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通常の健康診断は、職場や市町村で実施することが定められています。内容は身体計測、血液検査の一部、尿検査など基本的なものが中心で、20代~30代の人が毎年1回受けているのが、この一般健康診断です。
平成20年から、メタボリックシンドロームに該当する人やその予備群を減少させるため、特定健診がスタートしました。特定健康診査(特定健診)は、40~74歳までの方を対象に、メタボリックシンドロームに着目して行われる健診です。メタボリックシンドロームの状態を放置しておくと、動脈硬化が進行し、心臓病や脳卒中の原因となる可能性があります。重大な病気を引き起こす前に、早期発見・早期対策に結びつけることが特定健診の大きな目的です。
特定健診では、腹囲の測定や、血圧、血液検査(血糖、中性脂肪、HDLコレステロールなど)の測定が行われます。さらに、服薬歴や喫煙歴、食事や運動をはじめとする生活習慣に関する「標準的な質問票(外部サイトへリンク)」による問診が行われます。
特定健診の結果に応じて、専門スタッフ(保健師、管理栄養士など)による、生活習慣を見直すためのサポートが行われます。腹囲が男性85cm以上、女性90cm以上の方のうち、血中脂質値、血圧値、血糖値の検査結果や喫煙歴の有無によって、メタボリックシンドローム判定(※1)と、保健指導レベル(※2)が判定されます。
(※詳しい判定基準は、ページ最下部に参考として掲載しています)
受診者の利便性を考慮して、一般健康診断の項目に腹囲測定や問診を加えて、一般健康診断と特定健診を同日に実施しているところも多くあります。健康診断結果の中に「特定保健指導レベル」や「メタボリックシンドローム判定」の判定結果の記載があれば、一般健康診断と一緒に特定健診を受けていることになります。一度、健診結果のお知らせを確認してみましょう。
特定健診の受診率は、平成20年度の35.3%から令和3年度の52.7%に、特定保健指導の実施率は、平成20年度の8.4%から令和3年度の22.7%と着実に伸びています。
特定健診は、医療保険者(※)が被保険者に対して実施します。医療保険者によって、実施する場所、受診の方法が違います。例えば以下のようなパターンがあります。
・年に1回自宅へ受診券が郵送され、自身で医療機関へ特定健診を受けに行く
・職場に健診カーが来て、一般の健康診断と一緒に特定健診を受診する
・決められた月に市町村の保健センターへ行き、特定健診を受診する
ご自身がどのパターンで特定健診を受診できるのかわからない場合は、加入している医療保険の窓口へ、お問い合わせをお願いいたします。加入している医療保険者名は、保険証に記載されています。
健康保険事業を運営するために保険料を徴収したり、保険給付を行ったりする運営主体のことを『保険者』といいます。(○○国民健康保険、○○国保組合、全国健康保険協会○○支部、○○健康保険組合、○○共済組合など)
【保険者名の記載場所】
兵庫県では、「特定健診・特定保健指導の受診促進キャンペーン」を実施しています。
令和6年度は、10月~11月をキャンペーン月間とし、各医療保険者と共に普及啓発等に取り組みます。
兵庫県、兵庫県国民健康保険団体連合会、全国健康保険協会兵庫支部の共同で「特定健診受診勧奨ポスター」を作成しています。過去に作成したポスターは以下の通りです。
「気が付けば、いつのまにやらメタボデイ」という俳句調のキャッチフレーズを作成し、親しみやすくキャッチーなデザインポスターを作成しました
令和5年度は、「からだの変化に気づいていますか」というキーワードを前面に、今までの系統にない色合いを使用したポスターを作成しました。
令和4年度は、新型コロナウィルス感染症に関連した生活習慣の変化と自身の体型変化について気付きを促せるよう、シンプルなデザインのポスターを制作しました。
令和3年度は、新型コロナウィルス感染症に関連した生活習慣の変化に気づきを促せるよう、東京オリンピック2020でも話題となったピクトグラムを参考に、親しみやすく目にとまりやすいデザインのポスターを企画・制作しました。
令和2年度は、メッセージ性を重視し、実際に心疾患(心筋梗塞・狭心症)や脳血管疾患を患った方の家族や友人からの体験談に基づくポスターを企画・制作しました。
関連資料
このポスターデザインは、特定健診の受診を促す目的で作成しています。
目的以外での使用、内容や発行者の改変、商用利用などはご遠慮ください。
(1)メタボ該当:必須項目(腹囲)に加え、選択項目1.~3.のうち2つ以上に該当する者
(2)予備群該当:必須項目(腹囲)に加え、選択項目1.~3.のうち1つに該当する者
(3)非該当:上記に該当しない者
【必須項目】 |
腹囲 |
男性85cm以上、女性90cm以上 |
---|---|---|
【選択項目】 |
1.血糖 |
空腹時血糖110mg/dL以上、又はHbA1c6.0%以上、 又は血糖を下げる薬を服用・インスリン注射を使用 |
2.脂質 |
中性脂肪150mg/dL以上、 又はHDLコレステロール40mg/dL未満、 又はコレステロールや中性脂肪を下げる薬を服用 |
|
3.血圧 |
収縮期130mmHg以上、又は拡張期85mmHg以上、 又は血圧を下げる薬を服用 |
特定健康診査結果 |
特定保健指導レベル |
|||||
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腹囲 |
追加リスク判定 |
喫煙歴 |
40~64歳 |
65~74歳 |
||
1.血糖 |
2.脂質 |
3.血圧 |
||||
男:85cm以上 女:90cm以上 |
2つ以上該当 |
- |
積極的支援 |
動機付け支援 |
||
1つ該当 |
あり |
|||||
なし |
動機付け支援 |
|||||
男:85cm未満 女:90cm未満 + BMI:25以上 |
3つ該当 |
- |
積極的支援 |
動機付け支援 |
||
2つ該当 |
あり |
|||||
なし |
動機付け支援 |
|||||
1つ該当 |
- |
|||||
上記以外 |
情報提供 |
服薬中の者は、医療保険者による特定保健指導の対象としない。
(追加リスク判定の詳細)
1.血糖:空腹時血糖100mg/dL以上、又はHbA1c5.6%以上(やむを得ない場合は随時血糖100mg/dL以上)
2.脂質:中性脂肪150mg/dL以上、又はHDLコレステロール40mg/dL未満(やむを得ない場合は随時中性脂肪175mg/dL以上)
3.血圧:収縮期130mmHg以上、又は拡張期85mmHg以上
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