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神戸市垂水区の塩屋町で「Ryu Cafe」を営む、藤井俊輔さん。県の「ひょうごいいね!お店表彰※」でグランプリを受賞し、まちづくりにかける想いや、塩屋で独立するに至ったストーリーを聞きました。
塩屋で独立しようと決めた
出身は東京都です。台湾のホテルで働きながら、独立したいと考えるようになりました。その頃、農業に興味があったので、まずは畑と街が近い神戸の農業スクールに入りました。スクールで塩屋に住んでいる人と知り合い、「独立するなら塩屋はどうだ?」と薦めてくれて。
初めて塩屋を訪れたとき、「静かで、レトロないい感じのまち。」という印象を受けたことを覚えています。自分で物件を探そうとしていましたが、塩屋商店街の人たちが物件を探してくれて、塩屋の人たちの温かさを感じました。最初は間借り営業でカフェを開いたのですが、塩屋の皆さんが口コミで広げてくれました。たくさんの塩屋の人が来てくれ、人情に感激し、この塩屋で独立しようと決めました。

塩屋駅を降りると目の前に現れる商店街。歩いているとおいしそうな香りが漂ってきました。
まちの文脈を生かす店づくり
Ryu Cafeを営む建物は大正時代に建てられたものです。自分で改装したのですが、まちの人たちも手伝いにきてくれました。店づくりのポイントは、まちの文脈を生かすこと。そのまちの歴史やストーリーを織り込ませたいと、取り残されていた旧ジョネス邸の窓やチェスト、近所にあった古い喫茶店の椅子を譲り受け、そのまま使用しました。開業時は資金繰りに苦労するところですが、資金面でも助かりました。

細い路地を歩いていると現れる「Ryu Cafe」は、思わず立ち止まってしまう素敵な外観。
メイド・イン・塩屋のメニューも
カフェメニューの台湾スイーツ「豆花(トウファ)」(700円)には近所(徒歩約1分)の「田仲とうふ店」の豆乳を使っています。すごく濃い豆乳なので、その濃度に合わせて、一番いい口当たりにしています。ジャスミンが香る甘すぎないスープで、トッピングは緑豆、小豆、ハト麦、季節のフルーツ(パイナップル)。冬は、スープに生姜を入れています。今は提供していませんが、かつては「シオヤチョコレート」や「ロージーズベーカリー」といった近隣の店とコラボした商品も作ったこともありました。


器は丹波篠山の丹波焼や王地山焼も。隣接するコンセプトショップPROTOに置いているのを見つけ、ひとめぼれして購入したそう。
メインストリートの空き家も文化拠点施設に
塩屋に引っ越してきてからずっと、まちのメインストリート、一等地にある空き家が気になっていました。この家に店舗が入れば、まちの魅力が一つ増えて、まちの雰囲気も変わるのにと思っていたところ、売りに出たタイミングがあって、「僕が借ります」と名乗りを上げました。すぐ近所にある「Ryu Cafe」と合わせて面的な利用もできます。

なるべく多くの店舗が入る方が多彩な魅力になると思い、書店、和食店、石鹸と調香、日用品店、陶芸工房が集まる複合店舗としました。
塩屋で独立して良かった
塩屋のまちのすばらしいところは、やはり「住んでいる人」です。塩屋は路地が多く、そのおかげで人との距離も近くなり、いい距離感で気兼ねなく会話できます。皆がそれぞれまちのことを考えていて、決して人ごとではないんです。塩屋のまちを訪ねることで、そこに住む人の良さ、まちの居心地の良さを感じてもらえたら。

田仲豆腐店の店主。気さくな人柄で、鳥取から泊まりに来ていたお客さんともすっかり仲良しに。




※ひょうごいいね!お店表彰とは
県内商店街や小売店の活性化を目的に2014(平成26)年に創設。「Ryu Cafe」は「脱日常を演出するレトロな雰囲気」「地域と連携したまちの魅力づくり」等が総合的に評価されグランプリに輝きました。
【問い合わせ】県地域経済課
【電話】078-362-3326
【ファクス】078-362-4274
詳しくは「ひょうごいいね!お店表彰」チャンピオン大会に係る受賞店舗のページへ