日本発の手術支援ロボットです

「hinotori（ヒノトリ）」は、医療用ロボットメーカー、株式会社メディカロイドが約5年の歳月をかけて開発した日本発の手術支援ロボット※です。開発拠点がポートアイランドの神戸医療産業都市にあるメリットを生かし、医療機関の先生方に試作品を使っていただき、返ってきた改善点を次の試作に生かす、ということを繰り返しました。一番大変だったのは、執刀医の感覚を工学の技に落とし込むこと。コンパクト性と人間工学に基づく設計にもこだわりました。2020(令和2)年12月に1例目の手術が行われて以来、症例数は400を超えています。全国の施設に18台（21年度末実績）を納入し、安全に使用していただくためのトレーニング施設も3カ所開設。今後は、対象診療科の拡大や海外進出はもちろんのこと、「神の手」と呼ばれるような熟練医師による操作技術をデータ化して後継医師の育成に生かすなど、新たな展開も考えています。（株式会社メディカロイド広報担当 山本泉さん）

※開腹せず体に開けた穴から内視鏡や鉗子（かんし）を挿入し、画像を見ながら施術する「腹腔鏡手術」において、より精緻な手技を可能とするロボット。「人間の腕と手」に近い滑らかな動きが特長