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更新日:2023年12月13日
食品ロス削減への国民運動の更なる推進を求める意見書
農林水産省が公表した2021年度の食品ロス量は523万トンで、その内訳は事業系食品ロス量が279万トン、家庭系食品ロス量が244万トンとなっている。世界で約8億人が飢餓に直面していると言われている中で、国連世界食糧計画(WFP)では、飢餓で苦しむ人々のために、2022年には年間480万トンの食料支援を行っているが、日本における食品ロス量はその量を上回っている。
食品ロスの削減は、気候変動対策としても大変に重要であり、廃棄における直接的に生じる環境影響だけでなく、その生産過程で投入される天然資源やエネルギーの浪費、製造・加工・流通・卸・小売の各段階でのエネルギー消費など、環境に及ぼす影響は決して少なくはない。
よって、国におかれては、食品ロス削減推進法に基づき、誰もが取り組める脱炭素アクションとして、食品ロス削減への国民運動の更なる推進のために、下記の事項について特段の取組を求める。
記
1 賞味期限や消費期限が近いものから選ぶ「てまえどり」など、エシカル消費の普及啓発を一層進めるとともに、食品ロス削減を積極的に進める事業者の評価や支援の強化を図ること。
2 事業系の食品ロス削減と子ども食堂等への支援を行うため、企業・商店などから提供された食料品等を適切に保管し、随時必要とされる住民や団体等に提供するコミュニティフリッジ(公共冷蔵庫)の設置や運営等への支援制度等を拡充すること。
3 食に関わる事業者と野菜等の生産者の連携を促し、色や形における規格外品や、出荷や加工前に廃棄されている地域の食材を、できる限り有効に活用する商品開発や消費の拡大などに取り組む地方自治体等の事業に対して積極的な支援を展開すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和5年12月13日
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
内閣官房長官
総務大臣
財務大臣 様
厚生労働大臣
農林水産大臣
経済産業大臣
環境大臣
内閣府特命担当大臣(消費者及び食品安全)
兵庫県議会議長 内藤 兵衛
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