兵庫県ため池の保全等に関する推進方針
ため池等のめざすすがたの実現に向けて、適正な管理の徹底により、農業用水の安定的な供給及び災害の未然防止を図るとともに、ため池等が有する多面的機能の発揮の促進に必要な事項について定めた「ため池の保全等に関する条例」を平成27年3月に制定しました。
「ため池の保全等に関する条例」に基づき、ため池等の適正な管理と多面的機能の発揮の促進に向けた取組を県民一人ひとりがそれぞれの立場で実践していくことを「ため池保全県民運動」として展開しています。
この運動を全県で展開するため、基本的な施策の方向性や項目を示す「ため池の保全等に関する推進方針」を平成28年3月に策定し、「まもる」「いかす」「つなぐ」の3つの基本方針に基づく推進方策を定めています。
平成28年度から令和4年度までを第1期推進期間として施策を展開し、推進方針策定後の社会情勢の変化やこれまでの施策達成状況等を踏まえて、令和5年7月に第2期推進期間(令和5~7年度)における重点施策項目を定め、優先的に推進していきます。詳細は第2期推進期間のリーフレットをご覧ください。
第2期推進期間の推進方策
- 「まもる」-適正な管理
- (1)管理者意識の向上と施設点検の着実な実施
- (2)緊急に対策を講じるべき施設の防災対策の実施
- (3)減災・避難対策の推進
- (4)管理体制の維持・強化
- (5)水難事故防止対策の推進
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- 「いかす」-多面的機能の発揮の促進
- (6)地域防災機能の向上
- (7)生物多様性の保全と景観形成の向上
- (8)ため池等の資源を活かした地域活性化の推進
- (9)多面的機能の理解の促進
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- 「つなぐ」-次世代への継承
- (10)情報の記録管理と歴史文化の伝承
- (11)県民に届く広報活動の推進
- (12)次世代を担う人と組織づくりの推進
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- 第2期推進期間(令和5~7年度)のリーフレット
- 第2期推進期間で優先的に推進する主な施策
- 水難事故防止対策
- ため池水位監視システム等のICT技術の活用
- 外来生物対策等による生物多様性の保全
- 次世代を担う人材育成、組織づくり
- 【参考】第1期推進期間(平成28~令和4年度)のリーフレット等
【参考】主な取組
「まもる」
- ため池防災工事等推進計画
人命に被害を及ぼすおそれのあるため池については「防災重点農業用ため池に係る防災工事等の推進に関する特別措置法」により「防災重点農業用ため池」に指定し、決壊リスクが高いものから優先的に改修等の整備に着手。
- ため池保全サポートセンター
整備着手までの間の適正管理を徹底するため、「淡路島ため池保全サポートセンター」を平成28年に開設。
→「淡路島ため池保全サポートセンター」
また、淡路地域以外の区域を担当する「兵庫ため池保全サポートセンター」についても平成30年に開設し、現地パトロールや管理者への指導・助言を実施。
→「ため池保全サポートセンター」
- ため池監視システムの導入
ため池の水位等の監視にICT技術を活用した「ため池監視システム」の導入を進めます。
→ため池監視システムの概要(PDF:1,021KB)(別ウィンドウで開きます)
→ため池監視システム導入アニュアル(PDF:4,262KB)(別ウィンドウで開きます)
→ため池監視システムの取組事例と製品紹介(PDF:2,837KB)(別ウィンドウで開きます)
- 「ため池ベントナイトシート工法設計・施工マニュアル」の策定
従来のため池改修工法に加え、盛土材料の調達・確保が困難なため池における代替的な改修工法として用いる「ベントナイトシート工法」も活用し、ため池整備を推進します。
→兵庫県ため池ベントナイトシート工法設計・施工マニュアル(PDF:6,396KB)(別ウィンドウで開きます)
「いかす」
- 里海連携(漁業者と連携したかいぼり活動)
ため池から栄養塩を含む水と腐葉土を海へ流すことにより、ノリの色落ち防止などに効果があることから、漁業者とため池を管理する農業者が協働する取組。
淡路地域、東播磨地域において、「里と海の連携」によるノリの色落ち対策に取り組んでいます。
→「淡路島のため池保全活動」
「つなぐ」
- ため池保全推進フォーラム、親子自然環境学校(ため池マンプロジェクト)
- ため池新聞の発行やメールマガジンなど、様々な媒体による広報
→「ひょうごため池保全県民運動(フェイスブック)」(外部サイトへリンク)
→「ひょうごため池新聞」・「ひょうごため池だより」