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社会経済構造が大きく変化する中、地方の行財政をとりまく状況は、もはやかつてのような右肩上がりの経済成長は期待できなくなるとともに、本格的な地方分権と公民協働の時代を迎えつつあります。
今後、21世紀に向けた県政は、大幅な財政収入の増加が期待できない状況の中で、中長期にわたる健全な行財政運営を確保しつつ、一方では、少子高齢化にともなう健康や福祉対策をはじめ、教育や環境、新産業の創造、個性と魅力ある地域づくりなど、今後ますます重要となる政策課題に的確に対応するとともに、県下各地域の県民の明日への夢ビジョンの実現を図り、希望と活力に満ちた兵庫の創造を確かなものにしていかなければなりません。
こうしたときにあって、現状の組織、定員・給与、行政施策等を、これまでどおり維持していたのでは、新しい政策展開に制約となることはもとより、財政の悪化が懸念されるところであるため、本年度を行財政構造改革元年と位置づけ、今後10年間にわたり、行財政構造全般について抜本的見直しを行い、従来の枠組みにとらわれない、成熟社会にふさわしい行財政システムを確立することにより、新しい時代の県民の要請に応える県政を機動的に推進することとします。
平成12年2月に「行財政構造改革推進方策を策定し、平成20年度までの10年間を改革期間として、健康・福祉対策、教育や環境、新産業の創造、個性と魅力ある地域づくりなど成熟社会における課題に的確に対応するための新規施策の推進や、県民の参画と協働の推進など成熟社会型行政手法の導入促進、組織や定員・給与、行政施策の見直しなど行財政全般にわたる様々な改革を着実に進めてきました。
しかし、厳しい経済情勢を反映して、近年、県税収入が急激に減少しており、今後、歳入面において推進方策の見通しを大きく下回り、平成16年度から20年度までの5年間で、収支不足額が約2,550億円増加することが見込まれます。
また、市町村合併の具体化や公共事業関係費の抑制、三位一体改革の取組みなどの環境変化に伴い、組織や定員・給与、行政施策など、それぞれの分野で、対応すべき新たな課題が生じています。
こうした状況の下、推進方策策定以降の社会経済情勢の変化や国の政策動向、県の財政状況等を踏まえ、推進方策の総点検を行い、平成16年度から20年度までの5年間に実施する改革の内容を取りまとめました。
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