更新日:2023年2月6日

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帯状疱疹

帯状疱疹は、主に脊髄後根神経節(三叉神経節を含む知覚神経節)に潜伏感染した水痘(みずぼうそう)ウイルスが、加齢や免疫の低下などによってウイルスが再活性化することで、皮膚に分布している神経に沿って水疱が帯状に出現する皮膚疾患です。子供の頃に感染し、発症したみずぼうそうが治癒した後も、そのウイルスが長きにわたり神経に潜伏しています。

近年、帯状疱疹の発症や重症化を予防するワクチンのテレビコマーシャルをご覧になった方もおられると思いますが、平成28年3月から50歳以上の者に対する帯状疱疹予防目的で水痘ワクチンが使用できるようになり、令和2年1月からは新しいタイプのワクチンも発売され、この疾患の存在が注目されるようになりました。

帯状疱疹の症例

発生状況及び特徴

  • 60歳以上では年間100人に1人の発症という研究(外部サイトへリンク)もあります。
  • 50歳代から発症率が高くなり、80歳までに約3人に1人が帯状疱疹を発症するといわれています。
  • 50歳以上で帯状疱疹を発症した人のうち、約2割が帯状疱疹後神経痛(PHN「皮膚の症状が治った後も痛みが残ることがあり、3か月以上痛みが続くもの」)になるといわれています。
  • 加齢、疲労、ストレスなどによる免疫力の低下が発症の原因となることがあります。

治療法

  • 治療には、抗ウイルス薬の投与が行われます。早期に抗ウイルス薬を使用すると効果が高く、重症例では入院治療が行われます。

二次感染予防

  • 子どもなど、周囲への二次感染を防ぐため、水疱部分を触ったりすることを控えましょう。
  • 水疱に触れたらしっかり手洗いをしましょう。

ワクチン接種

  • 帯状疱疹ワクチンは、現状、予防接種法に基づき公費負担される定期接種ではありません
  • 保険適用はなく、任意接種に位置づけられているため、接種料金は全額自己負担となります。
  • 50歳以上の方に推奨(有効と)されており、生ワクチン「ビケン」と不活化ワクチン「シングリックス」の2種類があります。
  乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」 乾燥組換え帯状疱疹ワクチン「シングリックス筋注用」
予防効果 約50~60% 50歳以上では97.2%、70歳以上では89.8%
持続期間 接種から7年程 接種後4年目まで確認されている
副反応 局所反応(約50%)、全身反応(約4%) 局所反応(約80%)、全身反応(約60%)
接種回数 1回 2回
接種料金 1回8,000円程度 1回20,000円以上、2回では40,000円以上

 

  • このワクチンは、現在、国で定期接種化を検討しているワクチンのひとつですが、期待される効果や導入年齢に関して検討が必要とされています。
  • ワクチン接種にあたっては、「かかりつけ医」などによくご相談ください。

お問い合わせ

部署名:保健医療部感染症等対策室感染症対策課

電話:078-362-3264

FAX:078-362-3933

Eメール:kansentaisaku@pref.hyogo.lg.jp