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8月11日は「山の日」
8月11日は、山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する国民の祝日「山の日」です。
神戸の山と言えば、六甲山。市街地間近に広がる山並みは、四季折々にさまざまな表情を見せ、多くの人々が憩うレクリエーション地として親しまれています。
六甲山のレクリエーション地としての歴史は、神戸外国人居留地で貿易商を営んでいた英国人、アーサー・ヘスケス・グルーム氏が、明治28年に別荘を建てたことに始まります。
グルーム氏は、私財を投じて山道の整備や植林を行い、日本最古のゴルフ場を開設するなど、六甲山が繁栄する礎を築いていきます。居留外国人と交流のあった日本人も山上でのレクリエーションを楽しむようになり、明治43年には50軒以上の別荘が建てられていたそうです。
明治45年、グルーム氏の功績を称え、「六甲開祖之碑」が山上に建てられました。第二次世界大戦中に取り壊されましたが、昭和30年に「六甲山の碑」として再建され、同時にグルーム氏の胸像も設置されました。毎年、6月5日(六甲の日)に近い日曜日、夏山の安全を祈願する「六甲山グルーム祭」が胸像の前で催されています。
この碑と胸像が設置されているのは、兵庫県立六甲山自然保護センターの園庭です。
六甲山自然保護センターは、六甲山を訪れる人々の休憩場所であるとともに、山の生い立ちや動植物など六甲山の自然を紹介するパネルや標本を常時展示する自然環境学習の拠点施設です。
8月13日までは、『六甲山の開発-昭和初期-阪神・阪急の開発競争』と題した六甲山コレクション展を開催中で、当時のパンフレットや切符など貴重な資料を展示しています。また、9月には『あれから50年 六甲山の災害展』を開催します。
多くの方々にご利用いただいている六甲山自然保護センターですが、昭和50年の開設から既に40年以上を経過し、老朽化した箇所が目立ってきました。また、訪日外国人への対応やバリアフリーなど多様化するニーズに十分には応えることができない状況にあります。このため、施設をリニューアル整備することとし、準備を進めています。
計画では、11月から整備に取りかかり、資料室の新設、展示場の改修を行うほか、展望テラスを拡張し、より広がりのある眺望を確保します。園地の改修も行い、来年の4月にはリニューアルした姿をご披露する予定です。
整備期間中は閉園させていただきます。しばらくの間、ご不便をおかけしますが、ご理解とご協力をお願い申し上げます。
≪以下に「過去の神戸県民センター長メッセージ」のリンク先を掲載しています。≫
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