日本海沿岸地域津波浸水想定図
兵庫県では、国の「日本海における大規模地震に関する調査検討会」(平成26年9月)が公表した断層モデルを使用し、最大クラスの津波が発生した場合の日本海沿岸地域における津波浸水想定図を作成しています。
最大クラスの津波とは、住民避難を柱とした総合的防災対策を構築する上で想定する、発生頻度は極めて低いものの、発生すれば甚大な被害をもたらす津波です。
この浸水想定図は、「津波防災地域づくりに関する法律(平成23年法律第123号)」に定める『津波災害特別警戒区域』や『津波災害警戒区域』を指定するものではありません。今後、兵庫県内で区域の指定があった場合は、本ホームページでもお知らせします。
なお現在、兵庫県内では同区域の指定はございません。
津波浸水想定について
津波浸水想定図(2018年3月5日公表)
留意事項
津波浸水想定を見ていただく際には、次の点に留意してください。
1.この浸水想定の性格
- 「津波浸水想定図」は、最大クラスの津波が一定の条件下において発生した場合に想定される浸水の区域(浸水域)と水深(浸水深)を表したものです。
- 最大クラスの津波は、現在の科学的知見を基に、過去に実際に発生した津波や今後発生が予想される津波から想定したものであり、これよりも大きな津波が発生する可能性がないというものではありません。
- 津波浸水想定は、兵庫県に最大クラスの津波をもたらすと想定される津波断層モデルとして、国土交通省、内閣府・文部科学省「日本海における大規模地震に関する調査検討会」が公表した60断層の中から、兵庫県域に大きな影響を与えると考えられるF24、F49、F52、F54、F55の5断層を選定し、各断層の大すべり域の場所の組み合わせを考慮した計7ケースを選定しました。
これら7つのケースごとに、防潮堤の沈下を考慮し、シミュレーション結果を重ね合わせ悪条件となる場合に想定される浸水域と浸水深を表したものです。したがって、必ずしも同時に発生するものではありません。
2.本想定の限界
- 津波浸水想定にあたっては、一定の条件を設定してシミュレーションを実施しているため、予測結果には限界があります。
- 実際の災害では、局所的な地面の凹凸や建築物、地震による地殻変動や構造物の変状等の影響を受けるため、計算条件と異なる状況が発生し、浸水域外での浸水の発生や、浸水深がさらに大きくなる場合があります。
3.利用上の注意点
- 「津波浸水想定図」の浸水域や浸水深は、避難を中心とした津波防災対策を進めるためのものです。津波による災害や被害の発生範囲を決定するものではありません。「着色されていない区域は安全だ」と油断しないことが必要です。
- 津波は第一波だけでなく、何度も繰り返し襲来します。浸水域や浸水深は、津波の第一波ではなく、第二波以降に最大となる場所もあります。
揺れがおさまったらすぐに避難を開始し、津波警報や避難勧告が解除されるまでは、帰宅しないことが重要です。
- 地盤高が低い地域については、防潮堤が壊れている場合、津波が収束した後でも水が引かず、長期間に渡って湛水することがあります。
- 「津波浸水想定図」では、津波による河川内や湖沼内の水位変化を図示していませんが、津波の遡上等により、実際には水位が変化することがあります。
日本海沿岸地域地震・津波対策アクションプログラム
日本海沿岸地域の地震・津波に備えるため、「日本海津波防災インフラ整備計画」の津波防御対策等のハード対策に加え、津波避難対策等のソフト対策を盛り込んだアクションプログラムを策定、推進しています。