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更新日:2024年3月22日

意見書 第29号

人間中心の信頼できるAI(人工知能)の構築を求める意見書

 

 近年、ChatGPTに象徴される生成AIの進展は目覚ましく、社会経済や医療・介護、教育、日々の生活に至るまで、今後のAIの利活用による計り知れない恩恵の広がりや経済成長、社会の大変革が期待される一方、著作権や個人情報保護などの課題、雇用に対する不安、フェイクニュース、AIの悪用や機密情報の漏洩など様々なリスク、私たちの想像を超えるような社会的影響などに対する懸念や不安も広がっている。そうした中で、目指すべきは人類を物心両面で豊かにする手段として、新たな価値を創造する「人間中心の信頼できるAI」の構築であり、“誰一人取り残されないデジタル社会”の理念に包含された、“AIを適切に利活用することの出来る人間社会”の実現である。

 この「AIの適切な利活用」に向けては、様々なリスク対応はもとより、可能な限り次のAIを巡るシンギュラリティ(技術的特異点)にも耐え得るような安全性や信頼性の向上を図るための対策やガバナンス、法整備などを着実に進める必要がある。また、信頼性を前提としたデータ連携基盤の構築、計算資源や高品質データの整備・拡充等による研究・開発基盤の強化等の環境整備など日本の国際競争力の向上、AIの透明性や信頼性確保に向けた取組を進めることが重要である。さらに、それらを支えるAI人材、また各分野でAIを使いこなせる人材の育成・確保が不可欠である。

 よって、国におかれては、人間中心の信頼できるAIの構築を目指して、今後のAI政策を進め、我が国ひいては世界の人類とAIの共存に向けた様々な施策を着実に推進していくことを求める。

 

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 

令和6年3月22日

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
内閣官房長官   様         
総務大臣
財務大臣               
文部科学大臣
デジタル大臣

兵庫県議会議長  内藤 兵衛

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