも見込んでいるように、税収がある程度、令和元年度ぐらいまで戻ってくれなければ、大変厳しい状況に陥らざるを得なくなる、と見ています。
 この税収の見通しは、国の中長期の経済財政に関する試算に準じており、国の方も、一応は国としての成長戦略を行うことによって、趨勢情勢見通しではなくて、成長戦略の効果が出る見通しをベースに、財政再建議論がされています。本県もその見通しに従った税収等の、フレームの試算をしているということです。
 そのため、令和3年度は、経済回復のスタートを切ってもらい、そして令和4年度につないでいくことが非常に重要だ、このように認識しています。ですから、コロナが早く収束していかなければ、この予定も現実化が、なかなかしにくくなる可能性があります。
 そのためコロナ対策が、非常に重要な課題であるということは、まさしく、当面の対応力が問われている、ということになろうかと思っています。

 

記者:

 影響が長期化することには、やはり、その怖さはありますか。

 

知事:

 結局、影響が長期化すると。経済が、今、予定しているように、令和4年度には戻るのではないか、という見方になっている訳ですが、それがさらに1年、2年と先送りされてくると、その分だけ税収が戻らない格差が、ずっと将来に続いていくわけです。そのため、財政的な厳しさが解決していかない、ということになるため、できるだけ早くギャップが埋められるような、状況がもたらされることを期待したい、と思っています。