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知事定例記者会見(2020年8月17日(月曜日))

  1. 新型コロナウイルス感染症の現状と対応
  2. 女性活躍の推進
  3. 家庭と子育て応援施策の推進
  4. 第3期「ひょうご教育創造プラン(兵庫県教育基本計画)」の取組状況
  5. 兵庫県町村会創立100周年記念シンポジウム ~未来を切り拓く地方自治体の将来像~の開催
  6. 法華山谷川水系緊急治水対策完成式の開催

動画

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知事記者会見内容

知事:

 1番目は「新型コロナウイルス感染症の現状と対応」です。

 既に発表しましたが、本日の新たな患者数は24名です。神戸市の16名、これはクラスターの関係かも知れませんが、目立っています。
 一方で、この結果、1週間の平均患者数は37.4で、40を下回りました。14日から、15日、16日、17日、と4日連続で40を下回りました。この4日間は、「拡大期1」に戻った、ということになります。
 きっと、県民の皆さんの様々なご協力の結果だと思います。引き続き、警戒を怠らないようにし、定着化を図っていきたいと考えています。
 「引き続き、感染防止対策の徹底を!」ですと、自分の行動自粛が感染防止対策である、という誤解が生じる恐れがありますので、「引き続き、警戒宣言!」というように(メッセージの題名を修正して)発表します。
 兵庫県内の新型コロナウイルスの新規感染者数は、8月14日から4日連続で一週間移動平均40人を下回り「感染拡大期1」となりました。
 しかし、社会福祉施設や酒類の提供を行う飲食店等でクラスターが発生したほか、家族間の感染により高齢者の感染が増えています。
 今後もしっかり、対応していかなければなりませんので、「引き続き、警戒宣言!」を述べさせていただきます。

 県民の皆様へ。県民の皆様には、「拡大期2」でお願いした内容を、しばらく続けていただくことを前提に、東京や大阪など、県境をまたぐ不要不急の移動を自粛してください。特に、接待を伴う飲食店などの感染リスクの高い場所への出入りを控えてください。
 また、感染防止対策がなされていない接待を伴う飲食店、酒類の提供を行う飲食店、カラオケ等の利用を控えましょう。大人数での会食や飲み会をやめましょう。大声での会話もやめましょう。
 早期発見、早期対策、というのが基本なので、発熱が続くほか、息苦しさ、倦怠感、味覚・嗅覚障害等の症状があれば、帰国者・接触者相談センター(保健所)へ相談してください。特に発熱や咳などの比較的軽い症状でも、基礎疾患をお持ちの方などは、早めにご相談ください。県民の皆様に、できるだけ早く感染者を発見し、対策が行えるようなご協力をお願いしていきたい、と考えています。
 加えて、従来から申し上げている、「ひょうごスタイル」の推進、接触確認アプリ「COCOA」、「兵庫県新型コロナ追跡システム」の活用をお願いします。

 事業者の皆様へ。ガイドラインに基づく感染防止対策を徹底し、「感染防止対策宣言ポスター」を掲示してください。
 「兵庫県新型コロナ追跡システム」への登録と、施設内でのQRコードの掲示をお願いします。
 在宅勤務(テレワーク)、TV会議、ローテーション勤務等により、出勤者数の削減をお願いします。

 「拡大期1」になりましたが、油断せず、県民の皆様、事業者の皆様に、引き続きの警戒と、行動に対する自粛をお願いするものです。

 

 2番目は「女性活躍の推進」です。

 女性活躍の推進に関連し、「ひょうご男女いきいきプラン2020」が、令和2年度で、最終年度を迎えます。令和元年度の実績と、令和2年度末の目標等について、整理をしました。
 重点目標は5つです。「1 すべての女性の活躍」、「2 仕事と生活の両立支援」、「3 互いに支え合う家庭と地域」、「4 安心して生活できる環境の整備」、「5 次世代への継承」です。
 「成果と課題(主なもの)」についてです。「県における女性管理職の比率」は、この4月で15.0%、ということで目標を達成しました。「民間等における、女性管理職の比率」は、15.4%で、国全体が14.8%なので、国全体よりは上回っていますが、目標値(令和2年度末)25.0%は、なかなか難しい状況かも知れません。「女性の就業率」は、ほとんど順調なのではないか、と考えます。
 「住んでいる地域は、子育てがしやすいと思う人の割合」は、(目標との)ギャップがあるのでさらに、子育て支援をきっちりとしていく必要があります。「『地域活動』の場で『男女平等になっている』と考える人の割合」は、目標と相当かけ離れているので、男女共同参画もまだまだ課題がある、ということになります。
 健康対策の面では、「子宮頚がん検診受診率」が、低いのです。がん全体の受診率も低いのですが、特に低い状況です。
 今年度もまた、このいきいきプランの改定を検討しながら、対策を行っていく必要があります。今年度の事業は、2ページに掲げています。詳細の説明は、省略させていただきますが、今年、「5 次世代への継承」の中で、(1)出会い・結婚支援事業の推進において、「①ひょうご縁結びプロジェクト」に関連し、マッチング事業の強化をします。
 資料にありますように、「④民間婚活事業者との連携強化」、「⑤スマホ婚活システムの構築」などを強化しているので、注目していただいたらありがたい、と思います。あとの説明は省略します。

 

 3番目は「家庭と子育て応援施策の推進」です。

 「『家庭の応援と地域づくり』に関する提言」を家庭と地域づくり検討委員会からいただき、「家庭と地域づくり推進プログラム」を作成し、推進しています。
 キーワードは、「ゆるやかな関係性」と「連携」ということで、①家族のきずなを深める、②子育て家庭を支える地域づくり、③関係機関の連携と情報活用、この3つの方向性を打ち出しています。
 内閣府による「新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査」によりますと、【図1】「家族の重要性の意識変化」では、「家族の重要性をより意識するようになった」、は約5割です。【図2】「感染症拡大前に比べて、家事・育児への向き合い方の変化」は、男性でも5割以上の人が、「はい」、と答えています。【図3】「子育て世帯の家事・育児の役割分担の工夫」では、3分の1強が、工夫をしようとしています。【図4-1】「夫婦の家事・育児で夫の役割分担が増加した際の生活満足度」は、女性は、この結果では下がっているものの、変化がなかった際の満足度【図4-2】に比べると、大きいのです。
 (資料の右半分に記載のとおり)それぞれのテーマに応じ、このような事業を展開しているので、ご覧ください。
 2ページに、主な事業を記載しています。「地域祖父母モデル事業」を展開しています。まだ、60地区程度しか、対応できていませんが、シニア世帯が724世帯、子育て世帯が2052世帯で対応しています。また、「家庭応援県民運動」、「父親の子育て参画推進事業」を展開しています。

 

 4番目は「第3期『ひょうご教育創造プラン(兵庫県教育基本計画)』の取組状況」です。

 取組状況、令和元年度の結果ですが、4段階評価したところ、「▲:目標値を下回った(70%未満)」はありませんでしたが、「△:目標値をやや下回った(70%以上~90%未満)」は、6項目ありました。
 この6項目は、「CEFR A1レベル相当以上の英語力を有すると思われる中学3年生の割合」、「地域と連携した防災訓練を実施した学校割合」、「高校生被災地ボランティア実施状況」、「管理職受験者層(45~54歳)に対する受験者数の割合」、「県民による私立高校の選択(募集定員充足率)」、「目的を持って学んでいるものがある人の割合」です。これらがいずれも、下回っています。これからの課題として、しっかりと対応していきたい、と考えています。
 個々の課題についての説明は、省略させていただきます。
 5ページをご覧下さい。「⑥幼児期の教育の充実」で、幼児教育の無償化に関連し、幼稚園、保育所、認定こども園の関係する機関が連携して協議する幼児教育連携促進協議会を新たに設置しました。3月末には、その協議会で、家庭教育の重要性を強調した「すくすく ひょうごっ子」(幼児教育資料・親子ノート)を作成し、子育て中の家庭にお配りして、家庭教育の大事さを訴えています。これの活用を図ります。

 

 5番目は「兵庫県町村会創立100周年記念シンポジウム~未来を切り拓く地方自治体の将来像~の開催」です。

 これはお知らせになりますが、兵庫県町村会が大正9年10月23日に創立されてから、今年で100周年になります。100周年記念式典は、秋に行う予定ですが、それに先立って、この8月21日に、兵庫県公館で、100周年記念のシンポジウムを行いますので、ご紹介させていただきます。
 基調講演は、地方制度調査会委員でもある、地方公務員共済組合連合会理事長の岡崎さんにやっていただきます。彼も一緒に入りながら、銀行員を経由して市長になられた、島根県雲南市長。それから、ユニークな林業を中心とした村づくりを進められている、岡山県西粟倉村長にも参加いただいて、パネルディスカッションも行うことになっていますので、よろしくお願いします。

 

 6番目は「法華山谷川水系緊急治水対策完成式の開催」です。

 平成23年9月の台風第12号により、法華山谷川と、間の川(あいのかわ)の合流地点で大きな洪水が起こりました。その後、床上浸水対策特別緊急事業による、緊急治水対策を行っておりましたが、ようやく完成しましたので、8月29日に完成記念式典を行います。

 

 私からは以上です。

質疑応答

記者:

 先ほど冒頭に言及されていた、コロナウイルスの感染状況について。お盆期間を挟んで1週間程の感染者数の推移を拝見したところ、数字だけを見ると、7月下旬や8月の上旬に比べれば、ややピークアウトした感もあります。しかし、この1週間や10日ほどで、県内や神戸市などを中心に集団感染事例というのも上がってきています。改めて、感染状況の推移の現状をどう見られますか。

 

知事:

 3連休後に、お盆休みがあったため、もともとの人々の交流実態からすると、感染者数が多くなってもおかしくないのですが、現在はこのような状況になっています。県をまたぐ交流などについては、不要不急の往来自粛や、リスクの多い場所への立ち入り等は控える、ということをお願いしていましたので、県民の皆様の、理解ある行動が見られました。街中を見ていても、そのように理解していただき、規律ある行動を取っていただいたのではないか、と思っています。
 一方で、今ご指摘いただいたように、クラスターに繋がった経緯が、はっきりとはしていませんが、クラスターになった事実は、少し増えてきています。ただし、クラスターになったということは、直ちにその濃厚接触者や関係者を、検査して、疑い事例を、直ちに判別して、対策を行っているということでもあります。クラスターが増えたということよりは、その後の対応が、どうなのかということを、今後も気をつけていかなければならないのでしょう。つまり、これ以上、2次感染、3次感染させないという基本姿勢を、今後も貫いていくことが重要である、と思っています。
 3番目に、数字自身は、少し懸念しています。なぜかというと、3連休が続いて、その後に1週間全てがお盆休みではないのですが、土日と続いたこともあり、どうしても、PCR検査の検体数が、少なくなっています。そのため、件数がもしかすると減っているかも知れませんので、これからの状況を注意深く見守る必要もあるのではないか、と思っています。
 ですから先ほど、「引き続き、警戒宣言!」という形で、県民の皆様に、注意を怠らないように、従来と同じようなスタンスを継続してください、というお願いをさせていただきました。

 

記者:

 8月上旬から連休を見据えて、何度もお盆期間中の不要不急の(移動の)自粛ということに関して言及されていました。連休終盤、実際に、鉄道や道路の利用状況、例年恒例の混雑状況というのは、今年は、関西方面を見ても見当たらなかったようです。県としても、一定のお盆期間中の不要不急の外出自粛という要請は、効果があったと見ていますか。

 

知事:

 もうこれは県民の皆さんの、コロナ感染症に対する、対応の仕方が、このような成果に繋がっているわけです。ひょうごスタイルの実施なども、訴えさせていただきましたし、お盆の前の「ひょうごお盆休み警戒宣言」や、その前は「兵庫うつらない・うつさない宣言」も出させていただきました。
 そういう意味で、県民の皆様に、自律した行動を促してきたことの、1つの表れではないか、と思っています。

 

記者:

 今のところ、重症者があまり増えておらず、死者も少しは増えていますが、かなり軽症者が多いという状況です。このあたりをどう考えていますか。

 

知事:

 専門家は、重症化する可能性がないわけではない、とおっしゃっています。
 特に、第1波の3月、4月の状況と比較すると明らかに、重症者の数や割合が少ない、ということは言えると思います。国立衛生研の分析で、第1波は、「武漢系」。そして、4月は「ヨーロッパ系」。今は、よくわからないので、「東京系」などと言われていますが、コロナ自身が変異しているため、そういう特色を、大きな意味で持っているのかも知れません。
 しかし、今の状況を前提に、将来も全てを、考えてはいけませんので、重症化する危険に対する、対応を怠らないようにしていかなければならない、と思っています。

 

記者:

 明日から業界団体と、副知事等が、意見交換会を行うということです。これをどう活かしていくのか、どのようなことを聞きたいのか。どのようにそれを今後の政策に活かしていこう、と考えていますか。

 

知事:

 どんなことを言われるのか、どういうご意見があるのかにもよりますが、9月は、また対策を検討していかなければなりません。そのため、県民の皆さんの意見を、特に県民生活に繋がりの深いグループの意見を、確認した上で、県政としての対応ぶりをしっかりと検討していきたい、その前提作業として、協力していただこう、と思っています。

 

記者:

 「女性活躍の推進」の中で、先ほど知事も地域の問題がある。特に「住んでいる地域は、子育てがしやすいと思う人の割合」で、(目標との)ギャップがある、と説明されました。神戸、あるいは但馬と西播磨を比べると、非常に差が大きいと思います。豊岡に私もいましたが、若い人は女性も含めて外へ出たら全然帰ってこない、という状況が続いています。これをどう是正していくのか、あるいは、どうテコ入れしていくのか。これからの問題でしょうが、何かありますでしょうか。

 

知事:

 豊岡などのケースは、やはり、地域に女性が活躍する職場が少ないということが一番大きいのです。大都会の東京に出ていって、なかなか戻ってこず、東京で結婚すると、さらに戻ってこない、このような構造が続いています。
 子育てに関する認識の問題は、やはり昔と違って、子育て家庭が、ある意味で地域との関わりが薄くて、相談相手も近くにいない、というような状況がまだまだあります。我々は、それをカバーするために、地域祖父母モデル事業というようなこともやっていますが、これも全体としては限界があるということを示しています。それは、待機児童がまだ1500人前後いるということにも繋がっていますので、子育て環境の整備を、さらに促進しなければならない、という表れではないか、と受けとめています。

 

記者:

 今日で4日連続「感染拡大期1」(の水準)となりますが、今後、社会活動制限の引き下げなどを、考えられる予定はありますか。

 

知事:

 4月にピークを迎えた後、国の緊急事態宣言が、解除されるまでの間、数字がかなり下がりましたが、県民に対する要請を5月いっぱいは続けました。
 今の状況が、ピークアウトしたのか、下降線をたどって行くのかどうかを見極めることが必要です。社会的な要請は、しばらくの間は緩和しないで、今、行っていることを続けることにしたいと思っています。
 そのため、「引き続き、警戒宣言!」という、題名も改めさせていただき、県民の皆さんにお願いをしています。

 

記者:

 項目外で、コロナに関連することですが、今日、内閣府が発表した、今年4月から6月期の国内総生産(GDP)の速報値で、季節調整値で、前季分(1月から3月期)比で7.8%減、年率換算で、27.8%減、2009年直後(1月から3月期)のリーマン・ショック危機の17.8%減を超えるマイナスとなりました。
 4月から6月期で、過ぎていることですが、改めてコロナの影響というものが、確認されるような数字が出たという状況です。この数字は戦後最悪のものですが、知事としてのご所見をうかがいます。

 

知事:

 まずは、結果から言えば、4月から6月は、緊急事態宣言を出して、経済活動や社会活動について、できるだけ人と人との出会いを少なくすることによって、コロナ対策をやろうと、全面的な社会規制を行ってきたので、そのような、結果が出てきたと思っています。
 例えば、リーマン・ショックの時は、社会的な規制をしたわけではありませんから、他動的に影響を受けた、ということです。したがって今回、いかに社会生活を持続させることが、社会にとって非常に重要なことなのか、を示していると思います。
 また、リーマン・ショックの場合は、大企業から中小企業に波及していきました。今回は、ダイレクトに、人に対するサービスを行う分野の中小企業から、中堅企業、大企業へと影響が出ています。
 そういう構造的な差もありますので、この状況を立て直すのは、リーマンの時は、少なくとも、社会全体の需要喚起をしていけば、大企業へ影響があり、そこから中小へ波及していく、いわば教科書的な経済対策が、非常に重要だったわけです。それも欠かせませんが、もう一つは、第一線の消費拡大対策ということが、必要になるのではないか。そのように受けとめるべきではないか、と思っています。

 

記者:

 終息のタイミングが、なかなか現段階ではまだ見通せない状況です。7月から9月はどのような状況になるのか。陽性者グラフにあるとおり、落ち着いているものを過ぎ、今は第2波と言われる状況です。
 その終わりが見えない中で、国も対策を打ってないわけではないのですが。終わりが見えない中での、兵庫県、地方自治体を所管する立場から、今後、県だけでは、打ちきれないところもあるかとは思いますが。どのような対策、どのような見通しが。リーマンの時とは違い教科書的なものでは対応しきれないであろうという中での、懸案や国に対して求めていくようなものは、特にありますでしょうか。

 

知事:

 国には、総需要対策をしっかりとやってもらわなければなりません。需要を増やすということと、消費力を回復させるという、2つの視点からの対応をしっかりとやってもらう必要がある、と思っています。
 私たちはできるだけ、中小企業の経営を支えていく見地から、すでに6資金を用意しています。それの活用状況等も精査しながら、もしも、ボリューム的に、不足の懸念があるようでしたら、直ちに融資目標額の引き上げを検討することも含めて、地域の経済が回っていくような、きめの細かい対応をしっかりとしていきたい、と思います。
 それともう1つは、雇用の問題です。雇用の問題をおろそかにしないで、雇用対策を、国全体としても行っていただく必要があります。すでに、500人の臨時雇用の枠を県としても設けましたが、状況によっては、雇用強化のメニューを、さらに検討していく必要が出てくる可能性がある、と思っています。

 

記者:

 新型コロナの社会活動制限の考え方について。グラフで「増加期」、「拡大期」と上がっていき、次に、減少に転じる中で、また「増加期」へと落ちてくるようなイメージになるかと思います。
 緩めるとまた増加する、というイタチごっこがあるのかも知れませんが。知事としては、社会活動制限を弱める判断をする基準としては、例えば、警戒基準は10人以上などとありますが、どのあたりが目安とお考えでしょうか。

 

知事:

 我々は、「小康期」を設定しましたが、(その基準は)1週間平均で5人でした。今回も5人が望ましいのかどうか、ということはありますが、現時点で持っている基準は、1週間平均で5人です。したがって、それぐらいの落ち着きを取り戻さないと、「小康期」に入った、とは言いにくいのではないかと思っています。
 まだ、ピークアウトしたのかどうかも、もう少し様子を見てみないと、はっきりしないような状況です。その議論をするには早すぎるのではないか。ぜひ、そういう事態を早く迎えたい、と思っています。

 

記者:

 しばらくの間は、現状が長く続くと見ているのでしょうか。当然、その見極めがあるかと思いますが、若干下がったとしても警戒は緩められない、とお考えでしょうか。

 

知事:

 そうですね。今の数字は8月上旬の前半を反映しています。このあたりから増え始めて、私たちも呼びかけを強化させていただいてきたところです。もしかすると、数字が下がっていく、今までの県民の皆さんに対する呼びかけと理解が進むことによって下がっていく、ということもぜひ期待したい、とは思っています。
 一方で、心配なのは、今まで予想はされていたのですが、社会福祉施設などのクラスターも発生したりしています。そういうクラスターがいつ発生するのかは見極められませんので、注意していかなければなりません。そのクラスター発生のもとになった行動は、もしかすると、従来から言っていますように、酒を伴う飲食や、夜の街、あるいは昼間のカラオケ、濃密なライブハウスや観劇など、よく言われているリスクの高い空間かも知れません。そのリスクの高い空間をいかに注意していただくか、というのは重要なポイントになるのではないか、と思っています。

 

記者:

 リニア新幹線について。静岡県知事が、着工に反対ということで、2027年の完成が厳しくなったとされています。その10年後の大阪延伸にも影響があるのではないか、と思います。関西広域連合長として、関西への影響への懸念や、国やJR等への考えや要望があるならば、お聞かせいただきたいと思います。

 

知事:

 (JR側は)「暫定的な工事を再開させてほしい」という一本槍です。しかし、大井川の水に対する静岡県の思いや、現実に、牧ノ原台地を明治維新の後に移封された徳川家の家臣たちが鍬を持って開拓し、活用してきた。そういう歴史などを考えた時に、「暫定的でもいいから」ということだけで解決を図ろうとするのでは、なかなか「はい、分かりました」とは言えない立場が、静岡県側にはあるのではないか、と思います。
 そのためにも、より科学的な事実に基づいた対策をしっかりと打ち出して、理解を求めていく、という基本姿勢を貫くべきではないか。その上で、できるだけ早く工事を再開して、大阪乗り入れも早く完成していただくことを期待したい、と思います。

 

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