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更新日:2024年3月22日
南海トラフ巨大地震等の大規模災害への対策強化を求める意見書
我が国では近年、気候変動の影響等により毎年のように全国各地で大規模な自然災害が発生している。そして、本年1月1日に発生した能登半島地震においては、これまでの対策をもってなお甚大な被害が発生し、尊い人命が喪われた。
国においては、令和2年12月11日に閣議決定された「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」により令和7年度までの5か年で重点的・集中的に国土強靱化の取組を進めてきたことに加え、令和5年7月28日には新たな国土強靱化基本計画を閣議決定し、基本方針としてデジタル等新技術の活用による国土強靱化施策の高度化と地域における防災力の一層の強化を新規に加えている。
今後、南海トラフ巨大地震などによる大規模災害も予想される中、新たな国土強靱化基本計画に基づく災害対策を確実に遂行するためには、十分な予算を確保するとともに、このたびの教訓も踏まえ、更なる備えを進めることが急務である。
よって、国におかれては、下記の事項に取り組まれるよう強く要望する。
記
1 災害発生直後の被災状況を的確に把握するため、ドローンによる空撮やレーザースキャナによる図化等、デジタル技術の活用を早急に推進すること。
2 各自治体のシステムの現状・課題・取組を把握しながら、国、都道府県、市町村間のみならず、災害対応に関係する消防、警察、自衛隊等の機関とも情報収集・共有を図り、迅速かつ的確な意思決定を支援する全国統一の防災情報システムを早急に構築すること。
3 災害情報の一元化を図り事前防災から復旧・復興までの一連の災害対策を担う専門性を有した司令塔組織としての防災庁を兵庫県に創設すること。
4 改正国土強靱化基本法を踏まえ、「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」終了後も引き続き国土強靱化を推進するため、別枠で予算を確保すること。
5 令和6年度末に期限を迎える緊急浚渫推進事業債及び令和7年度末に期限を迎える緊急防災・減災事業債、緊急自然災害防止対策事業債について、事業期間を延長すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和6年3月22日
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
内閣官房長官
総務大臣 様
財務大臣
国土交通大臣
国土強靱化担当大臣
内閣府特命担当大臣(防災)
兵庫県議会議長 内藤 兵衛
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