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鳥谷敬さん
元プロ野球選手
普段は集中して聞こえないのに。
近くにいる家族からの支えはもちろんありますけど、やっぱり甲子園球場での声援は力になりますね。
でも、打席に入っている時や守備をしている時は集中しているのでほとんど音が聞こえてなくて。そんな普段聞こえていないお客さんの声が2回だけ聞こえたことがあるんです。鼻にボールが当たった次の日に代打で出た瞬間と、千葉ロッテマリーンズに移籍後の甲子園での試合に代打で出た瞬間。いつも通り集中していたのにその2回だけは聞こえるぐらいの大きな声援でした。鼻にボールを受けて代打で出た時なんかは、もう球場が揺れるというか、地響きのようなそんな感じがしました。
グラウンドでショートを守っている時に、自分と同じ目線にファンの方がいる球場って甲子園以外になくて、ファンとの距離が近い甲子園での応援の聞こえ方は特別だと思います。
努力と言うより必要なことを続けていただけ。
グラウンドに立ち続けるっていうのは、簡単なようで難しい。ケガをしても成績が悪くても連続出場したのは、その日しか観戦に行けない方がいる中で、ファンの方がいつ観に行っても、いつも出場している選手でありたいっていう思いはありましたね。そのために努力をしていたという自覚はなかったですけど、自分がグラウンドに立つために必要なことを毎日ひたすら続けていたら、結果に繋がったという感じですね。
僕はストイックだと言われますが、子どもの頃からたくさん練習してきた訳ではないです。家でバットを振ったり、壁当てしたりとかもなかったですね。大学生でプロ野球選手になると決めて、活躍するために今やるべきことは何かを考え、練習するようになりました。
野球を辞めたいなんてしょっちゅう思っていて、特に中学生の時はケガばかりで、膝の成長痛もひどくて、ほとんど野球ができなくて。それでも続けてきたのは、「自分でやると決めた野球だけは続けろ」と親に言われたからですね。小さい時からの教えで、自分でやると決めたなら最後までやりなさいと言われていて、ある意味、親からのエールですかね。
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