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更新日:2026年6月11日

意見書 第96号

ドクターヘリの安定的かつ持続可能な運用体制の確立を求める意見書

 ドクターヘリは、医師等が迅速に救急現場へ到着し治療を開始できる手段として、救命率の向上や後遺症の軽減に大きく寄与する重要な医療インフラであり、特に陸路搬送に時間を要する山間部や離島を抱える地域において不可欠な役割を果たしている。兵庫県においても、平時の救急医療にとどまらず災害時の医療でも、県民の生命と健康を守る重要な機能を担っている。

 しかし近年、操縦士及び整備士等の人材不足や運航経費の高騰により、全国的にドクターヘリの運航事業者の確保が困難となっている。整備士不足を主因とする運航停止は、広域連携による相互応援体制をもってしても十分に補えない可能性があり、地域や時間帯によっては、救命の機会が損なわれかねない重大な課題である。また、燃料費・人件費の高騰、機体整備費の上昇は、運航事業者の経営負担を年々増大させる一方で、国の補助制度は必ずしも実態に即したものとなっておらず、安定的・持続的な運航の確保に支障を来している。

 このような状況を踏まえ、国は令和8年3月、予備機及び整備士に関する取扱いを当面の間緩和し、地域の実情に応じた運航体制の検討を都道府県に促したが、全国共通の構造的課題に対し、都道府県の努力のみで安定的な運航体制を維持することには限界があり、制度の持続性を確保するためには、新たな立法措置も視野に国が主体的に財政措置や人材育成を含む制度的支援を強化することが不可欠である。

 よって、国におかれては、下記の事項について早急に取り組むことを強く要望する。

1 航空人材の不足は深刻であり、操縦士及び整備士等の計画的な育成・確保に向け、養成機関への支援、研修体制の強化、処遇改善等を含む国主導の総合的対策を講じるとともに、新たな立法措置も検討すること。

2 老朽化が進む機体の更新や代替機確保に対する支援制度を検討すること。

3 近年、交付率が70%程度に留まっている医療提供体制推進事業費補助金(ドクターヘリ関係)について、十分な予算を確保すること。

4 陸路搬送に時間を要する山間部や離島を対象として広域的な運航を行う場合には、運航実績に応じた補助基準額の引上げを行うこと。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

令和8年6月11日

兵庫県議会議長 山口 晋平

衆議院議長 森 英介 様
参議院議長 関口 昌一 様
内閣総理大臣 高市 早苗 様
内閣官房長官 木原 稔 様
総務大臣 林 芳正 様
法務大臣 平口 洋 様
財務大臣 片山 さつき 様
厚生労働大臣 上野 賢一郎 様
国土交通大臣 金子 恭之 様
内閣府特命担当大臣(防災) あかま 二郎 様

お問い合わせ

部署名:兵庫県議会事務局 調査課

電話:078-362-3720

FAX:078-362-9031

Eメール:Gikaitosho@pref.hyogo.lg.jp