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1945年3月には神戸大空襲で屋根・内部が消失、また、1985年4月には迎賓館としてフランスルネサンス様式への復元を目指した大改築が行われており、創建当時から「今も残っているものは何か」という疑問が生まれます。
それは、外塀であり、また、現在はモルタルで見ることができませんが、創建当時から守られてきた「壁の中の赤レンガ」です。
設計者の山口半六氏は、フランスで建築技術とともにレンガ製造技術を学んだ後、文部省に入省し、第一高等中学校から第五高等中学校まで、数多くの教育機関の校舎建築を手掛けました。
現存する旧第四高等中学校(金沢市)や旧第五高等中学校(熊本市)の校舎は、それまで主流であった木造建築に代わり、赤レンガ造りが採用されています。第4代兵庫県庁舎では、赤レンガの上にモルタルが塗られていますが、
これは、神戸新聞文化生活部編集『ひと萌ゆる―知られざる近代兵庫の先覚者たち』によれば、県庁舎にふさわしい重厚な外観を表現するため、赤レンガ造でありながら石造建築の趣を生み出す工夫であったとされています。

壁のモルタルの中の赤レンガ
1985年の迎賓館への改築時の写真で、赤レンガを組み上げて外壁や内壁を造る組積(そせき)構造を確認することができます。
内壁の赤レンガは取り除かれましたが、外壁は裏側から鉄筋コンクリートで補強されていることが分かります。

赤レンガによる内部構造

赤レンガの内壁の撤去

赤レンガを鉄筋コンクリートで補強
現在、壁の中の赤レンガを見ることはできませんが、改築時に撤去した赤レンガを東庭園のベンチとして再利用しており、創建当時の外壁の面影を感じていただくことができます。
また、同じ東公園には、当時の石材を利用したベンチがあり、また、南玄関などのランプも、かつて南庁舎で使われていたものを保存活用しています。

赤レンガのベンチ

階段石材のベンチ

南玄関のランプ

旧南庁舎の南玄関のランプ
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