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更新日:2022年9月13日

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協働のための広報 兵庫県 広報ガイドライン Hyogo Public Relations Guidelines

 

「パンフレット」 パンフレットはチラシと違う役割を意識する。

事務的内容か、惹きつける内容か

パンフレットはチラシの詳細版と考えがちですが、チラシとは異なる役割を意識して制作することが必要です。原則、チラシは内容に興味を持っているかどうかに関わらず不特定多数の人が対象になり、パンフレットはある程度興味がある人が対象だからです。

パンフレットの役割は、相手が手にした時にどれくらいの割合で次のアクションに進もうとしているかによって変わります。例えば、ほぼ次のアクションに進もうとしている相手が手にする場合、手続きや申し込みの手順、その方法にページとスペースを割きます。次に進んでいく際の安心感をカタチにします。

次のアクションへ進む割合が50%以下、まだ迷っている方へ訴求する場合は、パーセンテージを上げるための判断(発信側としては惹きつける)材料にページとスペースを割きます。自分の手元にあるパンフレットでゆっくり判断できるという安心感を作ります。

いずれにしても、重要なのは「安心感」。相手が次のアクションへ進む割合をしっかり想定したうえでの「安心化」の訴求が重要になります。

 

長く所持したいと思える表紙

表紙を考える際、中頁に何が書いてあるかを表現(わかりやすく)すること、もしくは手にとってもらうインパクトを考えてしまいがちです。しかし、前述のようにパンフレットはすでに興味を持っている人が手にするものと考えれば、大切なことは別にあります。それは「長く所持してもらう」こと。「次のアクションへ進むため、ゆっくりしっかり判断するために長く所持したい」そんな風に感じてもらえるような表紙を考えます。

 

最初の見開きでテンションを上げる

複数ページある印刷物のやっかいなのは、順番に情報を認識する点。最初の見開きでテンションが下がれば、以降のページを見てもらう際の距離が遠くなります。特に相手を惹きつける必要があるパンフレットの場合は、表紙をめくった最初の見開きに最新の注意を払います。ここでテンションを上げてもらい、前のめりに以降のページ進んでもらえるように考えます。

 

見出し読みを可能にする

読まれない前提」でも書きましたが、パンフレットでは特に見出しに注意を払います。次のアクションへ進む、もしくは判断するために、理解が容易な紙面が必要です。全ページを見出し読みして安心してもらい、必要な箇所から熟読してもらえるようなストーリーを描いて構成します。

 

 

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column Chapter-3-
書体とイラストの注意点

自主制作のチラシ等でよく使われるポップ体系のフォント。堅苦しさを取り除き、受信側との距離を縮める意図だとは思いますが、一方で信頼性を著しく損ないます。原則、書体で雰囲気を作ることは考えない。意図する雰囲気は言葉遣いと写真などの素材で作り出すようにします。書体はスタンダードなゴシックの太い細いの使い分けで基本的に十分です。(明朝も取り扱いが難しいので)イラストについても、インターネット上にあるフレンドリーなフリー素材の乱用は避けたいものです。理由は書体と同じく、精度が低いために信頼性を損ないから。どうしてもフリーのイラストが必要な場合は「シルエットもの」をお勧めします。