豊岡健康福祉事務所感染症発生動向調査週報
このページは感染症発生動向調査事業に基づき、豊岡健康福祉事務所管内(豊岡市・香美町・新温泉町)を中心とした地域の感染症の発生状況を毎週情報提供し、感染予防についての注意喚起を行っています。
2024年第50週(12月9日~12月15日)の管内の感染症発生動向情報をお送りします
今週のcontents
- 定点把握感染症について〈定点あたり報告数の多い感染症〉
- インフルエンザについて
- 感染性胃腸炎について
- 年末年始に海外へ渡航される皆様へ
1.定点把握感染症について〈定点あたり報告数の多い感染症〉
感染症
|
定点あたり報告数
|
増減
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50週
|
49週
|
インフルエンザ |
10.88 |
6.0 |
↑増加 |
感染性胃腸炎 |
5.4 |
5.8 |
↓減少 |
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 |
3.8
|
1.2
|
↑増加 |
COVID-19 |
2.88 |
1.13 |
↑増加 |
手足口病 |
0.6 |
3.8
|
↓減少 |
2.インフルエンザについて
- 今週、管内の定点あたりの患者数は10.88人(先週6.0人)と増加し、注意報レベル(開始基準値10)となりました。
- 臨時休業の施設別発生報告では幼稚園で休園1件、その他の学校で学年閉鎖1件の報告がありました。
- 季節性インフルエンザは流行性があり、短期間に多くの人へ感染が拡がります。例年は12月~3月が流行シーズンです。
- インフルエンザは発症前日から発症後3~7日間は鼻やのどからウイルスを排出すると言われており、ウイルスを排出している期間は、外出を控える必要があります。
- 排出されるウイルス量は解熱とともに減少しますが、解熱後もウイルスを排出するといわれており、咳やくしゃみ等の症状が続いている場合には、マスクを着用する等、周りの方へうつさないよう配慮しましょう。
- 感染予防にはこまめな換気が大切です。冬場は窓開けを行うと、一時的に室内温度が低くなるので、暖房器具を使用しながら、換気を行ってください。
- 短時間に窓を全開にするより、一方向の窓を少しだけ開けて常時換気を確保する方が室温変化を抑えられます。暖房によって室内・室外の温度差が維持できれば十分な換気量を得られると言われています。
- 引き続き、手洗いうがいの励行、マスクの着用、咳エチケットなどの基本的な感染対策を継続しましょう。
【関連ページ】
厚生労働省HP
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/infulenza/QA2024.html
3.感染性胃腸炎について
- 今週、管内の定点あたりの患者数は5.4人(先週5.8人)と減少しました。
- 感染性胃腸炎とは、細菌やウイルスなどの病原体による感染症です。ウイルス感染による胃腸炎が多く、毎年12月中旬ごろに発生がピークとなる傾向にあります。
- 保育所や高齢者施設など社会福祉施設などでは集団発生が起こることがありますので特に注意が必要です。
- 感染性胃腸炎の原因となるウイルスには「ノロウイルス」「ロタウイルス」「サポウイルス」「アデノウイルス」などがあり、おもな症状は腹痛、下痢、嘔吐、発熱です。
- ノロウイルスは人の腸管内で増え、患者のふん便や嘔吐物には1グラムあたり100万から10億個もの大量のウイルスが含まれており、少量でも感染力が強いことが特徴で、手指や食品を介して経口で感染し、人の腸管で増殖します。
- 感染すると24~48時間で、下痢、吐き気、嘔吐、腹痛、発熱などの症状が出現し、症状が1~2日続いた後、健康な人は回復します。
- 症状の回復後でも1週間程度、長い場合は1ヶ月にわたり、ふん便中にウイルスが排泄される場合があるので注意が必要です。
- 感染拡大を防ぐためには、食事前や排泄後、調理前、患者の汚物処理やおむつ交換を行った後は、石けんと流水でしっかり「手洗い」を行いましょう。
【関連ページ】
兵庫県HP
https://web.pref.hyogo.lg.jp/kf16/hw12_000000035.html
4.年末年始に海外へ渡航される皆様へ
- 海外には日本で発生していない感染症がたくさんあります。
- 海外渡航を計画するときは、旅行先の感染症情報を収集し、適切な感染予防を心がけてください。
- 厚生労働省のホームページでは、最新の感染症情報を確認することができ、予防接種相談窓口の連絡先なども載っています。「海外安全ホームページ」や「FORTH」では、国・地域別に感染症情報を調べることができ、旅行先の情報を簡単に見つけることができます。
- 帰国時に発熱、咳、発疹、下痢などの症状等、体調に不安がある場合や動物に咬まれた、蚊に刺されたなど渡航先での出来事で健康上心配なことがあったら、空港や港に設置されている検疫所へ相談しましょう。
- 感染症には、潜伏期間が数日から1週間以上と長いものもあり、渡航中や帰国直後に症状がなくても、しばらくしてから具合が悪くなる場合があります。その場合は、医療機関を受診し、渡航先、滞在期間、現地での飲食状況、渡航先での活動内容、動物との接触の有無、ワクチン接種歴などについて必ず伝えてください。
【関連ページ】
厚生労働省HP
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou18/index_00003.html
グラフ・データで見る管内の感染症情報(2024年50週)
小児科定点(グラフ)インフルエンザ定点(グラフ)(PDF:668KB)
兵庫県保健所別データ(PDF:35KB)
兵庫県感染症発生動向調査週報(PDF:587KB)