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更新日:2022年9月13日

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協働のための広報 兵庫県 広報ガイドライン Hyogo Public Relations Guidelines

 

「構成・視点・スタンス」 ホームページ作成・協働のための基本視点

情報倉庫になるか、巻き込むか

ホームページの存在は大きく分けて2通りあります。一つは県のホームページのように、ユーザーがさまざまな情報を得たり調べたりするためにアクセスしてくれるもの。大手企業のコーポレートサイトもこれに当たります。こちらから伝えるための仕掛けをしなくても、認知度がある(もしくは圧倒的な広報活動がある)ためにアクセスしてもらえます。いかに情報を整理して、ユーザーが迷わずに目的の情報にたどり着いてもらえるようにするか。「情報倉庫」としての役割です。もうひとつは、プロモーション性を必要とされるホームページ。「巻き込む」必要があるものです。県のさまざまな事業の特設サイトの多くの場合、企業のブランドサイトやキャンペーンサイト、認知度のない中小企業のホームページなどがこれに当たります。大切なのは、これから作る、もしくはリニューアルするホームページがどちらに当たるのかをしっかり認識すること。「情報倉庫」なのか、「巻き込む」のか。そのうえでのホームページの構成を決める必要があります。

ホームページの特性を生かす

まずは、ホームページの特性を整理してみましょう。

【①速報が可能】は一般的に最も有効活用されている特性と言えると思います。

【②アーカイブできる】は、知っていながらもあまり意識されていない特性かもしれません。アーカイブできるということは言い換えると、昨年(2年前も3年前も)のコンテンツが今年も利用できるということです。毎年恒例のイベントを例にとると、昨年のイベント時の賑わいをレポートしておけば今年の集客に利用できます。さらにこれを続けて行くと、「この主催者はこんなイベントを10年も続けているんだ」とユーザーからの信頼性が高まります。

【③ボリュームがほぼ無制限】は印刷物とは真逆の特性です。印刷物の頁では「捨てる勇気」と書きましたが、ホームページでは、どんどん掲載すべきです。ある程度見やすさを考慮した構成は考える必要がありますが、ホームページのボリューム大は原則検索エンジンには高評価ですし、何よりユーザーに発信側の熱量が伝わります。

【④「盗み見」してもらえる】は少し難しい特性になります。アクセスしてきたユーザーが本来の目的とは違う情報に触れる機会があるということです。例えば、ある企業の商品を調べにアクセスしてきたユーザーが、掲載されているイベント情報(過去のレポート含む)コンテンツを見てイベントに参加する、といった具合です。この「盗み見」を意識したコンテンツを掲載することが「巻き込む」ホームページにするための第一歩になります。

 

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「PDFをそのまま公開」はもったいない

WebサイトにPDFで作った資料をそのまま掲載しているのをよく見かけます。PDFは本来、紙媒体と同じ扱いができる電子文書として普及してきたものなので、ネット上で見るために特化した形式ではありません。そのため検索対象にされにくく、スマホでは見にくくて敬遠されます。印刷には適している形式なので、ネット上で見てもらいたければ通常の記事として記述し、印刷させたければPDF。と用途を分けると良いでしょう。