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秋の深まりが感じられる頃になりました。秋は、一年の収穫を祝う祭りの季節です。西播磨でも各地で様々なイベントや祭りが開催されています。
みなさん、「りんてつ」はご存じですか。
宍粟市波賀町は、大正から昭和にかけて「大阪営林局のドル箱」といわれるほど、林業で栄えました。山から切り出された木材を麓の貯木場まで運ぶ役割を担ったのが、森林鉄道(通称:りんてつ)です。半世紀以上前の1968年に廃線となりましたが、薄れていく当時の記憶を残し、次世代に伝えるため、地元住民団体が「波賀森林鉄道復活プロジェクト」に取り組んでいます。
このたび、全国各地で森林鉄道の保存・活用に取り組む団体やグループが一堂に会する「第3回全国森林鉄道サミット」が波賀町で開催されました。わが町の森林鉄道の歴史や文化を伝承し、森林とともに暮らす我が町の誇りを残そうとする人たちの熱い思いを感じるイベントでした。
11月23日(日曜日)に、親子で楽しめる「西播磨インフラツアー」を開催します。清流千種川でつながる「たたら鉄」と「赤穂の塩」、その流域で育まれた地元特産「揖保乃糸」など、今に繋がる昔をたどるツアーです。人気インフルエンサー「姫路ママみっちゃん」と一緒に、地域の歴史・文化・防災に関する施設を巡ってみませんか。
参加申し込みQRコード
12月6日(土曜日)には、「空を見上げる特別な日 姫新線で行く昼と夜の星空探検」を開催します。JR姫新線佐用駅に集合し、貸切バスで兵庫県立大学西はりま天文台へ向かい、昼は太陽、夜は星空の観察を楽しむイベントです。世界最大級の公開望遠鏡「なゆた望遠鏡」での観測体験は、子どもから大人まで感動間違いなし!姫新線の魅力も味わえるイベントに、ぜひご参加ください。
兵庫県/「空を見上げる特別な日 姫新線で行く昼と夜の星空探検」の参加者募集
私の故郷では、毎年11月3日(文化の日)に地元の神社の境内にある土俵で奉納相撲を行います。中学生から50代までの成年男子が、1か月間練習を重ね、東西に分かれて組み合う勇壮なもので、祭り当日は、近隣住民が家族総出で知り合いの力士を応援する地域挙げてのお祭りです。近年、人口減少と高齢化に加え、コロナで開催できない年もあり、継続が危ぶまれた時期がありましたが、昨年から波賀町ゆかりの人たちが参加するようになり、30名程度の力士が一気に60名近くになり、かつての賑わいが戻ってきています。「波賀森林鉄道復活プロジェクト」など町おこしの取組みを通じて波賀町に関わりをもった人たちが、「関係人口」となって、地域の元気を支えてくれているのです。
地域の暮らしや伝統を「つなぐ」思いを持つ人たちと、人情ある田舎の触れあいを求めて「つながる」人たちの「つながり」が地域の元気を生み、しくみを変えて新しい価値を創造していく。「地域創生」という言葉は、こうした再生の物語を目指しているような気がします。