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令和6年能登半島地震への対応、県民の安全安心な暮らしを守るための取り組みについて、清水奈緒美広報専門員が聞きました。
清水 1月1日に石川県の能登地方を震源とする最大震度7の地震が発生しました。
齋藤 お亡くなりになった方のご冥福をお祈りするとともに、被災された方にお見舞いを申し上げます。県では速やかに災害警戒本部を立ち上げ、情報収集や県民への避難の呼びかけ、被害状況の情報発信などを行いました。
清水 被災地にはどのような支援をしているのですか。
齋藤 被災自治体ごとに支援する自治体を割り当てるカウンターパート方式で福井県、神戸市と共に珠洲市を支援しています。現地のニーズを基に避難所運営やし尿処理の支援を行う職員の派遣、食料や飲料水、生理用品などの物資搬送などを行っています。阪神・淡路大震災からの創造的復興の経験と教訓を生かし兵庫ならではの支援を続けていきます。
清水 安全安心な暮らしを守る取り組みの一つとして、特殊詐欺対策を進めています。
齋藤 家族を思う気持ちを利用した犯罪を許すことはできません。本県の2023(令和5)年度の特殊詐欺被害額は過去最悪ペースで増加しており、対策は待ったなしの状況です。県警や市町と連携したオール兵庫での取り組みを進めるため特殊詐欺集中対策本部を設置し、スピード感を持って対策を講じています。
清水 具体的にどのような対策なのですか。
齋藤 被害者の約8割が高齢者、被害の約6割が固定電話での通話から発生しています。また、詐欺の電話は通話の録音を警告するアナウンスで切れる事例が多いことが分かっています。そこで、自動録音機能付電話機の普及に向けた、購入に対する補助事業を拡充強化します。
清水 自分は被害に遭わないと考える方も多いと思います。
齋藤 その通りです。人ごとではないと感じていただくために金融機関での普及啓発や被害対策講習会なども実施し、集中的かつ徹底的に対策に取り組みます。
■特殊詐欺緊急総合対策
清水 不登校対策も強化されます。
齋藤 本県の公立小中学校の不登校児童・生徒は22年度末で1万4,000人を超え、過去最多です。県では市町や学校などと一丸となって対策を講じています。川西市の中学校では、校内サポートルームを視察し、子どもの居場所づくりの重要性を感じました。そこで県では、教室に入りづらい子どもたちの状況に応じて対応する専任の支援員の配置を進めます。
清水 専任の支援員がいれば先生方の働き方も変わってきますね。
齋藤 授業の準備に集中できたり、サポートルームで子どもの様子を確認できるため家庭訪問が不要になったりとワーク・ライフ・バランスにも寄与します。
清水 子どもたちにとっても学習環境の選択肢が広がります。
齋藤 慣れ親しんだ学校に安心できる環境を整備することに意味があります。子どもたちが自分に合った学びの場を選べるよう選択肢を広げたいという思いです。学校に行きづらい子どもたちがほっと一息つき、次の一歩を踏み出す勇気や元気を蓄えられる場所を全国に先駆けて提供したいと考えています。
視察では専任の支援員の重要性などについて議論。 |
■不登校児童生徒支援員の配置
校内サポートルームにおいて不登校児童生徒への個に応じた学習や生活の支援などを行う不登校児童生徒支援員を配置
・公立中学校:全ての学校に1人、公立小学校:4校に1人(いずれも指定都市立を除く)
※2月定例議会の当初予算議決をもって実施
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