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県立舞子公園 |
孫文記念館(移情閣) |
世界最大級の吊り橋である明石海峡大橋(パールブリッジ)を間近に臨む風光明媚な県立舞子公園には、舞子海上プロムナードや旧木下家住宅、旧武藤山治邸と孫文記念館(移情閣)などがあります。
明石海峡大橋をバックに佇む移情閣は、日中国交正常化10周年並びに兵庫県と広東省の友好提携関係樹立を記念して、兵庫県が神戸華僑総会から寄贈を受け、改修後、孫文記念館として1984年にオープンし、2000年春に現在の場所に移転復原されたものです。
移情閣は、もともと舞子の浜にあった明治・大正時代に活躍した中国人実業家・呉錦堂の別荘(松海別荘)の隣に、呉氏の還暦を祝って1915年に建てられたものです。1913年に、孫文が準国賓として来日し神戸に来た際、呉氏をはじめ財界人との歓迎会が松海別荘で開催されました。
孫文の名前は知っていましたが、なぜ、舞子公園に孫文記念館があるのかや、神戸と孫文の関わりなど前々から気になっていて、孫文記念館を訪れた時に、展示物や資料を見てその歴史を知りました。
孫文(1866-1925)は、1911年の辛亥革命によって清朝を倒し、1912年に中華民国を建国し、「中国民主革命の偉大な先駆者」として讃えられています。
孫文は、生涯の約半分を国外で活動し何度も亡命する中で、日本には約9年間滞在しており、神戸にも18回訪れています。神戸での滞在期間は短かったものの神戸華僑との繋がりは深く、孫文を記念する施設は、日本でここ神戸のみとなっています。
孫文記念館では、「孫文と神戸を歩こう」という冊子を作っており、孫文ゆかりの地などを紹介しています。
移情閣は、八角三層の楼閣で、国の重要文化財に指定されており、大正ロマン香る印象的な建物です。舞子の浜で100年余り前の激動の時代に思いをはせてみるのはいかがでしょうか。
令和5年10月1日
兵庫県神戸県民センター長
大久保 和代
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