石綿(アスベスト)関連がん
石綿(アスベスト)とがん、石綿(アスベスト)が心配な方は、石綿健康被害の救済制度
石綿(アスベスト)とがん
石綿(アスベスト)は、繊維状の天然の鉱物であり、建築資材などの多くの分野で使用されてきました。石綿を吸い込むと、数十年(平均で40年ほど)たってから、石綿肺、肺がん、中皮腫などの健康被害が生じることが知られるようになりました。特に中皮腫は、そのほとんどが石綿を吸ったことにより発生します。そのため、石綿を扱う労働者を対象に、さまざまな安全衛生対策が講じられてきました。その後、石綿を扱う労働者のご家族や石綿関連の工場周辺の住民にも、中皮腫の発生が見られたことから、一般環境における石綿による健康被害の可能性が指摘されました。
石綿を吸い込むことにより発生する病気には、1.中皮腫、2.肺がん、3.石綿肺、4.びまん性胸膜肥厚などがあり、息切れ、胸が苦しいなどの呼吸器系の症状がよく現れます。
日本の石綿輸入量のピークは1970年代半ばであり、潜伏期間が平均40年とされることを考慮すると、今後、日本の中皮腫はさらに増加することが予想されます。
中皮腫とは、中皮細胞から発生するがん、肺や心臓などの胸部の臓器を包む胸膜に起こりやすい。
石綿(アスベスト)が心配な方は
- 石綿健康問題に関する健康相談窓口を、各健康福祉事務所(保健所)に設置しています。
- 石綿を吸い込んだことによる健康への影響を心配される場合は、肺がん検診等による胸部エックス線検査の継続的な受診をお勧めします。
- 検診等の結果、石綿関連の所見が認められ、県内指定医療機関での診断により経過観察が必要とされた方を対象に、「健康管理手帳」を交付して、経過観察(胸部エックス線検査及び胸部CT検査)に要する費用を助成する取り組みを市町と共同で進めています。過去に兵庫県にお住まいで肺に石綿による所見がある方も対象としています。
石綿健康被害の救済制
- 石綿が原因で病気になった場合は、労災保険制度や石綿健康被害救済制度により医療費等の給付を受けられる場合があります。
- お心当たりのある方は、お近くの労働基準監督署あるいは兵庫労働局(外部サイトへリンク)、(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)もしくは独立行政法人環境再生保全機構(ERCA)(外部サイトへリンク)にご相談ください。
石綿による健康被害の救済に関する法律(石綿救済法)
- 石綿による健康被害の迅速な救済を図るため、医療費等の救済給付を支給する「石綿による健康被害の救済に関する法律」(石綿救済法)が平成18年3月27日に施行されました。
- 石綿を吸入することによる中皮腫や肺がん、著しい呼吸機能障害を伴う石綿肺、著しい呼吸機能障害を伴うびまん性胸膜肥厚の健康被害があり、労働者災害補償法等で補償されない療養中の方、これらの疾病に起因して死亡した方のご遺族に対し、医療費等の救済給付が支給されます。
- 石綿救済法による救済給付申請は、石綿健康問題に関する健康相談窓口を設置した各健康福祉事務所(保健所)においても受け付けております。