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「指定濫用防止医薬品」に関する制度改正
近年、若年者を中心に風邪薬等の一般用医薬品の濫用が拡大している背景から、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)の一部改正により、これまでの「濫用等のおそれのある医薬品」が「指定濫用防止医薬品」として新たに法律上に規定され、販売時の規制が設けられました。主な改正内容の概要は、以下のとおりです。詳細については、関連通知をご確認ください。
指定濫用防止医薬品の指定(法第36条の11第1項)
濫用した場合に中枢神経系の興奮若しくは抑制又は幻覚を生ずるおそれがあり、その防止を図る必要がある医薬品として厚生労働大臣が薬事審議会の意見を聞いて定める医薬品を「指定濫用防止医薬品」とされました。
令和8年2月13日時点で指定された医薬品は、以下に掲げるもの、その水和物及びそれらの塩類を有効成分として含有する製剤(外用剤を除く)です。
- エフェドリン
- コデイン
- ジヒドロコデイン
- ジフェンヒドラミン
- デキストロメトルファン
- プソイドエフェドリン
- ブロモバレリル尿素
- メチルエフェドリン
販売方法について(規則第159条の18の6)
購入者(又は譲り受けようとする者)の年齢及び購入(譲り受ける)数量によって、指定濫用防止医薬品の販売方法が異なります。
| 購入又は譲り受けようとする者の年齢 | |||
|---|---|---|---|
| 18歳未満 | 18歳以上 | ||
| 購入または 譲り受ける数量 |
複数、大容量 | 販売禁止 | 対面orオンライン(注2) |
| 小容量(注1) | 対面orオンライン | 対面、オンラインor通常のインターネット販売等 | |
- (注1)省令及び告示で定める数量として、5日分(風邪薬・解熱鎮痛薬・鼻炎用内服薬は7日分)以下の用法・用量の成分量を含む1包装単位を小容量とする
- (注2)ビデオ通話など、映像と音声によるリアルタイムでの双方向通信のこと
販売時に求められる対応
薬局開設者、店舗販売業者又は配置販売業者は、以下のとおり対応しなければなりません。詳細は、関係通知をご確認ください。
情報提供の実施(法第36条の11第1項、規則159条の18の2及び3)
販売に従事する薬剤師又は登録販売者(薬剤師等)に、以下の事項を書面を用いて情報提供させ、当該情報提供の内容を理解したこと及び質問の有無について確認させてください。
- OTC医薬品としての区分に応じて情報提供事項が努力又は努力義務として規定されている事項
- 指定濫用防止医薬品の濫用をした場合に保健衛生上の危害が発生するおそれがある旨
情報提供の確認事項(法第36条の11第2項、規則159条の18の5)
購入者に対し薬剤師等に以下の事項を確認させてください。
- 年齢
- 他の薬剤又は医薬品の使用の状況
- 購入しようとする者が18歳未満である場合には、当該者の氏名
- 当該製品及び他の指定濫用防止医薬品の購入又は譲受けの状況
- 厚生労働大臣が定める数量を超える数量(外部サイトへリンク)の購入又は譲受けに該当する場合、その理由
- 適正な使用であることを確認するために必要な事項
- その他情報提供を行うために確認が必要な事項
陳列の方法について(規則第218条の5、薬局等構造設備規則第1条第1項第13号及び14号、薬局等構造設備規則第2条第1項第13)
第2類医薬品又は第3類医薬品である指定濫用防止医薬品を陳列する場合は、以下のいずれかの方法により陳列しなければなりません。
- 陳列設備から1.2m以内の範囲に購入者が進入することができないよう必要な措置が採られていること。
- 鍵をかけた陳列設備又は購入者が直接手の触れられない陳列設備に陳列すること。
- 情報提供設備から7メートル以内の範囲に陳列し、当該設備にその薬局又は店舗(薬局等)において薬事に関する実務に従事する薬剤師等を「継続的に配置する(注3)」こと。
(注3)配置される薬剤師等は、制度の趣旨を踏まえ、原則として当該薬局等の情報提供設備のある場所において業務を行うこと。
なお、薬局製造販売医薬品、要指導医薬品、第一類医薬品たる指定濫用防止医薬品については、それぞれの区分に基づく陳列の規定を満たすよう陳列を行うこと。
手順書の作成(規則159条の18の7)
次に掲げる手順を記載した指定濫用防止医薬品販売等手順書を作成する必要があります。
- 販売又は授与の方法に関する手順
- 指定濫用防止医薬品を購入し、又は譲り受けようとする者への情報提供や当該者への販売時の確認に関する手順
- 陳列に関する手順
- 厚生労働大臣が定める数量を超えて指定濫用防止医薬品を購入し、又は譲り受けようとする場合や、当該数量以下の数量の指定濫用防止医薬品を頻繁に購入し又は譲り受けようとする場合であって適正な使用を確保することができないと認められる場合その他これに類する場合の対応の手順
- その他適正な販売又は授与に関する必要と考えられる事項に関する手順
手順書については、以下のとおり各関係団体がガイドラインを作成していますので、こちらも併せてご確認ください。
(公社)日本薬剤師会作成(外部サイトへリンク)
(一社)日本チェーンドラッグストア協会作成(外部サイトへリンク)
(一社)全国配置薬協会作成(外部サイトへリンク)
薬局及び店舗における掲示(法第9条の5、法第29条の4、規則第15条の15、規則第147条の12、規則別表第1の2)
指定濫用防止医薬品の販売に関しては、次に掲げる情報を、薬局又は店舗の見やすい場所に掲示する必要があります。
- 指定濫用防止医薬品の定義及びこれに関する解説
- 指定濫用防止医薬品の表示に関する解説
- 指定濫用防止医薬品の情報の提供及び指導に関する解説
- 指定濫用防止医薬品の陳列等に関する解説
- 指定濫用防止医薬品を購入し、又は譲り受けようとする場合は、当該指定濫用防止医薬品の使用について薬剤師又は登録販売者に相談することを勧める旨
ゲートキーパーとしての役割
濫用防止の観点から、上記の購入希望者への確認のやりとり等を踏まえ、薬剤師等が必要であると判断した場合は必要な支援につなぐゲートキーパーとしての役割を果たすことも期待されています。このため、医薬品販売業者においては、こうした場合に対応ができるよう関係者と協力や連携できる体制を整え、必要に応じて以下の資材等も活用してください。
<厚生労働省作成のリーフレット>
~中高生のみなさんへ薬のオーバードーズって何だろう~(外部サイトへリンク)
<ゲートキーパーとしての薬剤師等の対応マニュアル>(外部サイトへリンク)
指定濫用防止医薬品の販売等について(令和7年12月26日医薬発1226第16号)
指定濫用防止医薬品の販売等に係る質疑応答集(Q&A)について(令和8年1月30日厚生労働省医薬局総務課事務連絡)
指定濫用防止医薬品販売等手順書に係る関係団体作成ガイドラインの周知について(令和8年1月30日医薬総発0130第2号)
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第三十六条の十一第一項の規定に基づき厚生労働大臣が指定する医薬品(告示)の適用について(令和8年2月13日医薬発0213第1号)
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則第百五十九条の十八の六第一項の規定に基づき厚生労働大臣が定める数量(告示)の適用について(令和8年2月13日医薬発0213第2号)