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更新日:2022年3月24日
出産育児一時金の増額を求める意見書
厚生労働省によると2019年度の出産費用が正常分娩の場合、全国平均額は約46万円で、室料差額等を含む費用の全国平均額は約52万4,000円となっている。出産にかかる費用は年々増加し、費用が高い都市部では現在の42万円の出産育児一時金の支給額では賄えない状況になっており、平均額が約62万円と最も高い東京都では、現状、出産する人が約20万円を持ち出している計算となる。
国は、2009年10月から出産育児一時金を原則42万円に増額し、2011年度にそれを恒久化、2015年度には一時金に含まれる産科医療補償制度掛金分3万円を1.6万円に引下げ、本来分39万円を40.4万円に引き上げた。2022年1月以降の分娩から産科医療補償制度掛金を1.2万円に引下げ、本人の受取額を4,000円増やすとともに、医療機関から費用の詳しいデータを収集し実態を把握した上で、増額に向けて検討することとしている。
一方、令和元年の出生数は約86.5万人で、前年に比べ約5.3万人減少し過去最少となった。少子化克服に向け、安心して子供を産み育てられる環境を整えるためには、子供の成長に応じた、きめ細かな支援を重ねていくことが重要であり、一時金はその大事な一手であると考えられる。
少子化対策は、わが国の重要課題であり、子育てのスタート期に当たる出産時の経済的な支援策を強化することは欠かせない。
よって、国におかれては、現在の負担に見合う形に出産育児一時金を引き上げるよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和3年10月22日
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
内閣官房長官
総務大臣 様
財務大臣
厚生労働大臣
内閣府特命担当大臣
(少子化対策)
全世代型社会保障改革担当大臣
兵庫県議会議長 藤本 百男
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