兵庫県立がんセンターの基本設計概要
がんセンターは、最先端のがん医療の提供など、引き続き県内がん医療のリーディングホスピタルとしての役割を果たしていくことになっている。この度「兵庫県立がんセンター建替整備基本計画(R3.2)」に基づき、基本設計を取りまとめた。
1 新病院の基本方針
- 最先端のがん医療の提供
- がん診療を行う医療機関への教育・研修等の実施
- 他の県立病院や地域医療機関と綿密に連携した、総合的ながん医療の充実治験や臨床試験などの先進的医療の推進
- 患者サポートセンターにおけるがん医療相談体制の充実など社会的支援の実施
2 新病院の規模
- 診療科目23診療科
- 病床数360床(一般病床333床、緩和ケア病床15床、集中治療病床12床)
3 施設計画
- 建設場所明石市北王子町(現がんセンター北側旧県立明石西公園)(敷地面積40,186平方メートル)
- 構造規模等(予定)
- (1)病院棟
鉄筋コンクリート造(免震構造)、地上7階・塔屋1階、延床面積38,750平方メートル、高さ38.5m
- (2)放射線治療棟
鉄筋コンクリート造(耐震構造)、地上3階、延床面積1,950平方メートル、高さ24.0m
- (3)その他施設(PFI(BOT方式)により整備)※
平面・立体駐車場(490台程度)、付帯施設
- ※患者等へのサービス向上、効率的な駐車場運営を行うため、民間事業者の資金とノウハウ等により施設を整備し、維持管理・運営を委ねる。
4 概算事業費
338億円※(建設工事費285億円※、医療機器整備費45億円、設計監理費約8億円)
※建設資材の価格上昇等の影響により約100億円を追加で計上
5 設計上の主な特徴
- 患者の動線を第一に考えた病院の設計
- (1)利用者が多い1階と2階の昇降箇所を複数にすることにより、移動距離を短縮し、患者負担を軽減
- (2)入院患者の重症化の防止や術後の集中的ケアに対応できるよう、スタッフステーションから病室への視認性の高いダブルH型の病棟を採用[5~7F]
- (3)ベッドごとに窓を設け、解放感のある療養環境を提供
- (4)大きな面積を占めるリニアック及びエネルギーセンターを別棟化することで、その他の機能をコンパクトにまとめて動線を短縮し、移動の負担を軽減
- 最先端のがん医療の提供
- (1)手術・臨床検査部門と研究部門を同一フロアにまとめ、医療と研究が緊密に連携できる環境を整備
- (2)将来のがん医療の高度化に対応できるよう、増築による機能拡張が容易となる部門の配置及び階層の構成
- 感染症への対応
- (1)がん診療の機能維持のため、トリアージ室の充実や感染症患者の受け入れに備えた、対応個室の整備など、院内に感染症を持ち込ませない水際対策を強化
6 整備スケジュール
2021年度(令和3年度)~2023年度(令和5年度):基本設計・実施設計
2023年度(令和5年度)~2025年度(令和7年度):建設工事、竣工
2026年度(令和8年度):開院
7 関連資料
基本設計概要(PDF:301KB)(別ウィンドウで開きます)