令和6年12月県民局長メッセージ(淡路県民局 川井史彦)
12月になり、兵庫県でも季節性インフルエンザの流行期に入りましたが、農畜水産業が盛んな淡路島では「鳥インフルエンザ」への警戒と対応も重要となっています。
今年度、兵庫県内では鳥インフルエンザはまだ発生していませんが(12月4日時点)、全国的には、家きんでは過去最多の発生となった令和4年に匹敵するペースで発生が報告されています。
農林水産省HP(外部サイトへリンク)
淡路地域では、現在、採卵、肉用合わせて約50万羽の鶏が飼養されています。不測の事態に備えるため、淡路県民局では11月26日に、10万羽以上の大規模農場での鳥インフルエンザ発生を想定して、対策地方本部設置及び運営の机上訓練を実施しました。訓練では、通報から防疫措置開始までの各段階における、各班の役割ごとの行動確認を行うとともに、不足の事態やその対応策等の検討を行いました。
~鳥インフルエンザとは~
鳥インフルエンザは、A型インフルエンザウイルスが引き起こす鳥類の病気で、感染した渡り鳥等の野鳥やウイルスが付着した小動物が鶏舎に侵入することなどで、鶏などに感染します。
野鳥からの感染
隙間などからの小動物の侵入
ウイルスには、「高病原性」や「低病原性」などの種類があり、高病原性鳥インフルエンザに感染すると、家きんの多くが死んでしまいます。農場からの通報を受けた家畜保健衛生所の獣医師が、農場での簡易検査、さらに検体を持ち帰っての遺伝子検査を行い、陽性が確認されると「疑似患畜の決定(感染確認)」となります。感染が確認された場合、家畜伝染病予防法に基づき、発生した農場の飼養家きんの殺処分、焼却又は埋却、消毒、移動制限など必要な防疫措置を実施します。 |
感染の未然防止も重要
感染後の対応とあわせて、感染を未然に防ぐことも重要です。淡路家畜保健衛生所が中心となって、農場内の消毒や野鳥の侵入防止対策等の徹底について獣医師等が各農場への助言にあたっています。
消毒の実施
壁等の破損箇所の修繕
専用の服や靴の使用
県民の皆様へのお願い
鳥インフルエンザの発生が確認された農場の家きん、鶏卵などが市場に出回ることはありません。
また、鶏卵や鶏肉を食べることによって、人が感染した例は世界的にも報告がなく、通常の野鳥観察では、人には感染しないと考えられます。
県民の皆様には正しい情報に基づいた、冷静な対応をお願いします。
あわせて、鳥インフルエンザだけでなく、令和5年に島内で発生した豚熱も含め、重大家畜感染症が疑われる事案が発生した場合には、速やかに淡路家畜保健衛生所(電話番号0799-45-2411)への連絡をお願いします。
少し前までは暑い暑いと言っていましたが、気が付けば最低気温が10度以下に…
三熊山の麓にある公舎には、日光が全く当たらなくなりましたが、「三年とらふぐ」や「淡路温州みかん」など御食国の旬を楽しんで乗り切りたいと思います。
これまでの局長メッセージ