更新日：2023年12月8日

請願 第13号

令和5年12月8日配付

文教常任委員会付託

全ての子供たちへの行き届いた教育を目指し、35人以下学級の前進、教育費の軽減、教育条件の改善を求める件

1　受理番号　第13号

2　受理年月日　令和5年12月1日

3　紹介議員　久保田　けんじ

4　請願の要旨

　2021年度から5年計画で小学校の35人学級が実施されることになったが、コロナ禍のもとで明らかになった県民の願いは、20人程度の授業ができるような学級編成を中学校・高校も含め直ちに進めることである。

　国は「GIGAスクール構想」に基づく教育のICT化のために多額の予算を付けているが、一人ひとりの子供が大切にされる、行き届いた教育を実現するために急ぐべきは、教職員定数の抜本的改善である。これは、深刻な教職員の未配置「教育に穴があく」問題の解決のためにも、教職員の長時間過密労働の解消のためにも、不可欠で喫緊の課題である。

　子供たちは、明日の兵庫を担う地域の宝である。少子化の進行や兵庫からの人口流出が危惧されている今、豊かな学校教育や子育てしやすいまちづくりのための方策は喫緊の課題である。

　特に、学校における少人数学級は、子供たちのすこやかな成長発達のために必要不可欠な教育条件である。兵庫県における少人数学級（35人学級)は「兵庫型学習システム」の導入で、中学校の35人学級(1学年に限り)が実施できることになったが、実施中学校は少なく不十分のままで、小学校5・6年、中学校、高校は40人学級のままである。また、昨年3月、兵庫県教委は県立高校28校を13校に再編する計画を発表したが、該当校に関わる子供や保護者、地域住民に十分な説明も行っておらず、県民との合意形成もなく一方的な統廃合計画を断行しようとするその姿勢に兵庫県民から反対や不安の声が上がっている。

　子供の家庭における経済格差が教育格差にならないような保護者負担の軽減も行政の大きな課題である。安心して子育てができるようになれば、兵庫の未来も明るいものになるであろう。私たちは、「こころ豊かで自立する人づくり」を目指す兵庫県だからこそ、全国に先駆けた教育予算増と教育条件の改善を一層進められるよう願っている。

　よって、下記事項について要望する。

記

1　国及び兵庫県の責任で、小・中学校、高校での35人以下学級を早期に実現するとともに「20人学級」を展望して、少人数学級を更に前進させること。

2　県立全日制高校の統廃合計画を凍結し、地域の高校を守り維持することで、教育の機会均等を保障すること。

3　お金の心配なく学べるよう、学校教育に関わる保護者負担を軽減し、教育予算を増額すること。

4　高校の学費無償化を実施すること。

5　私学助成を増額して、保護者負担を軽減すること。

6　必要とする全ての高校生・大学生に対する返済不要の県独自の「給付型奨学金」をつくること。

7　過大、過密を解消できるよう特別支援学校を更に増設すること。また、施設、設備を充実させること。小・中学校では、特別支援学級の定数を更に改善すること。