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広域的な救援・復旧のための拠点として、公園等の広場を中心に、災害時の情報通信機能を備えた広域防災拠点を、陸・海・空の交通アクセスに配慮しつつ整備する。また、広域防災帯、地域防災拠点の整備を推進するとともに、地域の自立的な防災機能を強化したコミュニティ防災拠点(防災安全街区)を形成する。さらに、県内の災害に即応する諸機能を備えた県立防災センターの設置を推進するとともに、国際的な視野から、防災に係る調査・研究や、人材育成等を行う国際防災センター構想を推進する。
広域防災拠点は、被災地外から被災地への人員や物資搬入等救援・復旧の前線基地であるため、広域幹線道路の結節点や海上輸送基地、空港を前提とする空輸基地など広域的な交通上の枢要な地区を対象に、フェイルセーフの観点から、臨海部・内陸部に複数箇所整備する。
また、域外からの救援活動の受入をより円滑にするため、広域防災拠点を補完する陸・海・空の拠点を配置する。
各拠点には、被災地外からの人員・物資を集結・搬出させるための設備や緊急情報の通信施設を設ける。
・三木地区
三木総合防災公園の整備
防災科学技術研究所関西支所(仮称)の誘致(再掲)
県立防災センター(仮称)の整備(再掲)
消防学校の再整備(再掲)
国際防災センター構想の推進(再掲)
・伊丹・川西地区
西猪名公園の整備
・西宮地区
尼崎西宮芦屋港の整備(再掲)
・淡路地区
淡路島公園・国営明石海峡公園の整備
・神戸内陸地区
しあわせの村・国営明石海峡公園の整備
・神戸都心地区
・広域防災拠点と連携する陸・海・空の拠点
神戸港、尼崎西宮芦屋港、明石港等の港湾緑地、京橋地区、北神戸田園スポーツ公園外
同時多発する火災や強風による大火に対し延焼被害を極小化する遮断空間として、道路、河川などの骨格となる施設とこれに隣接して設ける公園・緑地や耐火建築物からなる帯状施設群として構成する広域防災帯を整備し、平常時には水と緑のネットワークの一環として、市民に憩いとうるおいの空間を提供する。
・国道43号
・新湊川外
・きめ細かな水と緑のネットワーク形成
広域防災帯によりブロック化された市街地の防災活動拠点として、核と幹線街路なる防災公園等を、都市全体の水と緑のネットワークの重要な一角として幹線街路との接続性に配慮しながら、計画的に配置・整備する。
・小田南公園、津門中央公園、十六名公園、新池公園、金ヶ崎公園等
・御崎公園、海浜公園等
・防災空間としての公園・緑地の整備
地区の防災拠点の中心となる公園・広場を整備するとともに、それに隣接して医療、福祉、行政、学校など、緊急時の避難、物資備蓄等の機能も備えた公共・公益施設をできる限り計画的に立地誘導させ、相互の施設の連携により被災時における地区の防災拠点となるコミュニティ防災拠点(防災安全街区)を整備する。
・新長田駅周辺地区
・六甲道駅周辺地区
既成市街地等の不燃化促進区域において、二階建以上の耐火建築物の建築に際し、建築費の助成を行うことにより都市の不燃化を促進し、震災や火災時に住民の生命、身体の安全を確保する。
・国道2号
・国道43号
・神戸駅・大倉山地区
都市の延焼防止機能を高めるため、都市の緑化、緑地の保全を積極的に推進する。
・生け垣、街路樹など身近な緑の整備(再掲)
・緑化推進事業(再掲)
・防災に配慮した緑化重点地区の形成(再掲)
・生垣緑化等助成推進事業(再掲)
・緑地の保全(再掲)
風水害、土砂災害、山地災害、地震災害及び火災等に対する防災機能を強化し、二次災害の防止を図るとともに、阪神地域の河川における水環境の改善を進める等、自然と共生した都市、農山漁村づくりを進める。
治水安全度の向上及び耐震性の向上を図る必要のある河川について、災害復旧事業と併せて改良復旧を実施する。
・新湊川
・高羽川
・千森川
・中島川
緊急消火・生活用水を河川から容易に取水できるよう、階段護岸等を整備し、水と緑豊かなうるおいのある河川として整備する。
・住吉川等
河川改修と合わせ、緊急避難場所や緊急避難路として利用できる連続した高水敷を、広域防災空間として整備するとともに、地域の復興に合わせ計画的に治水安全度の向上を進める。
・武庫川
・猪名川
・明石川等
阪神地域は、地形的条件から元来水資源に乏しく、他水系からの水に依存していた地域であり、今回の震災では、断水等により消火用水、生活用水等の不足、また、がれき除去の際の防塵散水用の水不足等、水の供給という観点から様々な問題が生じた。そこで、京都の琵琶湖疏水にならい、平常時においても阪神地域の諸河川に水を導水し、災害時における水の安定的確保を可能とし、水量が豊かで潤いのある河川となるよう水環境の改善を図る。
・阪神疏水構想の推進
海岸については、緊急消火用水の供給機能を有する施設などの整備を進め、自然を保全しながら親水性と地域防災空間の機能を併せ持つ、海岸空間の形成を図る。
・東播海岸
・多賀海岸
防潮堤、閘門等の改良工事による、高潮、波浪等に対する防災機能の強化を図るとともに、老朽化した護岸の改良等、施設の耐震性の強化を図る。
・神戸港海岸
・尼崎西宮芦屋港海岸
・東播海岸
・枯木海岸外
被災施設の復旧に合わせ、二次災害を防止するため、土砂災害危険箇所の周知および警戒避難体制の強化を図るとともに、砂防設備、地すべり防止施設、急傾斜地崩壊防止施設の整備を緊急に実施する。
また、山麓における防災機能を強化する緩衝緑地空間(グリーンベルト)の整備を推進する。
・六甲山系等の砂防施設等の整備
・宅地の擁壁の復旧
・六甲山系グリーンベルト整備事業
今回の大震災を契機として、広域的な激甚災害時にも下水道システム全体としての機能を確保するよう整備するほか、下水道が持つ付加価値(施設の空間利用、処理水の有効利用)を高める事業の展開を図る。
・流域下水道施設の再整備
・公共下水道施設の再整備
地域の治水安全度の早期向上、生活用水、震災等緊急時における消火用水の安定供給が図られるよう、ダムの整備を促進する。なお、整備に当たっては、親水性の向上を図るとともに、防災避難空間としての整備を図る。
・大日・牛内ダム
・成相・北富士ダム
・石井ダム
・武庫川ダム
山腹崩壊や地すべり災害を未然に防止することにより、防災まちづくりの基盤を強化するほか、海岸においては、面的防護方式を用いた耐震性を高めた整備を行う。
・六甲山系危険地調査
・山地災害の防止
・地すべり災害の防止
・海岸の浸食防止等海岸線の整備
農山漁村地域では道路網等の整備が遅れており、緊急時における車輌通行の円滑化や循環利用が可能な生活・防火用水の確保等を通じて災害に強い農山漁村の整備を図るため、農道、ため池、集落排水施設等の整備を進める。また、漁村地域においては、密集した集落形態となっているため、道路、広場等を整備することにより、安全で快適な生活基盤を確保するとともに、緊急時には避難路や避難場所として活用する。
・防災機能に配慮した農山漁村の整備
・農道網の整備
・ため池等農業用施設の整備
・農漁村集落排水対策等による生活環境基盤の整備
・災害に強い漁港等の整備
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