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兵庫県で発見された恐竜化石のうち、竜脚類の化石が2014(平成26)年、ハドロサウルス科の化石が21(令和3)年に新種に認定され、それぞれ「タンバティタニス・アミキティアエ」「ヤマトサウルス・イザナギイ」と学名が付けられました。県立人と自然の博物館(ひとはく)の研究員、久保田克博さんに認定された理由や今後の新種登場の可能性などを聞きました。(インタビュー 本紙編集部)兵庫県で発見された恐竜化石のうち、竜脚類の化石が2014(平成26)年、ハドロサウルス科の化石が21(令和3)年に新種に認定され、それぞれ「タンバティタニス・アミキティアエ」「ヤマトサウルス・イザナギイ」と学名が付けられました。県立人と自然の博物館(ひとはく)の研究員、久保田克博さんに認定された理由や今後の新種登場の可能性などを聞きました。(インタビュー 本紙編集部)
竜脚類ティタノサウルス形類
生息時期:約1億1,000万年前(前期白亜紀)
発掘場所:丹波市
全長10数m、四足歩行
鳥脚類ハドロサウルス科
生息時期:約7,200万年前(後期白亜紀)
発掘場所:洲本市
全長7~8m、二足歩行
タンバティタニスは竜脚類の植物食恐竜で、2006(平成18)年に丹波市の篠山層群で最初の化石が見つかりました。長い首と尾が特徴で、尾骨の突起の形状が他の竜脚類と異なることが新種認定の決め手となりました。一方、ヤマトサウルスは長く平たいくちばしを持つハドロサウルス科の植物食恐竜です。化石が発見された約7,200万年前の地層は当時海底だったことから、海辺に生息していたと推測されます。歯の特徴から新種に認定されました。
国内での新種認定は9例しかなく、福井県の5例を筆頭に、兵庫県が2例、北海道と石川県が1例ずつです。現在、ひとはくで調査中の篠山層群の恐竜化石のうち、角竜類とトロオドン科に「決定的な特徴が見つかれば新種に…」というものがあります。これらが認定されて4例となれば「恐竜王国」を名乗ってもいいでしょう。
化石やパネルの展示のほか、化石のクリーニング作業を公開しています。また、篠山層群から運搬した岩石を使って化石の発掘体験も定期的に開催しています。
◆丹波竜の里公園:福知山線「下滝」駅から徒歩約25分
丹波竜の里公園(丹波市)にはタンバティタニスの実物大フィギュアがあります。
◆ちーたんの館:福知山線・加古川線「谷川」駅から徒歩約20分
丹波市にある丹波竜化石工房「ちーたんの館」では、タンバティタニスの全身骨格などを展示しています。
インタビューに答えてくれた研究員の久保田克博さん
県立人と自然の博物館
【住所】三田市弥生が丘6
【電話番号】079-559-2001
【Fax】079-559-2007
【ホームページ】https://www.hitohaku.jp/
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