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更新日:2023年11月30日

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令和5年度「命と生活を守る新国土づくり研究会」(12県知事会)の懇談概要について

先日、標記研究会を対面及びWeb会議形式にて開催し、「気候変動による水災害の頻発化・激甚化を踏まえた流域治水の深化~あらゆる関係者のさらなる協働に向けて~」をテーマに国土交通省へ提言書を提出しました。

本研究会は、洪水、土砂災害等から人命・財産を守り、安全で安心して暮らせる国土をつくること等を目的として、平成6年9月に発足し、現在、全国12県の知事により構成し、今までに26回の会議を開催してまいりました。

本年度は下記のとおり、第27回目の研究会を開催しました。

 

【12県の構成】

岩手県、埼玉県、千葉県、富山県、福井県、岐阜県、兵庫県、島根県、広島県、徳島県、長崎県、鹿児島県

 

  • 日時:令和5年11月15日(水曜日)10時30分~11時30分

 

  • 場所:東京都千代田区霞が関2-1-3国土交通省(中央合同庁舎3号館)11階特別会議室及びWEB会議

その他の会場は以下に記載してあります。

 

  • 主な発言内容

(会長・大野元裕埼玉県知事)

近年、気候変動等の影響による水災害が頻発化・激甚化しており、全国各地において甚大な被害が発生している。今出水期においても、河川氾濫や土砂災害、内水による浸水など、各地で甚大な災害が発生した。今後も、頻発化・激甚化する自然災害によって、国民の安全・安心な暮らしが脅かされることが危惧されており、国や地方が取り組む防災・減災対策の重要性がますます高まっていると感じている。このため、本研究会では、自然災害から人命・財産を守り、安全で安心して暮らせる国土づくりを進めるため、自然災害を背景とした様々な課題について取組を進めてきた。今年度は、気候変動による水災害の頻発化・激甚化を踏まえた流域治水の深化について議論を深めていきたい。

(堂故茂国土交通副大臣)

激甚化・頻発化する豪雨災害から国民の命と暮らしを守るためには、「流域治水」の取組を強力に推進していかなければならない。改正国土強靱化基本法を踏まえ、5か年加速化対策後も、切れ目なく、継続的・安定的に取組を推進していきたい。

(こやり隆史国土交通大臣政務官)

事前防災対策に加え、災害発生時に、被害の拡大防止や早期復旧を図ることが、益々重要となっている。国土交通省では、TEC-FORCEの派遣等の支援を行っているが、今後とも、国土交通省の有する技術力や現場力を最大限活用し、被災地に寄り添った支援をしっかりと取り組んでいきたい。

  • 各県意見発表内容

(大野元裕埼玉県知事)

気候変動による水災害リスクの増大を踏まえ、あらゆる関係者の連携による「流域治水」を迅速かつ強力に進めるため、「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」以降も継続的・安定的に別枠として必要な予算の確保をお願いする。更に、専門的知見や経験を有するTEC-FORCEによる被災自治体に対する技術的な支援のため、地方整備局等・研究機関において必要な人員や体制を充実・強化すること。

(湯﨑英彦広島県知事)

気候変動等による水災害の頻発化・激甚化に備えるためにも、流域治水の取組を推進していくことが重要であり、制度の拡充や「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」以降も継続的・安定的に別枠としての必要な予算確保、地方財政措置制度の継続・拡充等をお願いする。災害の早期復旧・被害拡大防止を図るためには、専門的知見や経験を有するTEC-FORCEによる技術的な支援が必要であり、必要な人員や体制の充実・強化をお願いする。

(熊谷俊人千葉県知事)ビデオメッセージ

9月の台風第13号の接近に伴う大雨による災害において、県内では、鴨川市を流れる袋倉川などで、小規模の浸水被害があった。移転が有効と思われる事象であったが、防災集団移転促進事業の採択要件である5戸を満たなかったため、これらへ対応することができなかったことから、災害のおそれのある区域からの移転の支援について、既存の制度では対象外となる小規模の移転を可能とする制度の拡充について、研究していただくことを要望する。

(馬場裕子長崎県副知事)

気候変動の影響を踏まえた流域全体の治水対策、河川事業・砂防事業の推進、施設の老朽化対策に努め、災害に強く、安全・安心で強靱な県土づくりを進める必要があることから、国には財政的、制度的な支援を引き続きお願いする。

(河合孝憲岐阜県副知事)

流域治水の深化に向け、治水が「自分事」となるよう、川の災いの側面だけではなく、住民一人ひとりが川との普段の関わりを深める取組を進めている。県土の強靱化に向け防災・減災対策に引続き重点的に取組むため、国には今後も、流域治水の理解促進と中長期的な視点に立った財政的な支援をお願いする。

(八重樫幸治岩手県副知事)

岩手県においても、気候変動の影響により、近年、経験のない豪雨による災害が頻発しており、「流域治水」を一体的・計画的に推進するため、必要な予算を確保するとともに、「5か年加速化対策」後も継続的・安定的に切れ目なく対策を進めるため、国土強靱化に必要な予算・財源を、通常予算に加えて別枠で確保するよう、国に対しお願いする。

(蔵堀祐一富山県副知事)

気候変動により水災害が頻発化・激甚化していることから、「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」を活用して河川改修、河道掘削、土砂災害対策などの事業を進めている。引き続き本県の治水行政の推進に格別の配慮をお願いする。

鷲頭美央福井県副知事)

自然災害の激甚化・頻発化に対し、事前防災の必要性から、治水対策・防災体制強化、流域治水の取組拡大等に努めている。国には、国土強靭化の取組の着実な推進のため、5か年加速化対策に必要な予算・財源を例年以上の規模で確保、また対策期間完了後も国土強靭化予算を十分に確保いただきたい。また緊急自然災害防止対策事業債・緊急浚渫推進事業債の継続をお願いする。

(服部洋平兵庫県副知事)

激甚化する風水害や切迫する大規模地震等への対策として防災・減災、国土強靱化対策にて実施した事業箇所では、今年度は過去被害を受けた際と同等以上の降雨を受けても被害がなく、事業効果を実感している。今後とも5か年加速化対策後の事業費確保が必要である。また、兵庫県では、国の流域治水プロジェクトに先行してH24に総合治水条例を施行しており、総合治水条例と土砂災害等の分野別計画を合せて、全ての河川で流域治水プロジェクトとして積極的に取り組んでいる。

(松尾紳次島根県副知事)

気候変動による水災害リスクの増大に備えるためにも、「流域治水」の取り組みを推進する必要があり、国には「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」後も継続的・安定的に別枠として予算を確保することと、必要な事業が多く残された地方に予算を重点配分することをお願いする。

(藤本徳昭鹿児島県副知事)

水害に強いまちづくりに向けて、県が管理するすべての河川において流域治水プロジェクトを推進しているところであり、さらなる取組として、二級河川で九州初となる特定都市河川の指定を目指しており、流域の関係者と協働してさらに流域治水に取り組んでいく。

(谷本悦久徳島県政策監)

流域全体で総合的な治水対策を進めるため、「徳島県治水及び利水等流域における水管理条例」のもと、県を挙げた推進体制で、「国土強靱化予算」を活用した事前防災対策を進めている。国においては、気候変動を踏まえた「流域治水」の加速化・深化に向け、必要な予算の確保をお願いする。

 

掲載順は当日の発言の順番となっております。

  • 出席者

<関係県知事等>

大野元裕埼玉県知事(会長)、熊谷俊人千葉県知事、湯﨑英彦広島県知事、八重樫幸治岩手県副知事、

蔵堀祐一富山県副知事、鷲頭美央福井県副知事、河合孝憲岐阜県副知事、服部洋平兵庫県副知事、

松尾紳次島根県副知事、馬場裕子長崎県副知事、藤本徳昭鹿児島県副知事、谷本悦久徳島県政策監

<国土交通省>

堂故茂国土交通副大臣、こやり隆史国土交通大臣政務官、廣瀬昌由水管理・国土保全局長ほか

  • 懇談テーマ

「気候変動による水災害の頻発化・激甚化を踏まえた流域治水の深化」

~あらゆる関係者のさらなる協働に向けて~

  • 研究会後の提言活動

岸田文雄内閣総理大臣に、埼玉県知事・広島県知事から、提言書を提出しました。

1)日時:令和5年11月15日(水曜日)14時00分~14時15分

2)場所:首相官邸

3)出席者:埼玉県知事会長:大野元裕、広島県知事:湯﨑英彦

 

その他の会場

岩手県:岩手県盛岡市内丸10-1岩手県庁4階4-2特別会議室

千葉県:千葉県千葉市中央区市場町1-1南庁舎7階共用会議室

富山県:富山県富山市新総曲輪1番7号防災危機管理センター3階研修室3-D

福井県:福井県福井市大手3丁目17-1福井県庁7階特別会議室

岐阜県:岐阜県岐阜市薮田南2-1-1岐阜県庁6F特別会議室

島根県:島根県松江市内中原町52島根県職員会館2階特別教養室

広島県:東京都千代田区霞が関2-1-3国土交通省(中央合同庁舎3号館)11階特別会議室

兵庫県:兵庫県神戸市中央区下山手通5-10-1兵庫県庁2号館5F

徳島県:徳島県徳島市万代町1丁目1番地徳島県庁階403会議室

長崎県:東京都千代田区霞が関2-1-3国土交通省(中央合同庁舎3号館)11階特別会議室

鹿児島県:鹿児島県鹿児島市鴨池新町10-1鹿児島県庁18F特別会議室

埼玉県:東京都千代田区霞が関2-1-3国土交通省(中央合同庁舎3号館)11階特別会議室

 

同時発表:国土交通記者会、国土交通省建設専門紙記者会

都道府県記者クラブ

岩手県政記者クラブ、千葉県政記者クラブ、富山県政記者クラブ、福井県政記者クラブ、

岐阜県政記者クラブ、兵庫県政記者クラブ、島根県政記者会、広島県政記者クラブ、

徳島県政記者クラブ、長崎県政記者クラブ、埼玉県政記者クラブ

各県問い合わせ先

岩手県河川課:019-629-5905

千葉県河川整備課:043-223-3165

富山県河川課:076-444-3325

福井県河川課:0776-20-0480

岐阜県河川課:058-272-8585

兵庫県河川整備課:078-362-3527

島根県河川課:0852-22-6747

広島県河川課:082-513-3929

徳島県河川整備課:088-621-2570

長崎県河川課:095-894-3083

鹿児島県河川課:099-286-3586

埼玉県河川砂防課:048-830-5162(本年度幹事県)

お問い合わせ

部署名:土木部 河川整備課 管理班

電話:078-362-3527

内線:4411

FAX:078-362-3922

Eメール:kasenseibika@pref.hyogo.lg.jp