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農業農村整備が社会に与える効果や影響、また兵庫県で取り組む意義とは何か。 |
農業農村整備とは、農業を営む農村地域において効果を発揮するものであり、主に以下3つの役割を担っています。
【1】農業生産を支える農地・水路の整備
【2】農村地域の人と財産を守る防災対策
【3】農村での共同活動が生み出す地域の活性化
兵庫県で取り組む具体的な内容については別ページ(総合土木職(農業土木分野)の仕事内容)でお伝えします。
ではなぜ、農業農村整備を公共事業で取り扱うようになったのでしょうか。少し掘り下げてみます。
『食料は人間の生命の維持に欠くことができないものであるだけでなく、健康で充実した生活の基礎として重要なものです。全ての国民が、将来にわたって良質な食料を合理的な価格で入手できるようにすることは、国の基本的な責務です。(農水省HP抜粋)』
とあるように、行政の立場で食料安全保障の観点から国民の食料確保のため、継続的かつ安定的に供給できる「環境」を整備する必要があります。
さてその「環境」とはどこを指しているでしょうか。
それはもちろん「農村地域」です。つまり食料生産の場である農村地域の整備を実施することは食料の安定供給に繋がることから、公共事業として取り扱われています。
食料の安定供給には生産基盤となる農村地域が正常に機能しなければ決して実現しません。
農業農村整備は、話し合いによる地域の合意形成のもと農業の生産基盤を強化し、地域のコミュニティ機能を向上させることから、農村地域の維持・発展に貢献しています。
つまり、人間社会においてその生命の源となる食料の供給に寄与する農業農村整備は、人類の維持・発展の面から見ても非常に重要な役割を担っており、その社会貢献度は計り知れないものなのです。
前項で解説した農業農村整備の社会的役割について、兵庫県では以下の理由により十分に果たすことができます。
兵庫県は南は瀬戸内海及び太平洋に続く紀伊水道、北は日本海に面し、中央部には中国山地が東西に横たわり高原・平野が生み出す豊かな自然を有しています。また、摂津(神戸・阪神)、播磨、但馬、丹波、淡路といった5つの地域で構成されており、多様な文化と自然環境のもと、各地域の気候や風土、特徴を活かした農林水産業が営まれています。
その一方で人口の多い神戸・阪神地域を有する消費県でもあり、食料自給率(2019年度)はカロリーベースで15%(全国38%)、生産額ベースで38%(全国66%)と全国よりも低い水準となっています。
【出典】ひょうごの農2022
淡路島の農村地域 | 神戸の都心部(「神戸三宮駅」「三ノ宮駅」周辺) |
兵庫県は豊かな自然環境に恵まれながらも、社会活動が活発に行われることから、まさしく「日本の縮図」といえます。この活発な社会活動を支えるためにも、安定的な食料の確保が望まれることから、農業農村整備を推進し、農村地域の生活基盤を強化していくことは非常にやりがいがあり、重要な仕事です。つまり、兵庫県は「未来へ繋がる農業へ挑戦していく県」であり、農業農村整備を通して、やりがいや達成感を感じることができます。
風土に根ざした農業 |
北部(但馬):ホタルイカやズワイガニなどの水産物 |
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食料生産基地として重要な地域 |
農業産出額は1,509億円(全国22位)で、近畿地方(6府県)の32%
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稲作主体の営農 | 耕地面積は72,800ha(全国16位)のうち水田面積は66,700ha(全国12位) 耕地面積に占める水田割合は92%(全国の平均が54%) 農業用水の約半分を「ため池」が担う ため池数はR3.12時点で22,107箇所(全国1位) ※出典:ひょうごの農2022 |
ほ場整備実績が豊富 |
ほ場整備面積は44,090haであり、整備率は78.5%(44,643/56,200ha) |
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